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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(24)『刑事のまなざし』薬丸岳(講談社文庫)

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今年の読書(24)『刑事のまな...
本書『刑事のまなざし』(2012年6月15日文庫刊)は著者の作品として同じ講談社文庫の、『虚無』 に続き2冊目となります。

本書には、表題作を含む7編の独立した短篇が納められています。

罪を犯した少年たちの心に寄り添い、その更生の手助けになる仕事がしたいと法務技官になった主人公<夏目信人>は、一人娘が通り魔事件の被害に遭い、植物状態になったことをきっかけに30歳の時に警察官に転職した過去を持っています。6年後、東池袋署の刑事課に配属され新人刑事となった<夏目>の刑事としてのまなざしは被害者の痛みを知る優しさと罪を憎む厳しさを湛えていました。

少年院の過去を持ちながら真面目に働こうとする青年、父親に虐待された女の子、ホームレス殺人、などの事件を通して、何気ない言葉使いやしぐさで、事件の本質に迫る<夏目>の「やさしいまなざし」が随所に光る短編集でした。
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今年の読書(23)『朽ちないサクラ』柚木裕子(徳間文庫)

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今年の読書(23)『朽ちないサ...
ストーカー被害を受けている家族から被害届が出ていたにもかかわらず先延ばしして受理しなかったことで、殺人事件が発生します。不受理の原因が、捜査より職員の慰安旅行を優先したことによる不祥事だということが新聞記事にスクープされ、忙しく対応する米崎県警広報課の女性警察事務職員<森口泉>が主人公の物語です。

新聞にすっぱ抜かれた不祥事のネタ元が、<森口>の元同級生の新聞記者の<津村千佳>ではないかと、彼女を食事に誘い問い詰めところから話しは急展開します。

<津村>は不祥事の件に関係していないと否定しますが、犯人に心当たりがあるとして、会社を休み調査を始めますが、何者かに殺されてしまいます。

<森口>は警察学校同期の年下の<磯川俊一>と、独自に事件の捜査を始めます。
不祥事のネタ元である<百瀬美咲>は警察署内の上司との不倫で首になった過去があり、すでに彼女は自殺していましたが、偽装の殺人事件でした。

警察内の不祥事を隠ぺいするような動きとして、「公安」がらみの様相が浮き彫りにされて事件は決着を迎えますが、真犯人に疑問を持つ事務職員の<森口>には手に余る状況でした。

一大決心のもと、<森口>は、警察官になる道を選ぶところで物語は終わりますが、今後刑事になった<森口>が<磯川>とのコンビを組んで活躍する姿を期待したい一冊でした。
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今年の読書(22)<中川裕>『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社新書)

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今年の読書(22)<中川裕>『...
人気漫画『ゴールデンカムイ』でアイヌ語監修を務める文化研究の第一人者<中川裕>が、漫画の名場面を引用しながらアイヌ文化の解説を行った同作の公式解説本『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』が、3月15日発売されています。同作の北海道北広島市出身の作者<野田サトル>によるオリジナル描き下ろし漫画も掲載されています。

『ゴールデンカムイ』は明治時代の北海道を舞台にし、アイヌが遺したという大金を手に入れるため、元兵士の「杉元佐一」がアイヌの少女「アシリパ」と行動をともにし、一攫千金を夢みるサバイバル漫画です。『週刊ヤングジャンプ』(集英社:38号・2014年8月21日~)で連載中がスタートし、その後アニメ化もされ、2016年「マンガ大賞」・2018年「手塚治虫文化賞」など数々の漫画賞を受賞している作品です。

発売された公式解説本は序章から終章を含め第10章で構成されており、「アイヌの先祖はどこから来たか?」「アシリパたちの言葉 アイヌ語とは」「アイヌ語監修というのは何をやっているのか?」など、アイヌ文化へ興味を抱いた人に向けた一冊となっています。

また、作者<野田>による6ページの描き下ろしオリジナル漫画も収録されており、<中川>によるアイヌ文化の解説に絡んだストーリーとなっているほか、付録で『ゴールデンカムイ』をより楽しむためのブックガイドが収録されています。
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今年の読書(21)『さまよう刃』東野圭吾(角川文庫)

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今年の読書(21)『さまよう刃...
本書は、2004年12月に朝日新聞社より刊行され、2009年、東映により、<益子昌一>監督、<寺尾聰>主演で映画化されています。また、 2014年、韓国においてEcho FilmおよびCJ E&M Corp.により、監督<イ・ジェンホ>、主演<チョン・ジェヨン>、<イ・ソンミン>、<キム・ジヒョク>で映画化されています。

5年前に妻を亡くして<長峰重樹>は一人娘<絵摩>と過ごしていましたが、友人と出向いた花火大会の見学に出向いたまま帰宅しませんでした。
花火大会の帰り、未成年の不漁グループに拉致され、蹂躙された末、川に捨てられたところを発見されます。

