日経平均株価(2月10日)終値3万8801円17銭
2月
10日
10日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、午前終値は前週末比40円06銭(0.10%)安の3万8746円96銭でした。前週末の米株安や、米国の関税政策をめぐる懸念から朝方に下げ幅は一時100円を超えています。その後は海外短期筋とみられる買い戻しの勢いが強まり、上昇に転じる場面もありました。決算発表を手掛かりに、好業績銘柄に物色が向かったのも相場の下値を支えています。
7日の米株式市場はダウ工業株30種平均株価など主要3指数が下落でした。同日発表の1月の米雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げが後ろにずれるとの見方から米ハイテク株の下げが目立ちました。東京市場でも値がさのソフトバンクグループ(SBG)などに売りが出て、日経平均を押し下げています。
<トランプ米大統領>は、日本時間10日朝、米国に輸入される鉄鋼・アルミ製品に(25%)の関税を課すと明らかにしています。<トランプ大統領>は貿易の相手国が米国製品にかけている関税を米国側も同じように課す「相互関税」の導入も検討しているとされ、関税の応酬で世界経済や企業業績を下押しするとの懸念も投資家心理の重荷となりました。
<石破茂首相>と<トランプ米大統領>が、7日に実施した首脳会談は無難に通過したとの受け止められています。<トランプ大統領>の日本への強硬姿勢が強まるとみて株価指数先物などを事前に売っていた海外勢が、イベント通過でショートカバー(売り方の買い戻し)の動きを強めました。外国為替市場の円相場は一時「1ドル=152円台」まで下落し、このところの円高進行の一服も買い戻しを促しました。前場中ごろに日経平均は一時上昇しましたが、米関税への警戒は根強く、買いの勢いは続きませんでした。
主要企業の決算発表が本格化し、良好な業績を材料視した買いは相場の下値を支えています。前週末7日に2025年3月期の営業利益予想の上方修正を発表した太陽誘電が大幅高となりました。スマートフォン向けゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket(通称ポケポケ)」が伸び、2024年4〜12月期の決算が良好だったディーエヌエは制限値幅の上限(ストップ高水準)まで買われています。
終値は小幅に反発し、前週末比14円15銭(0.036%)高の3万8801円17銭で終えています。