プランターの周辺を偵察中の【モンシロチョウ】と遭遇しました。飛び方を見ていますと、どうも止まってくれそうにもなく、ダメもとで、飛翔中の姿を狙ってみました。
飛び去る前の1回だけの撮影チャンスでしたが、運よく両翅を広げている姿を捉えることができました。
コンパクトデジカメでの撮影ですが、飛翔の姿がよくわかり、葉の上などの休息状態とはまた違った生態の記録となりました。
目新しい昆虫との出会いは心が踊りますが、その反面に種の同定作業に困難を極める場合が多いのも現実です。
今回のチョウ目(鱗翅目)の「ガ」も時間をかけて調べましたが、同定できませんでした。
左右の上翅に1カ所、金色的な環状紋が見られ、翅の端部に白いステッチ状の模様がある特徴で、見分けられると考えていましたが、わかりませんでした。
チョウ目(鱗翅目)には約16万種が分類されており、その9割ほどが「ガ」です。その中でも、全体の特徴から「カギバガ科」の一種ではないかなとみています。
ハチ目(膜翅目) アリ科 ヤマアリ属 の【クロヤマアリ】の交尾の季節が到来しているようです。有翅蟻(羽アリ)を見かける機会が多くなりました。
「蟻」といえば一生懸命働き食料を運搬しているイメージがありますが、外に出て働いている働きアリは、基本的には「メス」しかいません。
「蟻」は性別の産み分けができるので、「働きアリ」を増やす場合には「メス」の蟻を生むのです。ただ、「メス」とはいっても、「働きアリ」は子供を産むことはできません。「働きアリ」は「メス」ばかりですが、「女王アリ」はもちろん「オス」の蟻も産み出します。
春になり、新しい女王を誕生させ、新しい群れを作るときにだけ、その女王と結婚させるために既存の女王アリがオスを産み出すのです。そして、この時期に生まれるのが、いわゆる「羽アリ」と呼ばれる種類のものであり、その羽アリは巣から出て飛び立ち、他の巣のアリと結婚して、新しい群れを作ることになります。
羽のついた「蟻」を見かけましたら、それは将来の「女王アリ」候補か、それと結婚するために生み出されたオスアリです。
ただ、メスの羽アリはそれから女王アリになるという宿命を背負っていますが、オスの羽アリはその時期の交尾が終われば用済みになってしまうため、オスの羽アリは1年足らずで亡くなってしまいます。
網戸に止まっていたのは、アミメカゲロウ目(脈翅目)ウスバカゲロウ科 の【ウスバカゲロウ】です。いわゆる「アリジゴク」の成虫の名として有名ですが、本科全ての種の幼虫が「アリジゴク」を経ているわけではありません。
「アリジゴク」は成虫になるまでにかなりの期間を要する昆虫で、通常でも1年ほどの期間が必要とされていますが、罠にかかる昆虫が少ない環境下では成虫になるまでに2年程かかることもあるそうです。
外見は「トンボ」によく似ていて、細長い体、丸い頭と細長い翅を持っています。ただし、止まるときは翅を背中に伏せてたたみますので、真上から観察しますとずいぶんと細長い形状に見えます。翅は透明でかなり幅が広くて長さがあり、腹部を遥かに超えています。翅に静脈が多くてやわらかい事も特徴のひとつです。
体の色は黒褐色で、脚は淡黄色をしています。頭は小さくて複眼がさほど巨大ではないこと、触角が短いながらも太いなどの特徴を持っています。
葉裏に留まる習性があるようですが、スイトピーのツル先に、さかさまに止まっているチョウ目(鱗翅目)ヒトリガ科カノコガ亜科に属する【キハダカノコガ】です。
翅の模様に特徴のある【キハダカノコガ】ですので、反対からでも同定できました。特色ある黄色い胴に黒帯模様の表側も撮影しようとしたのですが、危険を感じたのか逃げられてしまいました。
