ようやくプランターでヒガンバナ科スイセン属の耐寒性多年草(球根植物)【ニホンズイセン】が咲き出しました。
「水仙」としては、1(ラッパスイセン) 2(大杯スイセン) 3(小杯スイセン) 4(八重咲き) 5(しずく咲き) 6(シクラメン咲き) 7( 房咲き:Jonquilla and Apodanthus Daffodil)8(房咲き:Tazetta Daffodil) 9(口紅スイセン) 10(Bulbocodium Daffodil) 11(蝶咲き) 12(その他) 13(原種)などに分類されています。
【ニホンズイセン】は、8(房咲き:Tazetta Daffodil)らしく開花した花の後ろや開花寸前の蕾が数輪ついています。
【ニホンズイセン(日本水仙)】と言いますが、原産地はスペイン、ポルトガルの地中海沿岸とアフリカ北部原産で、日本へは中国南部を経由して渡来しています。関東以西から九州で暖地の海岸線に自生しています。葉茎は緑色で細長く厚みがありショウブの葉を小さくした形をしています。日本で水仙と言えばこの花です。12月~翌年2月に、芳香のある盃状の小花を咲かせます。花被片6枚の内、外側に萼が3枚、内側に花弁が3枚あります。花の中心にある橙色の筒状のものは副花冠です。
鹿児島県が開発した【テッポウユリ】「咲八姫(さくやひめ)」が、2022年度の最も優れた花きの新品種を評価するコンテスト「ジャパンフラワーセレクション」の切り花部門で、今年最高の花「フラワー・オブ・ザ・イヤー」をじゅしょうしています。
【テッポウユリ】は花びらが6枚が一般的ですが、「咲八姫」は12~15枚が重なり合う日本初の八重咲きの品種です。鹿児島県農業開発総合センター(同県南さつま市)が開発し、日本神話に登場する女神「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」から命名されています。
2021年10月、ユリ産地で名高い鹿児島県の沖永良部島で花農家が育成をはじめ、盛りの今年4~5月、初めて出荷しされています。コンテストでは「日持ちがよく、上向きに開花し1本でも絵になる。和洋風どちらでも利用できる」と高い評価を得ています。
八重咲きは、おしべやめしべが花弁化したものなので、当然ながらおしべやめしべがありませんので、厄介な花粉として切り花では切り取られるユリのおしべがないのは、豪華な花姿と共に人気が出そうです。
プランターに植え込まれていました花径3センチほどの小さな姿がかわいらしい、キク科 フランスギク属(レウカンセマム属)の【クリサンセマム】です。
中心が黄色の白い小ギクで、花期が長く育てやすい人気の一年草です。比較的寒さに強く、関東地方以西の平地では秋にタネをまけば、防寒しなくても冬越しでき、冬から初夏まで花を楽しむことができ、株はボール状に育って、最盛期には株一面に花を咲かせます。
和名としての「ノースポール」は、「レウカンセマム・パルドサム」のなかの1園芸品種につけられた名前ですが、この品種にとどまらず、パルドサム種全体を指すこともあります。また、パルドスム種は、かつてクリサンセマム属(和名キク属)に分類され、同じ属に分類されていました「コレオステプス・ムルチコーレ」とともに、今も「クリサンセマム」という名前で園芸界では流通しています。
寒い時期の園芸品種としてスミレ科スミレ属の一年草「パンジー」・「ビオラ」は代表的な部類だと思います。「パンジー」のきれいな色彩の大きな花弁は存在感がありますが、しばらく注意していない間に、区別が分からなくなってしまいました。
「パンジー」、「ビオラ」は、ヨーロッパに自生する野生種から育種され、かつては花径4センチ以上の大輪のものを「パンジー」、それ以下の小輪で株立ちになるものを「ビオラ」と呼んで区別していましたが、現在は複雑に交雑された園芸品種が登場し、区別できなくなっているようです。
野生種や初期の品種は、冬の低温にあったのちに、長日下で開花する性質をもっていました。しかし現在は、その性質が弱まり、秋から春5月ごろまで長期間咲く品種が多く、殺風景になりがちな冬のガーデンになくてはならない貴重な存在になりました。
