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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(38)『劇場アニメーション「犬王」誕生の巻』松本大洋・湯浅政明(河出書房新社)

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今年の読書(38)『劇場アニメ...
<湯浅政明>が監督を務め、2022年5月28日より公開されました長編アニメーション『犬王』の公式書籍『劇場アニメーション「犬王」誕生の巻』が、6月20日に発売されています。

<古川日出男>の小説『平家物語 犬王の巻』(2017年5月・河出書房新社)をもとにした『犬王』では、室町時代に実在した能楽師「犬王」と、その囃子方となった琵琶法師「友魚」の友情、そして2人がエンタテイナーとして人々を魅了していくさまが描かれています。

キャラクター原案を<松本大洋>、脚本を<野木亜紀子>、音楽を<大友良英>が担当しています。「犬王」に<アヴちゃん>(女王蜂)、「友魚」に<森山未來>が声を当てたほか、<柄本佑>、<津田健次郎>、<松重豊>らも参加しています。

本書には<松本大洋>が描いた多数のスケッチのほか、<湯浅政明>のエッセイや絵コンテが収録されています。<湯浅政明>、<松本大洋>、<古川日出男>による鼎談も掲載されています。
#アニメ #ブログ #単行本 #映画 #読書

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今年の読書(37)『沃野の刑事』堂場瞬一(講談社文庫)

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今年の読書(37)『沃野の刑事...
<堂場瞬一>の〈日本の警察〉大河シリーズとして三カ月連続刊行として、第1作目『焦土の刑事』・第2作目『動乱の刑事』の第3作目の『沃野の刑事』ですが、2019年11月20日に単行本が刊行され、2022年6月15日に文庫本が発売されています。

第2作目から18年が経った1970年。大阪万博を控え、高度経済成長で沸き立つ日本を舞台としています。

捜査一課と公安一課を対立させたある爆破事件以降、袂を分かった刑事の「高峰靖夫」と公安の「海老沢」は、それぞれ理事官に出世し、国と市民を守ってきましたが、かつてふたりの同級生だった週刊誌編集長「小嶋学」の息子「和人」の飛び降り自殺で亡くなったことがきっかけで、再び3人の立ち位置の違いがありながら絡み合っていきます。

「小嶋」は、息子が学生時代に参加した学生デモの参加で逮捕されたことが原因で自殺したと思い、公安か警察が情報を流したと信じており、「高峰」や「海老沢」が独自に自殺の真相を調べを進めるうち、総合商社に勤める「和人」に関して、アメリカの戦闘機導入にまつわる汚職事件の存在が徐々に明るみに出てきます。

尊重すべきは国家の利益なのか、それとも名もなき個人の名誉なのか。「警察の正義」を巡り、「高峰」と「海老沢」はまたしても踏み絵的な事件に向き合うことになります。

本書で三部作として完結ですが、「高峰」の高校生の息子「拓男」が将来の職業として「警察官」の夢があるようで、高峰家の「警察官」三代目としての伏線なのかなと期待しながら読み終えました。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(36)『美しき愚か者のタブロー』原田マハ(文春文庫)

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今年の読書(36)『美しき愚か...
<原田マハ>の美術関係として『いりびと』を読んだばかりですが、本書『美しき愚か者のタブロー』は、2019年5月31日に単行本が刊行されていますが、2022年6月10日に文庫本が発売されています。

主人公に「日本に美術館を創りたい」という夢を追い求めた不世出の実業家・初代川崎造船所の社長であり『神戸新聞』の創業者<松方幸次郎>を据え、関係する人物に美術史家「田代雄一」や「吉田茂総理」・画家「クロード・モネ」といった人物を配し、第2次世界大戦下のフランスで「松方」の絵画コレクションを守り抜いた孤独な飛行機乗り「日置釭三郎」など、史実に沿いながら、著者<原田マハ>の世界をつくりあげ、文庫本で解説を吹極め483ページ、面白く読み終えました。

