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触角、頭部の形、翅の形状等、一見ハチ目(膜翅目)の「蜂」と見間違えてしまいそうな擬態形をしていますが、「蛾」の仲間です。
チョウ目(鱗翅目)スカシバ科スカシバ亜科に分類されています。
「蛾」ですが、翅には一般的な<鱗粉>はなく、透明な翅を持ち、体長も15ミリ程度と小さいので、(小透翅)との字があてられています。
黒紫色の体色をしており、腹部にはこれまた「蜂」に似せた黄色の2本の横縞模様が入ります。
何といっても腹部の尾端に生えている<鱗毛>が印象的で、メスは房状に、オスは軍配状の形をしており、写真は(オス)の【コスカシバ(小透翅)】になります。
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10月に入り、もうそろそろ蝶の活動時期も終わりかなと見ていますが、【チャバネセセリ(茶羽挵)】が<アベリア>の花で吸い蜜を行っていました。
【チャバネセセリ】は、「イチモンジセセリ」とよく似ていますが、セセリチョウ科は同じですがチャバネセセリ属となり違う分類の蝶になります。。
「イチモンジセセリ」 は、裏翅にある白い紋様が横長の四角形で四個縦に並んでおり翅も縦に長いのですが、【チャバネセセリ】の翅は短く、白い斑点もややぼやけた感じで見分けられます。
<アベリア>は春先から秋までかなり長期にわたり釣鐘型の花を咲かせ、強い香りを持ちます。
真夏の酷暑の時期に花を咲かせる在来植物は少ないのですが、「アベリア」は元気に咲いていますので、蜂や蝶にとっては絶好のお食事場所です。
足元低く、セイヨウタマシダの葉に【ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)】のメスが止まっているのを見つけ、なんとか1枚撮影することができました。
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ツマグロヒョウモン属の蝶で、雌雄で翅の紋様がかなり違います。
メスは前翅の表側先端部が黒色で白い帯が横断し、ほぼ翅の全面に黒色の斑点が入ります。
全体的によく目立つ色合いと紋様ですが、体内に有毒成分を持つ蝶の「カバマダラ」に擬態して身を守っているとされています。ヒラリヒラリと優雅に舞う飛び方も「カバマダラ」とよく似た飛び方をしています。
成虫は4~11月頃まで活動を行い、その間に4~5回発生があります。
他のヒョウモン類が、ほとんど年1回の羽化なのに対して、多化性という点で例外的な特性がある蝶です。
今年は 赤褐色で未だ同定できていない「蜘蛛」 が気になりますが、この白色の「蜘蛛」はすぐに分かります。 【アズチグモ(安土蜘蛛)】のメスです。
クモ目カニグモ科アズチグモ属の「蜘蛛」で、日本国内のカニグモ科の中では比較的大きい部類になります。
大きいと言いましても、写真のメスで6~8ミリ、オスともなると2~3.5ミリ程度の大きさしかありませんし、オスの体色は茶褐色です。
体長の違いと、体色の違いで、同じ種なのかと思えるほど雌雄異体の様相を見せてくれます。
頭部の前面には単眼が6個並び、まるでゴーグルでも付けたような形態は特徴的です。
腹部は後部がおむすび型で、斑紋が見て取れます。
カニグモ科の共通として、前ニ脚は太くて長く、前方に対して平らに構え、獲物を取り込む体制を取り続けています。
珍しい種ではありませんが、あまり目にする機会のない全身が真っ白い【アズチグモ】です。
( 注 : 漢字表記では「安土蜘蛛」ですので、「アヅチグモ」との表記が正しいと思われますが、「アズチグモ」の表記で統一されています )
「五勝」さんでいただいた料理の写真をまとめていましたら、網戸になにやら昆虫が止まっているのに気が付きました。
網戸の裏側からでも体型だけで、【ツヤアオカメムシ】だと分かりました。
15ミリほどの小さな昆虫ですので、網戸を開ける振動で逃げはしないかと心配しながらソロソロと開け、無事に反対側からストロボ撮影が出来ました。
以前の 【ツヤアオカメムシ】 の写真では、全身の光沢ある艶があまり良く出ていませんでしたが、今回はきれいに取り込めました。
