水辺を離れてあまり活動をしない【オオシオカラトンボ】ですが、なぜか炎天下の道路のアスファルトの上に、<メス>がかわいそうにご臨終でした。
外観的には翅もきれいで、寿命が尽きたのか、はたまたこの炎天下ですので熱中症かもしれません。
トンボ目トンボ科トンボ亜科に分類され、良く似た姿に 「シオカラトンボ」 がいますが、本種のほうが名の通り大きく、胴も太くて立派です。
また【オオシオカラトンボ】は翅の基部が黒褐色ですので、その部分だけでも判別でき、複眼は黒く、「シオカラトンボ」は水色をしています。
<オス> は粉を吹いたような青色で、<メス> はくすんだ黄色の体色をしています。
腹部側から写すことはありませので、貴重な裏側の写真が撮れました。
この「レモン」の葉を含め、「アゲハ」類の幼虫は柑橘系の葉が大好物です。
【ナミアゲハ】の幼虫は<5齢幼虫(終齢幼虫)>まで4回脱皮を繰り返して大きくなり、<5齢幼虫>で体色は、鳥の糞の擬態色から黄緑色に替わり、明瞭な<眼状紋>が胸部に表われます。
<蛹化>の体制に入るころには体長が短くなり、<蛹化>後10日ほどで<羽化>、3~6時間ほどして翅が熟したあとに飛び立ちます。
今回は【ナミアゲハ】の横から撮影、頭部の下にある<胸脚>の3対は見えてはいませんが、後ろ側の<腹足>にある大きな雲状の白い紋が見て取れ、「クロアゲハ」 などと白い紋の形が違います。
幹の窪みをうまく利用して、<繭>が作られていました。
一般的には「蛾」におけるモノを指し、幼虫の口から繊維質状の糸を吐き、これを綴り合わせて袋状の構造を自分の体の周りに作り、その中で<蛹>になります。
成虫になるとその一部を破って羽化しますが、この袋状の構造を<繭>と呼んでいます。
全ての「蛾」が<繭>を作るわけではなく、「スズメガ」類は地表の物陰で<蛹>になりますし、「蝶」のほとんどは<繭>を作りませんが、「ウスバシロチョウ」のような例外もあります。
この<繭>、幹の窪みを利用していますので背面には糸を吐かなくて済み、随分と省力化の<繭>ですが、どの「蛾」の<繭>かまでは同定できる知識がありません。
日常的の<カタツムリ>と呼びならわしていますが、特定の種を指している名称ではなく、細長い巻貝でないモノの総称として使い、厳密な定義はありません。
一般的に殻に蓋がなく、触角の先に目を持つ有肺類の陸貝で、球形や饅頭型の殻を持つモノを指して<カタツムリ>としています。
本州では発病例がありませんが、沖縄方面の分布する「アフリカマイマイ」には「広東住血線虫」という脳に侵入する寄生虫がいますので注意が必要で、2000(平成12)年6月には、沖縄県那覇市で7歳の女児が骨髄脳炎になり死亡しています。
また<カタツムリ>の触角に寄生する「ロイコクロリディウム」は、触角自体をイモムシのような形と色に変え、鳥の餌に擬態させる不気味な寄生虫も存在しています。
庭木の葉の上で、思案中なのかじっと佇んでいる【セトウチフキバッタ】と遭遇しました、。
バッタ目(直翅目)バッタ科フキバッタ亜科に分類される「バッタ」です。
「フキバッタ」類は、翅が退化していますので広範囲に渡り移動できませんので、限られた地域の中で種として発達しており、日本には13種が確認されています。
「シコクフキバッタ」・「ヒョウニセンフキバッタ」・「キビフキバッタ」・「サッポロフキバッタ」と地名を冠した種として分類されています。
「フキバッタ」は<メス>のほうが体長が大きく、写真の【セトウチフキバッタ】は35ミリほどありましたので、<メス>のようで<オス>の体長は、幼体かと見間違う25ミリほどしかありません。
朝の水まきのあとでしょうか、水滴に濡れたレモンの葉の上に、ハエ目(双翅目)ミズアブ科の【アメリカミズアブ(亜米利加水虻)】を見つけました。
名称通り北・中部アメリカに分布、日本には1950年ごろに米軍の荷物と共に沖縄に入り、その後日本に分布した帰化昆虫です。
体長15~20ミリ程度、黒色の体色でやや細長く、触角はリボン状で第3節が扁平で大きく、複眼には波状の模様が見られ、脚は黒・白のまだら模様です。
なかなか精悍な姿をしていますが、アメリカにおいては「Black Soldier fly」(黒い兵士の蠅」と呼ばれています。
【オンブバッタ(負飛蝗)】の食草として「カナムグラ」や「カラムシ」があり、いま葉の上にいますがこの葉も好物の「クズ」なのですが、なぜかそばに伸びてきている「西洋ヨモギ」の新芽をおいしそうに食べていました。
バッタ目(直翅目)オンブバッタ科オンブバッタ属に分類され、<オス>は体長20~25ミリですが、<メス>は40ミリを超える大きさで、写真は<メス>です。
草丈の低い草地を好み、畑や人家の庭先などにも生息、花壇や鉢植えの「インパチェンス」・「サルビア」・「ベゴニア」・「ホウセンカ」・「キク」などの園芸植物も好んで食べるようです。
もともと動きの速いバッタではなく、近づいてみますと左側の触角がないのが分かりましたが、モグモグと食事を続けておりました。
良く見かける【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】ですが、今年は念願の 「シルビアシジミ」 を撮影できて喜んでいます。
「シルビアシジミ」は絶滅危惧種傾向のある貴重な種だけに、これからも観察できればいいのですが、今回「金鶏草」で吸い蜜行為をしていたのは【ヤマトシジミ】でした。
春から秋にかけて年4~5回発生しますので、遭遇する機会は多い部類に入りますが、それでも画面に納めることができますと、昆虫好きとしては嬉しくなってしまいます。
良く似た翅模様を持つ「ツバメシジミ」や「ルリシジミ」の採集を期待しながら、黒点模様の配置の違いに目を光らせています。
灯りをつけて読書している電気スタンドの首に、体長7ミリほどの<蛾>がとまりました。
翅の端部に茶褐色の点が並び、翅表の斑模様も見て取れますのでさっそく調べてみたのですが、同定できませんでした。
体形的に「ヤガ科」の雰囲気なのですが、近似する姿の特定までには至りませんでした。
チョウ目(鱗翅目)には127科、165000種の<蝶>と<蛾>の仲間がいます。
日本に分布している種の数は少なくなるとはいえ、すべてを網羅する図鑑もなく、特に小さな<蛾>に関しては資料が少ないように感じています。
< オスの成虫、クリックすると大きくなります >
<メス>の前翅先端部(褄部)が黒色で、斜めの白い帯が特徴的なチョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ヒョウモン族の【ツマグロヒョウモン】です。
今年はなぜかチョウ目の幼虫(イモムシ・毛虫)類との遭遇がなく、なぜかなと不思議に感じているのですが、ようやく【ツマグロヒョウモン】の終齢幼虫とご対面です。
体長30ミリ程度、背に一本の赤い筋が縦に走り、体表には分岐する棘状の突起が各節に6本ずつあり、特記は前半部では黒く、後半のモノは根元が赤く先が黒くなっています。
かなり刺激的な色合いあですが、突起で刺すこともありませんし毒もありません。
この後は完全変態の昆虫として <蛹> となりますが、尾部でぶら下がる形をとります。
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