チョウ目(鱗翅目)ツトガ科ノメイガ亜科の【シロオビノメイガ】ですが、(7)回目の登場で、体長15ミリ・開帳25ミリほどの小さな蛾ですが、名称の〈白帯〉のよく分かる画像が撮れました。
前翅、後翅はともに黒褐色で、それぞれのほぼ中央に白色の太い帯が1本あります。前翅にはこの他に前縁から後縁に向けて中央部まで1本の白帯があります。
生態としては、休眠性なく、耐寒性は乏しく、春の発生はほとんど見られません。成虫は一般には7月頃から発生し、発生が多くなるのは、8月以降で9、10月に急増します。年間5~6回発生します。初秋の場合、卵期間4~5日、幼虫期間12~15日、蛹期間10~15日のようです。
今年は5年ぶりに【ショウリョウバッタ】の確認ができましたが、形を小さくしたよく似た姿のバッタ目(直翅目)オンブバッタ科オンブバッタ属の【オンブバッタ(負飛蝗)】とは7年ぶりの対面となりました。
成虫の体長はオス25mm、メス42mm前後で、バッタとしては小型の部類に入ります。写真はメスで、体つきもずんぐりとしています。
頭部はショウリョウバッタのように前方に尖り、先端付近に触角と複眼が並んでつく。体の断面は三角形に近く、複眼・前胸部・後脚腿節にかけての白い線で背面と腹面が分かれる。
成虫の翅は前後とも先端が尖っています。また、前翅の陰に隠れた後翅は透明ですが、基部が黄色みを帯びています。翅は長いが飛ぶことはなく、後脚での跳躍や歩行によって移動します。飛翔可能な長翅型が現れることもあります。
体色は「緑色」と「淡褐色」の二通りがありますが、淡褐色系ではたまにピンク色に近い個体も見かけられます。体表は側面の白線以外ほぼ同一色で、特に目立つ模様はありません。
平地から山地にかけて普通に見られるますが、サッシに留まっています開帳50ミリほどのチョウ目(鱗翅目)シャクガ科エダシャク亜科の【ウスバミスジエダシャク】です。
翅に淡い模様のあるエダシャクで、斑紋の強弱は個体差があるようです。触覚が両櫛歯状になっていますので、本種はオスです。
同属の「オオバナミガタエダシャク」に似ていますが、外横線の屈曲度が高く破線にもならず、後翅の横脈紋は白抜きにならないのに対し、本種では外横線の屈曲度が低く破線状で、後翅の横脈紋が白抜きになっている点で区別できます。
幼虫は広食性でブナ科(クヌギ、クリ)、バラ科(ノイバラ、リンゴ)、カバノキ科(アカシデ、ヒメヤシャブ)、クスノキ科(クロモジ)、ヤナギ科(キツネヤナギ)などの広葉樹の葉を食べます。
長い触角が延ばした前足と重なっていますので、とても細長い形態のナナフシ目エダナナフシ科の【ナナフシモドキ】を見つけました。
じっくりと観察したのですが、枝に擬態しているということで何処が頭部で眼があるのか、わからない形態です。この細長い翅で飛べるのかと。記録した後、少しつついてみましたら、のそのそと歩き出して飛ぶことはしませんでした。
「ナナフシ」は草食性の昆虫で、木の枝に擬態した姿が特徴的です。「七節」の「七」は単に「たくさん」という程度の意味で、実際に体節を正しく7つもっているわけではありません。
「ナナフシ」は不完全変態で、基本的に両性生殖ですが、【ナナフシモドキ】(エダナナフシの触角は前脚と同じくらいの長さがあるのですごく長いのですが、【ナナフシモドキ】の触角はそれと比べるとかなり短い)などは単為生殖を行い、オスが非常に稀です。
「ヨコバイ」は危険を察知しますとスルスルと素早く横に這い、葉の裏側に隠れてしまいますので、息を詰めて接近しての撮影となりました。
登場回数も(6)回目ですが、緑の葉に鮮やかな黄色の体色はよく目立ちますので、 カメムシ目(半翅目)ヨコバイ亜目(同翅亜目)オオヨコバイ科の【ツマグロオオヨコバイ】だとすぐにわかります。
体長は先端から後端(翅の端まで)が約15ミリ程度。背面は全体に黄緑色。頭部は前胸より幅狭く、背面に大きな黒い楕円形の斑紋があります。前胸背には円形の黒斑が3個、正三角形に配置されています。小楯板にもその中央に丸い黒斑がある。前翅は全体に橙黄色で、先端(ツマ)には青黒い色の幅広い帯があり、名称の由来となっています。後翅は全体に黒褐色で半透明です。
力強い飛翔で止まりましたハエ目(双翅目)ミズアブ科の【コウカアブ(後架虻)】です。