謎の密告電話によって、<長峰>は犯人の一人のアパートに出向き侵入、<絵摩>が強姦されているビデオテープを発見、気も狂わんばかりになっているところに犯人の<伴崎>が帰宅、<長峰>は部屋にあった包丁で殺してしまいます。死ぬ間際<伴崎>は、もう一人の犯人<菅野>に関して、「長野のペンション」という言葉を残して息絶えます。

娘の敵討ちに燃える<長峰>は、趣味である猟銃を持ち出して長野に向かいます。

殺された被害者の苦しみに対する少年法の量刑の軽さを突いた構成で、父親としての気持ちがよく理解できるだけに、結末はあまり納得ができるものではありませんでした。
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今年の読書(20)『白馬山荘殺人事件』東野圭吾(光文社文庫)

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今年の読書(20)『白馬山荘殺...
著者の原作をもとに映画 『マスカレード・ホテル』 (鈴木雅之監督:木村拓哉・長澤まさみ出演)が1月18日より公開されていますので、東野圭吾ブームに乗り、古い作品ですが、1986年8月カッパノベルス版にて刊行され、1990年4月に文庫本になっています本書を読んでみました。

<原菜穂子>の兄<公一>が、「マリア様が、家に帰るのはいつか?」というメッセージを残して旅先のペンションで死に、密室状況より自殺として処理されました。納得することができない<菜穂子>は親友の<真琴>の助力を得て、真相解明に乗り出すために、兄が亡くなった時期に合わせて、常連客が集うペンション「マザーグース」を訪れます。

ペンションは「マザーグース」にちなんだ部屋名になっており、各部屋には「マザーグース」の歌が刻まれた銘板が飾られていました。<菜穂子>と<真琴>は、「マザー・グース」の歌詞に秘められた謎解きに注目、そんなおり、宿泊客の一人が石橋から転落して亡くなります。

暗号と密室の謎解きができ、<公一>は他殺だと分かり、犯人逮捕に結びつくのですが、著者は思わぬどんでん返しの結末を用意して、読者をうならせま。
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今年の読書(19)『埋もれた牙』堂場瞬一(講談社文庫)

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今年の読書(19)『埋もれた牙...
警視庁の捜査一課から、父親が脳梗塞を患ったのを機に、生まれ育った地元の武蔵野中央署に移動した<瀧靖春>警部補50歳が主人公です。

地元ということで、旧友の<長崎>から、20歳になる姪の<恵>が行方不明との相談を受け、大きな事件もなく<瀧>は、交番勤務から引き上げられたばかりの新人<野田あかね>を相棒として捜査を始めます。

二人の地道な調査で、過去にも今回と同じように、市内に住む地方出身の若い女性4人が、ほぼ10年ごとに姿を消していることが分かり、ある地元議員の名前に辿りつきます。

そんなおり、上司から捜査中止の圧力がかかりますが、<瀧>は、監禁されていた<恵>を救出するとともに、事件の真相に辿りついていきます。

地元「吉祥寺」の情報や人間関係をうまく絡めながらの構成、今後の<瀧>と<野田あかね>とのコンビの活躍にシリーズ化を期待したい内容でした。
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今年の読書(18)『一切なりゆき』樹木希林(文藝春秋)

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昨年9月15日に亡くなった女優 <樹木希林> さんのことばを集めた『一切なりゆき』(文春新書)が、年末の発売以来60万部を超える(週刊文春7号広告より)大ベストセラーになっています。

飾らない人柄で多くのファンに愛された<樹木希林>さん。映画、テレビ作品のほか、雑誌の対談やインタビューに多くのことばを残しています。本書はそれらを短時間でまとめたものです。出版・報道各社から記事転載の許可は得たものの、著作権者の連絡先がわからず見切り発車した部分もあるようです。奥付に「お気づきの方は編集部までお申し出ください」と記載されています。でも、このスピード感こそがヒットの理由でもあるようです。亡くなってから3か月での(2018年12月30日)刊行の素早さは見事です。生前色紙に書いていたことばからタイトルをつけたそうです。

 「生きること」、「家族のこと」、「病いのこと、カラダのこと」、「仕事のこと」、「女のこと、男のこと」、「出演作品のこと」の6章から構成されています。

「仕事について」の一言を抜粋すると、その人生観が伝わるかもしれません。
「いってみりゃ私らは和え物の材料ですから」
「キレイなんて、一過性のものだから」
「CMの契約期間中は、その会社の人間だと思っています」
「テレビは演じたものが瞬時に消えていくから好きだったんです」
「役者は当たり前の生活をし、当たり前の人たちと付き合い、普通にいることが基本」

