今年の読書(75)『武士の献立』大石直紀(小学館文庫)
6月
11日
6代目の加賀藩主<前田吉徳>の側室<お貞の方>に使える女中の<春>は、江戸の有名な料亭の娘で、料理の手ほどきを小さい頃から仕込まれていました。
一度は商家に嫁いだ<春>ですが、気の強さが災いして一年ばかりで出戻ってきます。
そんな折、加賀藩江戸屋敷の料理方<舟木伝内>に料理の腕を見込まれ、ぜひ息子<安信>の嫁にと懇願されてしまいます。
熱心な<伝内>の口説きに負け、<春>は江戸から金沢へと嫁入りするのですが、4歳年下の<安信>は、「包丁侍」という立場に満足せず、料理には目もくれることなく剣術に励み、これには何かの裏事情あるのではと感じ始めます。
加賀藩のお家騒動を背景に、料理を通して家族や男と女のヒューマンドラマが楽しめる一冊でした。
投稿日 2014-06-12 09:32
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2014-06-12 09:36
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