【ササグモ】は普通にいる種類で日中に見かけることができるクモなので、日当たりの良い葉の上などを探せば、他の種類よりも簡単に見つけることができるクモだと思います。日向ぼっこが好きで日当たりの良い葉の上に良くとまっています。【ササグモ】 は当ブログ10度目の登場になります。
網を張らない徘徊性のクモで、小型の昆虫などの獲物を見つけると跳躍して捕えます。この敏捷性はさすが昆虫を餌として捕らえる肉食性のクモであると納得する動きです。
【ササグモ】の身体的特徴として脚のトゲが発達していて、トゲが良く目立つことです。脚にはまばらに長めの針状のトゲが生えており、このトゲが捕えた獲物が逃げないような働きをしています。普段の行動を見ていると、葉の上から落ちないように移動しながら糸を出して体を固定しているようです。雌雄ともに同じような大きさになりますが、雌の方がしっかりしていて大きく見えます。雄と雌が1緒にいる時には、腹部が大きい方が雌になります。
体色には変異があり季節によって色の違う個体群が現れたりします。色の違う個体を探すのも楽しいと思います。印象的な脚のトゲトゲが目立つクモなのに、名前がササグモと付いているのは、ササでよく見られたクモであったことからのようです。名前と姿がミスマッチに思えるクモです。色彩も模様も綺麗なクモのひとつです。
【ササグモ】の出現期は5~8月(秋にもいます)、体色は黄緑色~黄褐色ですが、季節によって体色の違いがある個体群が出ます。春ころから黄色っぽい個体、そのあとに赤茶色っぽい個体、秋が深まると白っぽい個体群が出てきます。雄と雌の区別は腹部が大きくガッシリと見える方が雌で、腹部が細く黒い蝕肢を持っている方が雄になります。雄の蝕肢の先端はボクシングノグローブのように膨らんでいます。
雌雄ともに脚は細長く、さらに脚には黒い色をした鋭い針状の長いトゲがまばらに生えていて、このトゲで捕えた獲物が逃げないように押さえこんで他の昆虫を捕食します。この脚に生えている黒色の長いトゲが特徴になります。雌雄ともに頭胸部には黒い縦線が入っていることも特徴になります。腹部の縦線は帯のような形の斑紋に見えます。腹部の形は細長い卵型で先が尖って見えます。ササグモの産卵期は7~8月になります。越冬は幼体で越冬します。ササグモの幼体は 「ハエトリグモ」 に似た体形に見えます。非常によく似たクモに地色が黄色い「コウライササグモ」がいます。
はき出し窓のガラスにとまっているチョウ目(鱗翅目)イラガ科の【ヒロヘリアオイラガ(広縁青毒棘蛾)】で、 体長20ミリほどです。
ずんぐりとした形で、丸っこい体形をしています。足には茶色の毛が生えています。
前翅外縁が茶褐色、内側が薄緑色で、背にも薄緑色の毛が生えています。
元々は中国南部・インド・ジャワ島に分布する南方系の種で、1960年代に本州中部以南に分布を広げている外来種になります。
食樹は、サクラ・カシ・ケヤキ・クスノキ・モクレンなどで繁殖しています。
幼虫の体色は全体に薄緑色で、棘も薄緑色しており、刺されると痛みやしびれを伴いますので要注意です。 終齢幼虫は体長25ミリほどで、棘の一部が朱色になっています。
野原や公園などに広く生息し、都市周辺ではヒョウモンチョウの中で最も見る機会が多い、チョウ目タテハチョウ科の)【ツマグロヒョウモン】です。
草叢の中で、休憩場所を探している感じでしたが、ゆっくりと観察もできず、取りあえずレンズの中に納めた一枚です。
もともと南方系のチョウですが、「幼虫」 がパンジーなどスミレ類を広く食べることから園芸植物にまぎれて広がりました。また、地球の温暖化もこのチョウの繁殖に一役買っているようです。(ただし北国では冬越しできません。)
これはメス。翅の端部が黒く白い帯が入ります。オス は羽根全体が、ヒョウモン柄です。
体長6センチほどですが、太さがありますので、貫禄ある姿をしています。体側の白い線で【ヤママユ(山繭)】の幼虫だと同定しました。
【ヤママユ】はチョウ目・ヤママユガ科に分類されるガの一種です。ヤママユガ(山繭蛾)、テンサン(天蚕)とも呼ばれています。日本在来の代表的な野蚕で、北海道から九州にかけて分布し、全国の落葉性雑木林に生息しています。
写真では、「アブラムシ」を食べてるように見えますが、肉食の幼虫はいない筈です。
ヤママユガ科のガの成虫は口が完全に退化しており、蛹化以降は一切の食餌を摂らずに幼虫時に蓄えた栄養だけで生きます。
前翅長は70~85mmと翅は厚く大きい。4枚の翅には、それぞれ1つずつ大きな黄茶色で目玉状の模様がある。幼虫はブナ科のナラ、クヌギ、コナラ、クリ、カシ、カシワ、ミズナラなどの葉を食べる。年1回の発生で、出現期は8~9月頃。卵の状態で越冬します。