生前公開された最後の作品になった映画 『万引き家族』 の老婆の役について、「人間が老いていく、壊れていく姿というものも見せたかった」と語っています。

生前、約120本の映画に出演した彼女の巻末の年譜によりますと、初めて自ら企画も手掛けた62歳の女が38歳と偽って金を集め、出資法違反で逮捕された事件がモチーフとなっている映画『エリカ38』は、<樹木>さんの指名で<浅田美代子>が主演、<樹木>さんはエリカの母親役で出演しています。また、<桃井かおり>(67)主演、<樹木>さんは、旅館「茅ケ崎館」の女将(おかみ)として働く祖母役を演じているドイツ映画『Cherry Blossoms and Demons』が今年(2019年3月7日)ドイツ国内で公開されるようです。
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今年の読書(17)『ザ・万歩計』万城目学(文春文庫)

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今年の読書(17)『ザ・万歩計...
本書は大阪府出身で、『鴨川ホルモー』 ・ 『プリンセス・トヨトミ』 などの、実在の事物や日常の中に奇想天外な非日常性を持ち込むファンタジー小説で知られる<万城目学>(1976年2月27日 ~)の3冊刊行されているエッセイ集の第1冊目(2010年7月10日)になります。

エッセイ集ということで、紹介は難しいのですが、略歴は、清風南海高等学校卒業後、1浪ののち京都大学法学部に入学。卒業後は化学繊維会社へ就職、静岡の工場に配属され経理マンをしながら小説を書いていましたが、26歳の時東京本社への転勤を言い渡され、残業続きで書く時間がなくなることを危惧し、辞令が出る前に退社し東京へ移ります。このころの出来事が後の『バベル九朔』(2016年3月19日刊行)に活かされています。

2年で芽が出なければ社会復帰を決め投稿生活を送るも成果が出ず、資格の学校に通い再就職の準備をし始めた矢先、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞し2009年映画化された『鴨川ホルモー』(2006年4月19日刊行)で作家デビュー。このあたりの予備知識を持って、本書を読めば、エッセイの背景がよくわかり、面白く楽しめると思います。

といっても、番外的な「ゴキブリ」噺や実家で飼っていた愛猫<ねね>のはなし、「モンゴル」での旅行記等、楽しめる話題に事欠きません。
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今年の読書(16)『王朝まやかし草子』諸田玲子(新潮文庫)

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今年の読書(16)『王朝まやか...
著者の小説は何冊かとりあげていますが、本書は、文庫本で537ページと読みごたえがありました。

解説文から引用させていただきますが、「猟奇的な殺人事件を描くミステリーであり、皇位継承をめぐって公家が暗闘を繰り広げる宮廷陰謀劇であり、絢爛豪華な宮廷文化を描く王朝文学の側面があるかと思えば、貴族に虐げられた庶民や政争に破れた敗者の怨念を描く伝記小説としても楽しめる」という、一冊です。

舞台は平安時代、宮廷勤めだった母<近江>の不審死に関する疑問を解くために<弥生>は、女房として宮廷に入り込みますが、周囲で次々と怪死事件が起こります。都で知り合った若者の<音羽丸>と知識人の<楽天爺>と協力して、東宮と契った女はモノノケに取りつかれるという噂の真相を探りだしていくなか、母<弥生>の真実と、それに伴い<音羽丸>の父の冤罪が晴れていくという、壮大な時代絵巻の世界が楽しめました。
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今年の読書(15)『蛮政の秋』堂場瞬一(集英社文庫)

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今年の読書(15)『蛮政の秋』...
本書は、新聞記者<南康祐>を主人公に据え、時代の荒波に翻弄され購買数を減らさざるを得ない新聞社「日本新報」を舞台とした小説です。 『警察(サツ)回りの夏』 ・ 『蛮政の秋』 ・ 『社長室の冬』と続く「メディア3部作」の二作目になります。

前作『警察回りの夏』では、入社6年目、甲府支局で警察回りをしていた<南康祐>は、東京本社社会部に移動し、遊軍記者となっています。甲府支局時代に情報の「ウラ」と取らずに「誤報記事」を書いてしまった<南>は、一発逆転のネタを追い求めていましたが、そんなおり、大手IT企業が政治家たちに献金している一覧表がメールで送られてきますが、送信者に心当たりはありません。

誤報を経験しているだけに特ダネを求める気持ちと板挟みになりながら「ウラ」を取ろうとうとするのですが、送信者は行方不明の状態。そんな折、夕刊紙が献金を匂わす記事を掲載します。

「メディア規制化」を目論む政治家たちの問題を新聞社としても見逃すわけにもいかず、<南>は懇意にしている政治家と行動を共にして真相を求めて取材を進めるのですが、「日本新報」の社長も絡んでいるようで、記事を書きあげるのに二の足を踏んでしまいます。

読者としては<南>の派手な立ち回りの山場を期待したのですが、大きな盛り上がりもなく、少し期待外れの終結でした。
三部作の締めくくりとして、これから文庫化されるだろう『社長室の冬』の発行を待ち望みたいと思います。
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