記事検索

神戸:ファルコンの散歩メモ

https://jp.bloguru.com/falcon
  • ハッシュタグ「#読書」の検索結果1761件

今年の読書(9)『日光代参:新・古着屋総兵衛3』佐伯泰英(新潮文庫)

スレッド
今年の読書(9)『日光代参:新...
徳川家康の命を受け表向きは古着を扱う大黒屋として、裏の顔はいざという時に武力を持って隠れ旗本として将軍家に代々使えてきた鷺沢一族の連絡役「影様」が、何やら不審な動きを見せる前作 『百年の呪い』 でした。

将軍家と鳶沢一族の連絡役としての「影様」こと御側衆<本郷康秀>が、将軍家斉の代参として、日光東照宮に出向くことになり、第10代目古着屋総兵衛勝臣は<本郷康秀>の極秘の代参を訝り、部下の<百蔵>・<天松>を伴って一行を追いかけます。

本来「影様」として鳶沢一族と一心同体の「影様」ですが、裏側で鳶沢一族と交易面で敵対する薩摩島津藩と共謀、大黒屋を乗っ取る陰謀が分かり<勝臣>は、一族を守るために、<本郷康秀>の野望を打ち砕きます。

これと並行して、大黒屋の貿易船「大黒丸」、<勝臣>が母国の交趾(ベトナム)から一族で乗船してきた「イマサカ号」の修理も終わり、いよよ外洋の交易に出向こうとするところで第三巻は終わります。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(8)『百年の呪い:新・古着屋総兵衛2』佐伯泰英(新潮文庫)

スレッド
今年の読書(8)『百年の呪い:...
<新・古着屋総兵衛>シリーズとして、前作 『血に非ず』 で無事に第10代総兵衛を継いだ<勝臣>でしたが、異国の地ということもあるのか頭痛を感じる日々が続いていました。

第9代目も若死にしたということもあり、<勝臣>は、ベトナムから同行させていた今坂一族の卜師<梅香林>に視てもらうと、大黒屋の敷地を囲むように「闇四陣」の呪いを掛けられたことが判明します。

またこの「闇四陣」は、鳶沢一族が住む鳶沢村にも掛けられており、<柳沢吉保>が綱吉の亡くなった93年前の宝永6(1709)年に、100年目にして鳶沢一族を滅ぼさんがために仕組まれた呪いでした。

総兵衛たちは、無事にこの「闇四陣」の陰陽師<賀茂日睡>を仕留めますが、相方の風水師<李黒>が、なぜか鳶沢一族と一心同体の「影様」である<本郷康秀>とつながることを突き止めたところで、第二巻目は終わります。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(7)『血に非ず』佐伯泰英(新潮文庫)

スレッド
今年の読書(7)『血に非ず』佐...
徳川家康との密約を受け、表向きは古着屋の鑑札をもらい受け、事があるときには隠れ旗本<鳶沢家>としての任務を受けた初代古着屋総兵衛から約200年を経過した享和2(1802)年を舞台に、物語は進みます。

初代古着屋総兵衛に始まり、中興の祖6代目<勝頼>の活躍を経て、7代目<勝成>、8代目<勝雄>との流れは、すでに<古着屋総兵衛>シリーズとして全11巻にて刊行されており、これは<新・古着屋総兵衛>シリーズとしての刊行です。

9代目<勝典>が36歳の若さで労咳のために瀕死の床の中、一族の長老たちの前で「血に非ず」という言葉を残して亡くなります。
そんな折、6代目が大黒丸をもって海外に出向いた際、難破して立ち寄った交趾(ベトナム)にての落胤である<今坂勝臣>が、江戸富沢町の大黒屋に現れます。

第10代目総兵衛と名乗りを上げたとき、その世に「影様」から100年ぶりに呼び出し状が届き、この先怪しげな雲行きが漂う第1巻目の幕開けでした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(6)『死角』マイクル・コナリー(講談社文庫)

スレッド
今年の読書(6)『死角』マイク...
ロサンジェルス市警の殺人課刑事<ハリー・ボッシュ>を主人公に据えたシリーズで、14冊目にあたります。
1992年からのシリーズですので、はや20年を超えて書かれており、当初は「扶桑社文庫」からの刊行で、7話ぐらいまでは続けて読んでいました。

久し振りに読みますと、当時若かりし<ボッシュ>も56歳になり、一度警察を辞めて私立探偵になりましたが、再度ロス市警に戻った背景で事件が進みます。

放射能物質「セシウム」が、妻が監禁されたことにより持ちだした医者が射殺死体で発見され、テロリストの関与が浮かび上がります。 FBIの戦術諜報課のメンバーが主導権を握ろうとする中、<ボッシュ>はあくまでも殺人事件として捜査を進めていきます。
「セシウム」の早期回収だけを目論むFBIと対立しながら、<ボッシュ>独特の捜査が、緊迫する時間の流れの中で展開していきます。

前作『エコ・パーク』がらみの部分もあり、シリーズとして読んでいないハンデを感じましたが、ロス市警復帰後の初事件として<ボッシュ>の手並みが十分楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(5)『愛おしい骨』キャロル・オコンネル(創元推理文庫)

スレッド
今年の読書(5)『愛おしい骨』...
ミステリー史上もっともクールなヒロインとして、ニューヨーク市警巡査部長<キャシー・マロリー>シリーズ(9冊)で有名な<キャロル・オコンネル>ですが、これはノン・シリーズとして2冊目になります。

