網戸で休憩しています「ガガンボ」と遭遇です。日差しの加減で影と重なり合い本体が鮮明ではありませんが、ハエ目(双翅目)糸角亜目ガガンボ科ガガンボ亜科の【キリウジガガンボ】です。
「ガガンボ」は世界中に分布する昆虫であり、成虫の形態はカ(蚊)を一回り大きくしたような感じの種類が多く、その種類数は15000種類以上とも言われています。日本でもかなりの数の種類を目にすることができます。
いままでに種まで同定できたのは、(270) 【キイロホソガガンボ】 と(840)【マダラガガンボ】 の2種だけで、何匹か昆虫記に登場していますが、極端に長い肢の特徴からすぐ判断できる「ガガンボ」に終わり同定できないのも多々ありました。
【キリウジガガンボ】は、灰褐色で、翅の前縁の色が濃い「ガガンボ」です。都市周辺でも普通に見られ、水田や畑の周辺に多いようです。
幼虫は、新鮮な植物だけでなく腐った植物や、植物の芽・若い根などを食べるので、イネ・ムギの害虫とされています。成虫は主に花の蜜を主食とし、寿命は10日ほどです。
幼虫が腹部の途中で切ったような形をしていることから「切りウジ」の名がついています。
今朝がたアップしましたファルコン植物記(2097)の<マーガレット>【バービー】に吸蜜に訪れていました(写真右奥にいます)チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に分類されています【ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)】です。
【ヒメウラナミジャノメ】は、金環の付いた、ひときわ目立つ蛇の目紋を翅に持っている前翅長20~25ミリほどの茶色の小さな蝶ですが、この蛇の目紋は後翅裏に5つありますが、まれに6つから8つほど持つ個体も見受けられますので、「ヤマトシジミ」と「シルビアシジミ」の黒点と共に蛇の目紋の数が楽しみな蝶として、登場回数も多くなっています。
昆虫好きとしては、飛翔体が止まりますとすかさずカメラを向ける習性になっています。種によってはすぐに危険を察してすぐに飛び立つ敏捷な昆虫も多いので、緊張感が楽しみでもあります。
一時とまった時の瞬時でしたが、運よく1枚が撮影できました。多くの昆虫写真は、図鑑をはじめとして翅のある上側からの撮影になりますが、今回は横側からの撮影で、昆虫の特徴がよくわかる構図で気にいっています。
複眼と口吻の顔つきや脚の特徴から「ハエ目(双翅目)」のアブの雰囲気が感じられ、この角度からの図鑑写真はなく、獲物を狙う雰囲気がよくわかります。
「スイトピー」(マメ科)の大きく伸びたツルに絡まるようにいたチョウ目(鱗翅目)ヤガ科ヨトウガ亜科の【キバラモクメキリガ】の幼虫です。
体長55ミリ程度、葉の色と保護色の薄黄緑色の体色ですので、頭から肛門に向かって,白い線がくっきりと走っている模様がなければ見過ごしていたかもしれません。
幼虫は広食性で、バラ科・マメ科・ケシ科・タデ科・キク科・ナス科・ブナ科・モクレン科などの葉を食べるようです。
体長10ミリほどの【オナシカワゲラ】です。カワゲラ目(襀翅目)オナシカワゲラ科オナシカワゲラ属には国内で30種以上が分類されていますが、一種を見つけました。3~5月ごろの早春に出現します。成虫は、苔や花の蜜などを餌とするようです。
「カワゲラ」は、幼虫の期間を水中で過ごし、成虫になると水中から飛びたちます。水生昆虫の多くは春に羽化しますが、「カワゲラ」の中には、冬に成虫になって、雪の上を歩き回る変わりものも知られています。
和名の由来は「カワゲラ」の特徴である腹部の先に生える1対の尾が大変短く、前翅に隠れて見えないことから名付けられています。
1年に1回程度の割合でシリアゲムシ目 (長翅目)シリアゲムシ科【ホソマダラシリアゲ】と遭遇するようです。(4)回目の登場になりますが、観察できた生態記録として留めたいと思っています。
