琥珀の中の昆虫化石「クジコハクトガマムシ」
12月
5日
久慈市は国内最大の琥珀産地として知られ、国内では唯一の琥珀専門博物館があります。当初カマキリとされたこの化石は2006年に白亜紀後期(約8600万年前)の地層から掘り出された琥珀の中に閉じ込められていました。当時は十分な時間がなく、詳細な鑑定が行えませんでした。
<中峰>さんらが今年4月から改めて調べたところ、触角や前脚の形状や羽の模様がカマキリとは異なれい、文献を調べ、アミメカゲロウ目トガマムシ科の新種の昆虫と判明しました。現在はサハラ砂漠以南に13種が分布しているだけの小さな分類群です。一方、本科の絶滅種は中生代白亜紀から新生代第三紀の世界各地の琥珀から17種が記録されており、久慈産琥珀からの発見は日本のみならず東アジア初の記録です。
研究チームは、和名を「クジコハクトガマムシ」と命名。学名は、昆虫好きとして知られる俳優の<香川照之>さんに敬意を表し、本人の了解を得て「クジベローサ テルユキイ」と命名しています。