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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(81)『暗渠の宿』西村賢太(新潮文庫)

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今年の読書(81)『暗渠の宿』...
文庫本のタイトル『暗渠の宿』は、2007年第29回野間文芸新人賞を受賞した作品で、『けがれなき酒のへど』と2編が収められています。

第144回芥川龍之介賞を受賞した『苦役列車』を原作とした映画が、7月14日(土)に封切られるのを機に読んでみました。
山下敦弘監督で、元AKBの前田敦子が、ヒロイン役で出演しています。

昨年の芥川龍之介賞を 『共喰い』 で受賞した田中慎弥も、受賞後のスピーチで数々の問題発言をしておりましたが、この西村賢太も受賞後、「風俗店へいきたい」と喋っていたのを、『けがれなき酒のへど』を読みながら思い出してしまいました。
この作品、単純にいえば持てない男が夢のある恋愛感情を持ちながら、デリエルの女性には嫌悪感を持ちながら、ソープランドの女の子に入れ上げ、100万円ほどのお金を騙されて取られるお話です。

『暗渠の宿』は、ようやく女と結婚生活を始めるものの、自分大事主義が前面に出る男の破滅的な生活が描かれています。

学歴は公立中学校卒業の著者の、屈辱にまみれた小心者の心の動きが、これでもかと自虐的に描かれています。

「私小説」という冠が付けられていますが、ここまであからさまに自分自身の醜さを描き切られると、拍手を送りたくなる一冊です。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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エメラルド
エメラルドさんからコメント
投稿日 2012-06-29 03:38

この手の本は、やはり手が延びません。
自分がしっかりしている人だけが暗渠を覗くことができるのだと思います。そうでない人は覗けない・・・。まだ修行が必要です。

ワオ!と言っているユーザー

ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2012-06-29 18:17

ぎりぎりまで自己を自虐的にをさらけ出す文体、面白く読めました。
暗渠から眺める世界は、反対に明るいと思いますよ。 (苦笑)

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