5月から6月にかけて見られる前翅長12~15ミリ程度ですが、本州中部以西に分布しており、あまり多く、見られる種ではないとのことですが、1年に1回でも観察できるのは喜ばしい記録です。
「ヤマトシリアゲ(ベッコウシリアゲ)」などと比べて、全体に小型で華奢な姿で、「プライアシリアゲ」 に比べ、翅の黒い模様が細く、小斑紋が多い印象があります。
また、「ヤマトシリアゲ」が翅を平らにたたむのに対して、【ホソマダラシリアゲ】は脈翅目(カゲロウなど)のように屋根形にたたみますので、実際には名称の由来となっています「お尻を上げている」状態は翅が邪魔して確認できません。
暖かくなってきますと、昆虫との遭遇が楽しみになります。以前(844)同定に手こずりましたハエ目シギアブ科の【ヤマトシギアブ(大和鷸虻)】と遭遇です。「シギアブ科」の昆虫は、約22属720種が世界中に分布しています。
【ヤマトシギアブ】は、体長13~15mm程度。胸部は黒色で灰黄粉に覆われ、胸背では中央と両側に黒色部を残し、オスの複眼は接し,口吻、小顎鬚、触角は淡黄褐色。翅は広大で光沢があり,縁紋と脈は暗褐、脚は黄褐色です。5~8月に山地に出現します。
カメムシ目ヘリカメムシ科の【ホシハラビロヘリカメムシ【星腹広縁亀虫】と遭遇しました。
褐色で背中(翅)の中央部に小さな黒点を1対持った、体長15ミリほどのカメムシです。腹部側面には、不明瞭な縞模様があります。
カメムシの体色を大雑っぱに分類すると、茶色系と「ツヤアオカメムシ」のように緑色系に分けられ、緑色は臭く、茶色のはあまり臭わない傾向にあるようです。この【ホシハラビロヘリカメムシ】もその臭わないカメムシのひとつです。
マメ科の植物が好物で、特に「クズ」(マメ科 クズ属)を好むようです。
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科に分類される【ゴマダラチョウ(胡麻斑蝶)】の幼虫は、角のような突起を使って、天敵のハチから身を守っていることが分かったと、近畿大学などのグループが公表しています。
チョウの幼虫は、種類によってさまざまな色や形態があり、日本に広く分布する「ゴマダラチョウ」の幼虫は頭に角のような硬い突起が2本ありますが、何のためにあるのかよく分かっていませんでした。
近畿大学の<香取郁夫>准教授などの研究グループは、屋外で【ゴマダラチョウ】の幼虫を観察したところ、主な天敵はハチの仲間の「アシナガバチ」で、捕食するために背後から覆いかぶさるようにして、首に相当する幼虫の頭の後ろ側の急所にかみつき、攻撃をしていたということです。
そこで、この幼虫と天敵の「アシナガバチ」を同じ空間に入れて実験したところ、幼虫は角のような突起でハチの攻撃を防ぎ、(80%)が「アシナガバチ」を追い払うことができたということです。
また、突起を切除すると、幼虫は防ぐことができずにハチにかみつかれ、(7%)余りしか生き残ることができなかったとしています。
ところが、切除した突起を接着剤で戻すと、(65%)余りがハチを追い払ったということで、幼虫は突起で天敵から身を守っていることが分かり、頭の突起は単純な構造なのに効果が高く、生物の巧みな進化の結果が分かる例だと分析しています。
今年の昆虫記は(898)の「オオカマキリ」で最終かなと思っていましたが、カメムシ目カメムシ亜目カメムシ科【ツヤアオカメムシ】と遭遇しました。
寒さ除けにと玄関内に取り込んだ植木鉢にいたのかもしれません。
その年で寿命が尽きる「カマキリ」などとは違い「カメムシ」は、葉の裏側や石の裏側などで成虫で越冬し、翌年の春先に活動を開始します。
寒さで行動も鈍くなっていますので、キリ,クワ,スギの樹上で生活し、ミカン,モモ,ナシ,カキなどの果実の汁を吸う農業害虫なのですが、自然界の生命ですので、捕まえて屋外に放しました。
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