中国新聞社は2日、四川省内の青城山で2017年に採集された蚊が、ギネス世界記録に「世界で最も大きな蚊」として認定されたと伝えています。前肢の先端から後肢の先端までの長さは25.8センチメートルあるようです。
四川省の成都華希昆虫博物館が2017年8月に青城山で採集しています。現在も同博物館が保管しています。同館は、これまでの記録にはない大きさと気づき、今年(2018年)5月にギネス側に資料を提出して世界記録認定を申請しました。
6月になり、ギネス側の指定にもとづき、前肢先端から後肢先端までの長さを改めて測定して25.8センチメートルだったとの結果を報告。最近になり、ギネス側の専門家が来訪して、蚊の標本として世界最大と確認したという。ギネスによるこれまでの記録は前肢先端から後肢先端までの長さが23センチメートルでした。
記事によると、全世界で「大型の蚊」として知られているのは1万5000種以上。うち、中国では800種余りの存在が知られています。
人や動物の血を吸う昆虫として知らる蚊ですが、「血を吸うのは産卵前のメスの蚊だけ」という知識も一般的になっていますが、実際には、産卵前のメスの場合でも動物の血を吸う蚊の種類は少なく、花の蜜などだけに頼って生きているとか。
四川省青城山で採取された「世界最大の蚊」が属する種類は口の部分が退化しており、花の蜜を摂取することもない。幼虫期に蓄えた栄養だけで生き、短い期間に交尾と産卵により子孫を残すとのこと。
「ごきぶりホイホイ」などを製造するアース製薬坂越工場(兵庫県赤穂市坂越)内の研究所で生物研究課長を務める<有吉立>さんが初の著書「きらいになれない害虫図鑑」(幻冬舎1200円・税込)を出しています。ゴキブリ100万匹、ダニ1億匹、ハエと蚊で計10万匹、アリ5千匹などがいる世界最大級の「ゴキブリ研究所」で20年間、飼育を担当した経験から、身近な害虫の素顔を分かりやすく紹介しています。
<有吉>さんは、害虫を中心とする約100種類の生物を同じ課の5人で飼育してきました。殺虫剤や防虫剤の開発、実験のために飼われて犠牲になる害虫に興味を持ってほしいという思いが募り、今回、本にまとめられています。
飼って分かった害虫たちの意外な素顔を面白カワイイイラストにて分かりやすく紹介されています。
ハチやムカデ、シロアリなどで21章(ゴキブリと貯穀害虫は2章ずつ)に分けて生態や飼育・捕獲のエピソードなどを紹介。6本のコラムで、かつて虫が大の苦手だったことや、ドラマ制作会社の依頼で飼育したうじ虫がテレビに登場したことなどユニークなエピソードを盛りこみ、一冊にまとめられています。
「ホタル」は光る能力をいつ、どのように手に入れたのか。基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)と中部大の研究グループが「ホタル」のゲノムを解読し、遺伝子の重複と変異によって発光に必要な酵素を獲得したことを明らかにしています。論文は16日、英オンライン科学誌イーライフに掲載されました。
「ホタル」の発光基質「ルシフェリン」が酵素「ルシフェラーゼ」の触媒作用で酸化し、光る仕組みは知られていたが、こうした能力を獲得した過程は分かっていませんでした。
研究グループの<重信秀治>基礎生物研特任准教授(ゲノム生物学)らは、雌のヘイケボタルのゲノムを解読。発光しない生物にも存在する脂肪酸代謝酵素の遺伝子が重複を繰り返し、「ルシフェラーゼ」に変異したことを突き止めました。
また、米マサチューセッツ工科大と共同で北米産ホタルのゲノムを調べたところ、ヘイケボタルと共通の進化の跡が見られました。1億500万年前に両種が分岐する以前の共通の祖先が、「ルシフェラーゼ」を獲得したと考えられるといいます。
数日前に見かけた【オオカマキリ】のメスですが、その近くで「卵鞘」を見つけました。
カマキリは交尾を終えると、秋ごろに「卵鞘」を産み始めます。卵鞘は卵と同時に分泌される粘液が泡立つことで形成されています。
「卵鞘」の内部は気泡に包まれていて外部からの衝撃を吸収する上に、越冬に対して断熱効果があります。メスはこの卵鞘を一生涯に数個産む種類が多いです。
そして卵のまま冬を越して4月5から月春になると孵化が始まります。このとき一つの卵からは数百匹の幼虫が出てきます。
生まれたばかりのときは「前幼虫」といって殻を破って1回目の脱皮をすることで幼虫になります。
しかし、生まれてきた子どもたちの中で成虫になれるのはほんの数匹だといわれています。
めっきり朝夕が涼しくなってきていますが、10月のこの時期に隊長10センチ程度の【オオカマキリ】が網戸に止まっていました。
「チョウセンカマキリ」 とよく似ていますが体長が大きいことと、胸部の前脚の付け根の部分が黄色くなっていることで見分けがつきます。
成虫の活動時期は7月ごろから10月ごろまで観ることができますが、メスはオスよりも寿命が長く、10月に入りますとメスばかりが生き残っているようで、長命な個体は12月ごろまで活動をしているようです。
寒くなりますと餌も捕獲できなくなり、間もなく一生を終えることになります。
10月ごろには、メスのカマキリが産卵します。無事に次世代の産卵を終えていればいいのですが、どうなんだろうなぁ。
