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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(74)『プリズンホテル1(夏)』浅田次郎(集英社文庫)

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今年の読書(74)『プリズンホ...
著者のけいれきからすると、タイトルをみただけで、面白く読めるだろうと想像できるシリーズです。

母に捨てられたというトラウマを抱える極道小説家の<木戸孝之助>は、たった一人の身内であるヤクザの大親分である叔父<仲蔵>が温泉リゾートホテルのオーナーになったということで、招待を受けます。

ヤクザでありながら熱血ホテルマンや、天才シェフ、気のいいエリートフロントマン等が脇を固め、ヂタバタ喜劇の開幕です。

任侠団体専用ホテルの今後の展開が楽しみです。

#文庫本 #読書

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今年の読書(73)『憤死』綿矢りさ(河出文庫)

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今年の読書(73)『憤死』綿矢...
17歳のデビュー作『インストール』(2001年11月)で文藝賞、『蹴りたい背中』(2003年8月)で第130回下半期の芥川賞、『かわいそうだね?』(2011年10月)で三島由紀夫賞と輝かしい経歴の著者ですが、寡作なため最近は、作品を目にする機会が少なく感じていました。

本書は、表題作を含む4篇の短篇がおさめられています。

自殺未遂で助かった小中学校時代の女友達を見舞う『おとな』は、複雑な女性心理が描かれていて面白く読めました。

少年時代の伯父さんとの交流を描いた『トイレの懺悔室』は、こんなこともあるだろうなという現実感を以って、心に響いてきました。

日常生活のさりげないできごとを昇華させる技量はさすがです。
#本 #読書

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今年の読書(72)『踊るジョーカー』北山猛那(創元推理文庫)

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今年の読書(72)『踊るジョー...
たぐいまれな推理力を持つ<音野順>の才能を生かすために、友人であり、推理作家の<白瀬白夜>は、自分の仕事場であるマンションの一部屋で、探偵事務所を開設します。

しかし<音野>は、表舞台に出たがらない気弱な性格の持ち主です。
依頼人から事件があれば、なだめすかしながら現場に連れて行き、見事な推理で、事件を解雇悦してゆきます。

おにぎりがすきな名探偵の登場ですが、続編に期待したい探偵の登場です。
#本 #読書

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今年の読書(71)『館島』東川篤哉(創元推理文庫)

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今年の読書(71)『館島』東川...
建物自体に仕掛けを持つミステリーは、多々ありますが、本書も瀬戸内海の孤島に建築された天才建築家の自邸を舞台としています。

建築家<十文字和臣が、自邸にて転落死して半年がたち、事件の真相を求める未亡人の意向で再び自邸に関係者が集められたときに新たな殺人事件が発生します。

自邸に滞在していた、女探偵と若手刑事は、果敢に謎解きに臨んでいきます。

天才建築家が仕組んだ仕掛けをうまく利用したトリックと刑事と探偵の絡みが楽しめた一冊でした。
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今年の読書(70)『わたしの彼氏』青山七恵(講談社文庫)

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今年の読書(70)『わたしの彼...
あまり恋愛小説は読まないのですが、入院中ということで読んでみました。

大学2年生の繊細な美男子<鮎太郎>は、美人で活気あふれる3人の姉がいます。

女性たちは、彼に恋をするのですが、<鮎太郎>は、年上の女性に包丁で刺されたり、貢がされたりと災難が降りかかります。

彼を慕い続ける同級生の女の子の素振りには心惹かれない状況が描かれていき、男女の理不尽な物語が綴られている一冊でした。
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今年の読書(69)『銀二貫』高田郁(幻冬舎時代小説文庫)

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今年の読書(69)『銀二貫』高...
著者の作品は、 『八朔の雪』 ではじまり、第10巻目の 『天の梯』 で終わる「みおつくし料理帖」シリーズが秀逸でした。

今回、シリーズ以前の作品『銀二貫』です。
大坂天満の寒天問屋の和助は、集金の道中。仇討の場面に出会い、「銀二貫」で、父を殺された鶴之輔を救い出します。鶴之輔は松吉と名を改め商人の厳しい躾と生活を通して成長してゆく姿が人情味あふれる描写で描かれていきます。
随所に登場する、「銀二貫」の重みが、作品の要として読者の心に残る表題でした。
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今年の読書(69)『その鏡は嘘をつく』薬丸岳(講談社文庫)

