『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』でベネチア国際映画祭の金獅子賞、『海は燃えている イタリア最南端の小さな島』でベルリン国際映画祭の金熊賞と、それぞれドキュメンタリー映画で最高賞を受賞している<ジャンフランコ・ロージ>監督が、3年以上の歳月をかけ、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で撮影したドキュメンタリー『国境の夜想曲』が、2022年2月11日より公開されます。
9・11米同時多発テロやアラブの春、そしてアメリカのアフガニスタンからの撤退。さまざまな情勢によって巻き起こる侵略、圧政、テロリズムなどにより、多くの人々が犠牲となり、数多の痛みに満ちた土地を、<ジャンフランコ・ロージ>監督は通訳も伴わずにひとりで旅をし、土地に残された母親や子ども、若者たちの声に耳を傾けます。
母親たちの哀悼、子どもたちの抱える癒えない痛み、精神病院の患者たちによる政治の無意味さについての演劇など、<ジャンフランコ・ロージ>監督が旅の中で見聞きしたものを通し、暗闇の中に一条の希望を見いだし生きようとする者たちの姿を浮かび上がらせています。
2020年イタリア・フランス・ドイツ合作製作で、第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品です。
『プレシャス』・『大統領の執事の涙』の<リー・ダニエルズ>監督が、1959年に44歳の若さで死去したアメリカジャズ界の伝説的歌手<ビリー・ホリデイ>を描いた伝記ドラマ『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』が、2022年2月11日より全国で公開されます。
人種差別を告発する楽曲『奇妙な果実』を歌い続けたことで、FBIのターゲットとして追われていたエピソードに焦点を当て、彼女の短くも波乱に満ちた生涯を描き出しています。
1940年代、人種差別の撤廃を求める人々が国に立ち向かった公民権運動の黎明期。合衆国政府から反乱の芽を潰すよう命じられていたFBIは、絶大な人気を誇る黒人ジャズシンガー<ビリー・ホリデイ>の大ヒット曲『奇妙な果実』が人々を扇動すると危険視し、彼女にターゲットを絞ります。おとり捜査官として「ビリー」のもとに送り込まれた黒人の捜査官「ジミー・フレッチャー」は、肌の色や身分の違いも越えて人々を魅了し、逆境に立つほど輝く「ビリー」のステージパフォーマンスにひかれ、次第に彼女に心酔していきます。しかし、その先には、FBIの仕かけた罠や陰謀が待ち受けていました。
脚本は、ピュリッツァー賞を受賞した劇作家の<スーザン=ロリ・パークス>。グラミー賞ノミネート歴もあるR&Bシンガーの<アンドラ・デイ>が<ビリー・ホリデイ>役を演じ、劇中のパフォーマンスも担当。第78回ゴールデングローブ賞で最優秀主演女優賞(ドラマ部門)を受賞し、第93回アカデミー主演女優賞にもノミネートされています。
『ドクター・ストレンジ』などに出演したアクション俳優<スコット・アドキンス>主演による2016年アメリカ製作の『ゲットバック 人質奪還』が、2022年2月12日より公開されます。
元FBI捜査官の「トーマス」は、過去の因縁から武器商人「クーパー」に命を狙われます。身を隠すためロンドンに移住した彼は、偽名で警備員の仕事をしながら娘と2人でひっそり暮らしていました。
そんなある日、襲ってきた強盗を返り討ちにした「トーマス」は、殺人事件の容疑者として指名手配されてしまいます。事件の報道で「トーマス」の居場所を知った「クーパー」は、冷酷非道な殺し屋「ビショップ」を送り込みます。
娘にも「クーパー」の魔の手が忍び寄っていることを知った「トーマス」は、警察と「ビショップ」の追跡を逃れながら、娘を救うべく奔走します。
