【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】の裏翅の色は白色だけだと見ておりましたが、 前回の写真でも 裏翅の色が薄茶色なのが気がかりでした。
秋口になり、まだ元気に飛び回っていますが、昆虫好きとしては目に入りますと、記録として撮りたくなります。
今回の【ヤマトシジミ】の裏翅色も、薄茶色をしていますので、やはり「秋型」としての色合いかなと見ています。
「モンシロチョウ」 などは、「夏型」や「秋型」には翅の濃淡の違いが見受けられます。
この薄茶色は、枯葉色に近づくための擬態色としての変化だと考えるのが普通でしょうが、ホルモン等に関係する変色かも知れず、これに関しての文献は今のところ見つけてはいません。
小さな蝶の代表 「ヤマトシジミ」 も、黒点ひとつの位置の違いで「ルリシジミ」となりますが、この【オオシマカラスヨウトウ】も同じような翅の模様を持つ仲間として、「ナンカイカラスヨウトウ」がいます。
チョウ目(鱗翅目)ヤガ科カラスヨウトウ亜科に分類されている蛾です。
三角形状に開いたヤガ科らしい翅形状ですが、「ナンカイカラスヨウトウ」と比べて、本種は腹部の側面にある白い帯を見ればすぐに判別できるのですが、静止状態のままでは分かりません。
唯一の手がかりは、前翅中央に暗褐色の斑紋があり、その上部にまるくて白い紋がありますが、この紋の中に黒い点があるのが本種の【オオシマカラスヨウトウ】で、白い紋だけが「ナンカイカラスヨウトウ」です。
夏から秋にかけて活動する蛾ですが、クヌギ・コナラ・アベマキなどを食草としています。
成長過程通り順番に撮影出来ればいいのですが、自然界の観察の中では、なかなかうまくいきません。
先だっては、<蛹>になる寸前の <終齢幼虫> をアップしましたが、今回は<若齢幼虫>の【ナナホシテントウ】です。
「フウセントウワタ」の花の蜜が美味しいのか、たくさんのアブラムシが群れをなしていますが、【ナナホシテントウ】にとっては、絶好の餌場になっています。
前回の<終齢幼虫>、どこかで<蛹>になっていないかと、「フウセントウイワタ」の葉などを観察してみましたが、見つかりませんでした。
無事に【テントウムシ】に孵化してくれるのか、少し心配しています。
バルコニー側の網戸ですと、部屋から出て反対側からしっかりと撮影が出来るのですが、今回は腰高窓の網戸ですので、苦労しました。
部屋側から見ますと、網に何か枯れた枝でもひっかかっているのかと見えましたが、脚らしきものが見え、腕を伸ばしてモニターを見ることもなく、<カン>だけでなんとか取り込めました。
フイルムのロスを気にすることなく、何回も写せるデジカメの本領発揮に感謝です。
チョウ目(鱗翅目)トリバガ科カマトリバガ亜科に分類されている「蛾」ですが、面白い体形をしています。
体長は6ミリほど、翅を開いた開張寸法も17ミリととても小さいです。
幼虫はエゾギク・キンセンカなどのキク科の植物の葉を食べて育つところが、名の由来です。
トリバガ科の仲間は翅が大変に細く、前翅と後翅の外縁は深く裂けており、また後脚を腹部に沿って伸ばして止まります。写真でも4本の脚は広げているのがはっきりと分かりますが、お尻側に飛びだしたように脚があるのが分かるでしょうか。
全体に淡褐色で、前翅分岐点に基方に暗褐色の三角斑が特徴的にあり、枯れた小枝そのものです。
アオキリの葉の上で、じっとしている 【サトクダマキモドキ】 を以前にアップしました。
何時間も並んで同じ方向を向いている彼らの気の長さには、呆れてしまいます。
今回も同じアオキリの葉の上に5匹の【サトクダマキモドキ(里管巻擬)】が、動くことなくじっとしている光景に出合いました。
ニ匹づつ並んで、これまた二組が向かい合っています。
並んでいるのは雄と雌で、交尾の前の準備なのかなと見ています。
下の方にいるはぐれた一匹は、雌に嫌われてソッポを向いているのか、外側に顔を向けて知らんぷりです。