建築設計者の立場としては建築家<ル・コルビジェ>と国立西洋美術館の誕生にまつわる逸話や、画商や西洋絵画(タブロー)にまつわる秘話が楽しめた物語でした。

日本人のほとんどが本物の西洋絵画を見たことのない時代に、ロンドンとパリで絵画を買い集めた「松方幸次郎」は、絵画に対して「審美眼」を持ち合わせない男でした。絵画収集の道先案内人となった美術史家の卵「矢代幸雄」(文中名:田代雄一)との出会い、『いりびと』でも重要な役割を果たしていた『睡蓮』の「クロード・モネ」との親交、何より「ゴッホ」や「ルノアール」といった近代美術の傑作の数々によって美に目覚めていく「松方」でしたが、戦争へと突き進む日本国内では経済が悪化、川崎造船所の破産の憂き目に晒されます。

志半ばで帰国した「松方」に代わって、戦火が迫るフランスに単身残り、絵画の疎開を果たしたのは謎多き元軍人の「日置」でしたが、日本の敗戦とともにコレクションはフランス政府に接収されてしまいます。しかし、講和に向けて多忙を極める首相「吉田茂」は、コレクション返還の可能性を探ります。

1枚の絵画に秘められた、特に表紙になっています「ゴッホ」の『アルルの寝室』(現在:オルセー美術館蔵)は、物語のキーポイントとなるタブロー(絵画)として印象に残る場面でしようされていました。
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今年の読書(35)『俺たちは神じゃない』中山佑次郎(新潮文庫)

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今年の読書(35)『俺たちは神...
医者を著者とする小説は多々ありますが、現実的な記述が多く興味ある分野です。本書『俺たちは神じゃない』は文庫書下ろしとして2020年6月1日にはつばいされていますが、消化器外科医として執刀する立場だけにリアル感ある手術の描写が楽しめました。

主人公40歳独身の「剣崎啓介」は、600床の敬愛会麻布中央病院に腕利きとして知られる中堅外科医です。そんな彼が頼りにするのが「松島直武」です。生真面目な「剣崎」と陽気な関西人の「松島」。ふたりはオペで絶妙な呼吸をみせます。

タイトルとバディーの組み合わせで、アメリカ映画『俺たちは天使じゃない』(1989年・監督:ニール・ジョーダン)のオマージュを意識されているのかもしれません。

著者は、連作短編の本書を通じて外科医の医者としての本質を問うています。文中の「患者を救い傷つき、患者を失い傷つく」という短い言葉が重く心に響きました。

院長から国会議員の大腸癌切除を依頼された「剣崎」は、「松島」を助手に得意なロボット「HOKUSAI」で手術を進めますが、その行く手にはある危機が待ち受けていました。現役外科医が総合病院という組織を背景に、日夜起こるドラマをリアルに描いています。

今後シリーズ化されるのかは不明ですが、麻酔科医の「瀧川京子」のキャクターも気になる存在でした。
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今年の読書(34)『清明』今野敏(新潮文庫)

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今年の読書(34)『清明』今野...
本書『清明』は、著者<今野敏>の「隠蔽捜査」に始まるシリーズの『棲月』(隠蔽捜査7)に続く、スピンオフの2作品を含めシリーズ10作目となり、単行本は、2020年1月に刊行、文庫本として2022年6月1日に発売されています。

大森警察署長から神奈川県警刑事部長に着任した異色の警察官僚「竜崎伸也」でしたが、着任早々、東京都の県境で死体遺棄事件が発生、警視庁との合同捜査になり、昔の面々と再会しますが、署長の立場と違いどこかやりにくさを感じます。

捜査中、ペーパードライバー講習中の妻「冴子」が自動車教習所で事故を起こし、「竜崎」は教習所所長のもと県警OBの「滝口」とひと悶着を起こします。

死体遺棄された被害者は、中国人の不法入国者と判明、公安と中国という巨大な障壁が立ちはだかり、事案は複雑な様相を呈してゆきます。横浜中華街の華僑とのつながりが事件の核心となり、「竜崎」は県警OB「滝口」の人脈を頼り、中華街の大物との面会ができ、政治・思想がらみでの事件の様相を見せてきます。当初は「安倍晴明」が関係するのかと思っていましたが、表題となっています「清明」が<杜牧>の七行詩だと分かり、生臭い事件に一抹の清涼感を与えています。