カリフォルニア州の北西部の広大な森林に隣接する小さな町コヴェントリーが舞台です。
主人公の<オーレン>は、17歳の時に2歳年下の写真好きの弟<ジョシュア>を、森の中で見失います。住民総出の救出作業も無駄に終わり、<オーレン>は街を去り、軍隊に入りましたが、母親代わりの育ててくれた家政婦<ハンナ>の手紙により、20年ぶりに父の住む故郷の街に戻ってきます。

<ハンナ>からの手紙で、弟らしき「骨」が自宅の玄関先に置かれ続けることを知り、軍隊では刑事として活躍していた<オーレン>の捜査が始まります。

登場する人物たち誰でもが犯人として考えられる状況描写にともない、登場人物たちの人間性が細かく描写されているのは、さすが著者の技量です。
いつもながら、作品全体に散りばめられた伏線の見事さに驚かされる構成の510ページという長編ですが、一気に最後まで読まざるをえない一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(4)『鬼』高橋克彦(日経文芸文庫)

スレッド
今年の読書(4)『鬼』高橋克彦...
本書は、タイトルにあるように「鬼」を主題にした短篇が5話まとめられています。

貞観8(866)年の<応天門の変>から永祚元(989)年の123年間の時代を背景に、「陰陽寮」に所属する陰陽師たちの物語です。

登場する陰陽師たちは、<滋岡川人>・<弓削是雄>・<加茂忠行>・<加茂保憲>、そして<安倍清明>です。

悪霊・怪異などのあやかしの物語ですが、平安時代の都を舞台に、出世欲に取り付かれた政事の裏側をも描いており、”いつの世でも人は鬼より怖い” ・ ”げに、人の心はおそろしきものよ”との文言は、いい得て妙でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(3)『見当たり捜査25時』姉小路祐(徳間文庫)

スレッド
今年の読書(3)『見当たり捜査...
指名手配者の顔写真を記憶に刻み、繁華街やパチンコ店などで犯人を発見する任務を「見当たり捜査」と呼び、大阪府警捜査共助課通天閣分室を舞台として物語は進みます。

主人公は<逃げ得はゆるさない>を信念に捜査に励んでいる<浦石大輔>と女性警察官で市民啓蒙の部所に配属されている<姫子>の、<浦石>夫婦です。

熱海にある老舗ホテルを巡る殺人事件が起こり、犯人が大阪に逃亡したという警視庁の捜査依頼で、「見当たり班」は見事に被疑者を逮捕するのですが、被疑者には一卵性双生児の兄弟がおり、捜査はおもわぬ方向に進んでいきます。

法廷小説を読み慣れて刑法に通じている読者には、途中から「これはこうなるな」と結末が読めてしまう展開になるのですが、関西弁の会話とコンビの<浦石>夫婦の活躍が楽しめましたので、「よし」として読み終えました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(2)『おらんくの池』山本一力(文藝春秋)

スレッド
今年の読書(2)『おらんくの池...
『週刊文春』にて、2002年6月6日~2003年12月25日に掲載されたエッセイ集で、発刊は2005年11月、今は文春文庫として出ています。
1997年に『蒼龍』で第77回オール讀物新人賞を受賞、作家生活に入り、『あかね雲』にて2001年第126回直木賞三十五賞を射止めています。

3回の結婚にして初めて子供を持ったことを書いた『家族力』以来2冊目のエッセイ集になりますが、直木賞受賞作家と言うことで『週刊文春』からの依頼エッセイだったのではないでしょうか。

著者は高知県出身、「おらんく」とは「おれの家」という<土佐弁>です。
立ち呑み仲間として、「神戸高知県人土陽会」理事の <Nさん> がおられ、お話ししていますと<土佐弁>が出てきますので、話しの話題にでもなればと手にしました。

中学校を卒業して東京の工業高校に新聞配達をしながら卒業した苦労人だけあって、随所に優しさがにじみ出ており、各エッセイの最後の一行が<土佐弁>で書かれているのも楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

今年の読書(1)『町人~その社会史的考察~』坂田吉雄(清水弘文堂)

スレッド
今年の読書(1)『町人~その社...
今年の読書の一冊目は、昨年末に古書店巡りをして手に入れてきました『町人』です。
本書は、1968(昭和43)年9月25日発行と古いのですが、江戸時代の時代小説が好きですので、当時の背景を知るにはいいかなと購入してきました。

著者の経歴を調べますと(1906~2000年8月4日没)、1930年に京都帝国大学哲学科の卒業、そのまま京都大学に残り日本近世・近代史を研究されてきたようです。

「町人」とひとくくりをすることなく、「江戸町人」と「大阪町人」、最後は「堺町人」を分析し、それぞれの社会背景と「町人道」の違いについて語られています。

幕府や大名・武士との関わりの中で、「宵越しの金はもたない」という江戸の生き方と、<天下の台所>として経済の中心として発達した大阪の算盤勘定の生き方、それぞれの対比が面白く読めました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

寝正月の準備<次年度の読書>

スレッド
寝正月の準備<次年度の読書>
<今年の読書>シリーズとして読んできた書籍のコメントも、今年は159冊を数えました。
毎年目標としている年間120冊を、今年も読み終えましたので、わたし的にはひと安心です。

買い置きしている枕元の書籍が2、3冊になってきますと、どうも落ち着きません。

この正月休みは1月5日(日)までと、例年に比べて長く、特段予定もありませんので、じっくりと読書の時間が取れそうです。

海外ミステリーから時代小説、警察小説から心理ミステリーと、相変わらずとりとめもない分野での乱読ですが、この冊数があればなんとか初出の6日(月)まで、安心して寝正月が過ごせそうです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

ワオ!と言っているユーザー

  • ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
    ログイン
  • まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
    新規ユーザー登録へ
ハッピー
悲しい
びっくり