昨日は神戸でも初雪が観測され気温の低いこの時期は、植物の開花も少なく、リハビリを兼ねた散歩の楽しみも軽減ですが、住宅の石垣の面に、ツルシダ科タマシダ属に属するシダ植物「玉シダ」の合間を縫うようにタデ科の【ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)】が、かわいげに彩っていました。 花は集合花で、小さい花が1cmほどの球状に集まった金平糖のような形をしています。開花直後はピンク色をしていますが、徐々に色が抜けて白へと変化します。 【ヒメツルソバ】の原産地はヒマラヤですが、日本でも半野生化するほどよく増えます。真夏を除き春から秋まで、ソバの花によく似た小花が多数集まることが名称の由来です。葉は緑色でV字形の茶色い模様が入り、秋になると紅葉します。
住んでいます住宅団地内の法面が、灌木や下草がかられ、随分とすっきりしていますが、高さ5メートルほどそびえるように咲き誇っていますキク目キク科ダリア属の【皇帝ダリア】(コダチダリア)だけは、伐採されず残っていました。風に揺れていましたが、茎も太く竹のように節があるようで倒れるようなことはなさそうです。定点撮影的に全体の雰囲気を捉えたく、いつものように花姿のアップではありません。花は垂れたように下向きに咲き直径75-150mmで、舌状花はラベンダー色または紫がかったピンク色をしています。本種は生長が速く、急激な生長はキク科として短日条件により起き、普通秋の最初の霜の下りる前に開花します。
夏に咲いている「アサガオ」と対比的に寒い時期でも元気に咲いています、ナス目ヒルガオ科サツマイモ属の【セイヨウアサガオ(西洋朝顔)】です。私の観察では、寒さに強く12月22日まで開花していたのを確認しています。 気が付きませんでしたが、ご近所のお家に元気な【セイヨウアサガオ】が2階の屋根までツルが伸びたくさんの花を咲かせている【セイヨウアサガオ】の家を見つけました。 植物好きとしては、どこまで成長するのか一年草ながら気になります。いつまで青色の花が楽しめるものかと合わせて、気になります。
【ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ】は、四季咲きの中輪品種です。 白い花弁には赤い覆輪が入り、紅白のコントラストがはっきりと現れた、華やかで美しい花姿をしています。 花は咲き進むに連れて赤い部分の面積が増えていきます。 強健な性質で花付きも良く、育てやすい品種で、フランスのメイアン社が作出しています 品種名の【ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ】の「ジュビレ」とは「50周年記念祭」の意味で、赤と白から成るモナコ国旗と同じ色を持つバラとして、モナコ公国元首<レニエ三世大公>の即位50周年記念に捧げられています。
ヒユ科ケイトウ属の【セロシア】ですが、特段に珍しい植物でもなく、植物記としてアップしていたように思っていましたが、昆虫記としてのアップが多く、「ヒメアカタテハ」 や 「オオハナアブ」・「キタキチョウ(コアオハナムグリ)」などが吸蜜している場面にての登場のようでした。 【セロシア】は学名の「Celosia」をそのまま読んだものです。この「Celosia」はギリシア語の「Keleos」という言葉が由来となっています。この「Keleos」とは、「燃やした」という意味。こちらは【セロシア】の色の特徴に由来しています。真っ赤やピンクに染まる【セロシア】の花は、まるで燃えている炎のように見えます。そのことからこの学名となっています。 通常は、ケイトウ属すべてのものを指して、「セロシア」と呼びますが、「ノゲイトウ(野鶏頭)」を「セロシア」として指すことがあります。「野鶏頭」という名前は、花の見た目に由来しています。
