<セセリチョウ>の姿が目につくようになりますと、秋の訪れを感じてしまいます。
第一世代の成虫は7月中旬から8月上旬にかけて、第二世代の成虫は9月上旬から中旬にかけて発生し、第三世代も見受けられる時があります。
晩夏から秋にかけてが活動期の最盛を迎え、集団をつくって南の方に移動していきます。
「蝶」にしては地味な色合いで胴体も太く、 「モンシロチョウ」 のようなかわいさもなく、翅模様がきれいな 「ナミアゲハ」 のような姿でもなく、しばし「蛾」の仲間と間違われるかわいそうな姿ですが、これも一種の擬態なのかもしれません。
本種を含め、<セセリチョウ>の仲間の翅色は茶褐色でよく似ており、翅裏の銀紋が同定の決め手となり、この「イチモンジセセリ」は銀紋が縦に4個並んでわかりやすい種です。
アルミサッシの縦枠に、【チャスジハエトリ】の幼体を見つけました。
クモ目ハエトリグモ科スジハエトリグム属の「蜘蛛」ですが、成体はハエトリグモとしては大きい方で、 <メス> は10~12ミリ、 <オス> は8~10ミリ程度で、体格の差はあまりありませんが、体表の模様が<性的二形>を示し顕著に違います。
頭部は中央が盛り上がり、両側は丸っこく、腹部は後がやや尖った倒卵形、体表全体に毛が多く生えています。
肉眼で見ますと、脚も細い体長4ミリほどの幼体ですが、正中線に沿って縦筋が入り、腹部後ろ側に一対の白い丸い点を持ちますので、この段階で<オス>の紋様を備えています。
JR神戸駅山側の花壇で、一瞬「小さなカラス?」と見間違える鳥と遭遇いたしました。
よく見ると<ハト>なんですが、全身が黒く、また頭部が白黒のまだら模様です。
<ハト>はハト目ハト科に属する鳥類の総称として使われていますが、世界中には約42属290種が分類され、日本には「カラスバト属」(カラスバト・他)、「キジバト属」(キジバト・他)、「ベニバト属」、「アオバト属」(アオバト・他)などの5属が生息しています。
写真の<ハト>は、よく見かける「カラスバト」・「キジバト」・「アオバト」等のどれとも特徴が似ていませんが、おそらく多彩な色を持つ「カワラバト」だとみています。
前翅長が10~15ミリ程度と小さな【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】ですが、「シルビアシジミ」や「ルリシジミ」ではないかと期待して観察していますが、なかなか遭遇できません。
ブログル仲間の <Toshiaki Nomura>さん も裏翅の黒点模様を気にされていました。
【ヤマトシジミ】の掲載も(25)回目になりますが、今回はその観察の中で気が付いた点を記録として残しておきたいと考えました。
上記の二匹はどちらも【ヤマトシジミ】ですが、
(1) 黄丸で囲んだ位置の黒点の距離が違います。
(2) 赤丸で囲んだ位置の黒点が、つながっているか離れているかの違いが出ています。
(3) 緑丸で囲んだV字模様が、不鮮明と鮮明の違いがあります。
「シルビアシジミ」は、円弧で並んでいます二番目の黒点(青丸)が、内側に入っているだけで別の種になります。
「ルリシジミ」は、「シルビアシジミ」と同様に二番目の黒点(青丸)が内側にあり、また赤丸の黒点がはっきりと二つに分かれています。
多少の違いでも同じ種、黒点一つの違いで別の種と、蝶の模様にも悩まされてしまいます。
< 8:10 「キチキチ」と飛び蜘蛛の巣に引っかかっている状態 >
< 16:00 蜘蛛しかいない >
朝方の散歩時に、草むらから「キチキチ」と翅をふるわせて音を立てる <ショウリョウバッタ> と出会いました。
体色が褐色の<オス>の個体でしたので、あわててデジカメを構えたのですが、空高く舞い飛び、なんと蜘蛛の巣に引っかかってしまいました。
わたしが近寄らなければ、逃げることもなく、蜘蛛の巣に捕まることもなかったかもしれないと、なんだかかわいそうなことをしてしまったようです。
