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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(74)『野良犬の値段(下)』百田尚樹(幻冬舎文庫)

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今年の読書(74)『野良犬の値...
6人のホームレスを誘拐したという犯人が、身代金を請求した新聞社は支払いを拒否すると、一人の切断された〈生首〉が渋谷駅前に置かれているのが発見されます。

SNSを使った「誘拐サイト」はイタズラではないことが分かり、警察は本腰を入れて捜査に乗り出しますが、犯人像は浮かび上がりません。その後も続けて、大手新聞社とテレビ局に誘拐犯から身代金請求のメールが、時期を合わせたように届きます。

最後の結末に至る過程は、一気読み必至で、ネタバレになりますので書けませんが、警察と、大手新聞社とテレビ局、誘拐犯との三つ巴の展開が繰り広げられていきます。

『野良犬の値段(上)』の冒頭で登場したネットオタクの青年が重要な場面や、同じく定年まじかの刑事「鈴村」が、鋭い捜査をするのかと期待していましたが、定年になり事件未解決後の最後に登場する場面など、よく考えられている構成でした。

解説者の<門田隆将>氏は映画化を希望されており、わたしも面白いだろうなぁと思いますが、マスコミを敵に回した内容では、実現が難しいようです。
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今年の読書(73)『野良犬の値段(上)』百田尚樹(幻冬舎文庫)

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今年の読書(73)『野良犬の値...
<百田尚樹>が「ミステリー」を書いたという帯の文言で手にしました『野良犬の値段』ですが、2020年12月に刊行され、2022年5月15日に文庫化に当たり(上・下)2分冊で発売されています。

突如ネット上に「誘拐サイト」が現れます。誘拐されたのは、身寄りのない6人のみすぼらしいホームレスでした。
定食屋の店員「佐野光一」は、一番最初にネットを見つけ、ツイッターで注目を集めたいがために、誘拐犯人の一味の振りをして事件をあおりますが、間もなく警察の御用となってしまいます。

ツイッターやメディアが「誘拐劇」の話題で盛り上がる中、事件かイタズラなのかわからない状況で、警察も無視するわけにもいかず、切れ者刑事「鈴村」たちは、捜査を始めます。

半信半疑で捜査着手の警察、メディア、ネット住民たちを尻目に「誘拐サイト」はなんと、
被害者たちとは何の関係もない、大手常日新聞社に、「身代金を払わなければ、誘拐した人物を殺す」という要求をしてきます。

新聞社が支払いを拒否すると、なんと犯人側は、6人の一人「松下和夫」の切断した「首」を渋谷のハチ公前に置くという手段に出るといういい場面で(上巻)は終わります。

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今年の読書(72)『月夜の羊』吉永南央(文春文庫)

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今年の読書(72)『月夜の羊』...
<吉永南央>の「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズも第1巻の『萩を揺らす雨』に始まり、本書『月夜の羊』でシリーズ9巻目になりました。2021年10月8日に単行本が刊行され、2022年10月10日に文庫本が発売されています。

コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む「杉浦草」は、秋のある日、道端で「たすけて」と書かれたメモを拾います。
折しも紅雲町では14歳の女子中学生「渡辺聖」が行方不明中でした。メモと関連づけ、誘拐・監禁を視野に警察も動き出しますが、直後に少女は、離婚した東京の父親の所に家出とわかり、無関係なメモの件はそのままになってしまいますが、「お草」は気がかりでした。

腑に落ちない探求心旺盛な「お草さん」は周辺をあたり、鍵のささった玄関が気になり、開けてみますと独居の老女が自宅玄関で倒れているのを発見、救助します。ところが数日後、郵便物の整理で留守のはずの老女宅に入ると住宅内に人の気配を感じます。

紅雲中学校の校則問題や引きこもりの息子の問題、従業員の「久美子」と母親との問題、親の介護や「8050問題」に悩む人びとに、「お草さん」の甘いだけではなく厳しさも伴う行動が、5章の連作短編で繰り広げられていきます。

紅雲町の季節の流れを背景に、町内会の出来事にほっこりさせてくれる「お草さん」は本書でも健在でした。
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今年の読書(71)『鎌倉署・小笠原亜澄の事件簿 稲村ヶ崎の落日』鳴神響一【文春文庫】

