昨日は同じバッタ目(直翅目)キリギリス科の「ヤブキリ(藪螽斯)」と久しぶりに遭遇しましたが、今回は【セスジツユムシ】です。
体長(頭部より羽先まで)31-40ミリ前後。全身鮮やかな緑または淡褐色から褐色。「ツユムシ」よりも幾分頑丈な体つきで、脚はやや太く、短い。特にメスで顕著。前羽は長く、「ツユムシ」よりも厚みがあり、後ろ羽の飛びだし方は弱く、体型・色彩が若干異なり、一見では別種のような容姿です。
オスは頭部、前胸に褐色に縁取りのある橙色の筋、羽には褐色の筋、メスでは頭頂から羽の先まで乳白色の筋が入ります。普通メスの方が羽は短いのですが、稀に長翅型が現れこの場合のみオスの体長を超えます。複眼は黄色く、上4分の1ほどに黒い筋が横切るようにあり、そこから上の部分はやや濃い色をしています。産卵管は非常に短く腹部の半分ほどで、小鎌の刃のような形をしています。
一時期に比べますと熱帯夜もなくなり、少しは涼しくなり、夜は「キリギリス」や「コオロギ」たちが合唱する時期になりましたが、バッタ目(直翅目)キリギリス科【ヤブキリ(藪螽斯)】のメスと遭遇しました。
主に樹上で生活しますが、藪や草原でも見られます。植物が茂った場所であればどこでも見かけると言っても過言ではないほど生息しているようです。
若齢幼虫は「キリギリス」や「ヒメギス」などと混生し、主に花粉や花弁を食べています。しかし成長とともに樹上や藪など草丈の高い方へ移り住むようになります。脱皮回数は通常6回。回数を重ねるごとに肉食性が強くなっていきます。食性はきわめて幅広く、様々な昆虫・小動物から種々の葉・果実、蕾や新芽などを食べる。メスや終齢幼虫は特に貪欲で、自分と同じかあるいはそれ以上の体長のセミなどの相手にも飛びかかって食べてしまうことがあります。
キリギリスの幼虫は背面に二本の線がありますが、本種の幼虫は背面中央及び複眼の後ろから濃い褐色の線が延びて前胸まで続いています。複眼の後ろの線は成長とともに薄れていき、亜終齢幼虫で消えてしまいます。メスの産卵管は長めで、腹部と胸部を足したぐらいの長さがあります。「キリギリス」の下向きと異なりまっすぐに伸びています。
体は比較的短くて太く頭部は大きいのが特徴で、ずんぐりむっくりとした体長15ミリほどのハチ目(膜翅目)ハキリバチ科ヤドリハキリバチ属の【ハラアカヤドリハキリバチ】は、「オオハキリバチ」という別の種類の蜂の巣に卵を産み付けるというかなり珍しい習性を持ったハチで幼虫は「オオハキリバチ」の幼虫の餌を食べて成長していきます。
ハキリバチは、メスが植物の葉片を切り取って巣をつくる種類を指し、その特性を持つ種類は大部分がハキリバチ属に分類され、日本には25種類が分布していると言われています。
メスの大顎は葉を切断するのに適した構造になっていて、これで葉を円形もしくは卵形に切り取り、枯木の穴、壁の隙間などにびん状の小室を数個重ねて巣を作り、その中に幼虫のエサとなる花粉や蜜を蓄えてその上に卵を一つ産み付け、最後に葉で蓋をします。
体の特長としては頭と胸、腹部の第一腹節までは黒色になっていますが、第二腹節以降の下の部分が赤褐色をしている事が名前の「ハラアカ(腹赤)」の部分の由来となっています。
「オオハキリバチ」の巣に卵をうみつける際には既にある「オオハキリバチ」の卵をかみつぶしてから巣を修復して巣の中に卵を産みます。また、巣の中に幼虫がいる場合は巣の外に捨てるようです。
このようにして餌を横取りする蜂を「労働寄生蜂」と呼んでいます。
都会でもよく見かけるチョウ目・シジミチョウ科・ヒメシジミ亜科の【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】ですが、モッコウバラの葉先に止まったところをすかさず撮りました。裏翅の黒点模様がよくわかる角度が望ましいのですが、非常に敏捷ですので、飛び立つ前に撮影できました。
道端や路傍、石垣の目地などに繁殖しています「カタバミ」が幼虫の食草ですので、都会でも人家周辺でよく見られるとおもいます。
開帳10ミリ~20ミリ程度の小さな蝶ですが、裏翅の黒点模様で種が違いますので、見かけるとどうしても確認したくなる蝶として、また、雌雄とも季節変異(季節型)を有し、季節により翅の色模様が連続的な変化を示す「春型」や「夏型」 ・「秋型」がありますので、登場回数も多くなっています。
昨年夏、チョウ目 スズメガ科 ホウジャク亜科の【ビロードスズメ】の幼虫が観察できました「カラー」の大きな植木鉢に、幼虫の体側側に見える模様を撮影できたらいいなと再訪問してみました。
