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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(65)『ミニシアターの六人』小野寺史宜(小学館文庫)

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今年の読書(65)『ミニシアタ...
本書、<小野寺史宜>の『ミニシアターの六人』は、2021年11月に単行本が刊行され、2024年10月9日に文庫本が発売されています。
 
銀座のミニシアターで、2年前に亡くなった<末永静男>監督の追悼上映が行われています。21年前に公開されました〈夜三部作〉の2本目の作品『夜、街の隙間』、上映期間は一週間だけ。その最終日前日、午後4時50分の回。天気は雨、観客は6人だけでした。
 
架空の映画『夜、街の隙間』の場面を取り入れながら、観客の6人の人生を交差させる構成で、他の映画作品名も登場してきます。
 
この映画館で働いていた「三輪善乃」は、公開当時にチケット売場の窓口にいました。子供の名付け親が、愛人らしき女性と映画を観に来ていた<末永静男>でした。「山下春子」にとっては、大学の同級生と成り行きで観に行った作品です。自主映画を撮っていた「安尾昇治」は、<末永静男>のデビュー作でその才能を目の当たりにし、映画の道を諦めた過去があります。
 
「沢田英和」は、この作品に元恋人との苦い思い出がありました。20歳の誕生日デートのはずだった「川越小夏」は、一人でスクリーンを眺めています。映画監督を目指す「本木洋央」は、生物学上の父親<末永静男>が撮った作品を観に来ていました。
 
観客たち一人一人の人生と、『夜、街の隙間』のストーリーを行き来しながら、出会いとすれ違い、別れを繰り返す日々の中にある市井の日常の奇跡を鮮やかに描いています。
 
銀座という街とミニシアター、そこに集うそれぞれの人生を背負った人々、そして映画への愛を描き切った見事な人生讃歌の一冊でした。読み終えて、<原田マハ>の『キネマの神様』の隣に並べました。
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今年の読書(64)『沢口愛華フォトエッセイ 沢口生活』沢口愛華(東京ニュース通信社)

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グラビアアイドルの<沢口愛華>(21)が、11月20日に『沢口愛華フォトエッセイ 沢口生活』(2500円・撮影:細居幸次郎・東京ニュース通信社)を発売しています。
 
<沢口愛華>が雑誌『B.L.T.』で連載したエッセイを書籍化した内容となっています。
 
グラビアアイドルとして活動し、俳優としては映画『グリーンバレット』(2022年)・『札束と温泉』(2023年)やドラマ『サバエとヤッたら終わる』(2024年8月12日~9月30日・TOKYO MX)に出演しています。
 
『沢口生活』では、毎月テーマを変えながら2年にわたって日常をつづってきました。今回新たに〈グラビア〉をテーマとするエッセイも書き下ろし、「ミスマガジン2018」でグランプリを獲得して以降の6年間を回想。葛藤や変化、出会った人々とのつながりを赤裸々な言葉とともにまとめています。
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今年の読書(63)『 女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選』北村紗衣(書肆侃侃房)

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<北村紗衣>による書籍「女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選」が、2024年11月12日に発売されています。
 
 本著は、クラシック作品・おとぎ話・労働問題から近年の話題作まで、恋愛とセックス、フェミニズム、クィア、人種、民族など、多様な視点から厳選したジャンル別に数作品取り上げている映画ガイドになっています。
 
クラシック作品では『紳士は金髪がお好き』、労働問題では『ノーマ・レイ』や『9時から5時まで』、スポーツでは『プリティ・リーグ』、ファッションでは『ミセス・ハリス、パリへ行く』、フェミニズムでは『バービー』などを含めた100作品が、フェミニズム批評から見た著者の言葉で紹介されています。
 
著者の視点がわかる100作品を羅列したいところですが、龍的におおいので、興味ある方は、ぜひ本書(1980円)を手にしていただければと思います。
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今年の読書(62)『Quick Japan vol.175』齋藤飛鳥(太田出版)

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元「乃木坂46」のタレント・俳優の<齋藤飛鳥>(26)が、12月11日より発売の『Quick Japan vol.175』(太田出版)の表紙・巻頭特集を飾っています。
 
 <齋藤飛鳥>は、2023年5月の卒業コンサートをもって、「乃木坂46」としてのアイドル活動を終えています。その後はドラマ『いちばんすきな花』・『マイホームヒーロー』、映画『サイド バイ サイド 隣にいる人』『映画 マイホームヒーロー』などに出演し、俳優として目覚ましい活躍を見せています。
 
TBS系で10月11日22時から放送の連続ドラマ『ライオンの隠れ家』には、<柳楽優弥>扮する「小森洸人」が働く市役所・子供支援課の後輩「牧村美央」役で出演しています。また『【推しの子】』のドラマシリーズは11月28日21時よりPrime Videoで世界独占配信され、その続きにあたる映画『【推しの子】』は、2024年12月20日に全国公開を控えています。
 
