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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(109)『冬芽の人』大沢在昌(新潮文庫)

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今年の読書(109)『冬芽の人...
著者は、破天荒な刑事<鮫島>を主人とした、『新宿鮫』シリーズ が代表作ですが、本書では、元女性刑事<牧しずり>を主人公に据えています。

警視庁捜査一課に所属していた<しずり>は、強盗殺人事件の聞き込みに先輩刑事の<前田光介>とでむいたさきで、参考人の<村内>が<しずり>を襲い、かばった<前田>は、階段から落ちて、意識不明の重体のまま亡くなります。それを機に<しずり>は、警察を辞め、普通の事務員として6年間静かに過ごしていました。

<村内>は、自転車で逃走、トラックにはねられ死亡で、事件は未解決のままです。

<前田>の墓参りの際、<しずり>は、<前田>の先妻の息子<仲本岬人>と遭遇、トラック事故が偶然ではないことが分かり、事件は、思わぬ展開を見せていきます。

年下の<岬人>にひかれながら、事件の真実を求めるひたむきな行動に危ぶみながらも、真実に迫っていく過程は、著者らしい緊迫感がありました。
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今年の読書(108)『幻影の手術室』知念実希人(新潮文庫)

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今年の読書(108)『幻影の手...
l文庫本に巻かれた帯の推薦者が、 <海堂尊>で、「医療本格ミステリー」の言葉に魅かれて読んでみましたが、読後のわたしの評価は、高くありません。

副題に「天久鷹央の事件カルテ」とあり、既刊分を含めて本書が6冊目でした。

手術後のオペ室で、一人の麻酔医が、「見えない誰か」と格闘するようにして、絶命してしまいます。オペ室は密室でした。

容疑者は、術後の患者一人という状況ですが、全身麻酔を受けていて身動きが取れません。

天才女医<天久鷹央>は、部下の<小鳥遊>を病院に潜りこませ事件の解明に当たります。

医学的な緊張感を期待していたのですが、少々思惑とはずれた構成で、既刊(5冊)を続けて読もうという気にはなりませんでした。
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今年の読書(107)『邪心』堂場瞬一(講談社文庫)

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今年の読書(107)『邪心』堂...
刑事小説を中心として、スポーツ分野まで幅広く書き分けています著者の99作品目が本書であり、また<警視庁被害者支援課>シリーズイとして、 『壊れる心』 に次ぐ2作目になります。

リベンジポルノの相談が、大学院生の<綾子>から、支援課にもちこまれました。
まだ直接の被害を受けたわけではない状況のなか、民間のボランティア相談員<愛>が担当することになりますが、、<綾子>と<愛>が、暴漢に襲われる事件が起こってしまいます。

前作で所轄から応援に来ていた<梓>が、今回支援課に異動、女性目線で、いい役割を果たしていました。

捜査を進める<村野>は、リベンジ事件の裏側に辿りついていくのですが、まさにタイトル通り女の「邪心」が織りなす事件を解決に導いていきます。
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今年の読書(106)『伴連れ』安東能明(新潮文庫)

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今年の読書(106)『伴連れ』...
<坂元真紀>女性署長の綾瀬署ですが、盗犯第二係に配属されている女性刑事<高野朋美>巡査の、刑事としての成長を描いた、5篇の連作短篇集です。

冒頭、いきなり、、<高野>は、警察手帳を失くす場面から始まります。スリの停滞洗礼を受けた<高野>は、上司の<柴崎>に鍛えられながら、しょうねんはんざい、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件に携わっていきます。

<坂元>署長も、本庁への移動話がありながら態度を保留、所轄の現場にひかれたのかもしれません。
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今年の読書(105)『すずの爪あと』乃南アサ(新潮文庫)

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今年の読書(105)『すずの爪...
帯には、彼氏、夫、父、息子、狂気はいつでも誰にでも訪れるとありましたが、11の短篇が収められています。

最初の登場する表題作は、猫の<すず>を主人公とした、ほのぼのとした味わいの短篇でした。

すれ違う男女、寄り添えない夫婦、日常に潜んでいる不条理な出来事を、鮮やかな心理描写で丁寧に描いた作品集でした。
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今年の読書(104)『壊れる心』堂場瞬一(講談社文庫)

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今年の読書(104)『壊れる心...
著者には、殺人事件を追う刑事を主人公に据えるのではなく、<高城賢吾>を主人公とする 、『警視庁失踪課』 シリーズがありますが、本書の副題も、<警視庁犯罪被害者支援課>で、殺人事件を追う刑事が主人公ではありません。