大形種で、体長20ミリメートルほどありました。体は黒色で、はねは全体が黒褐色、腹部の基部が白色、前脚と中脚の脛節基部と跗節は黄白色。触角第2節の内側は先端が前方に突出しています。
成虫は便所、畜舎、ごみため周辺に5~9月ごろ普通にみられます。腹部の基部が細く、姿や飛び方もハチに似ていて、「後架」すなわち便所の周りを飛ぶので「ベンジョバチ(便所蜂)」の呼び名がありますが、ヒトを刺すことはありません。
戦後、この種に似て触角が長く、腹部第2節に1対の白か黄色の紋がある【アメリカミズアブ】が侵入、同じような場所に発生するので【コウカアブ】が駆逐され、姿が少なくなってきているようです。
近づきますと逃げられてしまいますので、壁に留まっているのを見つけた位置からなんとかズームで画面に収めることに間に合いましたトンボ目トンボ科シオカラトンボ属の【シオカラトンボ】です。
昨日の神戸の最高気温は「34.9度」、本日は「35.5度」の猛暑の予想で、トンボさんも暑いのか、日差しを避け休憩のようです。
【シオカラトンボ】はオスの個体の胴体部分がまるで塩のような白い粉で覆われてように見えるトンボで、この特徴から【シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)】という和名が付けられました。
メスはオスとは異なり、胴体が麦わら色をしている為、「ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)」と呼ばれる事もあります。また、未熟なオスは胸部が黄褐色に近い色をしているのでメスと同じように「ムギワラトンボ」と呼ばれる事もあるようです。
メスは複眼の色もオスとは異なり、メスの複眼は美しいハッキリとした緑色をしており、オスの複眼は青色ですので、体色にかかわらず区別ができます。
いつもながら悩ましい体長15ミリほどの昆虫と出会いました。
コウチュウ目のようにかたい殻で覆われることなく、薄い<翅>をもっていますので、「ハエ目(双翅目)」か「ハチ目(膜翅目)」に絞られますが、触覚が長いので、「ハチ目(膜翅目)」のようです。
全体的に黒いので、「ハバチ亜目」の「クビナガキバチ科」・「クキバチ科」あたりだとにらんでいますが、同定できませんでした。
翅に白班が1対あるのですが、同定に至る根拠にはなりませんでした。
日本で一番大きなバッタが、バッタ目・バッタ科の【ショウリョウバッタ(精霊蝗虫)】 です。
昆虫記の登場も10回目となるようで常連さんの部類ですが、(9)以来ほぼ5年ぶりの対面となりました。
尖った頭部が大変印象的なバッタです。【オンブバッタ】に似ていますが、体長は遥かに大型で間違えることはありません。かなり大型になり、メスは80mmを超える体長を持ち、触覚部分を入れますと、かなり大型で迫力がある姿です。
体色は「緑色型」と「褐色型」がおり、更に本種のように筋と点線の模様の入る個体も見られます。
オスはメスより体が小さくて40~50ミリ程度です、叢ではキチキチと音を立ててよく飛びます。そのため、「キチキチバッタ」という別名があります。
バッタ目は不完全変態ですので、成虫の一歩手前の段階のようで同定に少し悩みましたが、バッタ目(直翅目)コオロギ科の【アオマツムシ(青松虫)】です。
日本では本州、四国、九州に分布。明治期に中国大陸から日本に入り帰化した外来種という説が一般的ですが、原産地ははっきりせず、日本での初記録年月日も1898年(明治31年)という説と1908年(明治41年)ごろという説があるようです。
【アオマツムシ】は現在では秋に鳴く昆虫の代表的なもののひとつで分類上はコオロギ科に属しています。鳴く虫の代表的なものとしては「スズムシ」、「コオロギ」、「マツムシ」、「キリギリス」などが有名ですが、都会で一番多く声を聞く機会が多いのはこのアオマツムシだと言われています。
アオマツムシの体は羽と胸が緑色、後ろ足が短く、その鳴き声はチリチリチリまたはリーリーなどと例えられます。
また、【アオマツムシ】は、「ヨコヅナサシガメ」の幼虫が天敵で、捕らえられた後、体液を吸われてしまいます。
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