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今年の読書(69)『その鏡は嘘...
「夏目信人」シリーズとして、第1作目の短篇集『刑事のまなざし』に次ぐ長篇小説としての第2作目が、2016年3月15日に文庫本として発行されています本書『その鏡は嘘をつく』です。

痴漢行為で不起訴になったエリー医師「須賀」が、池袋のマンションで首吊り死体で発見されます。痴漢冤罪を悔やんでの自殺だとされましたが、検事「志藤清正」は他殺と疑い独自に調査します。

その頃、池袋署の刑事「夏目信人」は、首吊り死体が発見された日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていました。カギを握るのは未来を捨てた少年と予備校女性講師でした。

帯のコピーに「泣かずにおれない。」とありましたが、人間の心の深遠に光を当てる著者ならではの視線に感動する一冊でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(68)『おくり櫛』本間之英(祥伝社文庫)

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今年の読書(68)『おくり櫛』...
7年前の19歳のとき、武家の二男から<十三や六兵衛>の元で櫛職人として修業している<新次郎>の長屋に、許婚の御所院番頭組<神谷中左衛門>の娘<里尾>が住まいだしたころ、長屋の井戸から近衛家と将軍家の家紋が入った「鏡箱」が見つかるところから物語は始まります。

時代背景は殿中において<浅野内匠頭>が<吉良上野介>に切りかかった年であり。この事件を背景として、複雑な人間関係が絡んでいきます。

<新次郎>の周辺で、「鏡箱」を奪い返そうとする不穏な出来事が続き、<里尾>はかどわかされてしまい、<新次郎>は自ら手負いながらも必死に<里尾>の行方を探し始めます。

事件の背後には甲府徳川家と徳川宗家の将軍争いがうごめき、赤穂浪士の仇討の噂が囁かれるなか、剣術の腕前も確かな怒れる櫛職人<新次郎>の活躍が楽しめ、武士の矜持と職人の矜持との対比も見事でした。
#本 #読書

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今年の読書(67)『舶来屋』幸田真音(新潮文庫)

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今年の読書(67)『舶来屋』幸...
アメリカ系銀行や証券会社での経験を生かし、著者の作品は経済関係の多くの作品があり、 『財務省の階段』 以来、久しぶりに「商人(あきんど)」を主人公に据えた本書『舶来屋』(2012年2月刊行)を読んでみました。

著者には出身地・滋賀県の<湖東焼>を扱った『藍色のベンチャー(のちに『あきんど 絹屋半兵衛』に改題)』(2003年刊行)があり、緻密な取材に圧倒されました。

本書は、インポートセクトショップの先駆けとして、銀座並木道で開業した「サン モトヤマ銀座本店」の創業者である<茂登山長市郎>の人生を克明に描き、戦後から高度成長期を経て、日本の生活文化に貢献してきた流れがよくわかる構成でした。

<グッチ>や<エルメス>、<トラサルディー>や<エトロ>と、今では誰もが知っているブランドをいち早く日本に紹介した彼は、商人(あきんど)としての信頼関係で取引をしてきましたが、アメリカ型経営の<ヴィトン>などの経営方針に押され、やがて<グッチ>や<エルメス>の商標権の返還をせざることになり、さぞや断腸の思いだったと思います。

<反省しても後悔はしない>という心構えは、また新しい分野に果敢に挑戦、まさに商人(あきんど)の鏡だと感じながら読み終えました。
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今年の読書(66)『黒い羽根』誉田哲也(光文社文庫)

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今年の読書(66)『黒い羽根』...
最近の著者は、女性刑事が活躍する <ジウ>シリーズ (Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ) などをはじめ、テレビドラマや映画にもなりました 『ストロベリーナイト』 を第一作目とする<姫川玲子>シリーズなど刑事物が人気ですが、本来は伝記小説や ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞した 『アクセス』 などのホラー物を得意としていました。

本書もそのホラーサスペンスともいえる内容で、最後まで展開がどうなるのかと一気に読み終え、最後の4行の締めくくりには唸ってしまいました。

23歳の<君島典子>は、右肩に「黒い瑕」があり、幼い頃から激しい痛みと出血に悩んできましたが治癒することなく、病院を転々とした末にたどり着いたのが遺伝子治療でした。

同じような境遇の治験者と山里離れた軽井沢の山奥にある研究所を訪れるのですが、そこには何体もの惨殺された死体が点在していました。
犯人は何者なのか、閉ざされた施設の中で<典子>たちの恐怖の時間が始まります。

DNAという医学的な要素を取り入れたホラーサスペンスとして、楽しめた一冊です。
#本 #読書

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