着任早々の事件も、警察官としてブレない「竜崎」として無事に終えますが、馴染みの登場人物に加え、新たな展開として「阿久津参事官」が脇役としていい味を出しているで、今後の展開(といっても新刊本として『探花』(隠蔽捜査9)がすでに刊行されています)が楽しみです。
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今年の読書(33)『イエロー・サブマリン』小路幸也(集英社文庫)

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今年の読書(33)『イエロー・...
著者<小路幸也>の古書店〈東亰バンドワゴン〉を営む堀田家の日々が綴られます〈東京バンドワゴン〉シリーズも15作目になりました。1作目(2006年)からの、長い付き合いのシリーズですが、それだけ楽しく読める内容になっています。

このシリーズは〈堀田家の今〉を描く〈本編〉が三作続き、〈主に過去の時代の堀田家など〉を描く〈番外編〉を4年に一作挟むという形で今まで続いています。新刊本が先行して刊行されていますので、文庫本のチェックも大変です。

文庫本15作目になる2022年4月30日発売の今回の新刊のタイトルは『イエロー・サブマリン 東京バンドワゴン』です。本編に戻っていますので、いつものビートルズナンバーがタイトルになっています。

いつも通り、10年前に76歳で亡くなった三代目店主の「堀田勘一」の妻「堀田サチ」の{幽霊?}の語り口で、堀田家に起こる事件や騒動を描いています。

四世代が同居する堀田家を中心にかなりの数の登場人物のが出てきますので、馴染みのない読者には巻頭についています人物相関図が役に立つと思います。

今回も四季を通じて堀田家の一年の物語が収められています。
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今年の読書(32)『やがて飛び立つその日には』石野晶(双葉文庫)

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今年の読書(32)『やがて飛び...
著者は、『月のさなぎ』で2010年・第22回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞している<石野晶>で、本作『やがて飛び立つその日には』は文庫本書下ろしとして2022年5月15日に発売されています。

岩手県の自然豊かな山里に暮らす「花守ひばり」は、虫をこよなく愛する活発な少女でした。2歳年上の「和志」や同い年の「絵美」と幼馴染として一緒に充実した子供時代を送っていましたが、十五歳の誕生日に、亡き母が生前遺した花守の娘は「子供を産むと死ななければならない」というメッセージを聞き、自らの命にまつわる数奇な運命を知ることになります。

知らされた事実に衝撃を受けつつも自分の目指す道を信じて進む「ひばり」に、やがて大学の農学部に進みこれもまた運命的といえる1人の男性「村田蓮」と出会います。

今を懸命に生きていくこと、そして命を繋いでいくことの尊さを知る感動を、自然界の昆虫( ナミアゲハ・ゲジゲジ・カイコ・ギンヤンマ・ゲンジホタル等)や大きな伏線ともなる(ハクモクレン)の木アキアカネを中心に、植物(タチアオイツキミソウケシ等)を盛り込みながら、心温まるファンタジーとして描かれています。

昆虫や植物に関心のある人にぜひ読んでいただきたい一冊で、本箱の<有川浩>の『植物図鑑』の横に収めました。
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今年の読書(31)『謎掛鬼』沢村鐵(双葉文庫)

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今年の読書(31)『謎掛鬼』沢...
序に始まり全4話の短編と結が連作して構成されています『謎掛鬼 警視庁捜査一課・小野瀬遥の黄昏事件簿』は、文庫本書下ろしとして、2022年5月15日に発売されています。

著者<沢村鐵>は、「警視庁墨田署刑事課特命担当・一柳美結」シリーズとしての〈『フェイスレス』『スカイハイ』『ネメシス』『シュラ』〉や「警視庁捜査一課・晴山旭」を主人公とした『クランⅠ』『クランⅡ』など、ハードアクションの骨太の警察小説の印象が強く、本書のような予想外のファンタジ―的な書き出しに少し戸惑いました。

主人公は副題通りの新米刑事「小野瀬遥」25歳は、黄昏の光に満ちた町に迷いこんでしまいます。
そこには、警視庁管轄には存在するはずのない派出所があり、若き巡査が、「遥」に謎めいた言葉で捜査の指針を与えてくれます。