「トーマス」に<スコット・アドキンス>、「ビショップ」に<ウェイド・バレット>、「クーパー」に<ジェームズ・コスモ>、「カーリー」に<リリー・アン・スタップス>、「レイ」に<ダニエル・カルタジローン>が扮し、監督は<ジェームズ・ナン>が務めています。
『バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画をつくったら』・『くれなずめ』など意欲的な作品を手がけ続けている<松居大悟>監督のオリジナル脚本を、<池松壮亮>と<伊藤沙莉>の主演で映画化した『ちょっと思い出しただけ』が、2022年2月11日より全国で公開されます。
ロックバンド「クリープハイプ」の<尾崎世界観>が自身のオールタイムベストに挙げる、<ジム・ジャームッシュ>監督の代表作のひとつ『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て書き上げた新曲『Night on the Planet』に触発された<松居大悟>監督が執筆した、初めてのオリジナルのラブストーリーです。
怪我でダンサーの道を諦め舞台の照明係として働く「照生」とタクシードライバーの「葉」を軸に、様々な登場人物たちとの会話を通じて都会の夜に無数に輝く人生の機微を、繊細かつユーモラスに描いています。
2021年・第34回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した作品です。
『週刊ヤングジャンプ』で2006~2017年に連載された<迫稔雄>の人気ギャンブル漫画『嘘喰い』を、<横浜流星>主演で実写映画化した『嘘喰い』が、2022年2月11日より全国で公開されます。
通称「嘘喰い」と呼ばれる主人公の天才ギャンブラー、「斑目貘」が、日本の政財界や裏社会を支配する闇ギャンブル倶楽部で命懸けの危険な勝負に挑む姿を描きます。絶大な支配力を誇る闇ギャンブル倶楽部「賭郎」。一世一代の大勝負に敗れて会員権をはく奪されてしまった「嘘喰い」こと「斑目貘」でしたが、新たな会員の「佐田国一輝」が倶楽部を荒らしていると聞き、再び姿を現します。
闇金から「斑目貘」に救われた負け組の青年「梶隆臣」、闇カジノのオーナーでヤクザ組長の「鞍馬蘭子」と協力した「貘」は、欲望にまみれた超一流のイカサマ師たちを相手に、敗者には残酷な死が待ち受ける危険なデスゲームに挑みます。
「梶隆臣」役でテレビドラマ『ドラゴン桜』や『TOKYO MER 走る緊急救命室』の<佐野勇斗>、「鞍馬蘭子」役で元「乃木坂46」メンバー<白石麻衣>が共演しています。監督は、『事故物件 怖い間取り』・『スマホを落としただけなのに』の<中田秀夫>が務めています。
今夜<19:30(~22:00)>より「BS日テレ」にて、2008年アメリカ製作の『原題:Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull』が、邦題『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』として2008年6月21日より公開されました作品の放送があります。
1989年のシリーズ第3作『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』以来19年ぶりの続編となる第4作目となります。
米ソ冷戦下の1957年を舞台に、大学で学生たちに考古学を教えている「ジョーンズ」博士(ハリソン・フォード)は、超常現象的なパワーが宿っているという秘宝〈クリスタル・スカル〉を求め、南米アマゾンの山奥に相棒の若者「マット・ウィリアムズ」(シャイア・ラブーフ)とともに再び冒険の旅へと出ます。眠る秘宝クリスタル・スカルを巡って、考古学者「インディ」とソ連の精鋭部隊が争奪戦を繰り広げます。
