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- 今年の読書(117)『コレクター 不思議な石の物語』深津十一(宝島社文庫)
主人公の<木島耕平>は高校2年生、祖母が死ぬ間際に残した遺言は、黒い石を口の中に入れて火葬後、取り出して<林>なる人物に渡してほしいということでした。
おばあちゃん子の<耕平>は、祖母の遺言通りに行った「石」を持って、<林>を尋ねると78歳の人物で、家業として日本中から奇異な「石」を集めては、それを割ることに専念しているコレクター、祖母の残した「石」は「死人石」ということを教わります。
祖母と<林>とのつながりが分からないまま<耕平>は、<林>から借りた「白夢石」で、本当に真っ白な世界の夢を見てしまい、「石」の持つ力の不思議さを授業中に考えているところを美人の<ナオミ先生>に見つかり、祖母や<林>のことを話します。
幼い頃に耳にそっくりの「童(わらべ)石」を見つけたことのある<ナオミ先生>は、<耕平>と一緒に<林>の屋敷を訪れますが・・・。
不思議な「石」にまつわる出来事をユーモアを交えながら展開、遠く伊賀の国の忍者の時代から時空を超えた壮大な物語が隠されていて、面白く読み終えれました。
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