江戸時代から古典園芸植物としてヒルガオ科サツマイモ属の一年性植物【アサガオ(朝顔)】の品種改良としての<変化朝顔>は、人気のようです。
近年もいろいろと品種改良が行われているようで、前回には「曜白」を取り上げています。
今回は、花弁のふちが白く<覆輪>として模様の入る【アサガオ】を見つけました。覆輪も程度によって普通の覆輪、糸覆輪、爪覆輪、深覆輪のように呼ばれているようです。
優性変異であり、F1(=雑種第一代)は弱い覆輪として出ます。色々な修飾遺伝子が知られており、それらとの相互作用で色々な模様を生み出すようで、また観察する範囲が増えました。
道路わきの法面に、野草に交じってユリ科ユリ属の【オニユリ(鬼百合)】が自生していました。
日本では北海道から九州の平地から低山で普通に見られ、一説には中国から食用として渡来したものが野生化し、現在では日本各地に見られるようです。
草丈は1~2m程となる大型のユリです。葉は互生し、小さめの披針形で先端はゆるく尖ります。茎は紫褐色で細かい斑点が見られます。花季は7月から8月で、花弁はオレンジ色、濃褐色で暗紫色の斑点があります。花弁は強く反りかえり、種子は作りませんが、葉の付け根に暗紫色の「ムカゴ」を作ります。鱗茎は「ヤマユリ」と同様、ユリ根として食用となります。
移動中の車窓から見つけました、コンクリート塀の足元で咲いていましたキク科の【ルドベキア】です。
遠目では黄色い花の「ミニヒマワリ」かなとも思えたのですが、舌状花のグラデーションの色合いで【ルドベキア】だと直感しました。繁殖力旺盛な植物として、仲間の「オオハンゴンソウ」は今では各地で野生化、2005年に制定さtれた「特定外来生物」に指定されていますので、この花もこぼれタネでの繁殖力旺盛な植物なのかもしれません。
主な開花期は夏~秋ですが、早いものでは梅雨頃から花を咲かせます。基本の花色はオレンジや黄色(中心付近がえんじ色で周りが黄色くなる2色咲きのものなどもあります)で色幅自体はさほど多くありませんが、小輪種や大輪種、一重咲きや八重咲きなどもあわせると花姿はバラエティーに富んでいます。
キンポウゲ科 /クリスマスローズ属(ヘレボルス属)【クリスマスローズ】という名称ですので、寒い時期に開花しているイメージがありますが、いまだ元気に咲いている緑色の八重咲きを見かけました。
日本の園芸業界ではヘレボルス属を全てひとくくりに【クリスマスローズ】と呼んでいるようですが、本来の【クリスマスローズ】はクリスマスの頃に開花する「ヘレボルス・ニゲル」を指す名称です。
八重咲きとしましたが、花に見える部分は、植物学上では「花」ではなく「萼片」という部分です。そのため、花びらのように色あせることなく、鑑賞期間が比較的長くなるようです。ただし、本来の花弁も蜜腺として残り、これが大きく発達したものを選別した品種も出ているようです。
南米原産のナス科ペチュニア属の【ペチュニア】は、赤・白・青と多彩な園芸品種がありますが、プランターで育てられている中で、特徴ある【ペチュニア】を見つけましたが、品種名まではわかりません。
原罪では、南アメリカに自生する「ペチュニア・アキシラリス」、「ペチュニア・インテグリフォリア」をもとに、ヨーロッパやアメリカで品種改良が進み、多様な品種がつくり出されました。1931年(昭和6年)には世界に先駆けて日本の種苗会社「サカタのタネ」が、「八重咲き品種」の商業化に成功し、注目を集めました。
【ペチュニア】はサントリーが日本の気候に適応できるよう、品種改良した「サフィニア」を出してから、人気が高まり、園芸各社で品種改良の競争が進み、一層の多様性を深めています。現在では、特に日本において、品種改良の競争がもっとも激しいと言われる種だけに、品種の同定は簡単ではなくなりましたが、特徴ある花弁の網目模様だけに、特定できることを期待しています。
ラン科セッコク属の【デンドロビューム】も種々の品種〈(6)ミカエラ・(5)スペキオ・キンギアヌム・(4)フォーミディブル・(3)ルナワールド・(2)イエローソングキャンディ・(1)リバティースマイル:ホホエミ〉などをアップしてきましたが、我が家の玄関先の【デンドロビューム】の登場はありませんでした。何とか品種名までと思いながらそのままになっていましたが、今年も元気に花をつけています。
通常、【デンドロビューム】と呼ばれているものは、園芸種の洋ランとして栽培されているものに限られています。
東南アジアを中心に世界各地に広く分布している多年草。原種が1000以上あると言われ、その色や形、特徴も多岐にわたります。野生では主として樹上に着生していますが、品種数が多く、鉢植えで育てる愛好家も多い蘭です。
