『ユリシリーズ』@<宇和川輝>監督
7月
15日
先鋭的な映画作家育成プログラムで世界的に注目されています、スペインのエリアス・ケレヘタ映画学校の修士課程を日本人で初めて修了し、国境を越えて映画制作を続けてきた<宇和川輝>監督の2024年日本・スペイン合作製作の長編デビュー作『ユリシリーズ』が、2025年7月19日より公開されます。
<宇和川輝>自身の個人史と「ホメロス」の叙事詩『オデュッセイア』の大胆な翻案を交差させた、フィクションとドキュメンタリーを交えた物語を、親密で繊細な映像美で描き出しています。
物語は3部構成で展開し、第1部では、スペイン・マドリードで暮らすロシア人母子の「アレフティーナ」と「ディミトリ」が、遠くにいる父の帰りを静かに待ち続けます。
第2部では、サン・セバスチャンに暮らす青年「エナイツ」と日本人女性「イズミ」が出会います。
第3部では、日本・岡山県真庭市を舞台に、老女「カズコ」が亡き夫の霊を迎えるお盆の日、孫の「ヒカル」とともに過ごす時間が描かれます。
それぞれ異なる文化や言語、記憶を抱えた登場人物たちの姿を通して、さまざまな土地に瞬く親密な時間をつなぎとめ、寄る辺なき現代を生きる人々のための物語を紡ぎだします。
<アレフティーナ・ティクホノーバ>、< ディミトリ・ティクホノーブ>、<エイナツ・スライカ>、<石井泉>、<原和子>、<宇和川輝>が出演しています。