製作総指揮<ジョージ・ルーカス>、監督<スティーブン・スピルバーグ>、音楽<ジョン・ウィリアムズ>はシリーズ前3作と同じで、脚本は<デビッド・コープ>が担当しています。
今夜<19:00>より「BSテレ東」にて、1980年3月15日より公開されました『遥かなる山の呼び声』が放送されます。
北海道を舞台に、誤って人を殺して警察に追われる男と、牧場を経営する母子の出会いと別れを描いています。監督は『男はつらいよ』シリーズの<山田洋次>が務めています。
北海道東部の酪農の町・中標津。「風見民子」(倍賞千恵子)は一人息子の「武志」(吉岡秀隆)を育てながら亡夫の残した牧場をひとりで切り盛りしていました。そんなある日、激しい雨の降る夜、一人の男が「民子」の家を訪れ、「民子」は納屋を提供します。その晩、牛のお産があり、男はそれを手伝うと、翌朝、去っていきました。男が再びやってきて、働かせてくれと願い出てきます。
隣家の「ひとみ」が手伝ってくれていますが、男手のない「民子」はその男を雇うことにします。「田島耕作」(高倉健)と名乗る男はその日から納屋に寝泊まりして働き出します。
<ヴィクター・ヤング>による映画『シェーン』(1953年)の主題曲の邦題『遙かなる山の呼び声』から着想を得て制作された一種のオマージュ作品として、北海道東部の中標津町を舞台に見事な四季の映像を織り込んでいます。
本日<14:00(~16:30)>より「BS-TBS」にて、1981年イギリス・アメリカ合作製作の『原題:For Your Eyes Only』が、邦題『007/ユア・アイズ・オンリー』として1981年7月4日より公開されました作品の放送があります。
東西両陣営のパワー・バランスを突き崩す秘密兵器〈ATAC〉の行方を追って英国のスーパー・エージェント「ジェームズ・ボンド」が活躍するシリーズ第12作目に当たります。
<イアン・フレミング>の原作を基に<リチャード・メイバウム>と<マイケル・ウィルソン>が脚色、監督は編集・アクション監督出身の<ジョン・グレン>が務めています。
オープニングのヘリコプター・空中スタントから、カーチェイス、スキーアクション、銃撃戦、そして水中での格闘、ロック・クライミングと、アクション・シーンが満載の作品です。
出演は「ボンド」役に<ロジャー・ムーア>、ボンドガールとして<キャロル・ブーケ>、<トポル>、<リン=ホリー・ジョンソン>、<ジュリアン・グローヴァー>、<カサンドラ・ハリス>、<ジル・ベネット>、<マイケル・ゴザード>、<ジョン・ワイマン>、<ステファン・カリファ>などが出演しています。
伝説のジャズシンガー<ビリー・ホリデイ>とFBIの対決を描いた<リー・ダニエルズ>監督の『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』が、2022年2月11日より全国で公開されますが、<ビリー・ホリデイ>が『奇妙な果実(Strange Fruit)』〈「奇妙な果実」とは、リンチにあって虐殺され、木に吊りさげられた黒人の死体のことです。歌詞は「南部の木には、変わった実がなる・・」と歌い出し、木に吊るされた黒人の死体が腐敗して崩れていく情景を描写〉を歌い、警官に追われるシーンの本編映像が解禁となっています。
地上にひとつしかないと称えられた歌声で肌の色や身分の違いを超えて当時の人々を魅了し、没後60年以上経っても、その強烈なカリスマ性が現代のアーティスト達に影響を与え続けている<ビリー・ホリデイ>は、人種差別を告発する『奇妙な果実』を歌い続け執拗にFBIに長きに渡り追い続けられました。本作は、<ビリー・ホリデイ>の短くも壮絶な人生をFBIとの対決に焦点を当てて描いています。
