我が家のベランダのアルミ手すりに、【ルリミズアブ】が休憩中でした。あまり飛翔せず、木の葉の上などでじっとしているのが好きな昆虫です。
【ルリミズアブ】が分類されているミズアブ科は、ハエ目(双翅目)ハエ亜科(短角亜科)の分類群のひとつで、約400属2000種の昆虫が記録されています。
写真の【ルリミズアブ】は全体に黒っぽく「メス」で、「オス」は胸部背面が青銅色~緑かかった銅色をしており、翅も茶色系です。体長15ミリほどのスリムな体型をしています。
本来の活動気は秋だと思いますが、天候異変の影響が昆虫の世界にも出てきているのかもしれません。
日本で一番名前を覚えてもらえている蝶は、<チョウ目シロチョウ科モンシロチョウ属>という分類を知らなくても、【モンシロチョウ(紋白蝶)】ではないでしょうか。
他の蝶に比べて、割合に「卵」を見つけやすいので、<卵 → 幼虫 → 蛹 → 成虫>という完全変態の観察などによく利用されています。
「ヒナギク」にとまり、朝の食事中の【モンシロチョウ】を見つけました。
朝日の光線の当たり具いからか、やや黒ずんだ後翅で、しかもかわいそうに少しばかりちぎれています。
一般的に【モンシロチョウ】は、全体的に白いのですが、後翅の色合いから見ると、蛹で越冬した「夏型」の成虫かもしれません。
後翅の欠損は、飛翔にはあまり影響がないように見えましたが、元気でいてほしいものです。
<「ナガミヒナゲシ」の柱頭の筋> を確認するためにあちらこちらと探索しておりましたら、体長1センチばかりの【ニシキリギリス】の若齢幼虫と出会いました。
【ニシキリギリス】の若齢幼虫は、背中に茶色の2本の筋が入ります。
キリギリス科キリギリス属の昆虫ですが、この属の総称として「キリギリス」と称され呼ばれています。
「キリギリス」は「バッタ」に比べますと、体長は短くて体高が高く、脚と特に触角が長いので区別はすぐに付きます。
また、前の2対の脚にはたくさんのトゲがあるのも特徴です。
近畿地方より西側に分布しており、鳴く虫の中では早めに鳴き出すようで、「ギ~ッ・チョン」という鳴き声をさせますが、草むらにいる成虫を見つけるのには、なかなか手ごわい相手です。
昨年 「クリトリア・ブルージャック(蝶豆)」 の種子をいただいた<Sさん>のお宅では、今が盛りと 「カロライナジャスミン」 の生垣がきれいに咲き誇っています。
その生け垣にたくさんの【セイヨウミツバチ】が、せわしなく飛び回って活動をしていました。
ミツバチ科ミツバチ属の昆虫で、世界中に9種が存在し、特に【セイヨウミツバチ】は全世界の養蜂の主役として、24の亜種が確認されています。
写真の働きバチさん、幼虫の餌やローヤルゼリーの原料とするため、花粉を団子にして後脚の脛節にある<花粉かご>にたくさん蓄えているのが見て取れます。
女王バチのため、動かないオスのため、それこそ身を「粉」にして働く姿、見ていてちょっとかわいそうかな気がします。
緑色の輝く体に、白い点模様を散りばめた【コアオハナムグリ(小青花潜)】が、黄色いフリージアの花でお食事中でした。
コガネムシ科ハナムグリ属の昆虫で、名前の通り花に潜りこんで花粉や蜜を食べる姿から名前が付けられ、漢字では「花潜」と表記されています。
一般の甲虫は、後翅を広げて飛ぶためには堅い前翅を立てないといけませんが、この【コアオハナムグリ】やカナブンの仲間は、後翅と胴体の間に溝があり、前翅をたたんだままで後翅を広げられますので、各段飛び立つ機動性が高い技を見せてくれます。
蝶と同じように紫外線目標定位によって、白い花弁の細かい花の 「ヒメジョオン」 などに多く集まります。
よほどフリージアの花がおいしいのでしょうか、体全体に花粉をこぼしての食事風景、微笑ましく眺めておりました。