本誌では、<齋藤飛鳥>が表現者としての未来を語った2万字のロングインタビューに加え、巻頭を飾るスペシャルフォトストーリーは、写真家<小見山峻>による撮り下ろしグラビア、関係者・スタッフによる証言などを通じ、また本人が大きく影響を受けた作品について詳細に語ります。映画では、昨年公開の『PERFECT DAYS』(監督:ヴィム・ヴェンダース)や、戦後の横浜で夜の街を生きる少女を描いた『月曜日のユカ』(1964年・監督:中平康)など、彼女の美学と信念に迫る総力特集を90ページにわたり展開しています。
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今年の読書(61)『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』(講談社)

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今年の読書(61)『スタジオジ...
『風の谷のナウシカ』から始まるスタジオジブリの全27作品を完全網羅した書籍『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』(講談社)が、11月11日に発売されています。
 
 2021年に出版された前版は、7カ国語に翻訳されています。その完全版となる『スタジオジブリ全作品集 増補改訂版』には、2023年7月14日に公開されました最新作『君たちはどう生きるか』も新たに収録され、監督<宮﨑駿>のイメージボードやキャラクター設定、レイアウトといった制作過程が年表付きで解説されています。プロデューサー<鈴木敏夫>の巻頭特別インタビューでは『君たちはどう生きるか』の世界的ヒットについて、そしてジブリパークやスタジオジブリの未来が語られています。
 
 さらに米配給会社GKIDSのプロデューサー<エリック・ベックマン>による「アメリカでは、どのようにジブリ作品が愛されるようになったのか」という文章も収録されています。
 
そのほか5つのエリアが開園したジブリパークの最新情報、三鷹の森ジブリ美術館やジブリパークでしか観られない短編映画10作品も紹介されています。
 
【掲載作品】
『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『火垂るの墓』『魔女の宅急便』・『おもひでぽろぽろ』
『紅の豚』・『海がきこえる』・『平成狸合戦ぽんぽこ』・『耳をすませば』・『On Your Mark』・『もののけ姫』
『ホーホケキョ となりの山田くん』・『千と千尋の神隠し』『猫の恩返し』・『ギブリーズ episode2』・『ハウルの動く城』
『ゲド戦記』・『崖の上のポニョ』『借りぐらしのアリエッティ』『コクリコ坂から』『風立ちぬ』・『かぐや姫の物語』
『思い出のマーニー』・『レッドタートル ある島の物語』・『アーヤと魔女』・『君たちはどう生きるか』
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今年の読書(60)『流警 新生美術館ジャック』松嶋智左(集英社文庫)

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今年の読書(60)『流警 新生...
 <松嶋智左>も人気がでてきたのか、今年早くも(53)『降格刑事』に続いて『流警 新生美術館ジャック』の登場です。かきおろしぶんことして、2024年9月20日に発売されています。
 
『流警』のタイトルとしては、2023年7月発売の『流警 傘見警部交番事件ファイル』があり、登場人物たちは同じでシリーズになったのかと思いましたが、登場人物たちは一新しており、タイトルのみの継続のシリーズ化のようです。
 
新設の県立美術館の開館式典が始まる前で突然、爆発音が鳴り響き、狐面をつけた10人ほどの武装集団に美術館が占拠されてしまいますが、運悪く館内に取り残されたのは、副知事「秦玖理子」と女子小学生「野々川凛」、そして変人キャリア警視正の警備部長「榎木孔泉」でした。
 
犯人側の要求は現金十億と、ある展示品の壺が盗作であることの公表を求める物でした。「孔泉」たちは脱出の機会を図りつつ、スマホで警備本部と連絡を取りながら狐集団の正体を探ろうとしますが、捉えられてしまいます。
 
彼らの真の思惑とは一体何なのか、3人は無事に救出されるのか、警察側との交渉の中で緊迫描写が描かれる、地道な捜査での殺人事件解決とは異なる新たなる警察小説の登場です。
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今年の読書(59)『霧をはらう(下)』雫井脩介(幻冬舎文庫)

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今年の読書(59)『霧をはらう...
(58)『霧をはらう(上)』に続く『霧をはらう(下)』です。
 
点滴殺傷事件で母親「野々花」が逮捕された「由惟」は、大学進学をあきらめ不登校の妹「紗奈」を養いながら、職場で社長の息子の専務の嫌がらせに耐えていました。
 
母親の無実を信じる弁護士の「伊豆原」は検察の立証を崩すべく、病院関係者の証言集めに奔走します。有罪率99%の現在の刑事裁判で無罪を勝ち取る打開策を見つけるために、犯行が不可能だったことを立証しようと頑張る中、主任弁護士側の「桝田」の行動に不信を抱いた「伊豆原」は、手弁当で「野々花」の私選弁護人となり、新しく妻の故プ敗の「仁科栞」を補助として、事件の再検証をしてゆく中で、新たな不審者を見つけ出します。
 