本書の主人公<村野秋生>警部は35歳、デート中に暴走車に突っ込まれ、恋人はくるまいすせいかつ、自らも後遺症をかかえています。

月曜日の朝、通学中の児童の列に暴走車が突っ込み死傷者多数の事件が起こります。
担ある事故かとおもえたのですが、運転手とある被害者との接点が浮上、捜査がすすみますが、思わぬ方向に事件が展開していきます。

自らが被害者である<村野>の献身的な心遣いに頭が下がる思いで読み進めました。組織の部署の中には、どうしても浮いた人物がいるものですが、心遣いの対比がうきぼりになり、いい脇役をつとめていました。

<むらの>と恋人<西原>との関係も気になるシリーズになりそうです。
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今年の読書(103)『佃島渡し船殺人事件』風野真知雄(文春文庫)

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今年の読書(103)『佃島渡し...
南町奉行<根岸肥前守>を主人公とする「殺人事件」シリーズとして、 『王子狐火殺人事件』 に次ぎ、本書が第12巻目になります。

年の瀬のちゅくだじまで、渡し船が突如突っ込んできた船に当て逃げされ転覆、乗っていた四人が死亡、船頭以外の死体には、刺し傷があり、単なるじこでないとのことで、<根岸>が動き出します。

馴染の<栗田>や<坂巻>も登場、本筋とは関係ありませんが、淡い失恋話も挿入されています。

今回も昔なじみの<五郎蔵>の協力のもと、お船手組と佃島衆の諍いをはじめ、船を使った押し込み強盗を見事にわなに嵌めて一件落着です。
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今年の読書(102)『妖談さかさ仏』風野真知雄(文春文庫)

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今年の読書(102)『妖談さか...
南町奉行<根岸肥前守>を主人公とする<妖談>シリーズですが、『妖談しにん橋』 に次ぐ第4巻目が本書です。

仏像を盗むのを専門としていた<庄右衛門>は、処刑されるというときに、弟子の<双助>たちに助け出されます。
その頃深川では、芸者<力丸>の妹分<小力>が、行方不明になり、また、芸者の<鯉丸>が、逆さに吊るされた状態で死んでいるのが発見されます。

すぐに仏像を狙うであろうと考えた<根岸>は。家来の<宮尾>や同心の<椀田>たちを使い警戒にあたるなか、<双助>の不振な動きが寺社方と通じているのではないかと予測、秘仏を守るためにある噂を流し、敵方の裏をかくのでした。
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今年の読書(101)『邪馬台』北森鴻(新潮文庫)

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今年の読書(101)『邪馬台』...
、<蓮丈那智フィールドファイル>シリーズとして5巻目、前作の 『天鬼越』 と同じく<浅野里沙子>が著者の死後完成させた作品です。

最後に、民俗学に興味を持つたちばとしては、はずせない論争の「邪馬台国」の登場です。多くの学者たちが沿いれぞれの学説をうちたてていますが、いまだ結論はなく、存在そのものも怪しげな分野です。

異端の民俗学者<蓮丈那智>のところに、『阿久仁村遺文』と称する書付が持ち込まれ、持ち前の好奇心で、<蓮丈>たちは、真意をさぐろうとしますが、いきつくところは、「やまたいこく」に向かいます。歴史的に抹殺された一つの村を舞台に、現代史に隠された真相にたどりつきますが、旗師<宇佐見陶子>をはじめ。著者の作品に登場してきた癖のある人物たちが多く顔を出し、、<蓮丈那智フィールドファイル>シリーズ最終巻として、楽しく読み終えれました。
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今年の読書(100)『天鬼越』北森鴻(新潮文庫)

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l著者の作品は、旗師<宇佐見陶子>を主人公とする古美術の世界を描いた 『狐罠』 が最初で、古美術の世界の圧倒的な知識に驚き他の作品を読み始めましたが、残念ながら2010年1月25日に亡くなられています。

本書は、志半ばの著者の意図をくみ取った、婚約者の<浅野里沙子>が残されたプロットを元にして、書き上げられた作品を含めて6篇が収められています。

登場人物たちの会話、事件の流れ等、違和感なく読み進められました。完成された北森ワールドだとおもいますが、完成度の高い難作業に敬意を表したいと思います。
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