JR各社は、3月17日にダイヤ改正します。JR九州が利用者の少ない区間で運行本数を前年度比117本減らすほか、JR四国も在来線の普通列車10本の運行を廃止。JR北海道は今回は大きな見直しはないものの、全体の約半分の路線が維持困難な状況となっています。人口減を背景に地方を営業基盤とする3社の鉄道事業は厳しさを増しており、3社は観光列車の運行など打開策を模索しているのが現状です。
JR九州は、今回のダイヤ改正で、在来線111本に加え新幹線6本の運行削減に踏み切りました。運行本数の減少率は3.7%で1987年のJR九州発足以来、最大。豪華寝台列車「ななつ星in九州」が人気を集める一方、地震で被災した熊本県など九州南部を中心に在来線の利用客が減少し、合理化を余儀なくされました。
JR北海道は、1日の平均利用者数が1人以下の根室線の羽帯駅を廃止します。今回のダイヤ改正での廃止はこの1駅だけですが、全路線の約半分にあたる10路線13区間について「自社単独では維持困難」と表明。そのうち、石勝線夕張支線(新夕張~夕張間16.1キロ)は2019年4月1日に廃止してバスに転換することが決まっています。他の路線についても支援を求めて地元自治体と協議していますが、財政的に余裕がない自治体が多く議論は難航しています。
大都市圏を基盤に持つJR東日本、東海、西日本と異なり、人口が少なく過疎化も進むJR九州、四国、北海道の3社は、本業の鉄道事業が構造的な赤字体質に陥っています。不動産や流通など事業の多角化で鉄道事業の赤字を補ないますが、不採算路線の維持は年を追うごとに厳しくなっています。
< あまつぼし(智頭急行提供) >
上郡(兵庫県上郡町)と智頭(ちず、鳥取県智頭町)を結ぶ、第三セクター智頭急行は、内外装をリニューアルした車両「あまつぼし」を3月18日(日)に運行開始すると発表しています。
2017年4月に内装工事をしたイベント車両の外装ラッピングが完了したことに伴うリニューアルデビューで、発表されたリリースによると、愛称は利用者や地域の人々から公募で選ばれています。
「夜空にきらめく星のように美しい列車、天空の津(港)に集う天上の星たちをイメージし、たくさんの利用者に、駅や沿線にでかけてもらえるよう願いを込めて「あまつぼし」と名付けられています。
紫を基調とした車体については、「自然あふれる智頭線沿線の澄みわたる夜空をデザインし、内装には地元の木材をふんだんに使用して、見ても乗っても智頭線の自然を満喫していただける車両に生まれ変わります。車体全体に広がる星の中に『ハート型の星』をデザインすることにより話題性を高め、『移動手段』から一歩進んだ記念撮影などの『観光手段』にいざなって、利用者の満足度の向上を目指す」としています。
通常は普通列車として運行していますが、イベントで使用する際にはカラオケ設備のほか、液晶モニター、トンネル壁面に映像を映す「トンネルシアター」、またテーブルも設置することができる仕様になっています。
神戸電鉄(神戸市兵庫区)は、有馬線の菊水山駅(同・北区)を23日(金)に廃止すると発表しています。同電鉄で駅が廃止になるのは、2013年2月28日の「新有馬駅」(北区)以来になります。
菊水山駅は1940(昭和15)年に開業。鵯越(ひよどりごえ)~鈴蘭台間の六甲山中にある同駅は利用が著しく少なく、2005(平成17)年3月26日からは営業休止になっていました。六甲山中の緑深い山腹にある駅で、駅の周辺に人家や施設がほとんどないことなどもあり、いわゆる「秘境駅」としても知られていました。
神戸電鉄によると「営業休止から13年が経過し、今後も営業再開に見合うご利用が望めないため、廃止する」としています。
小田急電鉄は2018年3月15日(木)、7000形電車「LSE」2編成のうち「7003☓11編成」を6月ごろに解体すると発表しました。
「LSE」は特急「ロマンスカー」用の車両で、1980(昭和55)年にデビュー。前面展望席、リクライニングシートなどを備えています。4編成が製造されましたが、現在残っているのは「7003☓11編成」と「7004☓11編成」の2編成です。
