開張13ミリほどの大きさで、小さな【キオビベニヒメシャク】が網戸にとまっていました。
夜間のストロボ撮影になり、少し色が飛んだ感じになってしまいましたが、明るさに驚いたのか、撮影後すぐに飛び立たれてしまい、撮影できたのはこの一枚だけです。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科ヒメシャク亜科の<蛾>で、小型のヒメシャクの一種です。
5月~7月・9月と年2回出現、幼虫の好む食草が何かは、まだ解明されていません。
翅の地色は淡い黄色で、前翅と後は年の外縁沿いに赤褐色の帯が入っています。
光沢のある黒色で、赤い斑紋が前翅上部に入る【ダンダラテントウ】です。
以前に <同定できない(50)「テントウムシ」> で「ナミテントウ」よりも小さく、赤い4紋の同定になんとも悩ましかったのですが、おそらくこの【ダンダラテントウ】だとおもいます。
大きさは4ミリ~7ミリ程度のようですが、本種は4ミリと「ナミテントウ」よりも小さいです。
斑紋の入り方は地域性や個体差があり、南方になるほど赤色の斑紋が大きくなるようで、これは「ナミテントウ」とは逆のパターンです。
悩ましいことに近畿地方は「ナミテントウ」も「ダンダラテントウ」も中間的な位置にありますので見分けるのに難儀しますが、「ダンダラテントウ」は上翅のヘリがやや出っ張り、赤紋の形状もあまり丸っぽくないようです。
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以前に <同定できない(51)「シャクトリムシ」> ということでアップしておりました毛虫、【フタトガリコヤガ】の幼虫だと判明しました。
見つけた「フヨウ」の株を再度観察、運よく体表に黒い斑紋が出ている終齢幼虫を見つけて、同定できました。
チョウ目(鱗翅目)ヤガ科アオイガ亜科の<蛾>で、終齢幼虫で体長4センチほどになり、幼虫はアオイ科の「フヨウ」・「ムクゲ」・「タチアオイ」等の葉を食べ、「オクラ」の農業害虫です。
体表は黄色・緑色・黒色の対比が強く、派手な模様を持ち、お尻に赤色紋があります。
手持ちの資料に寄りますと、老熟すると体全体が紅紫色になるそうで、また日をあけて観察できればいいのですが、弱肉強食の世界では一期一会かもしれません。
部屋のアルミサッシを開けようとしましたら、溝にどこから紛れ込んでいたのか、外に出られなくなった【エントツドロバチ(煙突泥蜂)】がご臨終でした。
ハチ目(膜翅目)ドロバチ科エントツドロバチ属に分類され、以前は「オオカバフスジドロバチ(大樺斑条泥蜂)」として呼ばれていましたが、今では【エントツドロバチ】の名称が一般的になっています。
体色は黒色で。腹部に黄褐色の斑紋をもつ腹部第二節が太く、全体的にずんぐりとした体長20ミリ弱の大きさです。
泥で巣を作りますが、その入り口を煙突状に伸ばすことが、本種の名前の由来です。
母バチは幼虫の餌として「メイガ」・「ハマキガ」・「ヤガ」などの幼虫を狩り巣に運ぶために、親が幼虫を育てる<亜社会性>を形作っています。
日本では本種の<オス>は採集されておらず、<メス>による単為生殖個体群と考えられています。
たまに草むらなどで見かけて撮影しようとしますと、かなり早い逃げ足で、すぐに物陰に姿を隠してしまう【ニホントカゲ】ですが、岩場で日向ぼっこをしていました。
本州西部から鹿児島県の大隅諸島にかけての西日本に分布、東日本では姉妹種の「ヒガシニホントカゲ」が生息しています。
「ニホントカゲ」と「ヒガシニホントカゲ」は外観的に見分けが付きませんが、<前額板>(鱗の一部)の並び方が、「ニホントカゲ」は線で接していますが、「ヒガシニホントカゲ」では、点で接しています。
全長25センチばかりで、まだ5本の明色な縦縞があり、尾が青く輝いていますのでまだ幼体ですが、<オス>の成体 は褐色で、体側面い茶褐色の太い縦縞が入ります。
<メス>は地色が濃く、幼体の模様がそのまま残ることがあります。