<ビリー・ホリデイ>を演じる歌手の<アンドラ・デイ>は、映画初出演ながら、そのズバ抜けた歌唱力で名曲の数々を<ビリー・ホリデイ>が憑依したかのように歌い上げ、彼女のパワフルかつ美しい生き様を体現した演技で観る者全ての胸を打ち、「第78回ゴールデングローブ賞」主演女優賞(ドラマ部門)を受賞、「第93回アカデミー賞」主演女優賞ノミネートを果たしています。
解禁された本編映像は、<ビリー・ホリデイ>が合衆国から危険視されていたことがわかる本編の中でも非常に象徴的なシーンです。1947年フィラデルフィアのアール劇場、満員の会場に警察が並び構える異様な光景から始まります。緊張感漂う重々しい空気の中、「ビリー・ホリデイ」(アンドラ・デイ)がステージに立つと会場は一気に拍手と歓声に包まれます。「ビリー」が『奇妙な果実』を歌いだしたその時、警官が「やめさせろ」と動き始めます。歌うことを止められていた夫の「モンロー」を一瞥しながらも歌い続けようとした「ビリー」でしたが、「逃げるぞ」とバンドメンバーに抱えられ、ステージを降ろされます。
このシーンは、観客にも多くの白人がおり、<ビリー・ホリデイ>が歌う『奇妙な果実』が肌の色や身分の違いを超えていかに人々を魅了していたか、そしていかに合衆国から危険視されていたかがわかる本作の中でも非常に象徴的なシーンになっています。
<大久保佳代子>『浜の朝日の嘘つきどもと』
コロナ禍で一昨年、昨年と中止されていました「おおさかシネマフェスティバル2022」が、2022年3月6日(日)に大阪市内で開催予定であることが4日、発表されています。
また、「おおさか映画祭」以来、恒例の「2021年度ベストテンおよび個人賞」もこのほど決定しています。
◆日本映画
●主演男優賞 <古田新太>・<松坂桃李>『空白』、●主演女優賞 <尾野真千子>『茜色に焼かれる』、●助演男優賞 <鈴木亮平>『孤狼の血 LEVEL2』、助演女優賞 <大久保佳代子>『浜の朝日の嘘つきどもと』、●新人男優賞 <倉悠貴>『夏、至るころ』、●新人女優賞 <駒井蓮>『いとみち』、<片山友希>『茜色に焼かれる』、<津田晴香>『まっぱだか』
●監督賞 <西川美和>『すばらしき世界』、●脚本賞 <濱口竜介>・<大江崇允>『ドライブ・マイ・カー』、●撮影賞 <四宮秀俊>『ドライブ・マイ・カー』、●音楽賞 <石橋英子>『ドライブ・マイ・カー』、●新人監督賞 <春本雄二郎>『由宇子の天秤』、<上西雄大>『ねばぎば新世界』、●ワイルドバンチ賞 『COME & GO カム・アンド・ゴー』
◆外国映画
●監督賞 <クロエ・ジャオ>『ノマドランド』、●主演男優賞 <ジョニー・デップ>『MINAMATAーミナマター』、●主演女優賞 <キャリー・マリガン>『プロミシング・ヤング・ウーマン』、●助演男優賞 <アダム・ドライバー>『最後の決闘裁判』、●助演女優賞 <ユン・ヨジョン>『ミナリ』
◆2021年度・ベストテン
●作品賞(日本映画)『ドライブ・マイ・カー』、●作品賞(外国映画)『ノマドランド』
◆日本映画ベスト10
(1)『ドライブ・マイ・カー』、(2)『すばらしき世界』、(3)『空白』、(4)『孤狼の血 LEVEL2』、(5)『由宇子の天秤』、(6)『茜色に焼かれる』、(7)『ヤクザと家族 The Family』、(8)『あのこは貴族』、(8)『護られなかった者たちへ』、(10)いとみち
◆外国映画ベスト10
(1)『ノマドランド』、(2)『ファーザー』、(3)『ミナリ』、(4)『プロミシング・ヤング・ウーマン』、(5)『アメリカン・ユートピア』、(6)『最後の決闘裁判』、(7)『聖なる犯罪者』、(8)『ラストナイト・イン・ソーホー』、(9)『春江水暖~しゅんこうすいだん』、(9)『リスペクト』
ベストテンは、年間200本以上鑑賞した関西の映画ファンによる投票をもとに、2021年に関西で公開された映画を対象とし、選考会を開いて決まっています。
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