一見、かわいい「テントウムシ」のような姿をしている甲虫ですが、衣類や皮製品、乾燥食品などを餌とする【ヒメマルカツオブシムシ】です。
カツオブシ科マルカツオムシ属で、写真では大きく写っていますが体長は<2ミリ程度>で、良く見ないと昆虫だとは気づきません。
幼虫で越冬して5~6日で成虫になりますが、幼虫期感が300日にも及ぶという珍しい生態を持っています。
背面は細やかなうろこ状の毛で全体が覆われ、<黄色・白色・褐色>の斑紋模様で、灰黄色の色合いを見せています。
暖かくなるこの時期は、冬物のセーターなどの衣替えの季節ですが、早速防虫剤を用意しないといけないようです。
見つけて嬉しい昆虫ではありません。
体長に比べて、随分と長い脚を持つガガンボが、「ヒメリンゴ」の白い花に停まっていました。
ハエ目ガガンボ科の昆虫ですが、細長い体型からして、嫌われ者の「ハエ」と同じハエ目の仲間とは思えません。
<卵・幼虫・成虫>と完全変態する昆虫で、成虫のエサは「花の蜜」です。
きっとこの「ヒメリンゴ」のお味、おいしいのだと思います。
幼虫のときは、土中で植物の根を食べています。
胸部は黄色で光沢があり、黒い3本の縞模様があるのが特徴です。
頭部も黄色で、上部が黒色の形態です。 (写真を、クリックしてみてください)
昆虫の成虫は4枚の翅が基本ですが、「ハエ」と同様にハエ目では第三関節の翅(後翅)が退化していて、見た目には2枚にしか見えません。
退化した(後翅)は、ふくれた棍棒状の構造になり<平均棍>と呼ばれ、飛翔する際のバランスを取る役目をしています。
今年最初の昆虫の記録ですが、気温も暖かくなり、これから活動する昆虫と接する機会が多くあればいいなと、個人的に期待しています。
家の玄関扉のガラス部分に、翅を広げて静止しているチョウ目シャクガ科ナミシャク亜科の【シロテンカバナミシャク】が、目に止まりました。
全幅3センチ程度の小さな「蛾」です。
12月も終わりがけのこの時期に、昆虫と遭遇するとは思っていませんでした。
翅の形でシャクガ科とすぐに分かりますが、シャクガ科も300種以上の「蛾」が分類されていますので、翅の特徴・触角の形等、特徴を押さえながらの同定作業は、大変でもあり楽しい時間でもあります。
この時期ですので、ささやかなクリスマスプレゼントかなと思いながら、翅の模様を眺めておりました。
シジミチョウ科の最も一般的なシジミチョウです。
翅の表側はオスは少し光沢のある水色で、メスは黒色をしていますので、雌雄を見分けるのは簡単です。
幼虫がカタバミを食草としていますので、都会でも人家周辺でよく見かける蝶です。
陽が落ちかけた夕方、神戸地方裁判所の前庭でオニタビラコにとまる【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】を見かけました。
翅の裏側は、灰色地に黒い斑紋が散りばめられていますが、微妙な夕方の光の中で幻想的な雰囲気を漂わせています。
並んでいる紋様の黒点一つの位置の違いで、「ルリシジミ」となりますが、こちらはなかなか見かけることができません。
夏場、 <スズメバチ> が頻繁に花の蜜を吸っていた功績で、いま「フウセンントウワタ」に大きな実がたくさんできています。
いまだに25度の夏日が続いている神戸ですので、秋らしさを感じませんが、「フウセントウワタ」の実に【ナナホシテントウ】がいました。
コウチュウ目テントウムシ科としては、一般的なテントウムシで珍しくもありません。
かわいい顔をしている割には、アブラムシやハダニを餌とする肉食性です。
わざわざとげのある狭苦しい所にいなくてもいいのにと思うのですが、温かい気温の中、越冬前の日向ぼっこをしているのかなと眺めておりましたが、どうやらお食事中でした。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