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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(6)『影法師』百田桃尚樹(講談社文庫)

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<百田尚樹>の作品は講談社文庫として、『永遠の0(ゼロ)』 ・ 『輝く夜』 ・ 『風の中のマリア』 と続き、第4巻目として本書『影法師』(2012年6月15日)が刊行されていますが、著者初めての時代小説になります。

時は江戸時代の茅島藩(架空な藩)8万石の下士の家に生まれ、幼い日に目の前で父親を切り捨てられた<戸田勘一>(後の名倉彰蔵)と その時に<勘一>をかくまった中士の磯貝家の次男に生まれ、剣も才も人並み外れて優れた<磯貝彦四郎>との士官するまでの交友を描き、将来を嘱望された<彦四郎>との思い出が綴られていきます。後に、沼の干拓で成功し藩の財政立て直した功績で、筆頭家老まで上り詰めた<彰蔵>は、<彦四郎>の不遇の死を知り、その死の真相を求めていきます。

二人の運命を変えた20年前の事件を契機に、なぜあえて剣の技量に優れながら「卑怯傷」まで背中に負い、自ら藩から姿を消したのか、武士とはなにか、真の男との生き様そのものの<彦四郎の>行動とともに、おもわぬ真実に涙する感動の一冊でした。
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今年の読書(5)『ガリレオの苦悩』東野圭吾(文藝春秋)

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本書『ガリレオの苦悩』は、「ガリレオ」シリーズ第4弾として、2008年10月24日に刊行されています。

この作品から、テレビドラマ『ガリレオ』の企画から生まれたキャラクターである女性刑事<内海薫>が登場、<草薙俊平>とのペアで事件の捜査に当たります。本作ではガリレオ(先生)こと帝都大学<湯川学>准教授に大きく関わってくる事件が、短編として5篇が収録されています。

タイトルになっている「ガリレオの苦悩」とは、
第1篇「落下る」では、頑なに捜査に協力しないという彼を前に、必死になって食らいつく<内海薫>を前にして。
第2篇「操縦る」では、自分の息子を殺めてしまった自身の恩師<友永>を前にして。
第3篇「密室る」では、身内を守ろうとするバトミントクラブ時代の友人<藤村>を前にして。
第4篇「指標す」では、水晶玉のダウジングを信じる純粋な少女<葉月>を前にして。
第5篇「撹乱す」では、自身を狙う科学者「悪魔の手」を前にして。その謎解きに苦悩します。

男性では見過ごしてしまいそうな些細な物事に対し、女性刑事<内海薫>の観察力が随所に生かされていました。
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今年の読書(4)『ジーン・ワルツ』海堂尊(新潮文庫)

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前回読みました<百田尚樹>の 「海賊と呼ばれた男」 と同様に、本書も原作として<大谷健太郎>監督にて映画化され、2011年2月5日に東映系にて全国上映されている作品です。

作者自ら「海堂シリーズ現代篇」と呼んでいて、「本書」 ・ 「マドンナ・ヴェルデ」 ・ 「ナニワ・モンスター」 ・ 「スカラムーシュ・ムーン」 の4冊があげられており、後先になりましたが読み終えました。

マリアクリニックの院長<三枝茉莉亜>の息子<三枝久広>が、北海道極北市において一人の妊婦の術中死により産婦人科医として逮捕された事件が産婦人科医療に大きな衝撃を与えてから半年後、帝華大学医学部産婦人科学教室の体外受精のエキスパートである女医<曾根崎理恵>は発生学講師の傍ら、週一回非常勤の医師として産婦人科医院「マリアクリニック」に勤務しています。

<三枝久広>の母<茉莉亜>が院長を務めるマリアクリニックは先の逮捕事件の煽りを受けた上に、<茉莉亜>が末期の肺癌に侵されたことにより閉院まじかな奈か、<理恵>は、それぞれに深刻な悩みを持つ最後の患者である5人の妊婦達と関わっていきます。

一方、理恵の同僚の准教授<清川吾郎>は、<理恵>が「代理母出産」に手を出したという不穏な噂を確かめるべく「マリアクリニック」に出向きますが、最後の妊婦たちの帝王切開を執刀することになります。

思わぬ結末に驚かされますが、少子化が問題になるなか、出産に対する官僚の弊害などを浮き彫りにし、人工授精の問題点を鋭く突いた内容でした。
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今年の読書(2・3)『海賊と呼ばれた男』百田尚樹(講談社文庫)

