「ヒマワリ」と並び夏の花の代表である【アサガオ(朝顔)】は、ヒルガオ科サツマイモ属の一年性植物。日本で最も発達した園芸植物で「変化朝顔」も多く、古典園芸植物のひとつです。
近年の育種の大きい成果の一つに「曜白(ようじろ)朝顔」があります。【アサガオ】は、5枚の漏斗状の花弁は融合し、漏斗状になっています。それぞれの花弁の中央に、放射状の<中肋>(アサガオでは特に<曜>と呼ばれる)が走っています。
作出は静岡大学の<米田芳秋>名誉教授によります。<米田芳秋>教授は「マルバアサガオ」とアフリカ系の「アサガオ」を交配させ、日本の園芸アサガオを掛け合わせました。その過程で花弁の<曜>の部分が白くなる系統が発見され、「曜白朝顔」の育種に繋がっています。
後に大手種苗会社から発売されたことにより、広く一般に普及しました。
昨年、きれいな白い<総苞片>が落ちてしまっていたミズキ科ミズキ属の【ヤマボウシ(山法師)】と遭遇しましたが、今年は忘れずにきれいな姿を見せている【ヤマボウシ】に出会えました。
同じ属の「ハナミズキ」に比較しますと開花時期が遅く、葉が出たあとに枝先に開花するので華やかさは少ないのですが、梅雨どきの花木としては価値が高い存在です。
花のように見えるのは本来の花弁ではなく、「ハナミズキ」と同様、<総苞片>と呼ばれる〈花のつけ根の葉〉です。そのため比較的花の観賞期間も長いのが特長です。
紫陽花が各所できれいに咲き出しています。とある鉢植えの紫陽花の葉の間から60センチばかりの長い花茎を伸ばしてヒガンバナ科ネギ属の【ニラ】が顔出ししていました。
ど根性にも排水溝や路傍で健気に咲いています【ニラ】ですが、環境が悪いのか花茎は30センチにもなりませんが、鉢植えで日当たりもいいのでしょうか、長い花茎でした。
花茎の先端に、半球形の散形花序をつけ、径6~7ミリの白い小さな花を多数咲かせます。白い花弁が6枚あるように見えますが、花弁は3枚で、<苞>が3枚あります。雄蕊は6本、子房は3室になっています。枯れた花後に果実を作り、熟すと割れて中から6個の黒色の小さな種を分散させます。
ナデシコ科ナデシコ属の多年草【カーネーション】は、身近な花ですが、自生種を観ることも無く、鉢植えも見かけることがありませんでしたので、植物記として取り上げる機会がありませんでした。
5月は「母の月」ということで、周辺で目にする機会が多くなってきています。
フリルのように波打つ花びらが重なり合い、ゴージャスな感じと可憐さを合わせ持ち、すっきりとした端正な草姿と独特の香りが魅力です。花色が豊富で品種も多く出ているようです。
日本での別名に「オランダナデシコ」、「ジャコウナデシコ」(麝香撫子)、「オランダセキチク」などと呼ばれています。
【ハナダイコン(オオアラセイトウ)】と花姿も名称も良く似ています【ハマダイコン】が、エディブルフラワーとしてサラダを彩るのでしょうか、プランターで咲き乱れていました。
【ハマダイコン】は、日本の沿岸部の砂地や河原に自生する、アブラナ科ダイコン属の越年草です。 栽培用ダイコンが野生化したものというよりも、外来種の野生ダイコンが帰化植物となったと考えられているようです。
アブラナ科の植物なので付ける花は菜の花やほうれん草などと同じで小さな花びら4枚で構成されている花を春にたくさんつけます。食用として食べられている大根は白い花ですが、【ハマダイコン】の花は外側は薄い紫で中心に向かうほど白っぽくなり雌しべなどは黄色です。
稀に白い花を付ける個体もあるようです。また花の彩度も個体差あり、発育場所によって色合いが異なることが多いようですです。開花時期は菜の花と同じ3月~5月頃です。
須磨浦公園(神戸市須磨区)では、【スマウラフゲンゾウ(須磨浦普賢象)】が開花、見ごろを迎えています。
