文庫本のタイトル『暗渠の宿』は、2007年第29回野間文芸新人賞を受賞した作品で、『けがれなき酒のへど』と2編が収められています。
第144回芥川龍之介賞を受賞した『苦役列車』を原作とした映画が、7月14日(土)に封切られるのを機に読んでみました。
山下敦弘監督で、元AKBの前田敦子が、ヒロイン役で出演しています。
昨年の芥川龍之介賞を 『共喰い』 で受賞した田中慎弥も、受賞後のスピーチで数々の問題発言をしておりましたが、この西村賢太も受賞後、「風俗店へいきたい」と喋っていたのを、『けがれなき酒のへど』を読みながら思い出してしまいました。
この作品、単純にいえば持てない男が夢のある恋愛感情を持ちながら、デリエルの女性には嫌悪感を持ちながら、ソープランドの女の子に入れ上げ、100万円ほどのお金を騙されて取られるお話です。
『暗渠の宿』は、ようやく女と結婚生活を始めるものの、自分大事主義が前面に出る男の破滅的な生活が描かれています。
学歴は公立中学校卒業の著者の、屈辱にまみれた小心者の心の動きが、これでもかと自虐的に描かれています。
「私小説」という冠が付けられていますが、ここまであからさまに自分自身の醜さを描き切られると、拍手を送りたくなる一冊です。
月曜日にも 焼肉レストラン「白龍」 さんで「生レバ刺し」を食べてきましたが、最後の〆としては、馴染みの焼肉【味楽】さんで食べ収めです。
新開地で45年の歴史がある焼肉屋さんで、神戸牛にこだわられて営業されています。
喫茶 「歌舞伎」 のマスター<シゲちゃん>と、ここの<ボン>はよく呑み歩いていますので、女将さんに「今日は、ボンは休みですか?」と聞けば、笑っておられました。
まずは「レバ刺し」に始まり、「ホルモンの盛合せ」「ハート」を、生ビールのお供にしました。
最後はあなどれないこのお店のスープ、「テールスープ」です。
柔らかく煮込まれたテール肉を、骨ごとシャブリます。
なんとも言えぬのスープのコク、焼肉以上においしさが、胃に広がります。
おいしい最後の「レバ刺し」、堪能させていただいた今宵です。
業界の事務局に野暮用で出向いた帰り、久しぶりに【烏龍江】さんにてお昼ご飯です。
そういえば、委員会で昨年の <忘年会> でお世話になって以来の顔出しになりました。
本日の「日替り定食」(700円)は、<ミンチカツ・野菜玉子炒め・中華風冷奴・キュウリキムチ・コーンスープ>でした。
お盆のお皿の間隔があいているように見えますが、「餃子」があとから出てきますので、真ん中に置こうと考えました。
<ミンチカツ>は中華料理出なないでしょうが、毎日の日替りメニューを考えるのも大変だと思います。
<ミンチカツ>のミンチ肉は、麻婆豆腐や餃子などに使用すると思いますが、うまく素材を使いまわすのも、調理人の腕かな思いながら食べておりました。
日本には明治初期に渡来していますが、今ではほとんど野草化している帰化植物です。
あまり見かけなくなりましたが、某駐車場の片隅に咲いていました。
30センチにはなろうかという大きな細長い葉を茂らせ、草丈は背丈ほどありました。
ヤマゴボウ科ヤナゴボウ属の植物で、「ヨウシュ(洋種)」とありますように、原産地は北アメリカ、別名「アメリカヤマゴボウ」です。
秋になりますと大きな葉は、紅葉します。
花は小さくて7~8ミリほどの大きさ、白色ないし薄紅色をしています。
扁平な果実を付け、秋頃のなりますと黒く熟し、つぶすと黒紫色の果汁が出てきます。
服や人体に付きますとなかなか落ちなくて、厄介な果汁です。
見かけなくなって来た原因として有毒植物で、アルカロイドやサポニンといった成分を含んでいるからかもしれません。
信州や山陰地方では「アザシ」(モリアザミやフジアザミ)の若い根を加工したものを商品名として「ヤマゴボウ」と呼んでいます。
この加工品の「ヤマゴボウ漬け」と「ヤマゴボウ」が混同されてしまい、飲食事故が多発しました。
牛蒡好きなわたしですが、このヤマゴボウ属の根だけは、願い下げです。
訪れてくれる昆虫さん、いつもは部屋の外側の網戸にとまるのですが、どこから紛れ込んだのか、部屋の内側にとまっていました。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科ナミシャク亜科の蛾です。
体長8~9ミリの小さな大きさですが、網戸の目を数えれば、寸法が分かるのは本当に便利です。
この【ソトシロオビナミシャク】は、個体変異差が大きく、紋様に関しては色々とあります。
特徴としては、口先の<バルビ(下唇髭)>が長く、前翅中央部に1対の黒い紋がありますので、同定はしやすい蛾です。
食草としては、ツツジやヒサカキが好きなようで、ツツジの季節の5~6月、ヒサカキの果実が実る11~12月の年2回成虫が出現します。
写真を撮り終えたと、網戸を開けてやりますと、すぐに大空に飛び出していきました。
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