今年の読書(8)『神様の定食屋3』麻嘉村颯希(双葉文庫)
2月
7日
「高坂哲史」が両親の遺した定食屋を継いで一年。定食屋をやっていくことにも、神様に魂を憑依させられることにもすっかり慣れてきた「哲史」は、今日も未練を抱えた魂の料理作りを手伝っていく。①肉じゃがになりたいカレー、②おばさんののり弁、③出世を匂わす鰤しゃぶ、④ちょっぴり苦い焼き秋刀魚。⑤母の「粕漬け」の心温まる5篇が収められています。
ところがそんな「哲史」のもとに、母方の祖父が「将来性のない定食屋なんてやめろ」と一周忌を前に九州から乗り込んできます。「哲史」と「志穂」の祖父に対する答えは・・・。
どの料理にも大切な人への想いと人生の物語が隠れており、思わずほろっとする感涙の物語が詰まっています。