夕方その後のことが気になり、再度確認に出向きますと、<ショウリョウバッタ>の姿はなく、蜘蛛だけが巣に鎮座していました。
もがいて無事に逃げ延びることができたのか、はたまた蜘蛛の糸に絡められて餌食となり果てたのか、少し心が痛む自然の摂理です。
< クリックすると、大きくなります >
山間部の山道で、どこの川か池から飛来したと思われる【オオシオカラトンボ】の<オス>が、配管の上で休憩中でした。
<オス>同士の縄張り争いに負けて、泣く泣く飛び出して来たのかもしれません。
体長50~60ミリほどあり、 「シオカラトンボ」 よりはやや大きく腹部もずんぐりとしており、複眼も黒褐色ですのでたくましさを感じます。
胸部背面の複雑な翅の取り付く基部まわりなど、自然の造形の美しさに見とれてしまいます。
土の山道を歩いていますと、突然ピョコンと飛び跳ねますので「いたのか」と存在がわかりますが、地面の上では迷彩色で見分けがつかない【イボバッタ(疣飛蝗)】です。
卵で越冬をして、年に1回発生、5~6月頃に孵化、約2か月間の幼虫を経て成虫となります。
前胸部背面にイボ状の突起が2個あることが和名の由来で、日本産のトノサマバッタ科の昆虫としては最小の部類に入り、オスで20~25ミリ、メスで30~35ミリほどの体長しかありません。
今年も【イボバッタ】と無事に遭遇できましたが、年々出会える回数も少なくなる傾向かなと感じています。
昨夜「ピーマン」を使い、 「ピーマンと牛肉炒め」 を作ろうとしましたら、ヘタの部分に穴が開いているのに気が付きました。
この穴は「もしかして・・・」と、包丁を使わずに手で「ピーマン」の実を剥いて見ますと、予想通り【オオタバコガ】の20ミリばかりの幼虫とご対面です。
ヤガ科タバコガ亜科の「蛾」の幼虫で、発生は8~10月頃に多く、11月中旬まで続きます。
メスの産卵は、植物の生長点部付近の葉に一粒ずつ産み付け、幼虫は6齢を経て地中で蛹になり越冬します。
広食性で、「ピーマン」・「トマト」・「ナス」などのナス科を始め、ウリ科の「キュウリ」、キク科の「レタス」など幅広く茎や葉・実などを食い尽くす害虫です。
体長は5~6ミリ、 「コハナグモ」 よりもわずかに大きく、カニグモ科の特徴として長い脚を持つ【ハナグモ】です。
眼は2列8眼あり、側眼が大きく発達し、頭部の側面の盛り上がった位置についています。
4対の脚は、前3対が前を向き、残りの1対は後ろを向いている特徴があり、この脚を張った姿が「蟹」に似ているので、カニグモ科と和名がつけられています。
動作は割とゆっくりとしていて、その名の通り花の近くや低い草の上で虫を待ち構え、発達した前2対の長い脚で虫を捕獲します。
オスは頭胸部および脚は赤褐色で、腹部の中央付近が緑色をしていますが、メスでは頭胸部および脚は緑色で腹部は白っぽく、写真の【ハナグモ】は全身が緑色でまだ幼体のようです。
笹の葉の上で休憩している【ヤマトシジミ】ですが、右側の<触角>がありません。
生き残るためには厳しい自然環境でしょうが、蝶の<触覚>は「鼻」の役目を担い、匂い・風・音を感じる器官ですので、片側半分では苦労があるとおもいます。
複眼の間から出ている<触角>ですが、いくつかの<節>で構成されています。
根元の部分は<基節>といい、この部分で<触角>を動かしています。その次に並んでいる部分を<こう節(こうせつ)>と呼び、先端は匂いを感じる<べん節(べんせつ)>という部分で、 「セセリチョウ」 を除いて棍棒状の形をしています。
<べん節>は、同じ種類でも<節>の数が異なり、いまだ原因は究明されていません。
蛾の<触角>はオスは <櫛状> で、メスは尖っていますが、オスはメスの出すフェロモンを、夜間飛びながら敏感に嗅ぎ取るために特殊化した形状をしています。
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