ファルコン昆虫記(950)【コウカアブ】
9月
15日
大形種で、体長20ミリメートルほどありました。体は黒色で、はねは全体が黒褐色、腹部の基部が白色、前脚と中脚の脛節基部と跗節は黄白色。触角第2節の内側は先端が前方に突出しています。
成虫は便所、畜舎、ごみため周辺に5~9月ごろ普通にみられます。腹部の基部が細く、姿や飛び方もハチに似ていて、「後架」すなわち便所の周りを飛ぶので「ベンジョバチ(便所蜂)」の呼び名がありますが、ヒトを刺すことはありません。
戦後、この種に似て触角が長く、腹部第2節に1対の白か黄色の紋がある【アメリカミズアブ】が侵入、同じような場所に発生するので【コウカアブ】が駆逐され、姿が少なくなってきているようです。