捜査一課に配属として最初の事件は、小学生の女の子の誘拐事件でしたが、若き巡査の言葉で無事に解決します。

元アイドルが鑑定を行ういんちき占い師のお告げを信じた事件が連続しておこり、「遥」はおとり捜査として占い師と対峙しますが、正体がばれてしまい、そこで怪しげなふたつの「眼」を見てしまいますが、最後の事件へとつながるなぞとして引き継がれていきます。

やがて「遥」が、上司の「晴山旭」と共に捜査に当たるのは、警視庁を揺るがすSNS犯罪「#謎解きジャスティス」でした。それは被害者が謎掛け形式で名指しされる、悪夢のような連続殺人事件ですでに3人が殺されていました。

「遙」の上司は前出の「警視庁捜査一課・晴山旭」であり、若き巡査「足ヶ瀬直助」は、『クラン』で共に馴染みの登場人物として、物語にうまく組み込まれており、異界とのファンタジーな物語でしたが、面白く読み終え、シリーズになりそうなタイトルだけに、「小野瀬遥」の刑事として今後の成長も楽しみです。
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今年の読書(29)『ホテル・ピーベリー』近藤史恵(双葉文庫)

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今年の読書(29)『ホテル・ピ...
『インフルエンス』以来になりましたが、著者<近藤史恵>は、女流ミステリ作家として知られていますが、恋愛小説やロードレースのスポーツ小説グルメ関連の著作もあり、本書『ホテル・ピーベリー』でもその要素が盛り込まれたミステリー作品でした。

本書は、2011年11月16日に単行本が刊行、2014年11月に文庫本が発売されていますが、2020年5月15日に新装版として再度発売されています。

小学校教師でした「木崎淳平」は教え子の10歳の生徒「村上早希」との恋愛事件で職を失い、鬱屈した心を抱えて日本を飛び出し3カ月の長期滞在として日本人の経営するハワイ島のホテル「ピーベリー」にやってきます。

滞在先のホテル「ピーベリー」は6室だけという小さいけれど居心地が良く、他に四人の日本人旅行者がいました。
しかし、ある夜、客の一人「青柳」から「楽しみにしてろよ。今に面白いものが見られる」と「淳平」は告げられます。

その言葉通りその後、客の一人「蒲生」がプールで溺死、続くようにバイク事故で「青柳」が亡くなります。
様々な顔を持つハワイ島の自然と、人生の岐路に紛れ込んだ人々が抱える闇を「木崎淳平」の目線・心情で描き、思わぬ結末が待ち構えているミステリーでした。
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今年の読書(28)『動乱の刑事』堂場瞬一(講談社文庫)

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今年の読書(28)『動乱の刑事...
<堂場瞬一>の〈日本の警察〉大河シリーズとして三カ月連続刊行として、第1作目『焦土の刑事』に次ぐ第2作目が本書『動乱の刑事』で、2022年5月13日に文庫本が発売されています。

終戦間際の連続女性殺害事件を解決した捜査一課の高峰でしたが、戦後も7年が経った1952年、サンフランシスコ講和条約発効直前。東京都内の駐在所が爆破されます。死者は二名。ひとりは駐在巡査、もうひとりの身元は不明でしたが、近隣にある印刷工場の社員「牛島」と判明します。

35歳になった刑事の「高峰靖夫」は、共産党過激派の関与を疑いますが、秘密主義の公安から情報がえられず、捜査は難航します。「高峰」は、親友で戦中の特高から公安に所属している中学校の同級生「海老沢」に協力を仰ぎ、共同戦線を張って事件の真相と犯人逮捕に捜査を進めますが、あくまで個人への犯罪として捜査する「捜査一課」に対し、事件を利用し過激派の瓦解を目論む「公安一課」という相反する立場が、ふたりの関係に亀裂が入り始めます。

捜査の過程で、爆死した「牛島」は公安が共産党の分裂組織「革命軍」に潜入させた景観「安沢」だと判明しますが、公安は一切情報提供をしません。戦後の時代の乱れが、警察という「立て組織」と公安の隠ぺい体質の矛盾を生み出していく過程が、一つの爆破事件と会社の組合活動を背景に克明に描かれています。
戦後警察の光と闇を炙り出す一大叙事詩
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