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第10回の本屋大賞を受賞したベストセラー小説で、2016年に 「永遠の0」 と同じ<山崎貴>監督により映画化され、出光興産産創業者の<出光佐三>をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれているという内容は知り得ていましたが、遅まきながらお正月休みにじっくりと上下2巻を読んでみました。

<出光佐三>をモデルとした主人公・国岡鐵造が、石油の一大事業を成し遂げるさまを明治・大正・昭和という時代の流れを背景に、石油産業に情熱を注ぐ主人公の生き様が、一つの戦後史として、日本の敗戦を境として見事に描かれています。

学生時代、イランの「国立国会図書館」の国際コンペに参加した経験がありますが、その当時のパーレビ国王の立場が描かれており、イランの石油にまつわる状況を興味深く読みました。

化石燃料としての「石油」、今後の流れはどうなるのかなと、考え込んでしまいました。
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今年の読書(1)『賞の棺』帚木蓬生(集英社文庫)

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昨年<本庶佑>氏が<ジェイムズ・P・アリソン>氏とノーベル生理学・医学賞を共同受賞したのは、記憶に新しいところですが、本書は同じく筋肉の運動に関してノーベル生理学・医学賞を受賞したイギリスの医師<アーサー・ヒル>にまつわるミステリーとして描かれています。

同じ筋肉の運動に関する研究を進めていた恩師<清原修平>の教え子<津田孝>は、恩師を含め筋肉分野での研究者の不審な死因を探るべく、疑惑の受賞者や関係者を訪ねて、ヨーロッパ各地を巡り歩きます。

悪事の暴露が目的ではなく、真実を明らかにすることが目的となっている点が、好ましい。疑惑追及の旅ですが、単にミステリというに留まらず、人が生きていく上で大切なものを盛り込み、画家を目指しパリで生活している恩師の娘<清原紀子>とのラブロマンスを絡め、また子供が成長する過程において、親子関係が将来に影響する描写も考えさせられるないようでした。

読者としては、犯人の予想がつく中、結末は妥当な締めくくり方かなと思えながら読み終えました。
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今年の読書(72)『だから荒野』桐野夏生(文春文庫)

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46歳の誕生日に、夫<浩光>と長男<健太>とレストランに自ら運転手となり食事に出かけた主婦<朋美>は、自分を軽んじる身勝手な家族の会話にキレ、夫の愛車「ティアナ」で家を飛び出してしまいます。

行く当てのない<朋美>は。車に積んでいた夫のゴルフセットを売りとばし東京からの逃避行の軍資金とします。

夫と結婚する前に付き合っていた長崎に住む<酒井典彦>との再会を決意、高速道路に乗り入れ、<朋美>の珍道中がはじまります。

「車で家出する主婦」というキャッチフレーズでしたので、<リドリー・スコット>監督の映画『テルマ&ルイーズ』「1991年」の面白さを期待し、また著者の 『東京島』 並の波乱万丈の進展を期待した割には、私には面白味にかける結末でした。
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今年の読書(71)『ルージュ 硝子の太陽』誉田哲也(光文社文庫)

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<姫川玲子>シリーズとして 『ストロベリーナイト』 で始まり 『インデックス』 まで7巻を読み続けていますが、本書は第8巻目になります。

物語の冒頭から、昭島市で起きた一家4人を惨殺する悲惨な場面描写から物語は始まります。28年経ったその後、世田谷区祖師谷で母子三人殺害事件が発生、その被害者の一人が、地下アイドルグループの人気者<繭子>ということで、注目を浴びた事件に<姫川>班たちは捜査を開始しますが、遺体を徹底的に損傷した残虐な犯行の捜査は進展しません。

殺人現場の家に出向いた際、現場近くで不審な行動をとる男を<姫川>は目撃、その後彼はフリーのジャーナリスト<上岡>で、殺されたことを知ります。代々木署の捜査本部には、犬猿の仲の「ガンテツ」こと<勝俣健作>がいるだけに、<姫川>は捜査資料が気になりながら手が出せません。
母子三人殺害事件が進展しない中、<姫川>班は代々木署へ配置転換され、<姫川>は、祖師谷の事件の28年前にもよく似た事件が起きているのを、殺害された<上岡>は、同一犯人でアメリカ兵はないかとのメモ書きを残していました。