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今年の読書(71)『鎌倉署・小...
本書『鎌倉署・小笠原亜澄の事件簿 稲村ヶ崎の落日』は、『偽りの捜査線 警察小説アンソロジー』(文春文庫)にも収録されています『虚飾の代償』の主人公「小笠原亜澄」と「吉川元哉」の刑事コンビが登場、2022年10月10日に文庫本書下ろしとして発売されています。

鎌倉山にある豪邸で95歳の文豪の変死体が自宅の密室状態の書斎で発見されます。捜査一課の「吉川元哉」巡査長は、鎌倉署の2歳年下で階級は上の「小笠原亜澄」巡査部長とコンビを組んで事件の解決に奔走します。

捜査の過程で、完成しているはずの『稲村ヶ崎の落日』の原稿が無くなっているところから物語は、鎌倉を舞台に進んでいきますし、「吉川元哉」と「小笠原亜澄」は鎌倉にある商店街での幼馴染という設定です。幼なじみの「小笠原亜澄」は年下なのに小生意気で口うるさいのですが、抜群の推理力の持ち主です。

『脳科学捜査官 真田夏希』(角川文庫)シリーズの<鳴神響一>の、警察小説の新シリーズが登場のようです。
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今年の読書(70)『神域』真山仁(文春文庫)

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今年の読書(70)『神域』真山...
本書『神域』は、2018年4月から2019年11月まで『サンデー毎日』にて連載され、2020年2月に毎日新聞出版より上下2冊の単行本で刊行、2022年10月10日に文春文庫本1冊(519ページ)として発売されています。

アルツハイマー病の特効薬と期待される奇跡の細胞「フェニックス7」が、世界的なIT企業を一代で築き上げた「氷川」の助力を得ることに成功した「篠塚」と「秋吉」の2人の日本人研究者によって開発されつつありました。それは、不可能とされた脳細胞を再生させる画期的な発明となるはずだでしたが、高血圧や糖尿病などの疾患で起きる副作用がネックとなり、実用化はまだ無理な段階でした。

そんな折に、認知症を患った高齢者が相次いで行方不明となる「事件」が発生。2・3カ月後に遺棄死体で発見される事例が相次ぎ、所轄の警察は捜査に乗り出しますが、思いもよらぬ事実が浮かび上がってきます。

綿密な取材に基づいたリアルな描写と、巧妙なストーリーテリングは、いま正に起きている問題の核心に迫ります。

最先端の再生医療につきまとう倫理問題、超高齢化社会の深刻な現実を突きつける介護問題、新薬開発をめぐる巨大な利権問題、それを奪い合う国際間の熾烈(しれつ)な競争。図らずも、新型コロナウイルスの感染拡大と治療法をめぐって浮き彫りになった課題や医学界の構造的な障壁ともリンクする内容となっているのに驚きます。

「再生医療は救世主か。悪魔か。」と帯にも書かれていますが、もしも、副作用や未知のリスクなどのマイナス要因があったとしても、そこに一類の望みを期待する患者や家族に対して「ノー」とつきつけられるのか? この小説が提示するのは、まさに生命に対する究極かつ苦渋の選択です。「氷川」は自らのアルツハイマーを治すべく巨万の資金を提供、「篠塚」はアルツハイマーを患った祖母の現状を子供心に目撃、何もできない医療学者の父を軽蔑して臨床医となり新薬の開発に情熱を傾けています。

医薬品としての開発は「スピード」か「安全」かの問題も興味深く読めました。物語の中では、せっかく日本人が開発した「フェニックス7」について、日本での認可のスピードが遅いために「実用化の甘い汁」をアメリカに奪われそうになります。研究者としては治験許可がすぐ出るアメリカに研究を移すのもうなづけます。

人類として脳科学の探求と治療は、神の領域と割り切れるものではなく、尽きることのない研究とジレンマの両輪で我々の目の前を疾走し続ける問題を考えさせられる519ページでした。
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今年の読書(69)『女副署長 祭礼』松嶋智左(新潮文庫)

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今年の読書(69)『女副署長 ...
<松嶋智左>の「女副署長」シリーズとして、『女副署長』『女副署長 緊急配備』に続く3作目の『女副署長 祭礼』は、2022年10発1日に文庫本書下ろしとして発売されています。

『女副署長』では、主人公の「田添杏美」は、警視になり日美坂署に赴任、大型台風が接近の中、署内で殺人事件が発生。犯人は警察官でしかありえないという事件を解決、さっそうと登場しました。
『女副署長 緊急配備』では、署内の不始末で佐紋署に左遷、穏やかな町で女性の他殺死体が発見され、警察官が殴打されるという事件が発生します。本庁の「花野」警部と対立しながらも、事件を解決します。

