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ハッシュタグ「#読書」の検索結果1257件

今年の読書(49)『男たちのワイングラス』今野敏(実業之日本社文庫)

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今年の読書(49)『男たちのワ...
好きな作家の<今野敏>であり、酒に関連するタイトルが使われていますので、思わず手に取りましたのが本書です。新刊本ではなく1989年に同社からすでに刊行されています。

主人公の<私>は、表向きは相山流の茶道の師匠なのですが、裏の顔として祖父が編み出した中国拳法の極意を継いでいる武道の達人でもあります。

タイトルにお酒の名称が入る連作短編の8話が納められています。

物語の舞台は、富士見ヶ丘商店街のはずれにあるバーで、マスターの<シノ>は、元その筋の人物。そこに集う<私>と、幼馴染で美人の<三木菫子>、神の兵士を辞任するアイルランド出身の神父<ベンソン>のもとに、なにがしらのトラブルがふりかかってきますが、そのたびに<私>の裏の顔をやむなく出さざるを得なくなるという構成です。

その解決方法と結町は、煮たりと楽しめる爽快さでした。
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今年の読書(48)『ねんねこ書房謎解き帖』加古屋圭市(実業之日本社文庫)

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今年の読書(48)『ねんねこ書...
関東大震災で職を失った17歳の<石嶺こより>は、仕事を求めてカンダ神保町の裏通りにあ小さなる古書店「ねんねこ書房」を訪れます。

店主の<根来佐久路>は、本業の傍ら「よろず相談」を引き受けており、たまたま面接時の時に相談者と巡り会わせた<こより>は、<佐久路>から、謎解きを掛けられ、正解すれば店員とする約束を取り付けます。<佐久路>からはヒントとして、<芥川龍之介>の『羅生門』を渡され、<こより>は見事に解き証し無事に店員となります。

本書には、5編の短編が納められ、「よろず相談」の謎解きが文豪の名著を中心に読み解かれ、「世界の答えは、すべて書物の中にかかれている」と<佐久路>に語らせています。

「よろず相談」の報酬は古書店の本を買ってもらうこととし、合わせて震災で行方不明になった<佐久路>の妹<さくら>の情報協力を求めるのですが、本書ではみつかりません。

連作短編として、続巻が発行されそうな筋立てですので、名著の再確認もでき、楽しみなシリーズになりそうです。
#ブログ #読書 #文庫本

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今年の読書(47)『ネコと昼寝』群ようこ(ハルキ文庫)

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今年の読書(47)『ネコと昼寝...
<群ようこ>の「れんげ荘」シリーズは、第1弾 『れんげ荘』 (2011年)、第2弾 『働かないの れんげ荘物語』 (2015年)に続き、本書『ネコと昼寝 れんげ荘物語』が第3弾となります。

10万円で、心穏やかに楽しく暮らそうと、 45歳の<キョウコ>は、大手広告代理店を早期退職し、都内の古い安アパート「れんげ荘」へ引っ越しました。数年後、<キョウコ>は相変わらず貯金を切り崩す生活を送っています。第1弾・第2弾では、ささやかな幸せを求めて、散歩、読書、刺繍、個性豊かな住人たちとの交流をとおして、穏やかに暮らす<キョウコ>が描かれています。

<キョウコ>と同じく大手広告代理店に勤務していた女性社員による過労自殺のニュースは、記憶に新しい。著者の<群ようこ>は本書(単行本)の刊行に寄せて「最後の最後まで耐えずにえいっとやめてしまうか、休職するという選択肢はなかったのかと胸が痛むけれど、<キョウコ>は働いている人であれば必ずといっていいほど考える、『こんな会社、やめてやる』を実現した」「いちばん嫌で辛いところからは逃げればいい。しかし生きることから逃げてはいけない」としています(角川春樹事務所『ランティエ』より)。

早期退職を決断する人の大半は、再就職、趣味への没頭、地方に移住して自給自足など、第2の人生への希望を持っているはずですが、<キョウコ>の場合、早期退職から数年経った現在も第2の人生の幕を開ける気配はありません。第3弾となる本書は、自分の将来や母親への不安を感じつつ、穏やかで自由な暮らしを満喫する<キョウコ>が描かれています。

 「彼らはやめた時点から矢印が上に伸びていっている気がするが、自分はやめたときの点のまま」と自覚しつつ、「会社や同僚、男女の裏も表も知ってしまい、心底疲弊してしまったので、働くのはいや」。「会社をやめて結婚もせず、古い倒れそうな木造アパートに住んで、よそのお宅の飼いネコの来訪を待ちわびる中年女。自分では不幸だとも陰気だとも思っていない」のがキョウコの心境だ。