黒地に白い紋が散りばめられた細めの翅を持つ「ガ」です。白紋の部分は半透明になっています。昼間に活動し、いろいろな花で吸蜜します。幼虫は、マメ科の「シロツメクサ」、タデ科の「ギシギシ」、キク科の「タンポポ」など、原っぱによく生えている野草を食草としています。
網戸に止まっていましたハエ目(双翅目)・糸角亜目・ガガンボ科の【キリウジガガンボ(切蛆蚊姥)】です。網戸が邪魔ですが、体長が15ミリ(10コマ)と網目の数を数えますとわかる定規代わりになりますので便利な面もあります。
体長は14ミリ~18ミリ、翅長は2ミリ~22ミリになります。翅の前縁は、褐色をしています。胸部は灰褐色で、中胸背面は不明瞭に黒褐色の縦条があります。胸部は黄色ですが、背板の側方には黒褐色の広い縦線があります。触覚の基部3節は黄褐色で、4節以降は暗色になります。平均棍は淡褐色です。
幼虫はイネの根を食害するので、「キリウジ(切蛆)」と呼ばれ、イネの大害虫としても知られている種類です。
昆虫記の中でも特に登場回数が多いチョウ目(鱗翅目)アゲハチョウ上科 シジミチョウ科ヒメシジミ亜科の【ヤマトシジミ】ですが、野草の「カタバミ」を食草としていますので、都会でも見かける機会が多いと思います。
野草として黄色の小さな花をつけます「オニタビラコ」にさかさまに止まり吸い蜜のお食事のようでした。風が強い中しっかりとしがみついていましたので、撮影機会がいただけたようです。
今回も残念ながら、絶滅危惧種の【シルビアシジミ】ではありませんでした。
翅に紋の数を多く持つ甲虫目テントウムシ科の「テントウムシ」は、白い紋(4・4・4・2=14個)だということで一目見てわかる【ムーアシロホシテントウ】か、黒い紋の【ニジュウヤボシテントウ】しかいません。あとは皆さんよくご存じの【ナナホシテントウ】になります。
翅の色や紋の数はそれぞれ違いがある「テントウムシ」ですが、<二紋型・四紋型・紅型・斑型> の範疇に収まる 【ナミテントウ】 という名称に一括されて呼ばれています。
この【ニジュウヤボシテントウ】は「テントウムシ」の仲間ですが、「アブラムシ」・「ハダニ」などを食べずに草食性で、ナス科の農作物の害虫として知られています。ご近所では餌となるナス科(ナスやトマト・トウガラシ・ピーマン)を見かけませんので、無事にどこかの家庭菜園で餌の葉にありつけることができるのか心配でした。
昨日は真夏日手前の「29.0℃」の神戸でした。熱気の関係でチョウの飛翔もフラフラとなるのかなと思えたアゲハチョウ上科シロチョウ科モンシロチョウ属の【モンシロチョウ】ですが、きれいな姿とはかけ離れ翅に損傷のある個体でした。
鳥の捕食からうまく逃れたのか、想像も及ばぬ修羅場を潜り抜けてきたのか、痛々しい姿でした。
翅の傷を癒すように、翅を半分拡げて休憩していました。
ゼラニュームの葉の裏に留まっている「ガ」を見つけました。裏側だけに撮影に苦労しましたが、嬉しいことに撮影中に飛び立つことなく、何とか画面に収めることができました。
翅の特徴ある横筋模様からチョウ目(鱗翅目)>シャクガ科>ヒメシャク亜科の【コベニスジヒメシャク】だと同定しました。
平地~山地の里山などに生息しています。近似種には「ベニスジヒメシャク」や「フトベニスジヒメシャク」・「ウスベニスジヒメシャク」など似た横筋の入る種がいます。
本種は前翅中央の太く明瞭な線(斜線)は細く、前・後翅の外縁の毛は淡い紅色となります。
他の近似種と違い本種では斜線には、外側に紅色の縁取りがありません。
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