9日の米株式相場でダウ工業株30種平均株価は、前日までの3日続伸で今週は1100ドルあまり上昇しており、足元で強かった景気敏感株を中心に利益確定目的の売りが出て4営業日ぶりに反落して始まり、朝方に一時177ドル安まで下げています。
売り一巡後は、今週の上昇相場で出遅れていたディフェンシブ株が買われ、半面、景気敏感株やハイテク株の一角が利益確定売りに押され、相場の上値を抑えています。終値は前日比5.9セント(0・00016%)安の3万5754ドル69セントで取引を終えています。
英政府は8日に新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」の感染拡大を受け、イングランドで行動規制を強化すると発表しました。「変異株(オミクロン)」は重症化する可能性が低いとの観測が市場で広がっているものの、感染力などについての判断は不透明だとする投資家も多いようです。
11月の米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控え、様子見の状況でもあるようです。(CPI)については、総合指数で前年比(6.8%)、コア指数で(4.9%)の上昇が見込まれています。米連邦準備理事会(FRB)はインフレ上昇の長期化への懸念を強めており、これまで以上にタカ派にシフトしていますが、それを裏付ける内容になるとみられています。
8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸して始まり、終値は前日比35ドル32セント(0.090%)高の3万5754ドル75セントで取引を終えています。
新型コロナウイルスの「変異型(オミクロン)」の感染拡大に対する懸念が後退し、買いが先行しています。ただ、米株は今週に入り1100ドルあまり上昇しており、利益確定売りも出て一時大きく値を下げています。
8日、製薬のファイザーは独ビオンテックと共同開発したコロナワクチンの3回目接種が「変異株(オミクロン)」に対しても高い予防効果を持つとの調査結果を発表しています。ワクチンの接種で感染拡大や重症化のリスクが抑えられるとの期待が好感されています。
これを受け、消費関連株が買われています。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスと映画・娯楽のウォルト・ディズニーが高く、航空機のボーイングにも買いが先行しています。
ダウ平均の構成銘柄以外では空運やクルーズ船など旅行・レジャー株の上げが目立っています。
7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まり、終値は前日比492ドル40セント(1.40%)高の3万5718ドル43セントで取引を終えています。
新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」のまん延が米景気悪化につながるとの懸念が和らぎ、景気敏感株が上げています。投資家心理が強気に傾き、ハイテク株にも押し目買いが目立ちました。
<バイデン>米政権の<ファウチ>首席医療顧問は7日の記者会見で、「変異株(オミクロン)」について「従来型に比べ重症化しにくい可能性がある」と説明しています。英製薬「グラクソ・スミスクライン」が、7日に開発中のコロナ抗体治療薬が臨床前段階で「変異株(オミクロン)」に有効性を示したと発表し、市場の心理改善につながりました。
6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発して始まりました。終値は前週末比646ドル95セント(1.87%)高の3万5227ドル03セントで取引を終えています。
前週までダウ平均は過去4週間で1747ドル(4.8%)下落し、自律反発を狙った買いが先行しています。新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」の感染拡大による業績への影響を懸念して売られていた景気敏感株を中心に買いが目立ちました。
米国は5日までに、「変異株(オミクロン)」は50州中16州に拡大していますが、<ファウチ>首席医療顧問は、「明確な見解を示すには時期尚早だが、感染者の重症化の度合いはそれほど高くないようだ」との見方を示し、市場の過度な警戒感が和らいでいます。
6日、中国人民銀行(中央銀行)は市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す「預金準備率」を引き下げると発表しています。中小企業の資金繰りを支援し、中国経済を支える姿勢を示したことも、買い材料となっているようです。
前週末に急落した暗号資産(仮想通貨)のビットコインの下げが一服したことも、投資家心理の改善につながりました。
3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は、寄り付きは続伸して始まりました。取引開始前に発表された11月の米雇用統計では雇用者数の増加幅が市場予想を下回っています。平均時給の伸び率が鈍化するなど、米連邦準備理事会(FRB)の早期の金融引き締めへの警戒がやや薄れたとの見方から買いが入りましたが、その後値を下げ、終値は、前日比59ドル71セント(0.17%)安の3万4580ドル08セントで取引を終えています。
米労働省の雇用統計で景気動向を映す非農業部門雇用者数は前月比21万人増と市場予想(57万3千人増)を下回っています。労働参加率は小幅に上昇した一方、平均時給の伸び率は鈍化しました。相対的に賃金水準の低い労働者の増加を示唆する内容で、賃金上昇率の鈍化が続けば「(FRB)に対する早期の引き締め圧力を和らげるだろう」との見方が出ていますが、失業率は(4.2%)と10月(4.6%)から低下し、市場予想(4.5%)も下回り、強弱感が混在する結果で市場の評価も分かれているようです。
米国でも新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」の感染者が相次ぎ確認されています。米IT大手が社員に出社の再開を求める時期を延期するなど、年末年始にかけ行動制限の動きが強まるとの懸念は投資家心理の重荷となっています。