4回の脱皮を経過して熟蚕となり、鮮やかな緑色をした繭を作ります。繭一粒から得られる糸は長さ約600~700m、1000粒で約250~300g程度の絹糸が採取される。この糸は「天蚕糸」と呼ばれています。
葉の上にいるときは、近づきますと名称通り、素早く横に這い葉の裏側に隠れてしまうカメムシ目(半翅目)ヨコバイ科の【クワキヨコバイ】です。
体長8~10ミリ程度の大きさで、オスは黄緑色、メスは淡い緑色をしていますので、写真は、メスのようです。
成虫は、5月頃に出現、食草として汁を吸うためにクワやイネ科の植物で活動しています。
頭部先端に、黒点が一つだけ見られ、「オオヨコバイ」では、翅に翅脈と呼ばれる筋がありますが、本種にはありません。
【ナナホシテントウ】は、登場回数も多く(18)回目となりますが、明るい日差しの下で元気に動き回る姿を見るのが、楽しみな昆虫のひとつです。
日本には、テントウムシの仲間が150種類ぐらいいますが、なかでもよく見られるのが、このナナホシテントウ。体長約8mm。ほとんど日本全国に分布しています。
幼虫 は、成虫とは似ても似つかない、ちょっといも虫のようなスタイル。幼虫、成虫ともに、日あたりの良い原っぱなどで活動しています。1匹見つかれば、たいていそのまわりにもう何匹か見つけることができます。
< ヤマトシジミ >
3月18日の『讀賣新聞』の夕刊一面に東京の都心では 「ツバメ」 が2年続けて観測されていないという記事が出ていました。
気象庁は、「30年間に8回以上観測」などの条件を満たさないと観測対象から外すという決まりを設けています。そのため東京管区気象台では、都心で姿が見られなくなった 「モンシロチョウ」 や 「キアゲハ」 ・ 「ヒバリ」・「モズ」・「ホタル」などの観測を2011年から止めています。
昆虫好きとしては、「ミノムシ」 の激減も気になるところですが、これからも種々の昆虫が姿を消していきそうで寂しい限りです。
都会でもまだよくみかける 「ヤマトシジミ」 の姿をみかけなくなったときこそ、昆虫の世紀末かなとわたしは考えています。
体長10ミリ強の大きさですので、二令幼虫ぐらいでしょうか、イタドリの葉の上で日向ぼっこをしている<フキバッタ>の幼虫です。
バッタ目バッタ科フキバッタ亜科に属するバッタの総称として<フキバッタ>と呼んでいますが、世界には120属890種以上、日本には11属27種以上が分布しています。
外見は「イナゴ」(イナゴ亜科)に似ていますが、ほとんどの種では翅が退化していますので、飛ぶことはできません。
そのために移動範囲が限られ、その地域特有の種が見られることになりますが、この近辺では「セトウチフキバッタ」です。
目の後ろに太い黒筋が入る特徴があり、この筋の長さは頭部で終わる種や腹部まで続く種もあり、種の同定のひとつの目安とされています。
全長70ミリと、迫力のある大きさの【タケカレハ】の終齢幼虫です。
チョウ目(鱗翅目)カレハガ科カレハガ亜科の「蛾」の幼虫ですが、多数の短刺毛があり、接触により痛痒を伴い、発疹と小丘疹を生じます。
名称通りイネ科の<竹>の葉を食草とし、<ササ・クマザサ・ススキ・ヨシノ>なども餌としています。
日本全国に分布、成虫は枯葉のような茶色の翅に、黄色っぽい小さな紋を左右に対として持っています。
幼虫で越冬、4月頃に活動を開始、6月頃に<蛹化>、成虫は6月~7月頃と9月~10月頃の年2回の発生です。
メスの<カマキリ>がが産卵する<卵鞘>の中には、数百個の卵が産み落とされ、一匹のメスは生涯に数個の<卵鞘>を産卵します。
卵は<卵鞘>のなかで多数の気泡に包まれ、外部からの衝撃や温度の変化に対応しています。
卵から孵化した幼虫は薄い皮をかぶった<前幼虫>という形態で、脚や触角は全て薄皮の内側にたたまれています。
<前幼虫>は体をくねらせながら<卵鞘>の外へ現れ、外に出ると同時に薄皮を脱ぎすてて最初の脱皮を行います。
ネットフェンスの網にいた幼虫は、体長15ミリほどの二令幼虫で「チョウセンカマキリ」かなと見ていますが、「アブラムシ」や「ダニ」などの小型の昆虫を捕獲、身体が大きくなりますと大型の昆虫や蜘蛛などを捕獲していきます。
一つの<卵鞘>から生まれた数百匹の幼虫も、生き残るのは数匹で、まさに弱肉強食の自然界の厳しさを感じさせてくれる、幼虫の行動でした。
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