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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(66)『オードリー・ヘプバーンという生き方』監修:清藤秀人今年(宝島社)

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今年5月4日には、ベルギーに<オードリー・ヘプバーン>(1929年5月4日~1993年1月20日)の2個目の胸像が、ベリギーの首都ブリュッセルにある生家近くに設置され、5月6日よりは<ヘレナ・コーン>が監督を務めた映画『オードリー・ヘップバーン』が公開されています。

映画ファンだけでなく、<オードリー・ヘプバーン>は永遠の美の象徴であり、世代を超えていまでも人気が高い女優です。2023年は名作『ローマの休日』(監督:ウィリアム・ワイラー)公開70周年、オードリー没後30年となります

2022年10月14日に刊行されています本書『オードリー・ヘプバーンという生き方』には、275点の写真を収録。<オードリー・ヘプバーン>の女優としての生き方、ファッション、語録などが紹介されています。世界最高峰の写真家集団マグナム・フォトによる秘蔵写真を巻頭8ページにわたって収録されています。

2019年6月、2022年6月に開催されました「オードリー・ヘプバーン映画祭」でナビゲーターを務めた<清藤秀人>が監修を担当しています。
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今年の読書(65)『桃源』黒川博行(集英社文庫)

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今年の読書(65)『桃源』黒川...
前回(64)の『やがて警官は微睡る』では、タフガイ刑事「武本」とお坊ちゃま上司「潮崎」が主人公でしたが、本書では、イケメン刑事「新垣遼太郎」とグルメで映画オタクで痛風の「上坂勤」がバディを組む二人が主人公の物語です。

多々読んできています<今野敏>や<堂場瞬一>・<誉田哲也>・<浜嘉之>といった作家たちに登場する王道の刑事物とは路線が違うのですが、面白く読み終えれました。

2019年11月に単行本が刊行され、2022年8月25日に文庫本が発売されています。千円を超える文庫本に、星一つ50円の岩波文庫時代を知っている世代として、また、長年文庫本愛読者として、ついに千円を超える定価の時代到来に驚かざるを得ません。

毎月集まって金を出し合い、グループの欲しい人間から順に落札するこの制度で集めた、沖縄の互助組織(模合)仲間の金六百万円を持ち逃げした「比嘉」が模合仲間からの告訴を受け、行方を追うこととなった大阪府警泉尾署の刑事、「新垣」と「上坂」です。

「比嘉」は沖縄に向かったらしいという情報をつかんだ二人は、沖縄・宮古島・石垣・奄美と跡を追い、辿り着いたのは沖縄近海に沈む中国船から美術品を引き上げるという大掛かりなトレジャーハントへの出資詐欺事件でした。

古代景徳鎮の焼き物、クルーザーチャーター。様々な情報と思惑が錯綜するなか、「上坂」と「新垣」は、捜査活動の息抜きを要領よくしながらも刑事としての本分は忘れずに捜査に専念、異色の刑事コンビが事件の謎に迫ります。

大阪府警泉尾署ということで、大阪周辺のグルメめぐりや幹線道路名や地名など馴染みの場面が多く、特に「上坂」の〈映画〉に関する描写は、映画ファンとして嬉しく読めました。

1050円で585ページ、納得できる一冊でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(64)『やがて警官は微睡る』日明恩(双葉文庫)

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今年の読書(64)『やがて警官...
本書『やがて警官は微睡る』は、タフガイ刑事「武本」とお坊ちゃま上司「潮崎」の活躍が堪能できる人気警察シリーズ第3弾として、2016年2月に発行されていますが、〈新装版〉として2022年9月12日に発売されています。

横浜みなとみらいに新規オープンしたホテル「ハーヴェイ・インターナショナル横浜」で立て籠もり事件が発生します。犯人は、ナチスが行った美術品などを奪回するのが目的の謎の多国籍グループです。

周辺の携帯基地局も爆破され、異常な事件の連続に大混乱に陥る神奈川県警でした。非番でホテルで警察官の娘「磯谷はるか」と見合いをしていた警視庁蒲田署の刑事「武本」は、早々と見合いを切り上げられてしまいますが、偶然不審な電話の場面に立ち会い、新人ホテルマンの「西島」と共に館内を逃げ回りながらも、かつての上司で神奈川県警に所属する「潮崎警視」と一味から奪った無線で連絡を取り合い、「警官としての職務」を追行するために負傷しながらも、37人の人質を救い出すために孤独な戦いを開始します。

読者には、途中で犯人グループの一人である「文田」の存在が分かり、「武本」や「西島」と行動が一緒となる場面が続きハラハラする展開もある508ページ、面白く読み終えれました。

人質となってしまう見合い相手の「磯谷はるか」と「武本」のその後も気になる終わり方でしたが、第4弾の『ゆえに、警官は見護る』が10月の新刊文庫として発売されているようですので、また読みつなぎたいと思います。
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今年の読書(63)『昆虫学者、奇蹟の図鑑を作る』丸山宗利(幻冬舎新書)