バリバリ働くキャリアウーマンから無職へ転身することで、<キョウコ>は肩身の狭い思いをし、時間を持て余し、不安を感じる。同時に、今の生活になってよかったことがいくつも心に浮かぶ。選択肢は多様にあって、より居心地の良い道に進むのも1つの手だと、本書はほのぼのと教えてくれます。
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今年の読書(46)『エキナカには神様がいる』峰月皓(メディアワークス文庫)

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今年の読書(46)『エキナカに...
本書『エキナカには神様がいる』は、1日に数十万人が利用する燕町駅のエキナカを舞台に、人々の関わり合いから生まれる5つのドラマが描かれています。

「第一話 背中」「第二話 視線」「第三話 嘘」「第四話 思い出」「第五話 駅のスケッチ」の5つの短編で構成され、1つの作品に登場する人物が、別作品にも現れる構成をとっています。登場人物同士のつながりが、作品を追うごとに徐々に広がっていきます。

自殺が頭をかすめるほど、疲労困憊した男性会社員。4年前に元彼から逃げてきたが、その元彼が再び現れて戸惑う花屋の店員。エキナカを1人きりで彷徨う小学生の男の子。詐欺被害に遭って間もなく、駅でスリに遭った高齢の女性。そんな彼らを見かけると、<中神>は居ても立ってもいられなくなる。「駅は、みんなが集まる場所だから」と、全力で助けに動きまわります。

第五話は主人公<中神>自身にスポットが当てられ、彼がなぜ絵を描き、駅での揉めごとを仲裁し続けてきたのか、その背景にある彼の父親への思いが描かれています。<中神>を中心に広がる人々の縁、思いやりの連鎖が、燕町駅全体に行き渡り、読み手にも温かい気持ちを感じさせてくれる一冊でした。
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今年の読書(45)『落語怪談 えんま寄席』車浮代(実業之日本車文庫)

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今年の読書(45)『落語怪談 ...
本書には、江戸人情噺の古典落語が4題目登場、それぞれの登場人物たちが死んで閻魔様の前で、自分の境遇や行いを騙りながら、閻魔様のお裁きを受けるといった趣の連作短編集です。

取り上げられているのは、まずは<三遊亭圓朝>の作とされますが不確かで<三代目桂三木助>の改作で有名な『芝浜』や<初代春風亭柳枝>の創作落語『子別れ』、その他『火事息子』・『明烏』の4話で、どれも夫婦・親子の人情を絡めた古典落語ですが、語る人物の裏側に潜むよこしまな行いを暴き出していきます。

それぞれ共通する人物が交差して描かれ、最後の「サゲ」でも思わぬ「オチ」でしめくくられています。

物語に精通した落語ファンの方には、目からうろこでたのしめる一冊だと思います。
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今年の読書(44)『水族館ガール5』木宮条太郎(実業之日本車文庫)

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今年の読書(44)『水族館ガー...
タイトルを見ただけで、水族館で働く若い女性のお仕事奮闘記と恋愛を絡めた青春ものかなと分かりますが、その通りの展開でした。

主人公<嶋由香>は千葉にある水族館に勤めて4年目の夏を迎えています。

先輩の<梶洋平>にあこがれながら、ドジなトレーナー「ドジトレ」と呼ばれながらも、日々飼育に専念しています。

本書では、「イルカ」の調教と「ウミガメ」の生態の勉強ができました。特に「ウミガメ」の保護に関しての現状は知らないことが多く、環境問題とのつながりや地域住民の生活との関連に考えさせられることが多くありました。

8月末の朝日新聞に、絶滅危惧種ウミガメの上陸、産卵数が日本で最も多い鹿児島県・屋久島。30年余り浜での保護や清掃活動に取り組んできたNPO団体が後継者不足を理由に活動を終える。島の観光の目玉でもあるウミガメ。浜の見守りがいなくなることで将来が心配されているとの記事がありましたが、本書を読んで地道な活動の大変さを改めて感じました。
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今年の読書(43)『未来のミライ』細田守(角川文庫)

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今年の読書(43)『未来のミラ...
細田守氏が監督・脚本・原作を手がけた映画「未来のミライ」(東宝配給)が、2018年7月20日に公開されています。本書『未来のミライ』は、細田監督による原作小説になります。

物語の舞台は、横浜市磯子区の一軒家で、中庭に小さな白樫の木がある。建築家のおとうさんは、芸術家肌でマイペース。出版社に勤めるおかあさんは、完璧主義者。長男の<訓(くん)>ちゃんは、甘えん坊の4歳。飼い犬の<ゆっこ>(オス)。そこに妹が生まれ、<ミライ>と名付けられます。おとうさんもおかあさんも<ミライ>ちゃんの世話で手一杯で相手をしてくれません。「今は幸せじゃない」と思った<訓>ちゃんは、腹いせに<ミライ>ちゃんの顔を引っ張ったり、おもちゃで頭を叩いたりします。