自然科学研究機構基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの共同研究グループは21日、テントウムシの羽の模様を決める遺伝子の特定に成功したと発表しています。英科学誌「ネイチャー コミュニケーションズ」電子版に掲載されました。
共同研究グループの<新美輝幸>基礎生物学研究所教授(分子昆虫学専攻)によると、「ナミテントウ」 のゲノム(遺伝情報)を解析し、「パニア遺伝子」と呼ばれる遺伝子に、黒色色素の合成を促す一方で、赤色色素の沈着を抑制する働きがあることをつきとめています。
テントウムシ科の「ナミテントウ」は、背中の斑点の数が異なるなど、200以上の模様があります。実験で、サナギから「パニア遺伝子」の働きを失わせたところ、黒色の斑点がなくなり、羽全体が赤っぽい色に成長しました。七つの斑点がある 「ナナホシテントウ」 で行った同様の実験でも、羽全体が赤みを帯びたことから「羽の模様を決定する遺伝子」と結論づけられています。
「パニア遺伝子」はこれまで、「ショウジョウバエ」の背中の毛の生え方に関与する遺伝子として知られていました。「ナミテントウ」と「ナナホシテントウ」が2種に分岐した、少なくとも3390万年以上前には存在したとみられています。<新美>教授は「天敵からの捕食を逃れるため、模様を変化させる擬態に重要な役割を果たした」と分析しています。
国指定の特定外来生物で、桜や梅の木を食い荒らす「クビアカツヤカミキリ」の被害が急速に広がっていると報道されています。群馬県では、今夏に被害を受けたり成虫が見つかったりした樹木は昨年の2倍以上。薬剤注入やネットによる防虫対策も功を奏さず、対策が見つかっていません。
このカミキリムシは成虫が体長2.5~4センチの外来種。成虫は光沢のある黒色で首のように見える胸部が赤いのが特徴。繁殖力が非常に強く、卵の数や産卵回数も在来種の数倍という。幼虫は樹木の内部を食い荒らしながら2、3年でさなぎになる。幼虫が侵入した木からは「フラス」と呼ばれる、ふんと木くずの混合物が出ます。
原産は中国、朝鮮半島、ベトナム北部など。貨物などに紛れて国内に侵入したらしい。2012年に愛知県で初めて見つかり、群馬県内では15年7月に館林市で初めて確認されています。環境省が今年1月に特定外来生物に指定、飼育や販売を禁じています。
県は昨年から被害実態の調査を始め、昨夏は東毛7市町で計682本の樹木が被害を受けたが、今夏は計1510本へ急拡大しました。昨年フラスが確認された太田市では今年、成虫も見つかった。樹木間を飛んで移動し、繁殖しているとみられます。樹木の侵食が進むと伐採せざるを得ないが、多額の費用に加え、桜や梅の木に愛着を持つ住民感情に配慮する必要も生じてくるだけに、厄介なようです。
< (画像:千葉県立農業大学校) >
千葉県東金市の県立農業大学校が、全身がピンクの珍しい「キリギリス」の繁殖に成功しています。13日に行われた一般公開には200人以上が集まったため、27日も午後2時から同3時半まで公開されます。
昨年8月末に同校の生徒が近くの水田でキリギリスの一種「クビキリギス」のピンクの雌を発見。雄と交尾しない単為生殖という方法で産卵させたところ、7月以降、12匹のピンクの個体の繁殖に成功しています。
同校によると、ピンクの個体が自然界で生まれる可能性は500~1000分の1だそうです。
突然バタバタと羽音がしますので、「セミ」でも部屋に飛び込んできたのかと思ったのですが、【シオカラトンボ】の未成熟の「オス」でした。
まだ体色は黄色が残り俗に「ムギワラトンボ」と呼ばれる「メス」の体色ですが、複眼が「メス」は「緑色」をしていおり、本種は「水色」ですので、「オス」だと同定できます。
成熟した 「オス」 は、、名称通り白い粉(塩)をふいたような色合いに変化していきます。
屋外に逃がせるためにひと騒動でしたが、元気に飛び出していきました。無事に生き延びた個体として、多くの子孫を残してほしいものです。
< 「ガマアシナガアリ」(画像:九州大学研究チーム) >
洞窟の中だけで生息しているとみられる新種のアリを九州大などの研究チームが沖縄県で発見しています。
餌が乏しい洞窟内でアリが社会を維持するのは難しく、発見は国内初で、世界でも2例目。これまでも世界各地の洞窟で数種のアリ類が発見されていますが、多くはその後、洞窟以外からも採集されています。確実に洞窟性と考えられるのは、2003年にラオスで発見された「ハシリハリアリ」のみという。ニュージーランドの国際的な動物分類専門誌「Zootaxa」電子版に発表されました。
アマチュア研究家の<名嘉猛留>さんが同県中城村の小さな洞窟で採取。九州大総合研究博物館の<丸山宗利>准教授(昆虫学)との共同研究で新種と分かりました。沖縄の方言で洞窟を意味するガマを冠して「ガマアシナガアリ」と命名されています。
体は薄い黄色で、体長は8ミリ程度。目が小さく、脚と触角が長いなど洞窟で暮らす生物の特徴を持ち、周辺の森林では見つけられていません。洞窟内の割れ目に巣があり、コウモリの糞(ふん)を食べているとみられています。
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