アップすべき植物が見つからないときは、花屋さんに出向いてみます。
今回もみなれない写真の姿を見つけ、しばしなんだろうと悩んでしまいました。
ギブアップで、店員さんに尋ねますと「パープレアです」との返事に「ムラサキバレンギク の 花弁(舌状花)が落ちた後の姿なのか」と納得です。
<生け花>や<フラワーアレンジメント>の素材になるようです。
学名的には「エキナセア・パープレア」で、北アメリカ原産のキク科ムラサキバレンギク属の宿根草(多年草)です。
筒状花がこんもりと松ぼっくりのように盛り上がり、ブツブツとした花が「ハリネズミ」を連想させますのでラテン名の属名(エキナセア)が付けられています。
前回紹介した<ダリア>の園芸品種 「ナマハゲマジック」 は、いかにも秋田県産らしい名称でしたが、今回の【熱唱】も花径15~17センチ前後と大輪です。
育種家は、<NAMAHAGE>シリーズと同じ「秋田国際ダリア園」の<鷺澤幸治>園長です。
名称通り燃えるような真っ赤な花弁が印象的で、花弁の縁が外側に巻く<セミカクタス巻き>で、開花時期は6~10月です。
本来は赤色の花弁ですが、低温と低日照の環境では、橙色に変色する性質を持っています。
遠目から見て「ザクロ(石榴・柘榴)」かなとおもい近づきますと、<ツバキ>の実でした。
<ツバキ>と言えば「椿油」の利用が有名で歴史も古く、『続日本記』(巻三十四)には777年渤海国使が帰国するときに日本固有種の<ツバキ>である「海柘榴(ツバキ)」の油を所望したという記述があります。
<椿油>は、種子1キロを搾ってわずか100~200ccしか搾取できませんが、オレイン酸を多く含んでいますので酸化しにくく、また固まらない<不乾性油>としても貴重品です。
ここしばらく東山市場に足を運んでいませんが、80歳を超えた<松本>さんはまだまだお元気で <本椿油 シボリ油> を販売されているのかなと、熟しかけた<ツバキ>の実を眺めながら気になりました。
植物の名前には、 「オオイヌノフグリ(陰嚢)」 や 「ヘクソカズラ」 ・ 「ハキダメギク」 など、かわいそうな名称が多々ありますが、この<ダリア>の品種も、花の美しさからは想像もできない品種名で【ナマハゲマジック】といいます。
世界的に著名な<ダリア>の育種家の<鷺澤幸治>氏と、秋田県の共同開発で2012年に発表された<NAMAHAGE>シリーズは5品種あり、そのうちのひとつです。
「なまはげ」といえば、秋田県の男鹿市を中心に大晦日に行われる伝統的な民俗行事のことですが、ダリアの産地の「秋田」を連想させるためにはいい名称なのかもしれません。
花の中心部が濃い紫色の花弁が特徴的で、少しずつ色の深みが増す大輪の品種で、存在感に圧倒されてしまいます。
毎日水を与えながら、日々伸びてゆく葉を眺めるのは気分的にいいものですが、成長しないと「枯れるのでは?」と心配になってきます。
赤丸は先月に芽を出した 「葉」 ですが、ほぼそのままの葉長で大きくなっていません。
その代わり、後から出てきた黄矢印の葉が、大きく伸びて成長しています。
青矢印の<胞子嚢>部分も茶色くなり、先端が反り返ってきていますので、気が付かないうちに種子がこぼれてれいないかなと期待しています。
切り花やフラワーアレンジメントなどに利用され、脇役的な存在の【カスミソウ】ですが、花壇に植えられているのを見かけました。
長日植物ですので、日長10時間を以下の短日条件では開花が抑制されますので、そろそろ花の最盛期も終わりを迎える時期です。
ナデシコ科カスミソウ属の一年草、ウクライナ・コーカサス地方、イラン北部を原産地として100~150種類が分布しています。
写真の小さな5弁花は【宿根カスミソウ】で多年草、地中海を原産地としています。
花色は白色・淡赤紅色等があり、どちらも花を<岐散花序>を形成して花の群れる様子が春霞のように見えるところが、和名の由来です。
別名として学名より「ジプソフィラ」、また英名では「ベビーズブレス(赤ちゃんの吐息)」です。
30~50センチ程度の長い花茎が風に揺れている姿は、なかなかかわいい感じの【ブタナ(豚菜)】です。
キク科エゾコウゾリナ属の多年草で、春先から秋ごろまで長期間に渡り咲いています。
原産地はヨーロッパですが、1933(昭和8)年に北海道ではじめて発見された帰化植物で、当時は「タンポポモドキ」と呼ばれていました。
1934(昭和9)年、神戸市の六甲山中で採集されたときに、フランスの俗名「豚のサラダ」から【ブタナ】と命名されています。
まっすぐに伸びた花茎には葉がなく、途中で数本枝分かれをし、それぞれの先端に花径2~3センチの黄色い<舌状花>だけの花を咲かせるのが特徴です。
花径2ミリほどの小さな花が集まり、全体で花径10ミリほどの花に見える【スイートハーブ・メキシカン】です。
繁殖力が強く、横へと地下茎を伸ばして増殖していきますので、グランドカバーとして重宝する<ハーブ>です。
クマツヅラ科イワダレソウ属の多年草で、原産地は名称通りメキシコが中心です。
葉と花には「カンゾウ」の根に似た甘みと芳香性があり、砂糖よりも甘みが強いので、「マテ茶」の甘味料として用いられていますが、樟脳成分を含んでいるために砂糖の代用になならないとの見解もあるようです。
空き地に「イタドリ」の花が咲きほころんでいますが、その枝に「ヤマノイモ」の蔓が絡み付き、【むかご】がたくさんできていました。
【むかご】は、植物の栄養繁殖器官のひとつで、主として地上部にできるモノをいい、葉が肉質となる<鱗芽>と、茎が肥大化して形成される<肉芽>とに分けられます。
<鱗芽>としては 「オニユリ」 などがあり、写真の【むかご】は後者です。
食材として【むかご】として扱うのは、一般的に「ヤマノイモ」や「ナガイモ」の山芋類です。
量が取れませんので、お店で見かけることはありませんが、秋の味覚として、葉が黄色くなり始めるころに【むかご】も完熟しますので、もう少し待たなければいけないようです。
葉の間から花茎を伸ばし、赤紅色のきれいな花を咲かせていました【ヒューケラー】です。
ユキノシタ科ツボサンゴ属の常緑多年草で、原産地は北アメリカ、約50種ばかりが分布しています。
【ヒューケラー】はどれも、葉の色が季節の温度により変化し、また日照・水分の影響でも変わります。
写真の花は、「赤花ツボサンゴ」の改良品種で<リップスティック>と呼ばれ、特に鮮明な赤紅色の花が印象的で、葉は緑色で葉脈付近が白っぽくなり、晩春から秋へと花期が長いのも魅力です。
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