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今年の読書(26)『鬼女面殺人事件』西村京太郎(徳間文庫)

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今年の読書(26)『鬼女面殺人...
著者<西村 京太郎>は、2022年3月3日に91歳亡くなられていますが、いまだ書籍の新刊案内が新聞広告等に掲載されている人気作家の一人で、600冊を超える著作があります。
 
本書『鬼女面殺人事件』は、1973年3月の刊行で、1981年1月15日に文庫本が発売、2011年3月に文庫新装版が出ています。
 
東京に戻る新幹線の車中で「中原正弘弁護士」の隣席の男が、「早くしないと妹も」という謎の言葉と、ポケットから取り出した朱い〈アカベの花〉を残してハブの毒で悶死します。男が持っていた東京の弁護士「湯山」という男に接触する「中原」でしたが、「湯山」も名古屋港で水死体で発見されます。
 
その花が日本で唯一自生するのは南海の孤島・恩根島でした。月に1往復しか名古屋港から船が出ないその島は、徳川幕府によって廃藩、遠流の憂き目にあった喜多川秀髙一族が怨念の習俗を今に伝える島でもありました。折しも、二十年に一度だけ開花し、その時必ず不吉な事件が起きるという〈アカベ〉が咲き乱れる島に、「中原」は秘書の「高島京子」と事件解決のために出向きます。
 
半世紀まえに執筆されているだけに、新幹線内の社内喫煙や食堂車などの描写や、百科事典で調べる行為などに時代を感じさせてくれますが、物語の構成自体は、かなり緻密な伏線が散りばめられており、楽しめただけに、おもわず、「恩根島」を検索してみましたが、著者作成の架空の島のようで、閉鎖的な離島のものがたりとして、『南海威島』の短編を思い出しました。離島という設定は、密室事件と同様に限られた状況が楽しめるようです。
#ブログ #文庫本 #読書

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