ヨモギの葉の上で、昆虫を捕食した【ネコハエトリ】を見かけました。
クモ目ハエトリグモ科コゲチャハエトリグモ属の蜘蛛で、本種1種のみが属しています。
「ハエトリグモ」としては、どこにでも見かける一般的な蜘蛛です。
ハエ類を中心に、小型の虫を主食とする益虫で、個体差により模様が違うようですが、特有の体型から見間違えることはありません。
1センチにも満たない小型の蜘蛛で、ピョンピョンと飛び跳ねるように動き、行動は機敏です。
英名でも、「jumping spider」と呼ばれています。
【ネコハエトリ】は、顔の中心に大きな単眼1対と左右に分かれた小さな単眼1対があり、横に4個の目が並んでいます。
頭胸部の背後にも2対の小さな目を持ち、前後8個の目で獲物を捕獲すべく徘徊しています。
視覚がいいのでせっかくの機会、逃げられてはと前後からの撮影は諦め、忙しく食事中でしたが、上部からお邪魔させていただきました。
ヨモギの葉の上にいる【クワゾウムシ】を見つけました。
近くに桑の木は見当たりませんが、草食性ですので、なんでも食べるのかもしれません。
甲虫目カブトムシ亜科ゾウムシ科の昆虫で、体長15ミリ程度です。
体表は硬くて頑丈な<外骨格>におおわれていて、鎧を着ている感じがします。
「ゾウムシ」は、手で触りますとコロリンと転がり、偽死(死んだふり)をする面白い生態を見せてくれる種類が多い昆虫です。
昨年は、見るからに「ゾウムシ」らしい 「クヌギシギゾウムシ」 をアップしましたが、広義の「ゾウムシ上科」の分類では日本だけでも1000種以上いますので、多種多様な形態は当然かもしれません。
お昼過ぎに見つけました 羽化中の【ビロードスズメ】 が、翅を広げ切って完全な成虫の姿になりました。
体長60ミリはある、立派な形をしています。
名称通り、体も翅もビロードの滑らかさがよく見て取れます。
羽化中に見せてくれました<眼状紋>も、このステルス機のような三角形の翅形状に隠れて、もはや見ることはできません。
もうしばらくすれば大空に飛び立つことだと思いますが、飽きることなくここまでの1時間ばかり、楽しませていただきました。
真夏日になろうかという強い日差しのなか、生け垣の「カイヅカイブキ」の葉に掴まりながら羽化中の【ビロードスズメ】を見つけました。
スズメガの仲間も多くいますが、腹部の末端が鋭角を描き、なによりも腹部に丸くある大きな<眼状紋>で、【ビロードスズメ】だと同定できます。
最初に見かけたときはまだ羽化の途中で翅の大きさが小さく、「蛾」までは確認できましたが、種の同定までには至りませんでした。
チョウ目(鱗翅目)スズメガ科ホウジャク亜科の「蛾」ですが、ほっそりとした三角形の翅が完全に開きますと、時速50キロを超す飛翔力を発揮する、昆虫の中でも最速の部類です。
完全な成虫になりますと翅で腹部も隠れてしまい、きれいな<眼状紋>が見えなくなります。
羽化中の貴重な写真が撮れ、嬉しい一枚になりました。
葉や花の上で待ち伏せをして、昆虫を捕食する【コハナグモ】です。
カニグモ科ギョウジャグモ属の一種で、属としては3種しかいません。
体長5ミリ程度で、写真を撮ろうとしますと気配を察したのか、あわただしく逃げ回りますので、困りました。
腹部は丸くて黄白色で、斑紋が見れ、写真の【コハナグモ】はメスです。
頭胸部と脚が緑色をしていますので、葉の色と同化して餌となる昆虫が近づくのを待ちかまえています。
第一脚と第二脚が長く、昆虫を捕獲しやすい形態です。
網を張り、昆虫を捕獲する蜘蛛は見つけやすいですが、草むらに潜む蜘蛛を見つけますと、嬉しくなります。
ヨモギの葉の上で、日向ぼっこをしている若齢幼虫の<フキバッタ>を見つけました。
バッタ目(直翅目)バッタ科フキバッタ亜科に分類される昆虫で、孵化したばかりでしょうか、体長10ミリばかりしかありませんでした。