読者には事件の捜査と並行してアメリカ陸軍兵のベトナム戦争の後遺症で悩む<アンソニー>の犯行だと思わせる記述がありますが、事件の真相は思わぬどんでん返しで、読者の予想を覆してくれます。

12月21日には、第9巻目となる『ノワール 硝子の太陽』(光文社文庫)が刊行されていますが、来年の楽しみとして残しておきます。
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今年の読書(70)『虚夢』薬丸岳(講談社文庫)

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<桜木柴乃>の(68) 『霧(ウラル)』 、<佐々木譲>の(69) 『砂の街路樹』 はともに北海道出身の作家ということで北海道の都市を舞台にしていますが、偶然にも本書も北海道を舞台にして物語が展開しますが、著者は、兵庫県明石市の出身です。

仕事中の夫<三上孝一>を家に残し山菜の娘<留美>と公園で遊んでいた<佐和子>は、通り魔に襲われ<留美>は死亡。自らも大けがをしますが、一命は取り留めます。犯人<藤崎>は12人を死傷させましたが心神喪失状態の「総合失調症」とされ、「刑法39条」により裁判を受ける立場にはならず精神病院への入院処置に留まります。

その後<三上>と<佐和子>は離婚、作家業を目指していた<三上>は、ススキノの風俗ライターになり、<佐和子>は地元の不動産会社の社長と再婚します。

ある日<三上>の携帯電話に元妻の<佐和子>から<藤崎>を街中で見たとの連絡があり、それを契機に<佐和子>の行動がおかしくなりはじめます。

<三上>も<藤崎>を目撃し、調べてみますと精神病院から退院しているのがわかり、行動を監視し始めます。

片やピンクサロンに勤める19歳の<ゆき>の客として<藤崎>が登場、<ゆき>に付きまとう男を<藤崎>はまたしても殺害してしまいます。

大きな二つの事件が意外なところで結びつき、驚きの結末まで一気に読ませる構成で、「なるほど」とうならせる一冊でした。
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今年の読書(69)『砂の街路図』佐々木譲(小学館文庫)

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主人公<岩崎俊也>は、20年前の12歳の時に、突然父親<裕二>が姿を消し、北海道の「郡布」(架空の北海道の地方都市)の運河で酒に酔って転落死した過去を持っています。

同じ地にある法科大学の同窓である母もなくなり49日を済ませた<俊也>は、なぜ父が母に断わりもなく「郡布」に出向いたのかを知るために、北の地に出向いていきます。

父が死んだときに残されたマッチ箱の店を頼りに、真実を追い求め始めます。漕艇部に所属していた大学時代の出来事を調べ、運河の町「郡布」を歩きながら若き日の父の姿を追い求めていきます。

色々な関係者の話から、父が漕艇部に在籍していた時の不祥事が関連していることが分かり、家族にさえ隠し続けていた心の苦悩と死の真相に辿りつくのですが、いつしか<俊也>は、「郡布」の街並みに引き込まれてしまい、両親の過ごした町に住みつこうかと思い始めるのでした。
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今年の読書(68)『霧(ウラル)』桜木柴乃(小学館文庫)

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今年の読書(68)『霧(ウラル...
北海道江別市在住の作家らしく、『風葬』 では釧路と根室、『砂上』 では江別市、本書の物語の舞台となるのは、根室の漁港です。

主人公は<河乃辺珠生>、地元の顔役的な存在「河乃辺水産」の次女ですが15歳で家を飛び出し、20歳という年齢ながら料亭「喜楽楼」の芸者として座敷に出ています。彼女はここで<相羽重之>と知り合い相羽組組長の妻となります。

長女<智鶴>は、国会議員を目指す大旗運輸の御曹司に嫁ぎ、三女<早苗>は金貸しの杉原家の次男を養子に迎え実家を継ぐ立場です。

北方領土との政治的な社会を背景に、閉鎖的な漁村の人間関係を絡め、根室の街での女三姉妹の人生が<珠生>の視線で描かれていきます。

妾<スミ>の家で射殺される<相羽>ですが、25歳で未亡人となり相羽組を引き継いだその後の<珠生>と、残された<スミ>と<相羽>の幼子のその後の続編が読みたくなる余韻を残して読み終えました。
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