残念ながら「幼虫」は見つけられませんでしたが、鉢の土の上で運よく「蛹」と遭遇しました。
アゲハチョウの「蛹」は、見つけにくい場所にて「蛹」になるのですが、土の上にゴロンといるのには驚きました。カラーの葉の影響で一部が影になっていますが、「蛹」は、成虫の大まかな外部形態だけが形成された鋳型で、その内部では一部の神経、呼吸器系以外の組織はドロドロに溶解している状態ですので、動かすと死んでしまうといいますので、そのままの状態で記録しています。
無事に完全変態の成虫として羽化するのでしょうか、気になる土の上の「蛹」です。
日本産のセミ類では固有種として最大種で体長(翅端まで)65mm内外。黒色で光沢がある【クマゼミ(熊蝉)】が元気に鳴きだす時間帯の前、午前4時ごろには「ヒグラシ」や「ミンミンゼミ」の鳴き声がしていますが、やはり勢力的には「クマゼミ」が席巻しているようです。
網戸にカメムシ目(半翅目)ヨコバイ亜目セミ科の【クマゼミ】が飛来、しばらく網戸で休憩していました。部屋からの撮影で逆光になりましたが、幅広い頭部と透明の翅の特徴は見て取れると思います。
おなか側にオス特有の橙色の鳴き声を出す「腹弁」がありませんので、メスのようです。オスだと鳴き声がうるさいので窓を開けて飛び立たせるところですが、写真だけ撮りましたら、静かにいつの間にか飛びだって行きました。
この時期らしく見事に咲いている紫陽花の葉の裏側にカメムシ目(半翅目)ヨコバイ亜目(同翅亜目)オオヨコバイ科に分類される【ツマグロオオヨコバイ(褄黒大横這)】がとまっていました。危険を察知しますと、横にすぐ逃げますので「ヨコバイ」という名が付けられていますが、逃げることをしませんでしたので、葉の葉脈から汁を吸っていた食事中だったのかもしれません。
黄緑色で、頭部と胸部に特徴的な黒班があり、翅端が黒くなった全長15ミリほどある大きなヨコバイです。色彩や形状がバナナに似ているため、俗に「バナナ虫」とも呼ばれているようです。
4月中旬から活動し,8月に新成虫が出現します。低山地の森林地でごく普通に見られます。様々な植物より吸汁し、クワ、チャ、ブドウ、イチジク、柿などの作物の汁を吸う農業害虫です。
精力的に穴に潜り込み、砂を運び出しているハチ目(膜翅目)ツチバチ科の【キオビツチバチ】と遭遇しました。
ハチ目のなかでももっとも大形の種類を含み、ボルネオ島産のものには体長6センチメートルに達するものがあります。全身に剛毛があり、体は黒色でしばしば金属光沢を有し、腹部には種特有の黄斑や黄褐色毛帯をもつものが多く、この【キオビツチバチ】も黒色で、腹部に大きな黄色い紋があります。腹部はとくに大きくて長い形状です。
日本には、「キンケハラナガツチバチ」などのハラナガツチバチ属とツチバチ属の2属が分類されています。雌バチは地表すれすれに飛びながら寄主とするコガネムシの幼虫の地中生息場所を嗅覚で探り、地中に直角に掘り進み、幼虫の胸部下面を刺して麻痺させ、腹面のほぼ中央に1卵を産み付けます。孵化した幼虫は、産み付けられたコガネムシの幼虫を餌として成長します。
この穴に潜りこむ一連の動作は、時期的に土の中に「巣」を造っているのだとおもいますが、面白く眺めていました。
翅の模様が特徴的なチョウ目(鱗翅目)ヒトリガ科カノコガ亜科に属するガの【カノコガ】が活動を始めています。世界に約3000種が知られていますが、日本にはわずか3種しか分布していません。そのうち2種が本土に、1種が沖縄の八重山列島に生息しています。
黒い翅にやや大きめの白斑をつけ、全体的に黒い体の腹節の一部は黄色くなっています。また触角が細く、黄色の腹部と合わせ、昼間に活動しますので、身を守るためにハチに擬態しているようです。
成虫の姿は可憐ですが、幼虫の姿はいわゆる毛虫です。黒い体に節ごとにたっぷり毛を生やした見た目は毒々しいが、毒針は持たないとされています。
神戸も連日30度を超す真夏日が続いていますが、梅雨の合間ですが、昆虫たちが活動を始めているようです。
久方ぶりにコウチュウ目クワガタムシ科オオクワガタ属コクワガタ亜属の1種の【コクワガタ】のメスと遭遇しました。「クワガタ」のオスは、なんといってもはさみ状のアゴの形状で見分けがつきやすいのですが、【コクワガタ】・「ヒラタクワガタ」等メスたちはよく似ていますので、同定には気を使います。
一番見分けやすいのは、前脚の形状(写真の赤丸部分)です。【コクワガタ】は脚が真っ直ぐ伸びていますが、「ヒラタクワガタ」は湾曲しています。また顔の形状も名称通り平べったい感じです。
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