これから5回(?)ばかりの脱皮を繰り返さなければいけませんが、途中で捕食されることなく、無事に成虫まで成長してほしいものです。
ヨモギの葉の中で、せわしく動き回る【ムーアシロホシテントウ】を見つけました。
甲虫目テントウムシ科テントウムシ亜科の昆虫です。
この場所に密生しているヨモギ、今年はなぜか「ナナホシテントウ」が多いようです。
昨日アップしました 「ナナホシテントウの蛹」 も、この近くで見つけました。
オレンジの地に白い斑紋のある「シロホシテントウ」とよく似ていますが、<前胸背板(=上翅の上の部分)>に、白い斑が横に4個並んでいますので、すぐに見分けがつきます。
「ナナホシテントウ」はアブラムシやカイガラムシを食べる肉食性、この「ムーアシロホシテントウ」は、「ウドンコ病菌」を食べてくれる菌食性の益虫ですので、庭で見つけられましたら、どちらも大事にしてあげてください。
丸い小さな体型がかわいらしい「テントウムシ」ですが、「蝶」や「蛾」と同じように、幼虫の時の姿は別物です。
今年は「テントウムシ」の当たり年でしょうか、例年になくよく見かけます。
写真、一目見て分かる人は相当な昆虫好きだと思います。
<卵 → 幼虫 → 蛹 → 成虫>と完全変態する、【ナナホシテントウ】の<蛹>です。
<卵>は、「葉」の裏側に産みつけられますが、<蛹>になりますと、きまって「葉」の表面側で、日向ぼっこをするようにじっとしています。
<蛹>になってから一週間程度で羽化して成虫になりますが、この期間に雨などにあたりますと、羽化できないことがあります。
天気予報、神戸の明日は午後から雨のようで、少し心配しています。
「ナニワイバラ」 、 中心部の雄しべの数が多く花粉がたっぷりありますので、花粉を食べる昆虫にとっては、おいしい花だとおもいます。
前回は 「ホソヒラタアブ」 でしたが、今回は【コアオハナムグリ小青花潜)】が、朝食中でした。
コガネムシ科ハナムグリ属の昆虫としては、15ミリ程度と小型です。
緑色の体に白~黄色の斑点を散りばめ、体にはうぶげ状の細かい毛がたくさん生えていますので、花粉の中で動き回ると体中に花粉がついていま。腹部側にも毛が生えていますので、雌しべとの接触する機会も多くなるような形態です。
この体中についた花粉が、花にとってはありがたい受粉作用となり、持ちつも持たれつの関係が、できているのでしょう。
一見、スジコガネ属の「アオドウガネ」かなと思いましたが、上翅の根元に当たる<小楯板(しょうじゅんばん)>が、「V字型」なので、ハナムグリの仲間だと分かります。
これがコガネムシ系になりますと、「U字型」になり、幼虫が植物の「根」を食べ、成虫は「葉」を食べる害虫として嫌われてしまいます。
<小楯板>の形をを確認する以前に、花粉を食べるのは「ハナムグリ」だと思えばいいのですが、へそ曲がりのコガネムシがいるかも知れず、昆虫を同定するのも難しい作業です。
黄色の花 「メキシコマンネングサ」 が絨毯のように咲き誇り、一面が黄色一色です。
その中で、忙しそうに朝食中の【ハナアブ(花虻)】がおりました。
【ハナアブ】は、ハエ目(双翅目)ハナアブ科に属する昆虫の総称で、日本国内では400種以上が推定されていますので、学名的な名前をさがすのは諦めました。
ほとんどの成虫は黒く、胸部や腹部に黄色や橙色の斑紋を持ち、一見ハチ類と見間違える昆虫です。
ハチは翅が4枚あり、ハエ目は後翅が退化して<平均コン>に変化しており、前翅2枚しかありませんので、区別は容易です。
冬の間、枯れた「メキシコマンネングサ」でしたが、この時期に星型の黄色い花を律義に咲かせてくれますので、「ハナアブ」にとっても貴重な食事源だと思います。
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