三日ほど前にレモンの木で見かけた仲の良い 【ナミアゲハ】の幼虫 が見つかるかなと再度観察に出向いてみましたら、偶然にも同じ場所で、体長が25ミリほどの終齢段階手前の幼虫と出会いました。
張り出した頭部には、複雑な円形の連続模様が見て取れ、改めて自然の造形の素晴らしさにため息が出てしまいます。
この後40~50ミリまで成長して<蛹>になるはずですが、もうしばらく【ナミアゲハ】が楽しめそうです。
草丈の高い草むらの奥の方で「ギィ~チョン」と鳴き声だけは聞こえますが、なかなか姿を見せない【ニシキリギリス】です。
なぜかか細い声鳴き声が聞こえ、笹の葉の上にじっとしておりました。
近寄りましても逃げませんので、よく観察して見ますと左側の後脚がなく、胸部あたりにもえぐられたような深い傷を負っていました。
天敵である「カマキリ」などとの死闘の跡でしょうか、「ギィ~」とまでは翅を振るわせるのですが、胸部の傷のためそのあとの鳴き声が続きません。
自然界の弱肉強食の世界、このあとの運命も厳しいモノがありそうです。
我が家の猫の額ほどの大きさしかない庭で、褐色のメスの【オンブバッタ】を見つけました。
バッタ科の 「ショウリョウバッタ」 を小さくしたような体形ですが、本種はオンブバッタ科に分類され、特に体長の違いで見分けがつきますが、本種は後足が長くありません。
今までにも 【オンブバッタ】 を取り上げてきていますが、緑色型が多く褐色型は初めての登場です。
名前通り【オンブバッタ】は、大きなメス(体長40ミリ)の上にオス(体長25ミリ)が乗っかっていますが、つがいは体色には関係なく違う色同士でも行われます。
笹の葉先に、注意して観察していなければ、見逃しそうな体長4ミリほどの昆虫がいました。
体形の特徴から、カメムシ目(半翅目)カメムシ亜目の<カメムシ>だと見当はつくのですが、その先の種名までは同定できません。
特に<カメムシ>は不完全変態ですので、幼虫と成虫では若干特徴が変わります。
本種は一番目の脚が太い(右脚はなさそうです)という特徴があり、同定できるのでははいかと調べましたが、種名までは辿り着けませんでした。
それにしてもこのような脚の形状は、何がしかの異常なのか、意味がある形態なのか、種名ともども悩みは尽きません。
(後記) 鎌のような前足の形状、「ヒゲナガカメムシ」の特徴だとわかりました。
ご近所に植えてある 「レモン」 の木に、【ナミアゲハ】の若齢幼虫が仲良く二匹おりました。
幼虫はミカン科の葉を食草としており、「レモン」もミカン科ミカン属の植物です。
孵化したばかりの一齢幼虫は黒褐色で体表に多くの突起があり、ケムシのような形をしていますが、脱皮しますと毛が少ないイモムシ型となり、黒褐色の地に白色の帯模様が入り、四齢幼虫まで脱皮を繰り返して成長します。
五齢(終齢)幼虫では、5センチほどの緑色のイモムシ型に変わり、胸部に黒と白の目玉模様ができます。
【ナミアゲハ】は年に2~5回発生、暖かい時期には一週間ほどで羽化しますので、まだまだこれから成虫の飛翔が見られそうです。
< 不完全変態の幼虫:体長6ミリ >
体長12ミリばかり、濃い暗褐色の体色で体表面には細かい短毛があり光沢がなく、腹部側面に縞模様がある【ホオズキカメムシ(酸漿亀虫・鬼灯亀虫)】です。
カメムシ目カメムシ亜目ヘリカメムシ科に分類され、名の通り「ホオズキ」や「アサガオ」・「ヒルガオ」・「サツマイモ」などのヒルガオ科、「トマト」・「ナス」などのナス科などによく見かけます。
後脚の腿節がよく発達していますが、本種は一夫多妻のハーレムを形成するため雄同士の戦いのための武器となり、また天敵の「テントウムシ」を蹴散らす武器にもなります。
下側の写真は<卵 → 幼虫 → 成虫 >と不完全変態の<幼虫>で体長は6ミリ程度、体色も穏やかで、腹部側面の縞模様もまだ出ていません。
< クリックすると、大きくなります >
以前にアップしました 【ヒカゲチョウ(日陰蝶)】 は、裏翅全体が写せておりませんので気にしていたのですが、日本固有種の「蝶」として、きれいな被写体の記録が残せました。
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に分類され、東北地方北部および九州では生息域が限られていますが、関東以西の本州および四国では、低地から山地にかけて分布しています。
名称通り、日陰などの薄暗い場所を好み、花よりも樹液や熟した果実などを餌としています。
「ヤマトシジミ」の黒点 の違い同様に、前翅裏側の蛇の目紋が本種では「大・小」2個ですが、「クロヒカゲ」は「大・大」の2個であり、「クロヒカゲモドキ」では3個あります。
近所の空き地で見かけた、前翅長15ミリほどの<夏型>の【ベニシジミ】です。
季節型の蝶としては、体長も大きく模様も鮮やかになる 「ナミアゲハ」 や 翅形状が変わる 「ウラギンシジミ」 、 体色が変わる 「モンシロチョウ」 などが代表的で、この【ベニシジミ】も、翅裏の模様の鮮やかさが <春型> と (夏型)で違います。
しゃがんだ姿勢で、カメラを構え、頭を左右に動かして構図を決めていましたら、不審に思われたご婦人から「大丈夫ですか?」と、声をかけられてしまいました。
何枚か写真を撮影した後でしたので、「蝶を写しているんですよ」と返事ができましたが、一枚目なら黙って撮影に集中、余計に変な人物だとみられたかもしれません。
デジカメの良さで、その場で写した【ベニシジミ】を見せますと、小さな蝶の翅模様の美しさに、驚かれていました。
笹の葉の上に、体長4ミリ程度、まだ幼体の【ネコハエトリ】がいました。
小型でピョンピョンと飛び跳ねるように素早く歩き、山野などに普通に見かける「ハエトリグモ」で、ハエトリグモ科コゲチャハエトリ属に分類されています。
一般的に<オス>は頭胸部が黒く、腹部は茶褐色で中心に黒い模様が入り、 <メス> は毛深く全体的に明るい茶褐色ですが、斑紋は個体変異が大きく様々な模様があります。
【ネコハエトリ】の和名は、動作や捕食行動がネコ科の動物に似ているところから名づけられています。
今年も<ドングリ>の実をつけた枝が、雑木林に落ちている時期になりました。
風などでちぎれたのではなく、「ハイイロチョッキリ」というコウチュウ目オトシブミ科チョッキリ亜科の昆虫が切り落とした枝です。
ドングリの<ハカマ(殻斗)>部分に、卵を産み付けた跡の穴が確認できます。
孵化した幼虫は<ドングリ>の実を食べて成長、土中に潜り<蛹>となり、成虫になりますと木に登り、また産卵するライフスタイルです。
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