「1ドル=142円73銭~142円75銭」(6月3日)
6月
3日
3日の東京外国為替市場で、円相場は3営業日続伸でした。17時時点では前日の同時点に比べ8銭の円高・ドル安の「1ドル=142円82〜83銭」で推移しています。
米国と中国の貿易摩擦を巡る先行きの不透明感が根強い中、米国の景気減速が警戒されて円買い・ドル売りが入りました。ただ、国内輸入企業など実需勢から円売り・ドル買いも出て、円の上値は限られました。
円相場は朝方に「1ドル=142円40銭」近辺まで上昇する場面がありました。<トランプ米大統領>は前週末、中国が関税を巡り「合意を破った」などと批判しています。中国は2日に<トランプ米大統領>の主張に反対する姿勢を示し、米中の貿易交渉が難航する可能性があるとして、円買い・ドル売りが増えています。
もっとも、円は前日比で一時下げに転じ、一時「1ドル=143円26銭」近辺をつける場面もありました。10時前の中値決済にかけ、国内輸入企業など実需勢の円売り・ドル買いが優勢だったと観測されています。
日銀の<植田和男総裁>は3日午前の参院財政金融委員会で、金融政策について「金利を上げる方針ありきではない」などと語りました。追加利上げに慎重なハト派的な発言が円売り・ドル買いを促したとの見方が出ています。
植田氏は3日夕、内外情勢調査会で講演した。基調的な物価上昇率が日銀の見通しに沿って推移すれば「経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」などと改めて語った。これまでと政策方針は変わらないとの受け止めから、現時点で相場への影響は限られている。