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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(126)『特命警部』南英男(光文社文庫)

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今年の読書(126)『特命警部...
警視庁捜査一課の刑事<真崎航(わたる)>は、捜査事件を巡り不正を隠蔽した上司に暴力をふるい、処分されます。
しかし<真崎>の正義感と捜査能力を惜しんだ<天野勇司>刑事部長の計らいで、捜査範班に属さずに直接部長の命令で操作する「特命警部」となります。

ある日池袋署管内で内偵調査をしていた刑事<逸見淳>が2発の銃弾を受けて射殺される事件が発生、<逸見>は警察官の査察業務を担当しており、<真崎>は元刑事で今はやくざの<野中>を相棒として捜査に乗り出します。

半年前には、週刊誌に警察署内の裏金作りをリークした会計業務担当の<三橋>もクラブホステス<かすみ>とホテルで心中事件を起こしていましたが他殺とわかり、<真崎>は二つの事件が絡んでいると睨み、根気よく二人の周辺を洗い出していきます。

単独で行動する<真崎>の緻密な操作手順や、やくざの<野中>の強引な駆け引きが楽しめる、シリーズになりそうです。
#読書 #本 #詩 #エッセイ #コラム

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今年の読書(125)『出署せず』安東能明(新潮文庫)

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今年の読書(125)『出署せず...
主人公は、前作 『撃てない警官』 と同じ37歳の<柴崎命司>警部です。
前作で、警視庁総務部企画課係長職から部下の不祥事で綾瀬署の警務課課長代理に左遷されていますが、春の人事異動でキャリアの女性署長として36歳の<坂元真紀>警視が着任してきます。

現場経験の乏しい署長の考え方と、現場の刑事たちの考え方との擦れ違いが生じる職場環境の人間関係が面白く、本書には4話が納められていますが、タイトルにある表題作は4話目で、前半3話の事件を踏まえながら総集編的なまとまりを見せる構成で、第4話だけでも200ページを超え、読み応えのある内容でした。

署長を筆頭に、脇役陣として56歳の副署長<助川>、<浅利>刑事課長たちの振る舞いも人間的で、刑事でもない<柴崎>が現場に赴き、推理を働かせながら犯人逮捕に至る経過と共に、警察組織自体の人間ドラマにも興奮させられました。

女性署長<坂元>と現場の刑事たちとの軋轢の中、一人奮闘する<柴崎>との物語は、シリーズとしてまだまだ読み続けたい警察小説です。
#読書 #本 #詩 #エッセイ #コラム

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今年の読書(124)『ベアード・トゥ・ユー』シルヴィア・デイ(集英社)

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今年の読書(124)『ベアード...
「マミーポルノ」(=マミポル)という言葉を耳にして、主婦が読む官能小説のブームが世界的規模で起こっており、我が国にも波及していると聞き、それではと『ベアード・トゥ・ユー』(上・下)を読んでみました。

舞台はニューヨーク、SDSU(サンディエゴ州立大学)を卒業した24歳の<エヴァ・トラメル>は、広告会社に就職しますが、その会社のビルのオーナー<ギデオン・クロス>と初出社日に運命的に出会います。
彼は28歳で大富豪、誰もが振り返る美男子で彫刻のような肉体美の持ち主です。

共に過去に忌まわしい性的な経験がある<エヴァ>と<ギデオン>は、何かに取りつかれたように場所を選ばず、お互いを求め合います。

脇役として<エヴァ>にはバイセクシャルの同居人<ケアリー・テイラー>がおり、かたや <ギデオン>には<マクダン・ペレス>や元婚約者の<コリーヌ・ジル>などが登場、嫉妬と独占欲で揺れ動く男と女の心情が大胆に描かれていました。
#読書 #本 #詩 #エッセイ #コラム

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今年の読書(123)『荻窪 シェアハウス小助川』小路幸也(新潮文庫)

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今年の読書(123)『荻窪 シ...
主人公は19歳の<沢方佳人>、父親を早くなくし双子の弟妹のために大学進学を諦めて酒屋でアルバイトをしています。
勤めに出ており母親の代わりに、料理を始め家事全般をそつなくこなして生活をしていました。