<訓>ちゃんが<ミライ>ちゃんの顔にお菓子を並べて笑っていた時、中庭が熱帯の植物で埋め尽くされ、少女が現れた。「おにいちゃん、わたしの顔で遊ぶのやめてよ」と言う少女は、中学生になった未来の<ミライ>ちゃんでした。

時をこえる冒険が、次々と繰り広げられていきます。見知らぬ町の雨上がりの裏通りで、しゃがんでいる少女。薄暗い工場の一角で、オートバイを作っている青年。無人駅のホームで、声をかけてくる男子高校生。<訓>ちゃんが出会う彼らは、いつの時代の誰なのか。冒険を終えた時、<訓>ちゃんはどんな気持ちになるのか・・・。<ミライ>ちゃんは赤ちゃんに戻るのか・・・。ドラマティックな映像や音楽が思い浮かぶような、イキイキとした描写に惹かれる作品です。
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今年の読書(42)『院内刑事ブラック・メディスン』濱嘉之(講談社α文庫)

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第1作目の 『院内刑事(デカ)』 を読み終えたときに、この魅力的な主人公はシリーズになるなと予感したとおり、第2作目が本書です。

病院内に起こるあらゆるトラブルに対して、対処するのが、元公安部総務課出身の<広瀬知剛>です。病院に常駐し、モンスターペイシェント・院内暴力・暴力団関係者の対処等に的確に対応してゆく姿が、描かれていきます。

今回は、連作短編形式で、さまざまなトラブル処置をしながら、ジェネリック薬品に関する闇取引をあらわにし、北朝鮮や中国との関係も絡めながら、元公安部出身の著者らしく、リアリティー感あふれる国際情勢の現状が盛り込まれています。

このあたりの構成は、 <警視庁公安部・青山望>シリーズ に共通しているところです。
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今年の読書(41)『グレイ』堂場瞬一(集英社文庫)

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今年の読書(41)『グレイ』堂...
1983年の東京が舞台。主人公の<波田憲司>は、奨学金とバイトでなんとか下宿生活を過ごしている法学部の大学2年生です。ある日、「日給1万円」というアルバイト募集のチラシを見つけます。そこはテレビにも出ている<北川啓>が主宰しているアンケート調査研究所でした。通行人からアンケートを取り意識調査を行う研究所は羽振りもよく、主輪に大金を手にいれることができ、契約社員としてアルバイトの取りまとめ役などをしていました。

そんなある日<北川>から怪しげなペーパー商法を行っている「山陽商事」に出入りする人たちを確認するという仕事を与えられ、調査中に相手側に拉致・監禁されてしまいます。運よく警察の強制捜査が入り、<波田>は助けられますが、研究所に戻ると夜逃げ状態で<北川>をはじめ他の社員との連絡が付きません。

アンケート調査に隠れた個人情報の転売会社だと気が付いた<波田>は、<北川>の居場所を探り当てますが、「小物」の裏側には「大物」政治家が絡んでいました。罠にはめられた青年<波田>が、「大物」との立ち回りを経て、大きな心境の変化が生まれるところで物語は終わります。

今後この20歳の<波田>がどのような「大物」になって社会で生き抜いていくのかの続編を読みたくなる結末と主人公でした。

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今年の読書(40)『寄席品川清州亭』奥山景布子(集英社文庫)

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今年の読書(40)『寄席品川清...
落語家を主人公とする小説は多々ありますが、寄席を取り上げた作品は珍しいなと手に取りました。

主人公は3人の弟子を持つ大工の棟梁<秀八>です。「噺(落語)」好きが高じて、寄席の席亭になるのが夢でした。仕入先の材木商<木曾屋庄吉>の勧めで、30両を借り受け(のちに騒動の種になるのですが)、35歳にして席亭となります。

恋女房の<おえい>は、団子屋を切り盛りして<秀八>を支えています。

<秀吉>の「清州城」から名を取り「清州亭」と命名、出演者を集める苦労話、<秀八>や<おえい>の出生にまつわる話、落語家の親子の愛情、<木曾や庄吉>にまつわる話。ご贔屓・大観堂店主<大橋>の計らい等々、寄席にまつわる人情話が<秀八>や<おえい>の人間関係と複雑に絡み合って、テンポの良い講談を聞いているような筋立てで楽しめました。

文章の各所に「噺(落語)」の演目を引用、落語ファンとして、楽しめる構成になっていました。
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