夏の「ホタル」の時期は過ぎ去りましたが、木々の生い茂る林の中では、もうそろそろ終わりでしょうが、チョウ目マダラガ科ホタル亜科【ホタルガ】が飛んでいました。
頭部は赤く、前翅の先端に白い帯が斜めに入っている特徴があり、なんとなく「ホタル」を連想させる「蛾」です。
昼間にヒラヒラと飛んでいますので、山間部では見つけやすいかもしれません。
「ホタル」も【ホタルガ】もともに「毒」を持つ昆虫ですので、生き延びる為に、お互いがお互いの擬態の形を補っている珍しいパターンの取り合わせに、不思議さを感じています。
台風15号も去り、朝夕は少し穏やかな気温になってきました。
【キイロスズメバチ(黄色雀蜂)】にとり、これから捕獲する昆虫も少なくなり、大量の雄蜂と新女王蜂を育てなければいけない時期ですので、攻撃性が増す時期になります。
風にゆられる「フウセントウワタ」の花ですが、下向きに咲いていますので、花の蜜を確保するためには下向きにならざるを得ません。
スズメバチとして肉食の捕食性が強いイメージの【キイロスズメバチ】が、このように花の蜜を求めている姿には恐怖心が薄れます。
頭に血が上りそうな姿勢を保つのは大変だと思いますが、結構な時間をかけてしがみついており、餌を求める必死さが伝わってきました。
昨日は一日雨の神戸でしたが、今朝方は日差しが強く、また暑くなりそうです。
雨で休んでいたと思いますが、飛翔力の強い【アオスジアゲハ】が、めまぐるしく花の周辺を飛んでいました。
以前にも 【アオスジアゲハ】 をアップしましたが、何とかきれいな姿を撮りたいものだと思っておりました。
せっかくの機会、こうなれば【アオスジアゲハ】と根競べです。
デジカメ片手に立ち止まり、身動きすることなく目だけで蝶の動きをひたすら追いながら待ちました。
わたしの思いが通じたのか、元気に飛び回るのに疲れたのか分かりませんが、アイビーの葉に止まり休憩してくれました。
アゲハチョウは通常翅を閉じて止まる場合が多いのですが、根負けしたよとばかりに、きれいな表翅を広げた姿、ありがたく撮らせていただきました。
体色が灰褐色と暗褐色のまだら模様ですので、土の上におりますとどこにいるのかが分かりにくい【イボバッタ(疣飛蝗)】です。
すこしゴツゴツとした感じの体つきですが、胸部背面にイボ状の突起があるところから、この名前がつけられたました。
歩いていきますと、ピョコンと飛び跳ねていきますので、「いたんだ」と分かるバッタです。なかなか一定の場所に留まらないのですが、なんとか撮影できました。
この夏は昆虫と出会う機会が多く、しかもあまり動かないでいてくれますので、不思議な気がしています。
駅までの途中に、野草が生い茂った空き地があります。
色々な昆虫観察ができる場所なのですが、今日は「キチキチ」と音を立て【ショウリョウバッタ(精霊蝗虫)】がわたしの目の前にご挨拶に出てきました。
日本に分布するバッタとしては最大種で、頭部が円錐形で斜めに反り上がり、先端に細長い触角を伸ばしています。
子どもの頃は「キチキチ」と音を立てて飛び立ちますので、「キチキチバッタ」と呼んでおりました。
危険を察っして、ぴょこんと飛び跳ねるバッタですが、わたしが写真を撮り終わるまでは、動かないでいてくれました。
聞くところによりますと、脚と翅を取り焼いて食べると、海老のような味がするそうです。
植物も昆虫も、自然が作り出す造形は、美しく面白いですね。
歩いていますと、左手の親指にに1センチにも満たない虫が、手に止まりました。
昆虫好きとしては、まずは堅い殻を持っていますので「甲虫類」とすぐに分析、特徴ある長い口ですので、「ゾウムシ科」とまでは分類できます。
この形の「ゾウムシ」は、鳥の鴫(シギ)のくちばしに似ているため、「〇〇〇シギゾウムシ」と呼ばれる分類がされています。
それぞれに好みの樹木があり、「コナラ」「ツツジ」「イヌビワ」等の名称が「〇〇〇」に入ります。
手に止まっているのは「クヌギ」の実に長いくちばしで穴をあけ、卵を産み付けますので【クヌギシギゾウムシ】となります。
本当に小さな昆虫ですが、特徴ある体つき、自然の造形の素晴らしさに見とれておりました。
これから秋にかけて、よく見かけるようになる蝶の【イチモンジセセリ】です。
蝶にしては胴体が太く、色合いも茶褐色の地味な為、蛾の仲間と間違われやすいのですが、セセリ科の仲間です。
後翅裏の銀紋が、立てに4個並んでいますので、この名前が付けられていま。
【チャバネセセリ】 と形は良く似ていますが、斑紋の違いで見分けられます。
口吻(こうふん)を長く伸ばして蜜を吸っている様子が見てとれると思いますが、よほどいい味なのか、写真を撮る間は動かないで助かりました。
この【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】全長1センチちょっとのとても小さなシジミチョウです。
小さいだけに飛翔力も早くて、なかなかカメラの画面にとらえることができません。
本来なら、花の回りを飛び回っているはずですが、なぜか葉の上で休憩していました。
台風の影響で雨の日が続き、お腹が空いているのかもしれません。
翅裏の淡い灰色地に、黒い斑紋が散りばめられた様子がよく分かります。
翅の表は、「メス」は黒地で、「オス」はきれいな青藍色の地模様ですが、残念ながら瞑想中のようで、翅を広げてはくれませんでした。
それにしても最近、 【ウラギンシジミチョウ】 【クツワムシ】 となぜか、写真を撮ってくれとばかりに、瞑想中の昆虫たちと遭遇いたします。
またもやアスファルトの道路の上に、わたしを出迎えるようにしている【クツワムシ】を見つけました。
以前にも 【ウラギンシジミチョウ】 が動かずにじっとしている場面に遭遇いたしましたが、不思議なことが重なります。
キリギリスの仲間でも別格の大きな鳴き声で、「ガチャガチャ」と鳴きますが、本来は夜行性ですから、朝方に姿を見せているのには驚かざるをえません。
動きも鈍く、飛翔力も弱いですので、車に轢かれないうちに早く移動してほしいのですが、こちらの心配もお構いなしに瞑想中のようです。
手でつかんで草むらに移動してやればいいのですが、暴れたりしますと足が折れたりしますので、仕方なしにそのままで立ち去りました。
アリさんの働きぶりは、グリム童話の『アリとキリギリス』でつとに有名です。
朝方駅に向かう途中で、一生を終えたオブラゼミを一生懸命に巣まで運ぼうとしているアリさんたちに遭遇しました。
自分達の何百倍の大きさのアブラゼミですが、力強く動かしていました。
アリさんにとっては自然のごちそうだと思いますし、自然界の輪廻ですね。
夕方帰宅する頃にはもうアブラゼミはなく、すさまじいアリの処理能力に驚いてしまいます。
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