「1ドル=156円16銭」
12月
21日
20日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反発し、前日比1円ちょうど円高・ドル安の「1ドル=156円40〜50銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=155円97銭」、安値は「1ドル=156円79銭」でした。
同日発表の11月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想を下回り、過度のインフレ懸念が和らいでいます。米長期金利が低下し、円買い・ドル売りを誘いました。
(PCE)物価指数は前月比で(0.1%)上昇し市場予想(0.2%上昇)を下回りました。前年同月比の伸びは(2.4%)と10月の(2.3%)から加速したものの、市場予想(2.5%)以下でした。懸念されていたほど足元のインフレ圧力は高まっていないとの受け止めで、米長期金利(前日終値は4.56%)は(4.5%)を下回る場面がありました。
米連邦準備理事会(FRB)が利下げペースを緩めるとみられる一方、日銀は利上げを慎重に判断する姿勢を示しています。日米金利差が縮小しにくいとの見方から、円は20日の東京市場で一時「1ドル=157円93銭」と(7月17日)以来およ5カ月ぶりの安値を付けていました。ニューヨーク市場ではクリスマスを含む来週から年末年始にかけて休暇を取る参加者が多いため、持ち高調整や利益確定の円買いが広がった面もありました。
半面、円は上値が重くなる場面もでています。(PCE)物価指数は市場予想を全般に下回りましたが、(FRB)が1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くとの市場の大方の予想に変わりはありません。米株式相場が上げ幅を拡大する場面があり、低リスク通貨とされる円の重荷となっています。