2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発して始まり、終値は前日比617ドル75セント(1.87%)高の3万4639ドル79セントで取引恵御終えています。
ダウ平均は新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」や米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的金融緩和の縮小)加速への警戒を背景に、1日までの2日間で1100ドルほど下げています。短期間で大きく売られたことから、目先の反発を見込んだ買いが優勢となりました。
朝方発表の週間の新規失業保険申請件数は22万2千件と前週(19万4千件)より増えたものの、市場予想(24万件)以下でした。労働市場の改善が続いているとの見方は米株式相場の下値を支えています。
複数のメディアが小型機「737MAX」について、中国の規制当局が運航再開に向けて必要な修正事項を航空会社に指示したと伝え、航空機のボーイングの上げが目立ちます。同機では過去に2度の墜落事故が起きたことから運航が停止されており、再開すれば業績の追い風になるとみられ、労働市場の改善に伴う個人消費の回復期待も好材料になっています。
1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、終値は、前日比461ドル68セント(81.34)安の3万4022ドル04セントで取引を終えています。
前日に大幅安となった反動で午前に一時520ドル高まで上昇しましたが、午後に入って急速に伸び悩みました。米国で新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」の初の感染者が確認され、感染拡大を警戒した売りが出ています。
朝方は買い先行で始まりました。前日に「652ドル22セント」下げた反動で自律反発狙いの買いが入いました。前日は米連邦準備理事会(FRB)の<パウエル>議長がテーパリング(量的緩和の縮小)の加速を示唆したことが売りを誘いましたが、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を確認したいとして一段と売り込む動きは限られました。
反発から続落へと流れが変わったのは午後からです。<バイデン>米政権の首席医療顧問を務める<ファウチ>国立アレルギー感染症研究所長が、「変異株(オミクロン)」の感染者が米国西部カリフォルニア州で初めて確認されたと明らかにしました。
感染拡大を警戒した売りが出て、ダウ平均は急速に値を下げました。米疾病対策センター(CDC)が1日、米国に入国する航空客への水際対策の強化を表明し、行動制限が強まるとの懸念も売りを誘いました。
30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、下げ幅は一時600ドル超に広がっています。
終値は、前日比652ドル22セント(1.86%)安の3万4483ドル72セントで取引を終えています。
米連邦準備理事会(FRB)の<パウエル>議長が量的緩和の縮小(テーパリング)加速を示唆したことが売りにつながりました。新型コロナウイルスの「変異株(オミクロン)」に対して既存のワクチンや治療薬の効果が薄いとの報道や発表が相次いでいることも投資家心理を冷やしています。
<パウエル>議長は30日の米上院の議会証言で、12月半ばの米連邦公開市場委員会(FOMC)で「資産購入を数カ月前倒しで終えるべきかどうか議論するのが適切だ」としています。(FRB)は3日の(FOMC)でテーパリングの開始を決め、国債などの購入を来年6月に終える道筋を示していましたが、インフレの加速などを踏まえて緩和をより早く終える可能性が高まっています。
一方、米バイオ製薬モデルナの<ステファン・バンセル>最高経営責任者(CEO)は、(オミクロン)に対する既存のワクチンの有効性は「かなり低い」との見方を示しています。また、同業のリジェネロン・ファーマシューティカルズは30日、同社の抗体カクテル療法の有効性は(オミクロン)では低下しそうだとの見解を示しました。(オミクロン)の感染例が各国で見つかる中、世界景気の回復が遅れかねないとの見方が重荷になっています。
週明け29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発して始まりました。新型コロナウイルスの新たな「変異株(オミクロン)」への警戒感から前週末26日に「905ドル04セント」安と今年最大の下げとなった反動で、押し目買いが入っています。
もっとも、変異型の性質や経済活動への影響を見極めたいとのムードも強く、上値は重く推移しています。
終値は、前週末比236ドル60セント(0.68%)高の3万5135ドル94セントで取引を終えています。
<バイデン>米政権の<ファウチ>首席医療顧問は28日に米テレビに出演し「オミクロン型の感染率や症状の重度、その他の特性について明確な情報を得るのにおよそ2週間かかる」としています。
ロックダウン(都市封鎖)や新たな行動規制を判断するのは「時期尚早」だとしています。モデルナなど製薬会社が対応するワクチンの早期開発を示唆したことは投資家の不安心理を和らげています。
26日に大きく低下した米長期金利が小幅の上昇にとどまり、高PER(株価収益率)のハイテク株が買われています。
26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前営業日比905ドル04セント(2.53%)安の3万4899ドル34セントで取引を終えています。
下げ幅は今年最大で、一時は1000ドルを超える場面もありました。
南アフリカで新型コロナウイルスの新たな「変異株」が見つかったことをきっかけに、アジアや欧州で株式相場が大幅に下落した流れが米国にも及んでいます。景気回復が遅れるとの懸念から投資家はリスク回避姿勢を強めています。
26日は感謝祭の祝日開けで米株の取引時間も午後1時(日本時間27日午前3時)までの短縮でした。この日も休暇を取る市場参加者が多く、売買が限られるなかで、新変異株への懸念が強烈なリスクオフ(回避)を招き、ダウ平均の終値は1カ月半ぶりに3万5000ドルを割り込んでいます。
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