小田急電鉄は「7003☓11」編成」の解体理由について、2018年3月17日(土)のダイヤ改正から特急「ロマンスカー」の新型である 70000形「GSE」 に置き換えることと、運行異常時などの緊急時に、車両基地などで車両の収容スペースを十分に確保することを挙げています。
なお、残る最後の「7004☓11編成」は2018年3月以降も営業運転が継続されますが、「GSE」2編成目の導入後、2018年度中に引退する予定です。
京浜急行電鉄(東京都港区)は、京急のエース車両として活躍した 「2000形」 の引退を記念して「さよなら2000形記念乗車券」を2018年3月11日に発売しています。
(2000円・税込)で限定2018セットの販売(発売箇所は金沢文庫駅)。「京急久里浜駅から790円区間」、「新逗子駅から810円区間」、「三崎口駅から200円区間」、「金沢文庫駅から200円区間」の4種類の硬券のセットになっています。
また、購入者の中から抽選で50組100人を2018年3月25日に運行する特別貸切列車「ありがとう2000形」に招待されます。運行当日は引退直前の2000形車内や京急ファインテック久里浜工場で、鉄道タレントと共に、惜しまれながら引退する2000形の撮影会や交流会を実施する予定です。
「2000形」は2ドアのクロスシート車として1982年に登場。「快特」などの優等列車として都心から三浦半島までを運行していたほか、1988年の京急創立90周年記念に運行した「さわやかギャラリー号」などイベント列車としても活躍。また、1992年からは当時着席保証制の帰宅列車として運行を開始した「ウィング号」(現在は座席指定制)にも使用されていました。1998年からは通勤仕様の3ドアロングシート車に改造され、現在の赤い車体に白い細帯のデザインとなった。近年は羽田空港と新逗子を結ぶ「エアポート急行」を中心に運行されていました。
< 200系電車「忍者列車」(画像:Wikipedia)
伊賀市(三重県)と伊賀鉄道は、三重県西部を走る伊賀線(伊賀上野~伊賀神戸16.6㎞)の桑町~猪田道間に「四十九(しじゅく)」駅を3月17日(土)に開業すると発表しています。
四十九駅は1945(昭和20)年に営業を休止し1969(昭和44)年に廃止されていましたが、今回、旧駅から約300m北のイオンタウン伊賀上野の裏、桑町駅から0.7㎞、猪田道駅から1.5㎞の位置に、同じ駅名で「復活」します。
新駅は長さ47mのホーム1面で、待合スペース2か所やバリアフリー対応のスロープが設けられます。
四十九駅には、上野市~伊賀神戸間を走る全列車が停車。大人普通運賃は、伊賀上野駅から300円、上野市駅から200円、伊賀神戸駅から360円です。3月17日(土)はダイヤ変更が実施されるほか、新駅開業に際し出発式や記念入場券の販売などが行われる予定です。
< 「ハローキティ新幹線」のイメージ(画像:JR西日本) >
JR西日本とサンリオは2018年3月14日(水)、「ハローキティ新幹線」を今夏から運行すると発表しました。
西日本の地域活性化を目指す取り組みとして、500系新幹線と、サンリオのキャラクター「ハローキティ」がコラボ。案内人のハローキティが、西日本の地域を取り上げ、その魅力を発信します。
新幹線の外観デザインは、地域を「つなぐ」「結ぶ」という思いが詰まったリボンがモチーフに。1号車では、西日本の地域紹介が期間限定で行われます。最初は観光キャンペーン「山陰デスティネーションキャンペーン」が開催される鳥取県と島根県です。
2号車は「ハローキティ」の世界観で、「みんなが楽しめるよう、おしゃれにかわいく」装飾するとのこと。ほかにも、さまざまな企画を予定しているそうです。
JR西日本とサンリオは「『ハローキティ新幹線』で、新しい出会い、新しい旅の体験を。ハローキティといっしょに旅しよう」としています。
ちなみにJR西日本では、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』とコラボした500系新幹線 「500 TYPE EVA」 を2015年11月から運行中。外観はもちろん、車内も、エヴァの実物大コックピットなどが設置された1号車の「500 TYPE EVA 展示・体験ルーム」や、2号車の「特別内装車」などにより、新幹線に乗りながら『エヴァ』の世界観を楽しめます。運行 は2018年5月13日(日)までの予定です。