ある日子供の頃からお世話になってた「小助川医院」がリノベーションをして、「シェアハウス小助川」となり、57歳で引退した二代目医院長<タカ先生>は母屋に住んでいます。

<佳人>は大家の<タカ先生>を始め、年齢も職業も違う男女6人との生活を通して、それぞれの人生に抱えている悩みに接しながら、自分自身の目的を見つけて「シェアハウス小助川」を、仲間に祝福されながら飛び立っていきます。

大家の<タカ先生>と居住人との間を取り持つうちに、<佳人>が大きく成長してゆく過程が、ほのぼのと描かれていました。
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今年の読書(122)『晴天の迷いクジラ』窪美澄(新潮文庫)

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今年の読書(122)『晴天の迷...
本書に登場する主人公は3人、それぞれの人物の生い立ち・家庭環境が語られ、最後の第四章で、3人の関わりが見事に開花しています。

第一章は、24歳の<田宮由人>です。
3人兄妹の間に挟まれ、なぜか母親は登校拒否の兄と、中学3年生で妊娠した妹の孫にかかりっきりで、<由人>は祖母にかわいがられて育ちます。
東京に出て、デザインの専門学校に通う最中、<ミカ>という女性と知り合いますが、仕事が忙しい<由人>は<ミカ>に浮気されてしまい、失恋の痛手と仕事疲れから「うつ」だと診断、自殺願望がちらついています。

その<由人>が勤めるデザイン会社の社長が<中島野乃花>で48歳。幼いころから絵がうまく、教師にすすめられた絵画教室の<横川英則>の子を18歳で身ごもり、政治家の二世の妻の立場に馴染めず、育児ノイローゼで家を飛び出し離婚しています。

デザイン会社が倒産という時、私物を取りに会社に出向いた際に<由人>は、自殺しようとする<野乃花>と鉢合わせ、どうせ死ぬならニュースで報道されている湾に紛れ込んだクジラを見てからにしようと車で移動中、母との折り合いが悪く家を飛び出してきた16歳の<正子>と遭遇、奇妙な3人連れの旅が始まります。

主人公たちの悩みや苦悩は、読者自身の人生経験と重ね合わせられる部分が多々あり、「生きるとは」を真正面から捉えた重厚感ある長編として、感動を与えてくれる一冊でした。
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今年の読書(121)『流跡』朝吹真理子(新潮文庫)

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今年の読書(121)『流跡』朝...
本書は、『きことこ』で第144回芥川龍之介賞(2011年下半期)を受賞した著者のデビュー作品『流跡』と『家族』の2篇が納められています。

この『流跡』は、「ドゥマゴ文学賞」を受賞していますが、一読してわたしには「面白い!」という内容ではありませんでした。

段落のない長い文章が続く文体で、主人公が男なのか女なのかもわからず、タイトル通り川の水の流れのように長い文章が延々と続いていきます。

両作品とも第三者的な語り口で、「・・・」で囲われた会話文も一切登場することなく、語り手の目線での描写が続き、想像力を書きたてる構成ですが、文学的(好きな言葉ではありませんが)要素はあるのでしょうが、面白さを求める作品ではありませんでした。
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今年の読書(120)『花工房ノンノの秘密』深津十一(宝島社文庫)

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今年の読書(120)『花工房ノ...
前作 『コレクター 不思議な石の物語』 に次ぐ、(宝島社文庫)として2作品目が本書です。

札幌市すすきのにある花屋『花工房ノンノ』でアルバイトをする<山下純平>は北都大学生、三才の時に母親をガス中毒事故で亡くしていますが、自らも青いお花畑を目にしながら、生死の境を漂う臨死体験を経験しています。

ある日『花工房ノンノ』の忘年会で、臨死体験の話を持ち出すと、その光景とそっくりな動画サイトをネットで見たと同僚の<細井祥子>に教えられ、二人で確認するとすでに削除されていました。
このネットを調査しようと<細井>は動いていましたが、ホテルのランチバイキングで食中毒を起こし、その原因が「ソライロアサガオ」のタネに含まれる成分だとわかります。

事件の解明に手に負えなくなった二人は花屋の娘<絵里子>に相談、彼女は同級生の学習塾の講師<前園>を紹介、彼が探偵役として事件にかかわり、持ち前の知識で名推理を展開していきます。