弁護士の業務を克明に記述しながら、裁判員制度と法廷での進行を絡め、後半に一気に驚愕の展開を見せ、事件の真実に迫っていきます。
 
親子と姉妹のお互いの信頼関係の絆、依頼人と弁護士の信頼関係を平行に描きながら、信じることの困難さと尊さを描く著者渾身の記念碑的傑作でした。
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今年の読書(58)『霧をはらう(上)』雫井脩介(幻冬舎文庫)

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今年の読書(58)『霧をはらう...
本書『霧をはらう(上)』は、2021年7月に刊行され、2024年8月10日に発売されています。
 
古溝病院の小児病棟で、同室の4人の子供の点滴にインスリンが混入され、2人の幼い命が奪われた点滴殺傷事件が起こります。物証がないまま逮捕されたのは、生き残った女児「紗奈」の母親「小南野々花」でした。
 
看護助手の経験もあり、献身的な看病のあまり、周囲の母親との軋轢も生んでいた彼女は取り調べで自白しますが、後に否認します。小学6年生の娘「紗奈」を懸命に支えていた母親は冷酷な殺人犯なのか?
 
人権派の大物弁護士「貴島義郎」と共に「小南野々花」を弁護する同期の弁護士「桝田実」と偶然会った「伊豆原柊平」は、「小南野々花」弁護団に加わり、事件の背景の調査に乗り出します。
 
「紗奈」の姉「由惟」は大学進学をあきらめ、小さな会社に就職、不当な扱いを受けながらも妹の面倒を見ていますが、「伊豆原」は姉妹の様子を気にかけながら、精神鑑定の結果も良くなく、病院関係者の聞き取りに奔走していきます。
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今年の読書(57)『探花』今野敏(新潮文庫)

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今年の読書(57)『探花』今野...
待ちに待った2022年1月に単行本が刊行されています「隠蔽捜査」シリーズの『探花』の文庫本が、2024年9月1日に発売されています。
 
前作『清明』に続くスピンオフ2作品を含むシリーズ11作目になりますが、現時点で『審議官隠蔽捜査9・5』と『市や隠蔽捜査10』の単行本が刊行されていますので、まだまだシリーズとして楽しめそうです。
 
横須賀基地付近で殺人事件が発生。神奈川県警の刑事部長「竜崎伸也」は、目芸者の証言により犯人は米軍基地関係者かもしれないことから、米海軍犯罪捜査局から「リチャード・キジマ特別捜査官」の参加を認め、異例の日米合同捜査が始まります。
 
その一方、同期キャリアで席順1位の腹の内を見せぬ男「八島圭介」が警務部長として県警本部に着任してきます。「八島」には前任地福岡で、暴力団と付き合いのある国会議員「大西渉」との黒い噂がつきまとっていました。
 
横須賀署に泊まり込む形で捜査を始める「竜崎」でしたが、妻からポーランドに留学している息子の「邦彦」が、現地警察に逮捕されたようだとの連絡があり、「竜崎」は外務省の「内山」に調査を依頼します。
 
麻薬での前科がある息子だけに気になる「竜崎」ですが、合同捜査が生む軋轢を乗り越え、殺人事件の捜査を進めていきます。息子の事件で左遷され出世コースを外れている「竜崎」は頭脳と決断力で、本庁の「伊丹」の協力もあり、難局を打開してゆきます。
 
ちなみにタイトルの「探花」は、華僑の最終試験の順位で三番目を指しています。席順1位の「八島」、2位の「伊丹」、3位の「竜崎」と、それぞれのキャリア志向と警察官としての矜持のつばぜり合い、面白く読み終えました、
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今年の読書(56)『流転』笹本稜平(双葉文庫)

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今年の読書(56)『流転』笹本...
著者<笹本稜平>は、2021年11月22日、急性心筋梗塞のため70歳で亡くなられています。訃報は翌2022年1月14日に公表され、ファンとして驚きました。本書『流転』は、遺作として、2022年4月 双葉社より刊行され、「越境捜査」シリーズ『相剋』に続く9作目として、2024年8月10日に文庫本が発売されています。
 
神奈川県警の「宮野」が横浜で偶然見かけたのは12年前のIT富豪の沼田一家殺人事件で指名手配され、20億円の資産とともに海外逃亡したとされる男「木津芳樹」でした。捜査をはじめた警視庁の「鷺沼友哉」たちでしたが、その矢先、「木津」が突如、隠れ家のマンションから飛び降り自殺を図ります。
 
一命を取り留めた男の容態を気にしながら調べを進めていくと、マンションの管理会社の総務部長「中村和俊」と「木津」とのかかわりが判明、また「中村」の背後に半グレ、闇金女王、中国人殺し屋など裏社会の人間が関わっていることがわかってきます。
 
富豪一家殺人事件の真相は、そして本物の巨悪の正体は、消えた20億円の行方とともに、「鷺沼」を中心とする刑事5人の〈タスクフォース〉の奮闘が小気味よく進みます。
 
消えた20億円の行方とともに最後は、「宮野」が企む、経済的制裁という名の金儲けができずに終りますが、ニンマリとする結末が待ち受けています547ページで、これから<笹本稜平>の新作が読めないと思う悲しい気持ちで読み終えました。
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