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一般のかたは一目見て 「赤トンボ」 だと言われると思いますが、通常はトンボ科アカネ属に属するトンボの総称として使用され、世界で約50種、日本では21種が確認されています。
また、「ウスバキトンボ」や「ショウジョウトンボ」などアカネ属ではありませんが、腹部が赤くなる種もあり、赤くならないアカネ属の「ナニワトンボ」もいます。
体長は35ミリ程度とアカネ属のなかで一番小さく、和名はそれに由来しています。
未熟なときは、雌雄とも体色は黄褐色をしています。成熟すると<オス>は腹部が赤くなり顔面は白くなりますが、<メス>は成熟しても背面の橙色が濃くなる程度です。
本種と 「マユタテアカネ」 や「マイコアカネ」は良く似た外観で、正面の顔色を見ればすぐに同定できるのですが、今回は小さな体長と尾部の<メス>の頭を押さえつける交尾器の形で同定しています。
縄張り意識の強い<オス>の【オオシオカラトンボ】が、水生植物の「ウォーターバコパ」の葉の上にとまり、周囲を警戒していました。
昨日は、未成熟の 「シオカラトンボ」の<オス> を紹介しましたが、胸部から下の腹部は急に細くなるのに対して、本種は尾の先端までほぼ同じ太さで貫禄があります。
<メス> は、地域によって特異な腹部の模様を持ち、<本土型・琉球列島型・八重山型>の3種に分類されています。
「シオカラトンボ」と本種の見分け方は、複眼の色( シオカラトンボ は水色)で見分けるのが簡単ですが、腹部先の黒色の部分が 「シカラトンボ」 では長くて、本種は黒色の部分が短いです。
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【シオカラトンボ】は体長50~55ミリほどの中型のトンボで、日本全土に生息、中国・韓国・台湾等に分布しています。
雌雄の大きさはあまり変わりませんが、成熟した成体のオス・メスの体色は著しく変わり、メスと未成熟のオスの腹部は黄色に小さな黒い斑紋が散らばり、別名「ムギワラトンボ」とも呼ばれています。
写真は未成熟のオスで、成熟するにつれて体全体が黒くなり、胸部から腹部にかけて灰白色の粉で覆われ、この粉を「塩」に見立てたのが名称に由来です。
複眼が「水色」が オス で、メスは「緑色」をしており、「オオシオカラトンボ」 の複眼は黒褐色ですので、やや大きめの体形だけではなく同定する一つの手がかりになります。
バルコニーの網戸に、小さな昆虫がとまっているのを目にしました。
どうやら<蛾>のようですが、表から撮影するためには網戸を開けなければいけませんが、振動で飛び立つ昆虫も多く、忸怩する場面が多々ありました。
今回も用心してソロリと開けましたが、幸いなことに飛び立つことなく止まっていてくれたようで、名もなき<蛾>さんに感謝です。
全長は7ミリ(網目一目が1ミリ)と小さな<蛾>ですが、なんといっても触角が長く、チョウ目(鱗翅目)ヒゲナガガ科までの同定は出来ますが、手元の資料で種までの同定はできませんでした。
<メス>の触角は短いのですが、この<オス>の触角は体長の3倍ほどもあり、ヒゲナガガ科の名前に負けていません。
川沿いにある手摺の欄干の上を、のっとりと歩く終齢幼虫の【ヒメクダマキモドキ】を見つけました。
もともとは南方系の昆虫ですが、温暖化の影響で兵庫県や大阪府・奈良県に分布を拡げつつあるようです。
「クダマキ」とは「クツワムシ」の別名で、地方によっては「ウマオイ」や「ヤブキリ」を指すこともありますが、どちらにしても似ていない(=モドキ)で、「クダマキモドキ」=「クツワムシに似ていない」という意味です。
まだ翅が完全ではないようですが、尾端にある産卵管を覆い隠すまで長く伸び<メス>の成虫の体形になっていきます。
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