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昆虫好きとしては、名称を同定するには必携の昆虫図鑑ですが、学研から新版として『学研の図鑑LIVE昆虫 新版』の昆虫図鑑の依頼を受けた著者<丸山宗利>の依頼から図鑑完成までの奮闘が、図鑑に採用されたカラー写真と共に7章でまとめられたのが本書『昆虫学者、奇蹟の図鑑を作る』で、2022年9月30日に発行されています。

「子供たちのために死んだ虫(標本)の写真ではなく、生きたままの虫を撮って載せたい」そんな学習図鑑は今までありませんでした。目標2千種、期限は1年、撮影はプロではなく全国の昆虫愛好家が結集、しかも〈白バック〉での撮影という最高難度のプロジェクトでした。

相次ぐ問題、積み重なる疲労、ピリつく人間関係を乗り越え、ついに日本全国7千種の生体を撮影、学習図鑑史上最大となる2800種掲載の奇跡の図鑑ができあがりました。これは無謀な挑戦に命を燃やした虫好きたちの、全記録で、ワクワクしながら読み終えました。

わたしの〈ファルコン昆虫記〉は記録としてあるがままの状態で撮影していますが、飛び回る・素早く動き回る被写体に対して、生きた状態での〈白バック〉撮影は想像を超える苦労だったとおもいますが、図鑑を見る側の同定作業には素晴らしい力を発揮してくれそうです。

昆虫採集や撮影に参加した人たちのコラム欄も挿入されていて、一層の臨場感を感じさせてくれる一冊でした。

今年は『昆虫学者はやめられない』(小松貴・新潮文庫)の発行もあり、自然分野に目が向けられているのを喜んでいます。
#ブログ #図鑑 #新書 #昆虫 #読書

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今年の読書(62)『スクイズ・プレー』ポール・ベンジャミン(新潮文庫)

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久しぶりに私立探偵が主人公の海外作品の『スクイズ・プレー』ですが、<ポール・ベンジャミン=ポールオースター>の40年前の幻のデビュー作品で、2022年9月1日に本邦初訳(訳:田口俊樹)として文庫本が発売されています。

学生時代に良く読んだ<レイモンド・チャンドラー>の「フイリップ・マーロウ」、<ダシール・ハメット>の「コンチネンタル・オプ」、<ロス・マクドナルド>の「リュー・アーチャー」、<ミッキー・スピレーン>の「マイク・ハマー」、<ロバート・B・パーカー>の「スペンサー」などの私立探偵の主人公たちには、早川書房の「ハヤカワ・ポケットミステリー」シリーズなどで随分と楽しませてもらいました。

本書の主人公である私立探偵「マックス・クライン」もまさに正統派のハードボイルド探偵で、楽しめる一冊でした。

私立探偵「マックス」が受けた依頼は、元大リーガー「チャップマン」からの依頼でした。メジャーリーガーの絶頂時に交通事故で片脚を失い、今は上院議員候補と目される彼に脅迫状が送られてきたのです。殺意を匂わす文面から、5年前の交通事故に疑いを抱いた「マックス」は、事故の調査を始めますが、マフィアが関連しているところを瑠希止めたあたりから「マックス」自身も危険な立場に立たされ、挙句に依頼人自身が毒殺され、依頼人の妻「ジュディース」とも関係を持ってしまいます。

タイトルの『スクイズ・プレー』は、文中別れた妻と暮らす9歳の息子と野球観戦する場面があり、ホームラン以上にスクイズが有効な場面の描写がでてきます、「マックス」の行動を暗喩させる言葉の象徴として使用されているようです。

元検事(あるいは刑事)で離婚歴がある、軽薄なセリフでタフガイで女好きというステレオタイプの主人公ですが、翻訳も軽快で40年前の正当派ハードボイルドの世界でした。
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今年の読書(61)『消えそうで消えないペン』岩田稔(ベースボール・マガジン社)

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猛虎一筋16年−。高校時代に発症した1型糖尿病と共に生き、勝てない日々にも前を向いて腕を振り続けた元阪神タイガース投手<岩田稔>が、困難に立ち向かう思考と、これからの夢を明かす『消えそうで消えないペン』が。2022年9月5日に刊行されています

<岩田稔>は大阪桐蔭高2年時に「1型糖尿病」を発症しています。本書によりますと、高校3年の夏、ある大企業の社会人野球チームから内定を取り消されています。

<岩田稔>は常に血糖値測定器とインスリン注射器を持ち歩き、1日4回インスリン注射を打たなければなりません。

本書で岩田氏は、1型糖尿病は、生活習慣病である2型とは異なると強調しています。誤解を避けるためにも、〈インスリン欠乏症〉といった新しい名称に変えることを提案しています。

<岩田稔>は2021年シーズン終盤に球団から戦力外通告を受けました。通告に<岩田稔>は動揺することなく、自然に感謝の言葉を球団側に伝えたといいます。その夜、中学生と小学生の子供たちにも現役引退を伝えています。