花屋を舞台としているだけに花に関する話題が豊富で、「なぜ人は、花を愛でるのだろう」という、冒頭の言葉の解答でもあり、お花好きの方には<ぜひ一読>のミステリーでした。
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今年の読書(119))『午前0時のラジオ局』村山仁志(PHP文芸文庫)

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今年の読書(119))『午前0...
ラジオ局を舞台にした小説として、<五十嵐貴久>の 『リミット』 という緊迫感のある小説がありますが、本書は正反対にファンタジックな短篇が6話納められています。

地方局の新米アナウンサー<鴨川優>は、テレビ局からラジオ局へと移動になり、ディレクター<蓮池陽一>の下で午前0時に始まる深夜番組『ミッドナイト☆レディオステーション』のアナウンサーとなり、新人アシスタントの<山野佳澄>と組んで番組を担当します。

放送中に突然スタジオの照明が消えたりと不思議な現象が起こるのですが、<蓮池>は25年前に交通事故で死んだ幽霊であり、次々とこの世に未練がある「浮遊霊」たちが登場、この世とあの世の切ない人間ドラマが連作で展開されていきます。

著者自身がNBC長崎放送のアナウンサーですが、いわゆる緊張感のある業界物ではなく、心温まる物語で構成されています。
あとがきを読んで、『コンビニたそがれ堂』の <村山早紀> さんが、なんと実姉だということを知り驚きました。
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今年の読書(118)『サマーサイダー』壁井ユカコ(文春文庫)

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今年の読書(118)『サマーサ...
同じ小学校から同じ中学校に進んだ幼馴染の<倉田ミズ>・<三浦誉>・<恵悠>は、卒業と同時に廃校になった「日暮市立ひぐら西中学校」の最後の卒業生でした。

<三浦>は、夜盲・狭窄症の持病があり、将来は失明するかもしれない不安を抱えながら、また<恵悠>は、バレーボールの推薦入学で私学の高校に入学したのですが、レベルの高さに付いて行かれず、夏休みを前に部活に出なくなっていました。

そんな3人に対して<松沢千比呂>先生から、使われなくなった体育用具を寄贈するため、ボランティアの掃除係の声がかかり、3人は久しぶりに夏休みに中学校に出向くことになりますが、<松沢>自体にもある考えがあっての呼びかけでした。

それぞれの悩みを隠しながら、一見三角関係の青春恋愛物語かなと読み進むにつれて、「蝉」にまつわるホラー的な展開が始まり、1年前の夏休みに起こった担任<佐野青春>の変死事件と物語は絡んでいきます。

十代の思春期の男女の心の機微を主軸に、「蝉」に関連するブラックユーモアを横糸に、1年前の夏休みの出来事を再現させていく展開に戸惑いを感じながらも、予測できない結末に最後まで面白く読み終えれました。
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今年の読書(117)『コレクター 不思議な石の物語』深津十一(宝島社文庫)

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今年の読書(117)『コレクタ...
主人公の<木島耕平>は高校2年生、祖母が死ぬ間際に残した遺言は、黒い石を口の中に入れて火葬後、取り出して<林>なる人物に渡してほしいということでした。

おばあちゃん子の<耕平>は、祖母の遺言通りに行った「石」を持って、<林>を尋ねると78歳の人物で、家業として日本中から奇異な「石」を集めては、それを割ることに専念しているコレクター、祖母の残した「石」は「死人石」ということを教わります。

祖母と<林>とのつながりが分からないまま<耕平>は、<林>から借りた「白夢石」で、本当に真っ白な世界の夢を見てしまい、「石」の持つ力の不思議さを授業中に考えているところを美人の<ナオミ先生>に見つかり、祖母や<林>のことを話します。

幼い頃に耳にそっくりの「童(わらべ)石」を見つけたことのある<ナオミ先生>は、<耕平>と一緒に<林>の屋敷を訪れますが・・・。

不思議な「石」にまつわる出来事をユーモアを交えながら展開、遠く伊賀の国の忍者の時代から時空を超えた壮大な物語が隠されていて、面白く読み終えれました。
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