本来は ベトナム・インド・中国・台湾・韓国などに分布する外来種のカメムシ「シタベニハゴロモ」が6日までに、石川県かほく市内で初めて生息が確認されています。カメムシ目(半翅目) ビワハゴロモ科の「シタベニハゴロモ」はカメムシの仲間で、体長約1・5~2センチ。南方系の外来種で赤い後ろ羽を持ちます。
樹液を吸って木を枯らしてしまうほか、排せつ物が周辺の植物に掛かると葉が黒ずむ「スス病」を発生させるといいます。県内では農作物の被害は確認されていないものの、小松市では街路樹の「シンジュ」が枯れる被害が発生しました。海外ではブドウやモモなど農産物への食害も報告されている。
「シタベニハゴロモ」は、2009年の石川県小松市を皮切りに、2013年に福井県や2017年には大阪府などで確認されています。2013年には石川県能美市と加賀市で定着が確認され、2015年に白山市内や金沢の中心市街地、2019年11月には岡山県備前市でも見つかっています。
1回に30~40個の卵を産み付けるために繁殖力は強く、一般的に外来種は天敵が少なく、それも分布拡大の要因になります。
広島県庄原市西城町の比婆山(1264メートル)で、昆虫「ハネカクシ」の新種を市職員で比和支所勤務の<千田喜博>さん(32)が発見しています。半世紀前に一帯で目撃談が相次いだ謎の類人猿にちなみ【ラトロビウム ヒバゴン】と命名し、このほど日本昆虫分類学会に認定されました。
「ハネカクシ」はコウチュウ目ハネカクシ科に分類されており。体長1センチ未満と小さく、森林の落ち葉の下などに生息して目立たないため、研究が遅れている分野です。後羽が退化して失われた種群「ヒメコバネナガハネカクシ」の一種で、島根県の隠岐諸島や四国ではこの種群が確認されていますが、本州での新種の確認は初となりました。
愛媛大農学部と同大大学院で昆虫学を学んだ<千田>さんは支所の隣にある比和自然科学博物館(庄原市比和町比和1119−1)の客員研究員も務めています、2016~2019年に比婆山山系の昆虫の分布調査に参加。2019年春に採取した個体の標本を同年夏に整理していて新種と直感したといいます。羽がないため移動能力が乏しく、地域ごとに固有種ができやすい特徴があります。解剖して調べてみますと、腹部の先端内部にある交尾器の形状が、隠岐や四国に生息する種と異なっていました。これが決め手となり、日本昆虫分類学会誌に論文を投稿。今年6月に受理されています。
比和自然科学博物館は、新種発見に関するポスター展示発表を、ヒバゴン初出現の記念日とされる7月20日から9月末まで開催されています。
特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」(画像:大阪府立環境農林水産総合研究所)
幼虫がサクラやウメの木を食い荒らす特定外来生物 「クビアカツヤカミキリ」 が、分布を広げる速度は年2キロに及ぶ。こんな被害の実態が、大阪府立環境農林水産総合研究所などの研究チームの調査で報告されています。被害はすでに11都府県で確認されているようです。農業被害などが懸念され、環境省は警戒を強めています。
「クビアカツヤカミキリ」は中国や朝鮮半島などが原産で体長2・5~4センチ。光沢のある黒い体に赤い胸部が特徴です。幼虫はサクラやウメの木を食べて育ち、木の中で羽化した成虫は5月末~8月に外に出てきます。
国内では2012年に愛知県で初めて見つかっています。環境省によりますと、2019年に茨城、三重、奈良県で見つかるなど、これまでに11都府県で確認されているようです。
昨夜、部屋の灯火でまぎれ込んだのか、全長10ミリほどのチョウ目(鱗翅目) ツトガ科 ツトガ亜科の 「ツトガ」 がパソコンのモニター画面上部に止まりました。
モニター画面ですので逆光となりましたが、「ツトガ」としての体形の特徴は見て取れると思います。
ツトガ亜科としては、日本では約70種が分類されているようですが、肉眼直接の確認では、「クロフタオビツトガ」ではないかなと同定したのですが、撮影後すぐに飛び立ち、写真での最終同定はできませんでしたので、とりあえず「ツトガ」と総称での記録としています。
一見枯れ枝かなと見間違えそうな長さ15ミリ程度の物体が、壁にへばりついていました。
長さが15ミリと、今まで知っているチョウ目・ミノガ科の「蛾」の幼虫としての 「オオミノガ」 や 「チャミノガ」 の「ミノムシ」の大きさから比ベますと明らかに小さいのですが、私の頭の中では、「ミノムシ」だという直感ランプが点滅しておりました。
調べてみますと、国内では「ミノガ科」として50種以上の種が属しているようで、体長の小さいものでは5ミリ程度の「アキノヒメミノガ」や7~8ミリ程度の「ヒメミノガ(姫蓑蛾)」がいるようです。
採集して、皮をはいでみれば「ミノムシ」かどうかすぐに判断できるのですが、絶滅危惧種だと言われている「ミノムシ」だけに自然環境に手を付けるのは本望ではありませんので、今後変化があるのか見守りたいと思います。
体全体に大小のコブがありゴツゴツとした感じの甲虫目 カブトムシ亜目 ゾウムシ上科 ゾウムシ科 アナアキゾウムシ亜科に分類されています【マダラアシゾウムシ(斑脚象鼻虫)】です。
