「1ドル=148円32銭~148円40銭」
5月
13日
12日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前週末比3円10銭円安・ドル高の「1ドル=148円40〜50銭」で取引を終えています。一時は「1ドル=148円65銭と4月上旬以来約1カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けています。円の高値は「1ドル=147円83銭でしたた。
米国と中国は同日、相互に発動した関税を引き下げることで合意したと発表しました。米中貿易摩擦が緩和に向かうとの期待が強まり、相対的に低リスクの通貨とされる円を売って、ドルを買う動きが優勢でした。
米国は14日までに累計(145%)の関税率を(30%)に、中国は(125%)を(10%)にそれぞれ引き下げます。引き下げた関税の一部を90日停止し、両国で協議を続けます。<トランプ米大統領>は前週末、中国への関税率は「80%がよさそうだ」としていましたが、同水準を大幅に下回りました。
<ベッセント米財務長官>は12日の記者会見で「(米中)どちら側もデカップリング(分断)を望んでいないという点で一致した」と発言。関税政策で歩み寄る姿勢をみせたことで、市場では米経済悪化への過度な不安が後退しています。米貿易政策を巡る混乱はいまだに残りますが、現時点ではいいニュースだと捉えられ、円安・ドル高が進んでいます。
投資家心理が好転し、同日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が1100ドルあまり上昇でした。米債券市場では長期金利が(4.47%)と4月中旬以来の高水準に上昇(債券価格は下落)し、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いも入りやすくなっています。