< (画像:JR九州公式サイト) >
JR九州は、特急「あそぼーい!」の運行を別府~阿蘇間で再開させるのにあわせ、別府駅(大分県別府市)と阿蘇駅(熊本県阿蘇市)で見送りや出迎えのイベントを行うと発表しています。
「あそぼーい!」は豊肥本線の熊本~宮地間で運行されていましたが、2016年4月に発生した熊本地震で豊肥本線の一部区間が不通になりました。この影響で、以降は、門司港~博多間や博多~ハウステンボス間など、別の区間で運行されていました。
2017年7月から2018年1月までは別府・大分~阿蘇間で運行。3月17日(土)のダイヤ改正からは、週末を中心に同区間を1日1往復します。
これに合わせて3月17日(土)、始発の別府駅では、午前9時40分ごろから特急「あそぼーい!92号」の出発見送りが行われます。別府市宣伝部長のキャラクター「べっぴょん」と別府駅長が出発合図を行い、ミス別府や別府市の人たちが阿蘇行きの列車を見送ります。
同日、阿蘇駅では12時20分ごろに特急「あそぼーい!92号」の到着出迎えが行われます。阿蘇市のキャラクター「あか牛くん」や阿蘇市の人たちが、列車の到着を歓迎して出迎えます。
当日、特急「あそぼーい!92号」の乗客には、阿蘇市から「特別なプレゼント」(JR九州)が阿蘇駅で渡される予定です。
< (画像:ビッグカメラ) >
JR東日本商品化許諾を受けたビックカメラオリジナルモデル第1弾「COOLPIX W100 E5」は、JR東日本の新幹線E5系「はやぶさ」のカラーリングを採用し、前面から見るとポップな印象だ。税別価格は1万9800円。
東京~新函館北斗駅間を結ぶ新幹線E5系「はやぶさ」は、2011年3月から営業運転を開始。愛称は一般公募を参考に「はやぶさ」が選ばれました。
上部の緑と下部のグレー、その間にマゼンタが配置された「はやぶさ」の車両のカラーリングは、今回のニコン「COOLPIX」限定モデルでも忠実に再現。しかも、今や世界的に有名なキャラクターとなった <初音ミク> を連想させます。
<初音ミク>は17年8月31日に誕生10周年を迎え、PC用ソフトの枠を越え、今やさまざまな分野で コラボレーション しています。この独特の色合いの緑は、子どもにとっては大好きな新幹線E5系、その親世代にとってはミクカラーのようです。
「COOLPIX W100 E5」の発売日は3月16日(金)。ビックカメラ、コジマ、ソフマップのカメラ取扱店とビックカメラ・ドットコムでは3月7日から先行予約を受け付けています。水深10mまでの防水性能、対衝撃・耐寒・防塵のタフネス性能を備え実用性は十分。さらに先行予約者には、コレクター性の高い新幹線E5系のオリジナルポストカードがプレゼントされます。
今後も続くと思われるJR東日本☓有名メーカーのコラボモデルが気になります。
JR九州は、観光列車 「SL人吉」 にちなんだオリジナル弁当やグッズを新たに発売すると発表しています。
「SL人吉」は2009(平成21)年4月25日に運行を開始し、今年で10年目を迎えます。1922(大正11)年製造の8620形蒸気機関車(通称「ハチロク」)58654号機が客車3両を牽引(けんいん)し、春から秋にかけて土休日を中心に熊本~人吉間を走ります。
新発売のオリジナル弁当は「86(ハチロク)弁当」です。熊本の老舗洋食店「五車堂 本店」が考案したもので、熊本県産のブランド牛「和王」を使用したハンバーグをはじめ、熊本県産米「森のくまさん」など、九州の食材を使用しています。価格は1200円(税込。以下同じ)。熊本発・人吉行きの「SL人吉」で販売されます。予約も可能です。
このほか、オリジナルのタオル(1000円)や缶バッジ(200円)も発売されます。
「SL人吉」の2018年の運行は、3月17日(土)からです。
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