この先どうなるのかと観察したい気持ちで一杯でしたが、何時間も同じ姿勢でいることも考えられ、諦めて立ち去りました。
人家やその周辺に生息しており、 「チャスジハエトリ」 のように屋内ではなく、外壁周りを敏捷に動きまわります。
クモ目ハエトリグモ科シラヒゲハエトリ属に分類されています。
捕食するのは<ハエ>は当然ながら、<カ・アブ・ダニ>など病気を媒介する昆虫を食べてくれますので、なかなかいい仕事をするクモさんです。
体全体が灰色で、側面に沿って濃い茶黒色の帯模様が入り、触肢は白い毛で覆われ、斑模様です。
オスは6~8ミリ、メスは8~10ミリで、腹部背面にはヤハズ模様がありますが、白い毛が密集していますのではっきりとは見えません。
オスの方が一回り小さく、また触肢に生える毛も長く、写真の【シラヒゲハエトリ】はメスですが、腹部側面の帯模様がはっきりと入る特徴で見分けられます。
「フウセントウワタ」の茎に群がるアブラムシを、おいしくいただいていた 【ナナホシテントウ】 ですが、同じ茎に終齢の幼虫を見つけました。
せっせと同じ茎で食事をしていた、【ナナホシテントウ】の子孫かもしれません。
昆虫として、<卵 → 幼虫 → 蛹 → 成虫>と完全変態する【ナナホシテントウムシ】ですが、今年は <蛹> の観察もでき、仲の良い <交尾中> の記録も取れました。
孵化したばかりの若令幼虫は、全体的に黒色ですが、終齢になりますと紫っぽい灰色の背中に黒い斑点が現れ、黄橙色の紋様が12個現われます。
テントウムシは、成虫のまま集団で越冬しますが、温かい日などには日向ぼっこに出てくる時もあり、またの再会を楽しみにしたいものです。
真っ青な空を気持ちよく眺めていますと、一羽の【トビ(鳶)】さんが、優雅に飛んでいるのが目に入りました。
タカ目タカ科に属する猛禽類で、一般的には<トンビ>と呼ばれる方が多いかもしれません。
ほとんど羽ばたかず、尾羽で上手く舵を取りながら、上昇気流をつかまえて輪を描きながら舞いあがる様は、観ていて気持ちのいいものです。
山間部に限らず、都市部や海岸近くでも見かけますので、馴染みの鳥で、多くの歌に出てきます。
童謡では、「飛べ飛べとんび空高く 鳴け鳴けとんび青空に」と謳われていますし、三橋美智也の『夕焼けトンビ』の「夕焼け空がマッカカ とんびがくるりと輪を描いた」は、すぐに口ずさめるメロディーです。
最近ではすぎもとまさしが『銀座のトンビ』で、「夜の銀座をピーヒョロ 飛び回る」と、お馴染みの<トンビ>の鳴き声を入れて唄っています。
真っ青な空の中、緩やかな飛行をしている【トビ】の姿は、羨ましいの一言につきます。
またもや頭を悩ます<蛾>と出会いました。
前回の <同定できない(3)【蛾】> も手こずりましたが、今回もお手上げです。
体長12ミリほどの小さな<蛾>です。
「蝶」は、国内に約260種ほどしかいませんからまだ検索はしやすいのですが、<蛾>ともなると約5000種にのぼりますので、とても手に負えません。
三角形の広がる翅形状ではなく、割と直方体の翅をしていますので「ハマキガ科」かなと直感したのですが、類似する<蛾>は見つかりませんでした。
< 写真をクリックしますと、大きな画面になります >
【ツチイナゴ(土蝗)】の 幼齢段階 、 終齢段階 、 と観察してきました。
なんとか無事に成虫になり、体色が茶褐色に変化した時をとらえたいものだと期待しながら草むらを観察してきましたが、ようやく幸運に恵まれました。
「アキノエノコログサ」 の茎の上で、思いが通じたのか、お出迎えしていただきました。
翅も伸び切り、体長も大きくなり7センチは超えています。
まだ緑の葉が多いなかでは目立ちますが、これから枯葉の季節を迎えるにあたり、保護色を生かして生き抜いてほしいものです。
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