写真の「ビオラ」はどちらも花色・ブロッチ共に特徴ある花姿ですので品種名まで同定しようとしたのですが、園芸品種としては、すでに数千種類に達していると言われるほどですので、諦めました。
プランターで元気よく咲いていますフウロソウ科ペラルゴニウム属の【ゼラニウム】です。
【ゼラニウム】の大きな魅力は、葉の中からスッと伸びた茎の先につく球状に集まって咲く花の姿と開花期の長さ(3月~12月上旬)です。生育旺盛でこんもりと茂り、次々と花が咲くため、お手入れ簡単で長い間楽しめるということで、人気園芸品種だと思います。
花姿から「ホルトルム」系だと思うのですが、南アフリカ原産の野生種である「ゾナール種」と「インクイナンス種」を掛け合わせて作られた【ゼラニウム】が「ホルトルム」と呼ばれています。
現在、市場に流通している一般的な【ゼラニウム】の多くが「ホルトルム」系で、一重咲きや八重咲きなどさまざまな花があります。
花瓶に活けられたユリの花に交じって、アオイ科フヨウ属の【ローゼル【紅葵)】が目につきました。
【ローゼル】の赤い膨らんだ部分は、〈ガク〉と呼ばれる部分で、「ハイビスカス」の仲間です。
花が咲いた後に、中に実を包んだ赤い〈ガク〉がつきます。
「ハイビスカス」のようにお花を楽しむのではなく、〈ガク〉を観賞用で飾ったり、〈ホウ〉と〈ガク〉を使ってハイビスカスティーとして食用で楽しむこともあります。
「ローゼル」と「ハイビスカス」は花の形が似ていて、また「ローゼル」から作ったお茶を一般的にハイビスカスティーと呼んでいることから、両者を混同することが多々あるようですが、「ローゼル」と「ハイビスカス」は違い、別の植物です。「ローゼル」と「ハイビスカス」の違いの大きなものは、両者の分類です。「ローゼル」は多年草もしくは一年草に分類されますが、「ハイビスカス」は低木に分類される植物です。
総状花序が特徴的なシソ科シソ属の【エゴマ】と遭遇しました。同じシソ科シソ属の「シソ(青紫蘇)」とよく似ていますのでどちらなのかなと迷いましたが、「葉」が厚くハリがありますので【エゴマ】だと思いました。
花は総状花序で、白色の花を多数つけます。花冠は長さ4 -~5ミリメートル と小さく 。花弁は4枚で下側の2枚が若干長い形をしています。
8月下旬 ~9月上旬ごろに花穂が出て開花します。開花前の花穂は「穂ジソ」と同様に使えます。
花やタネ(ゴマ)よりも「葉」の方が、朝鮮料理の焼き肉の定番の「サンチュ」などと同様に「サムギョプサル」などで「葉」で包んで一緒に食べますので馴染みがあります。
花瓶に生けられていましたキク科コスモス属の【コスモス】です。花の印象は、<アキザクラ(秋桜)>とも言われるように、柔らかな茎が風になびき、花色は桃色系が多いようですが、赤や白、薄黄色もあるようです。何より、花弁は薄く可憐な印象です。
この【コスモス】は、力強さを感じさせてくれる花姿で、花弁に白色の模様が入る<あかつき>という品種のようです。
<チョコレートコスモス>という品種の色合いにも驚かされましたが、同じ名称でも随分と印象が違うのには、戸惑わされます。
【デルフィニウム】は、秋撒きで初夏に開花だと思いますが、プランターの隅で、ひっそりと小さな花を咲かせていました。
キンポウゲ科デルフィニウム属の【デルフィニウム】には、長い花穂が華やかな「エラータム系」と、きゃしゃな草姿に花をちらちらと咲かせる「シネンセ系」、さらに両者の中間的なタイプである「ベラドンナ系」が代表的な品種です。
野生種は、冷涼で、雪解け水が流れ込む高地の草原湿地に自生します。本来は宿根草であるものの、日本では高温多湿の夏を乗り切ることができずに枯れてしまうことが多く、園芸的には一年草として扱われています。
手入れもされていない野草の生い茂る法面に、突然姿を現しました桃色の<バラ>に驚きました。
車内からの撮影で、近くから観察していませんので、品種の同定まではできません。
桃色系の<バラ>ということで、有名どころでは【クイーン・エリザベス】や【プリンス・ドゥ・モナコ】などが思い浮かぶのですが、どちらにしても不自然な場所での出現は〈謎〉のままで終わりそうです。
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