触角の2カ所が黒色で、先端の淡い色合いもきれいに見て取れます。
部屋側から見た【ツヤアオカメムシ】の腹部も、きれいな緑色をしているのが確認でき、全身が葉の擬態色の昆虫です。
1年に2回、6月と9月頃に成虫となる2化性の【ヒナバッタ(雛飛蝗)】は、バッタ目バッタ化ヒナバッタ属に分類されています。
<前回> は、丁度春先に孵化した成虫の時期でしたが、今回は2化目の成虫の活動期に当たります。
春先の第1化個体群が産卵した卵は1ヶ月ほどで孵化して成虫になり、秋の第2化個体群が産んだ卵は土の中でそのまま越冬します。
秋の成虫は、真冬の12月頃まで生息している、冬場に見られる数少ない昆虫です。
「ツチイナゴ」 と同様に、競争相手や天敵のいない時期をあえて活動時期にしているのだと考えられます。
写真の【ヒナバッタ】、体長20ミリと小型ですのでオスだと判別出来ますが、それ以前に腹部が<オレンジ色>をしていますので、確実にオスだと同定できます。
「ヌルデ」は、ウルシ科ヌルデ属の落葉高木で、別名「フシノキ」または「カチノキ」と呼ばれています。
枝茎に翼のように細長い「葉」が付いていますので、すぐに見分けることができます。
その「ヌルデ」に、<ヌルデハイボケフシ>という虫えい(虫こぶ)が沢山発生していました。
「虫えい(ちゅうえい)」とは、虫などの刺激により、植物の一部が縮小したり、肥大したりして異常な形になった状態を指します。
この<ヌルデハイボケフシ>は【ヌルデフシダニ】が作りだすイボ状の虫えいで、葉表はぷつんと膨らみ、葉裏はへこんで白い毛が密生しており、その中にダニ目フシダニ科の【ヌルデフシダニ】が固まって棲んでいます。
【ヌルデフシダニ】は、体長0.2ミリ程度の微小なダニで、他のダニの脚は6本(3対)ですが、このダニは4本(2対)の脚という特徴を持っています。
ウルシ科ですので、肌の弱い方は触るとかぶれるかもしれませんが、それ以前に小さなダニで気持ち悪くなるかもしれません。
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目の下の黒い模様が、涙を流したような特徴のある【ツチイナゴ(土蝗)】です。
2週間ほど前に、 「幼虫」 を紹介したのですが、前回と同じ「幼虫」の確率は少ないでしょうが、黒い斑点模様も薄れ、翅も伸びてきているのが確認できる状態です。
終齢、もしくは終齢に近い幼虫のようですが、翅も完全に伸びて成虫になり、全身が茶色く変身した姿と、運良く遭遇出来る機会を期待しています。
体長50ミリ程度、やや大型のキリギリスの仲間で、「チッ、チッ、チッ」と鳴きます。
バッタ目(直翅目)キリギリス科ツユムシ亜科に属している昆虫です。
体全体が翅共々鮮やかな淡緑色の色合いで、体は極端に縦長の扁平な体型をしています。
触覚は長く、淡褐色です。
「キリギリス」 は肉食性ですが、この【サトクダマキモドキ(里管巻擬)】は、草食性で葉を食用としています。
少し長めの名称ですが、里に棲む 「クツワムシ」 に似ているというのが名の由来で、「クダマキ」とは「クツワムシ」の別名ですので、意味がわかれば覚えるのは難しくはないと思います。
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本来は糸を編み込んだ巣を張り、縦にジグザグ模様の<隠れ帯>という特徴を持つ位置に居座っています【ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛)】です。
コガネグモ科コガネグモ属に分類され、「コガネグモ」に比べて体が細長いのが名前の由来で、写真は体長25ミリほどのメスです。
胸部背面は黄味を帯び、白い毛が密集しています。
腹部は楕円形で、前は平たく後は少し尖り、背面には黄色地に細かい黒色の横縞模様がまばらに多数入り、ところどころに白色の縞も見受けられます。
歩脚は淡褐色で褐色との縞模様を構成し、棘がまばらに生えています。
成虫は8月以降に見られ、11月頃まで活動をし、「ジョウロウグモ」と同様、野原などに生息している蜘蛛です。
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