本書『女副署長 祭礼』では、旭中央署に赴任、女性署長「俵貴美佳」がキャリアとして着任してきます。タイトルにありますように主軸は、6年前の神社の祭りで幼い女の子が突然姿を消した事件が未解決のままでした。新たにキャリアの女性署長「俵貴美佳」が、本部の監察から目を付けられていることが判明。女同士ということで解決に向けて奔走する中、手配犯が管轄区域内に舞い戻った情報が入り、手配犯の交際相手の女性の不審な転落死が発生します。
本庁より剛腕の捜査一課長「花野」指揮のもと、事件は異様な展開にもつれこんでいきます。

文中、妙に「田添杏美」の警察官としての経歴や矜持の描写が多いのが気になりましたが、1,2作目を読んでいない人のための補助的な解説かなと考えていましたが、最後に犯人と対峙して「田添杏美」が亡くなる結末でシリーズが3作目で終わるとは予想外の結末でした。

押しの強い「花野」警部と共に登場人物として気になる「野上麻希」巡査長の刑事としての今後の成長も楽しみだっただけに、シリーズが終わるというのは残念でなりません。女刑事として成長した「野上麻希」を主人公にした物語を期待したいところです。
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今年の読書(67)『名残の花』澤田瞳子(新潮文庫)

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今年の読書(67)『名残の花』...
『星落ちて、なお』以来になります、<澤田瞳子>の『名残の花』は、2015年から2018年にかけて『小説新潮』に断続的に発表された6つの短編連作に加筆修正を行い2019年11月に刊行、2022年9月25日に文庫本が発売されています。

時代背景はご一新から5年経った明治5年。主人公は、当年とって77歳のかつて南町奉行を務め、「妖怪」と庶民から嫌われた「鳥居胖庵(耀蔵)」です。失脚し丸亀藩に23年間幽閉された末に胖庵(耀蔵)が目にしたのは変わり果てた江戸の姿でした。明治を、「東京」を恨み、孤独の裡に置き去られていた男の人生は、能の金春座の修行中の16歳の若役者「滝井豊太郎」とその88歳になるその師匠「中村平蔵」に出会ったことで動き始めます。時代の流れに翻弄されながらも懸命に生きる市井の人々を描く感動の時代小説でした。

蛮社の獄で「渡辺崋山」、「高野長英」ら蘭学者を弾圧し、能・歌舞伎など奢侈を禁じる厳しい取り締まりなどで庶民から「妖怪」と呼ばれ嫌われた因業な隠居「鳥居胖庵」が、時代の転換期だからこそ起きる人々のもつれあった心のわだかまりを解きほぐしていきます。相方に配したのは、16歳の能役者の見習いという異色の取り合わせです。

「胖庵」は「水野忠邦」によって改易され二十余年の牢獄暮らしの末、久しぶりの江戸というか東京、上野の桜を見にやってきます。酔漢に絡まれた能役者の卵「滝井豊太郎」を助けたのですが、二人とも女掏摸の被害に遭ってしまいます。こうして始まる掏摸の女との因縁を描いたのが表題作『名残の花』です。勧進能に犬の死骸が投げ込まれた騒動の真相を解く『鳥は古巣に』、士分を捨てた子と父の間を取り持つ『しゃが父に似ず』、おしどり夫婦と思われた叔母にまつわる香合の行く末の『清経の妻』など6編を収録。事件というほどではない日常のもめごとやささいな謎が多彩に続きます。

特に金春流の「能」修行の若者が準主人公的な役割だけに、「能」関係の描写が多く、著者の造詣の深さに感心して読み終えましたが、あとがきで大学時代に能楽部に所属していたとあり、さもありなんと感じた作品でした。
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今年の読書(66)『オードリー・ヘプバーンという生き方』監修:清藤秀人今年(宝島社)

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今年の読書(66)『オードリー...
今年5月4日には、ベルギーに<オードリー・ヘプバーン>(1929年5月4日~1993年1月20日)の2個目の胸像が、ベリギーの首都ブリュッセルにある生家近くに設置され、5月6日よりは<ヘレナ・コーン>が監督を務めた映画『オードリー・ヘップバーン』が公開されています。