【スマウラフゲンゾウ】は、桜の一種で、「ソメイヨシノ」などの桜よりも少し遅く開花します。須磨浦公園では、約50本の【スマウラフゲンゾウ】が、記念植樹されており、毎年美しい花を咲かせています。
同種は、須磨浦公園内に植えられていた「フゲンゾウ(普賢象)」という「サトザクラ」から突然変異で生まれた品種で、1990年4月に同公園内で発見されました。
花色が黄色で、咲き終わりが近付くと「ウコン」や黄緑色の桜の「ギョイコウ(御衣黄)」と同様中心部から赤味を帯びてくるという特徴があります。
明るい日差しの中、艶やかな葉の合間から花茎を伸ばし多数の蕾に並んできれいな黄色の花弁のキク科ガザニア属の【ガザニア】が咲いていました。
「デモルファセカ」や「ベニジューム」 ・ 「オステオスペルマム」 等のように南アフリカ原産の花に良く見かけますが、日差しに反応して開く花は株とのバランスで見ると大きく、ビビットな花色からは陽気な明るさを感じさせてくれます。
花は八重もありますが一重咲きが普通で、花色は黄色を中心に幅広く園芸業界で出回っているようです。葉は濃緑で細長く、株はロゼット状です。花は、住宅団地ののり面に生育しており、ほとんど手をかけていないような環境で繁殖しており、散歩で眺める楽しみの一つです。
世界で最も背の高い花とされるインドネシア原産「アモルフォファルス・ギガス」が、広島市植物公園(佐伯区)で国内3例目となる花を咲かせています。赤茶色のはずの仏炎苞の先端部分がクリーム色と言うことで、別種の可能性が出ているため、撮影した写真を開花実績のある東京大付属植物園(小石川植物園)に送り、鑑定結果を待っています。
花は2メートル88センチにまで成長。インドネシア・スマトラ島にのみ自生するコンニャクの仲間ですが、成長するにつれて別種の可能性が出ていました。
栃木県栃木市岩舟町下津原の「とちぎ花センター」で、開花すると国家的な事変が起こるなどとの言い伝えがあるマメ科トビカズラ属の【トビカズラ】が5年ぶりに開花しています。濃い紫色の丸い形の花が20個ほど集まりブドウの房のように見える植物で、4月上旬ごろまで咲くといいます。
「とちぎ花センター」によりますと、前世は観音様だったとの言い伝えがあるほか、伝説の霊華「優曇華(うどんげ)」とも呼ばれています。センターでは7、8年前から栽培し、咲いたのは1、2回。今月22日に開花しています。
熊本県山鹿市菊鹿町相良にある樹齢千年といわれる【トビカズラ】を「アイラトビカズラ(相良飛び葛)」といい、1940年に国の天然記念物に指定されています。国内では熊本県山鹿市など一部で自生が確認されています。
自生地では高さ4メートルを超す例もある世界で最も背の高い花とされるインドネシア原産「アモルフォファルス・ギガス」が、広島市植物公園(広島市佐伯区)で間もなく国内3例目となる開花を迎えようとしていますが、開花を目前にして花が別の種である可能性が急浮上。開花後に花の種類を特定しようと、観察が続けられています。
「アモルフォファルス・ギガス」は、インドネシア・スマトラ島にのみ自生するコンニャクの仲間です。「ミズバショウ」などにみられる花びらのような仏炎苞)が、雄花と雌花の集合体を包み込みます。深夜に開花し、臭いで虫をおびき寄せるため、強烈な腐敗臭を放つことでも知られています。
広島市植物公園は2017年、国内の業者から苗を購入し、栽培を続けてきました。24日現在で2・75メートルまで育っていますが、成長が進むにつれ、赤茶色のはずの仏炎苞の先端部分が、クリーム色であることに気づき、別種の可能性が出てきています。
広島市植物公園は、開花後に写真を撮影し、東京大付属植物園(小石川植物園)に送って「鑑定」を依頼する予定です。国内で確認された2例の開花は、いずれも小石川植物園でした。
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