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- 今年の読書(119))『午前0時のラジオ局』村山仁志(PHP文芸文庫)
ラジオ局を舞台にした小説として、<五十嵐貴久>の 『リミット』 という緊迫感のある小説がありますが、本書は正反対にファンタジックな短篇が6話納められています。
地方局の新米アナウンサー<鴨川優>は、テレビ局からラジオ局へと移動になり、ディレクター<蓮池陽一>の下で午前0時に始まる深夜番組『ミッドナイト☆レディオステーション』のアナウンサーとなり、新人アシスタントの<山野佳澄>と組んで番組を担当します。
放送中に突然スタジオの照明が消えたりと不思議な現象が起こるのですが、<蓮池>は25年前に交通事故で死んだ幽霊であり、次々とこの世に未練がある「浮遊霊」たちが登場、この世とあの世の切ない人間ドラマが連作で展開されていきます。
著者自身がNBC長崎放送のアナウンサーですが、いわゆる緊張感のある業界物ではなく、心温まる物語で構成されています。
あとがきを読んで、『コンビニたそがれ堂』の <村山早紀> さんが、なんと実姉だということを知り驚きました。
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