体長は細長い口吻を除くと15mm程度です。体の地色は黒ですが、全体に黄褐色、灰黄色、灰白色等の鱗毛が斑紋を作るように密生しているのであまり黒くは見えません。頭部は短くて半球状になっており、口吻は長くて、前方に向かって細くなっていますが、普段は前胸の腹部にある溝に格納されています。
前翅には粗大な点刻の列が十条あり、その列の間の室はとても幅が狭くてその第2間室に3個、第4間室に3個、第6間室に1個、それに肩の部分に1個の顕著な瘤条の隆起があります。歩脚には黄褐色と灰褐色の輪紋があり、各歩脚の腿節は末端部が棍棒状に太くなっており、その内側には1つの歯状突起があるという特徴が目立つ種です。
ウルシの新芽を食害すると言われています。5~10月に平地から山地まで出現し、広葉樹林でアラカシやヌルデに見られる普通種で、樹にとまっていますと、体表が樹木に擬態していますので、見つけにくいのですが、白い壁にいましたので、運よく目に留まりました。
雨の降る日続く梅雨時の天気ですが、晴れ間を縫ってここぞとばかり」チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科テングチョウ亜科テングチョウ属の 【テングチョウ(天狗蝶)】が、活動しています。
和名は成虫の頭部の触角の内側に<パルピ(下唇髭)>と呼ばれる器官が長く伸び、これを天狗の鼻に見立てて和名が付けられています。
テングチョウ亜科は全世界に10種類ほどが知られていますが、日本に分布するのは1種類だけです。これらはタテハチョウ科の亜科の1つとして分類されていますが、かつてはテングチョウ科 として独立した科で扱われていました。
山地から平地の雑木林の周辺に生息し、成虫は年1回もしくは2回発生します。最初に発生するのは6~7月頃ですが、盛夏には休眠しています。秋に再び活動してそのまま成虫越冬し、冬眠から覚めた春先にも再び活動します。速く羽ばたいて機敏に飛び、各種の花に吸い蜜訪れます。まれに 大発生して話題 になるようです。
カプセルトイフィギュア「キイロスズメバチ」(画像:バンダイ)
「オオスズメバチ」 「キイロスズメバチ」 「クロスズメバチ」
バンダイは、カプセルトイフィギュア「すずめばち」を、2020年6月15日から全国の玩具売り場などに設置されたカプセル自販機(1回500円・税込)で順次発売します。
「だんごむし」「かめ」など「いきものシリーズ」で培った技術を集約したという最新作になります。昆虫界最強「すずめばち」を生物学的に研究し、全高約150/115ミリ、全幅約200/165ミリサイズとリアルなビッグサイズな造形で再現されています。
実際の蜂同様に≪針≫が出てくる仕組みや、あごの開閉、触覚の角度調整など計18か所の可動ギミックを備えています。普段見ることが難しいという舌や、昆虫の≪翅≫に見られる脈「翅脈(しみゃく)」なども忠実に再現されています。
なお、カプセルの一部がフィギュアになる「カプセルレス」を採用。カプセル自販機から搬出された状態から蜂の本体部分を取り出し、残りのカプセルパーツを組み替えれば専用ディスプレイスタンドになるとか。「飛行」と「アタック」の両モードでディスプレイが可能だそうです。
ラインアップは、全高約150ミリ 「オオスズメバチ」、約115ミリ 「キイロスズメバチ」、同 「クロスズメバチ」 の全3種です。
灯りに呼び寄せられたのか、【クロオオアリ】の羽蟻が迷い込んできました。せわしなく動き回りますので、きれいな撮影はできませんでしたが、大きな爪顎などの特徴はとらえていると思います。
この時期の羽蟻ですので、「ヤマトシロアリ」かと心配しましたが、ハチ目・アリ科・ヤマアリ亜科・オオアリ属に分類される【クロオオアリ】で安心しました。
5~6月の雨が降ったあとのよく晴れた風の弱い日に、日中を過ぎたころから夕方にかけて巣から多数の雄アリと雌アリが飛び出して「結婚飛行」を行い、交尾します。これの起こる日は各地域で1年の特定の期間(1~2週間程度)のさらに特定の幾日かに集中しており、「クロヤマアリ」 や「トビイロケアリ」のように長期にわたって分散的に行われることはありません。
昆虫として幼虫が、不活動体の「蛹」を経て成虫になる現象の「完全変態」として成長しますチョウ目(麟翅目)ドクガ科マイマイ属の 【マイマイガ(舞舞蛾)】 ですが、幼虫(ケムシ) を多く見かける割には、「蛹」を見かける機会は少ないように感じています。無防備な「蛹」の状態で襲われないような場所で「蛹」になっているのだと思います。
蛇足ですが「トンボ目・バッタ目・カメムシ目は「蛹」にならない「不完全変態」として成虫になります。
幼虫(ケムシ)をよく見かけます樹々の周辺を念入りに観察して、ようやく【マイマイガ】の「蛹」を見つけることが出来ました。
卵は春に孵化し、2か月ほどで蛹になり、12~15日ぐらいで羽化します。成虫は樹木などに産卵、卵塊はそのまま越冬します。年1回発生、成虫発生期間は7~8月、卵で越冬。成虫寿命は1週間程度です。
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