映画ファンだけでなく、<オードリー・ヘプバーン>は永遠の美の象徴であり、世代を超えていまでも人気が高い女優です。2023年は名作『ローマの休日』(監督:ウィリアム・ワイラー)公開70周年、オードリー没後30年となります

2022年10月14日に刊行されています本書『オードリー・ヘプバーンという生き方』には、275点の写真を収録。<オードリー・ヘプバーン>の女優としての生き方、ファッション、語録などが紹介されています。世界最高峰の写真家集団マグナム・フォトによる秘蔵写真を巻頭8ページにわたって収録されています。

2019年6月、2022年6月に開催されました「オードリー・ヘプバーン映画祭」でナビゲーターを務めた<清藤秀人>が監修を担当しています。
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今年の読書(65)『桃源』黒川博行(集英社文庫)

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今年の読書(65)『桃源』黒川...
前回(64)の『やがて警官は微睡る』では、タフガイ刑事「武本」とお坊ちゃま上司「潮崎」が主人公でしたが、本書では、イケメン刑事「新垣遼太郎」とグルメで映画オタクで痛風の「上坂勤」がバディを組む二人が主人公の物語です。

多々読んできています<今野敏>や<堂場瞬一>・<誉田哲也>・<浜嘉之>といった作家たちに登場する王道の刑事物とは路線が違うのですが、面白く読み終えれました。

2019年11月に単行本が刊行され、2022年8月25日に文庫本が発売されています。千円を超える文庫本に、星一つ50円の岩波文庫時代を知っている世代として、また、長年文庫本愛読者として、ついに千円を超える定価の時代到来に驚かざるを得ません。

毎月集まって金を出し合い、グループの欲しい人間から順に落札するこの制度で集めた、沖縄の互助組織(模合)仲間の金六百万円を持ち逃げした「比嘉」が模合仲間からの告訴を受け、行方を追うこととなった大阪府警泉尾署の刑事、「新垣」と「上坂」です。

「比嘉」は沖縄に向かったらしいという情報をつかんだ二人は、沖縄・宮古島・石垣・奄美と跡を追い、辿り着いたのは沖縄近海に沈む中国船から美術品を引き上げるという大掛かりなトレジャーハントへの出資詐欺事件でした。

古代景徳鎮の焼き物、クルーザーチャーター。様々な情報と思惑が錯綜するなか、「上坂」と「新垣」は、捜査活動の息抜きを要領よくしながらも刑事としての本分は忘れずに捜査に専念、異色の刑事コンビが事件の謎に迫ります。

大阪府警泉尾署ということで、大阪周辺のグルメめぐりや幹線道路名や地名など馴染みの場面が多く、特に「上坂」の〈映画〉に関する描写は、映画ファンとして嬉しく読めました。

1050円で585ページ、納得できる一冊でした。
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今年の読書(64)『やがて警官は微睡る』日明恩(双葉文庫)

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今年の読書(64)『やがて警官...
本書『やがて警官は微睡る』は、タフガイ刑事「武本」とお坊ちゃま上司「潮崎」の活躍が堪能できる人気警察シリーズ第3弾として、2016年2月に発行されていますが、〈新装版〉として2022年9月12日に発売されています。

横浜みなとみらいに新規オープンしたホテル「ハーヴェイ・インターナショナル横浜」で立て籠もり事件が発生します。犯人は、ナチスが行った美術品などを奪回するのが目的の謎の多国籍グループです。

周辺の携帯基地局も爆破され、異常な事件の連続に大混乱に陥る神奈川県警でした。非番でホテルで警察官の娘「磯谷はるか」と見合いをしていた警視庁蒲田署の刑事「武本」は、早々と見合いを切り上げられてしまいますが、偶然不審な電話の場面に立ち会い、新人ホテルマンの「西島」と共に館内を逃げ回りながらも、かつての上司で神奈川県警に所属する「潮崎警視」と一味から奪った無線で連絡を取り合い、「警官としての職務」を追行するために負傷しながらも、37人の人質を救い出すために孤独な戦いを開始します。

読者には、途中で犯人グループの一人である「文田」の存在が分かり、「武本」や「西島」と行動が一緒となる場面が続きハラハラする展開もある508ページ、面白く読み終えれました。

人質となってしまう見合い相手の「磯谷はるか」と「武本」のその後も気になる終わり方でしたが、第4弾の『ゆえに、警官は見護る』が10月の新刊文庫として発売されているようですので、また読みつなぎたいと思います。
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