2020年10月1日、<岩田稔>は甲子園での中日戦に先発。6回3分の2を無失点で抑え、454日ぶりの勝利を挙げています。この勝利が現役最後の白星となりました。

同じ病を抱える人たち、その家族や、悩みを抱えるすべての人へのエールとなる一冊です。
#ブログ #プロ野球 #単行本 #読書

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今年の読書(60)『落日』湊かなえ(ハルキ文庫)

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今年の読書(60)『落日』湊か...
著者<湊かなえ>の作家生活10周年の節目の作品として書き下ろされたミステリー長編『落日』は、2019年9月に刊行され、2022年8月18日に文庫本が発売されています。

新進気鋭の映画監督「長谷部香」は新人脚本家「甲斐千尋」に、映画の脚本の依頼を持ち掛けます。その元となるのは、15年前、引きこもりの兄が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた『笹塚町一家殺害事件』でした。そして事件が起きた小さな町、笹塚町は「甲斐千尋」の生まれ故郷でした。

判決も確定しているこの事件を、「香」はなぜ映画として撮りたいのか。「千尋」はどう向き合うのか。生き詰まる展開が待ち受けています。

物語は、主人公「香」と「千尋」の二人の目線でそれぞれの過去が語られていき、ジグソウパズルのピースを埋めるように衝撃の真実に辿りつきます。
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今年の読書(59)『生命の略奪者』知念実希人(新潮文庫)

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今年の読書(59)『生命の略奪...
著者<知念実希人>は現役医師として活動、ベストセラーを実写化したテレビドラマ『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』が10月8日より日本テレビ系で放送が始まります。

本書『生命の略奪者』は、文庫書下ろし作品として2022年9月1日に発売され、「天久鷹央の事件カルテ」シリーズとして13作目に当たります。

シリーズ6作目の『幻影の手術室』を読んでいますが、あまりいい印象ではありませんでした。現役医師としての医学的要素のミスイェリーを求めすぎていたかもしれません。ギャグ的な作品としてみれば、それなりなのかもしれません。

東京から新横浜へと向かう新幹線の中で、移植のための心臓を運んでいたコーディネーターが襲撃され、臓器が奪われてしまいます。さらに、腎臓が盗まれるという同様の事件が天医会総合病院でも発生します。
心臓、肺、肝臓、腎臓。臓器の移動の最中、死者の臓器提供の願いを踏みにじられる事件が連続して起こりますが、いったい誰が、何の目的なのか。
天医会総合病院の副院長の「天久鷹央」は、部下である「小鳥遊優」と研修医「鴻ノ池舞」と真相解明に乗り出しますが、その背景には思いもよらぬものでした。

エジプト考古学が絡み、意外な分野での展開、評価は少し上がりました。
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今年の読書(58)『ぼくの死体をよろしくたのむ』川上弘美(新潮文庫)

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今年の読書(58)『ぼくの死体...
表題からミステリーなのかなと手にしました<川上弘美>の『ぼくの死体をよろしくたのむ』は、2017年(平成29年)3月に単行本が刊行され、2022年(令和4年)9月1日に文庫本が発売されています。全18篇の独立した短編が収められていますが、一部つながる物語が意外な展開で楽しめました。

どの短編も、タイトルからは連想できない内容の思わぬ展開が楽しめる作品で、恋愛小説からSFまで、ジャンル分け不能な、奇妙で奇想天外的な18の短編の解説はとてもできそうにありません。

時間軸を考えた背景を感じさせながら、非日常的で登場人物たちの年齢にはあまり意味がない印象が、妙に残りました。
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今年の読書(57)『ふるさと銀河線』高田郁(双葉文庫)

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今年の読書(57)『ふるさと銀...
<朝井まかて>の『落花狼藉』を読み、江戸時代の遊郭「吉原」が舞台ということで<高田郁>の『みおつくし料理長』の主人公「みお」と幼馴染の「あさひ太夫」の感動的な幕引きを思い出し、そういえば『花だより』以後の作品を読んでいないことに気が付き、手にしたのが本書『ふるさと銀河線 軌道春秋』です。文庫オリジナル作品として2013年11月17日に発売され、購入した文庫本には「大阪ほんま本大賞」受賞の帯が付いた2022年8月25日14刷版で人気の高さがうかがえます。

本書には、両親を喪って兄とふたり、道東の小さな町で暮らす少女。演劇の才能を認められ、周囲の期待を集めますが、彼女の心はふるさとへの愛と、夢への思いの間で揺れ動いていた、表題作の『ふるさと銀河線』を始め9篇の短編が収められています。

苦難のなかで真の生き方を追い求める人びとの姿を、美しい列車の風景を織りこみながらやさしい目線で人生のさりげない場面を舞台に愛情ある目線で描いています。

大阪~神戸の私鉄沿線から見えるつつましやかな部屋を舞台とする『車窓家族』、内容から下町側の「阪神電車」沿線かな?。また、大阪環状線の私鉄と接続するT駅(てんま・玉造・鶴橋・寺田町とT名は多いのですが、私鉄と接続ということで天王寺駅かな?)を舞台とする『ムシヤシナイ』など、「大阪ほんま本大賞」受賞という作品にふさわしい内容でした。
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