昨日、球根ではなく「種子」で繁殖著しい「シンテッポウユリ」をコメントしたばかりですが、鹿児島県伊佐市菱刈南浦の市道沿いのユリが、1本の茎から108輪の花を付けている写真が、鹿児島県の地方新聞「南日本新聞」に掲載されています。 ユリは高さ約120センチ。茎は幅10センチ、厚さ1センチの板状になっており、植物の茎頂にある成長点で、頂端分裂組織に異常が生じる「帯化」と呼ばれる現象がみられるそうです。
ど根性な「テッポウユリ」として、植物記にたびたび登場しています。 特に最近あちらこちらの道路脇や法面、植え込みのすきまからスッと伸びた茎に真っ白いユリそのものの花が目立つようになってきてます。 気になり調べてみましたら「テッポウユリ」と「タカサゴユリ」の交配種のようです。自然交配と書いてある情報が多いのですが、切り花用に1939年(昭和14年)頃、長野県の<西村進>氏が交配育種させたようで【シンテッポウユリ(新鉄砲百合)】と呼ばれているようです。 一般にユリは球根で増えるのですが、この花は「種」で増えることができます。しかも、種を撒いてから10ヶ月程度で花をつけます。花のあと実ができます。その実が茶色になると中に薄い羽のような種がびっしり入っています。種は軽く風に乗って飛んでいき、着地した場所で、また芽を出し育って繁殖します。 きれいな花ですので、除去するのは忍びないのですが、他のユリとの交配が危惧される危険種とされています。
プランターで倒れないように花茎に軸を添えて栽培されている【トルコギキョウ】です。雨後に撮影しましたので、まだ花弁やめしべの柱頭に雨粒が残っています。 【トルコギキョウ】は、その和名から、キキョウ科の植物だと誤解されることがよくありますが、リンドウ科トルコギキョウ属(ユーストマ属)でトルコではなく北アメリカ南西部から南部、メキシコ、南アメリカ北部の平原や河口に、2~3種が広く分布しています。 原産地から遠く離れた日本に1930年代に導入されてから著しく品種改良が進みました。原種は一重咲きの可憐な薄紫から紫の花ですが、1980年代にピンクの花色が登場したのを皮切りに、八重咲き、大輪、小輪、クリーム色、そして緑や茶色、複色と、非常にバリエーション豊かな品種が約300種とされています。 多くは生け花の素材や切り花として流通していますが、一部、鉢物として、草丈の低い品種が流通しているようです。
とある駐車場の入り口脇ですが、遠目の車中から見たときには、灌木的な雰囲気の中で白色や赤桃色の花が目につきましたので「キョウチクトウ」かなと思っていました。 近づきますと「花」と「葉」から【サルスベリ】だとわかり驚きました。どちらの色の花も、【サルスベリ】の由来となったつるつるした幹が見当たらず、枝は地上から伸び「茂っている」雰囲気で、感じるところがあり、思わず写真を撮りました。 二日後、同じ場所を通りましたら、なんときれいに伐採されているではありませんか。車の出入りに邪魔になるようなものでもなく、樹木として大きく育ったわけでもなく、なんだかなぁという気分です。偶然の記録写真、【サルスベリ】の最後の声が聞こえたのかもしれません。
「ヒマワリ」と並び夏の花の代表である【アサガオ(朝顔)】は、ヒルガオ科サツマイモ属の一年性植物。日本で最も発達した園芸植物で「変化朝顔」も多く、古典園芸植物のひとつです。 近年の育種の大きい成果の一つに「曜白(ようじろ)朝顔」があります。【アサガオ】は、5枚の漏斗状の花弁は融合し、漏斗状になっています。それぞれの花弁の中央に、放射状の<中肋>(アサガオでは特に<曜>と呼ばれる)が走っています。 作出は静岡大学の<米田芳秋>名誉教授によります。<米田芳秋>教授は「マルバアサガオ」とアフリカ系の「アサガオ」を交配させ、日本の園芸アサガオを掛け合わせました。その過程で花弁の<曜>の部分が白くなる系統が発見され、「曜白朝顔」の育種に繋がっています。 後に大手種苗会社から発売されたことにより、広く一般に普及しました。