今年の1月「新開地駅」にありました【嵯峨御流】の <生け花のショーケース> が撤去され、いつも楽しく拝花させていただいていただけに、非常に残念な思いでした。 本日も楽しみに板宿駅構内に置かれている<生け花のショーケース>に出向きましたら、なんと何もないがらんどうの状態で、驚きました。 駅員さんに訊いてみたのですが、「さぁ~」というご返事でなんとも気になる出来事です。 どの先生方もボランティアでの<生け花>ですので、部外者として諦めるざるを得ませんが、中止であるならばとても残念です。
先ほど<ファルコン植物記>で取り上げた 「ハツユキカズラ」 の新芽に、体長10ミリ程度の【ササグモ(笹蜘蛛)】がいました。 この【ササグモ】は網を張らずに徘徊して獲物を捕まえ、活発に動く蜘蛛として、日当たりのいい草花の上でよく見かけます。 クモ目ササグモ科には9属が分類されていますが、日本にはササグモ属だけがおり、5種が分布しています。 脚はいすれも細長く、鋭い針状の黒い棘をまばらに多数生やし、体色は白っぽく、頭胸部・腹部ともにあいまいな褐色の縦筋が入っています。 新芽の裏側にも小さな蜘蛛がいましたが、カメラを向けましたら、8個ある目で危険を感知されたのか、素早く逃げられてしまいました。
写真の【ハツユキカズラ】は、別名「フイリカズラ(斑入葛)」とも呼ばれ、「テイカカズラ」 の改良品種です。 草丈が10~30センチですので草本のように見えますが、キョウチクトウ科テイカカズラ属のつる性低木です。 葉に白い斑が入るので、【ハツユキカズラ(初雪葛)】の名が付けられました。 新芽のときには淡い桃色ですが、徐々に白みが強くなり、使途と緑の斑点が混ざった姿から、最後は緑一色になります。 それぞれの葉の色が混ざり、なかなか風情ある姿を、春から秋にかけて見せてくれます。
本日9月9日は日本では「菊の節供」として、中国では「重陽の節句」の日に当たり、酒に菊を浮かべて飲み、邪気を祓い長寿を願う日として、漢の時代(紀元前206年~220年)からの習わしでした。 昨年は 「家呑み」 で<菊酒>が楽しめましたが、今宵は<菊>がありませんので、【しゅう】の定番日本酒「菊正宗」(一合瓶:350円)で代用です。 肴は、日本酒向けにと「厚揚げ煮」(200円)を選びました。 「厚揚げ」は豆腐を油で揚げて作りますが、「油揚げ(薄揚げ)」と違い内部を豆腐の状態に保っていますので、<全国豆腐連合会>の分類では「生揚げ」とされています。 内部の豆腐の部分まで味がよくしみ込んだ「厚揚げ煮」、冷や酒の「菊正宗」共々、おいしくいただいてきました。
カウンターの上に置かれた冷蔵ケースを覗きますと、「赤身」と「中とろ」の配色のいい「まぐろブツ刺し」(300円)が目につきましたので、「これ!」と言って注文です。 「鮪」は<大将>が築地市場から仕入れられていますが、看板メニューだけにいつもおいしくいただけます。 「鮪」は国内で約1万5000トン余りを漁獲、輸入物と合わせて約4万トンを消費していますが、「クロマグロ(本マグロ)」は全体の1割にも満たない上に、<幼魚・若魚(メジマグロ)>も含んでおり、サイズには関係していません。 <近畿大学水産研究所>で完全養殖の「鮪」が2002年6月に成功、体長3メートル・500キロを超えており、今後ますます養殖物が増えてきそうです。
今回の板宿駅のご担当は<柳田純甫>先生でした。 全体的に暗い花材のまとめ方ですが、枯れた秋の雰囲気が漂っていました。 大きな葉物は「ドラセナ」、細い葉物は「ニューサイラン」、焦げ茶色のドライフラワーは「ワレモコウ」だと思います。 蛍光灯の反射がなければ、もう少しきれいな姿が楽しめるのですが、ガラスケースの中に置かれていますので、諦めなければいけません。
ウクライナの伝統的なスープ料理である、【ボルシチ】の缶詰製品です。 マルセイユの漁師料理の「ブイヤベース」、タイの「トム・ヤムクン」、中国の「フカヒレスープ」と並び、<世界三大スープ>のひとつに挙げられています。 「赤いブリャーク」と呼ばれる根菜の<テーブルビット>をベースにしていますので、赤色の<ベタシニアン>が酸性に近いスープの中で強く発色することで、独特の赤さが生み出されます。 この【ボルシチ】、<キャベツ・玉ねぎ・人参・じゃがいも・セロリ・牛肉>が入り、可もなく不可もなく極標準的な味わいでした。
写真では、尖った腹部先端が見えていませんが黄色ですので、獰猛な顔つきを見るまでもなく【オオスズメバチ(大雀蜂)】だと同定できます。 ハチ目スズメバチ科スズメバチ属に分類され、インドから東アジアに分布する大型種で、4亜科からなり、日本産は日本亜種です。 この9月から10月にかけて刺傷事件がよく起こりますが、ちょうど「巣分かれ」の時期に重なっています。 ハチ類のなかで最も強力な毒性だと言われていますが、マウスを使った毒性試験では「セイヨウミツバチ」の方が毒性は強く、「同じ量で比較した場合の強さ」が算定基準であり、「実際に噛みつかれ刺された場合にどれだけダメージを与えるか」の算定は、単純に毒性だけでは決められるものではありません。
我が家の北側のお家の庭に【サルスベリ】の木が植えられていますが、枝が塀を超えて侵入してきますので、隣家の方が短く伐採され、花を見る機会は少なくなりました。 ミソハギ科サルスベリ属の落葉中高木で樹高10メートルほどに成長しますが、園芸品種として「イッサイサルスベリ」と呼ばれる樹高30センチ程度で、幼苗のうちから花を咲かせる矮性のモノが、公園や道路脇に利用されています。 約100日程度紅花を咲かせますので、日本では「百日紅」と表記されますが、中国原産として本来の漢名は「紫薇(しび)花」です。 < 散れば咲き 散れば咲きして 百日紅 >(加賀千代女)の句にあるように、実際は一度咲いた枝先から再度芽が出てきて花を付けるために、長い期間咲き続けているように見えているだけです。
自分のお店を持つために 「元町バール Cheers」 や 「華翔」 で頑張っていた知人の息子さん<つばさ>君が、三宮・東門街にあります「月世界ビル」の地下1階に、ついに飲食店を構えられました。 7月10日(金)の開店から2ヶ月経ち、お店も落ち着いたころだと思い訪問してきました。 カウンター席6席ばかりのこじんまりとしたお店ですが、一人で切り盛りするには手頃な大きさだと思います。 瓶ビールがなく、生ビール「キリン:ハートランド」を頼み、選んだ肴は「カイズの塩焼き」(900円)です。 通称名は「クロダイ(黒鯛)」ですが、関西では一般的に「チヌ」とよび、関東では「カイズ」と呼ばれているようです。 少しクセのある身の味ですが、ふっくらとした白身をおいしくいただきました。 三宮の繁華街にありますので、営業時間は18:00~27:00(水曜日~24:00)とのことですが、オーナーシェフとしてこれから頑張っていただきたいものです。