特徴は、茎が多肉の棒状になることで、そこから節ごとに数枚の葉を並べる。花は、蘭の花として、比較的特徴の少ない形で、唇弁は他の弁より丸くて大きいだけで、特に目立った特徴はありません。花は茎の節、葉腋から出て単独か束生状、あるいは総状花序を構成しています。
多くの改良品種や交配品種があり、観賞用として出回っているものの多くは花が茎の節ごとに短い柄の先に少数ずつつく「ノビル系」、茎の先端から長い穂状に花序を伸ばす「ファレノプシス系」で、この2つが主流です。
生け花として活けられている花々に交じってキク科エキノプズ属の【瑠璃玉薊(ルリタマアザミ)】がありました。当初は、キク科ヒゴタイ属の「ヒゴタイ」かと思いましたが、ほぼ絶滅危惧種ですので近縁種として栽培されているヨーロッパ原産の【ルリタマアザミ】だと思います、その仲間は世界に120種ほどあると言われています。
まだ若い蕾のようで、本来は青色をしています。1~1.5mぐらいの花茎先に径4~5㎝で球形の頭状花序をつけ、頭状花序は青色の筒状花のみからなります。総苞は筒形で総苞片は5列し、基部に剛毛があります。果実は痩果です。
「ヒゴタイ」は、日本が大陸と地続きだったころから分布する植物と言われ、植物地理学上貴重な植物です。 阿蘇の(ヒゴタイ公園)などに咲くものがよく知られ、<貝原益軒>の『大和本草』には「平江帯」として登場し、江戸時代の中期から栽培されていたことがわかります。
園芸業界で 【ルリタマアザミ】は、主に苗で販売されていますが、「エキノプス」という属名で販売されるのが一般的です。この属名の「エキノプス」には「ハリネズミ」の意味がありますが、さもありなんの名称です。
プランターに植えられている苗に直径1.5センチほどの黄色い花が咲いているのを見つけました。
葉と花の形を観察しますとナス科ナス属の「トマト」のようです。「トマト」の花びらは、全体的に皺がよっています。地面に向かってうつむくように咲くのが特徴的です。花色は黄色が一般的ですが、品種改良したもののなかには、ごく稀に白色に咲く場合があります。
「トマト」は食用としての印象が強いですが、日本には江戸時代の17世紀初め(寛文年間ごろ)に、オランダ人によって長崎へ伝わったのが最初とされ、当時は観賞用で「唐柿」(とうがき)や、「唐茄子」(とうなすび)と呼ばれていたという歴史があります。
黄色もしくは白いトマトの花は、小さい筒状の花です。一見すると雄しべや雌しべが見つけらませんが、黄色の細長い筒状になった花弁の中にあります。風や昆虫の移動など自然の力を利用して、花弁のなかで揺れて交配するのが特徴の一つです。
どのような「トマト」の種類が実るのか、プランター栽培ですのでおそらくミニトマト系だと思うのですが、また機会があれば覗いてみます。
ド根性に地面の割れ目から咲いている【ヒルザキツキミソウ】を見て以来、久しぶりに花壇に咲いている花と遭遇しました。
【ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)】は、アカバナ科マツヨイグサ属の多年生植物で、5~7月頃に、花径4~5cmくらいの大きさの、白または薄いピンク色の花を付けます。花弁の数は4枚で、8本の雄蕊と、先端が十字型をした特徴ある雌蕊があります。
北米原産の帰化植物であり、観賞用として輸入・栽培されていたものが野生化しています。名称の由来は、宵に咲く「コマツヨイグサ」・「オオマツヨイグサ」・「オニマツヨイグサ」などの「ツキミソウ」と違って、昼間にも開花していることによります。
蕾も多数見受けられますので、これから咲き誇る開花がきれいだと思います。
スピードスケートの五輪金メダリストで、10月の全日本距離別選手権を最後に現役引退の意向を示した<小平奈緒>選手(35・相沢病院)が30日、都内のオランダ大使公邸で行われたユリの贈呈式に出席しています。
2018年平昌五輪で500mで金メダル・1000mで銀メダルの<小平奈緒>選手は、2014年のソチオリンピック後、相澤病院に籍を置いたまま、オランダに1年間の予定で練習の拠点を移しました。ヘーレンフェーンに本拠を置くプロチーム「Team continu」で活動します。オランダに2年間滞在し、オランダ語を習得しています。
その国で品種改良された鮮やかなオレンジ色のユリに、駐日大使が「コダイラ」と命名。今春から日本でも販売が始まり、この日は同選手に球根と花束が贈られています。
<小平奈緒>選手は品種改良のプロセスを自らの努力に重ね合わせ、「長く時間がかかったそうですが、花を咲かせるゴールに向けて挑戦を諦めなかった。このユリが日本とオランダの懸け橋となることを願っています」とオランダ語で挨拶しています。
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