「蛾」の種類も多くて同定するのが難しいのですが、「蠅」の世界も日本だけで約60科、3000種近い「蠅」が分類されています。
白い壁に休憩中の「蠅」を見つけました。
腹部に生える毛などの特徴ある姿から、ハエ目(双翅目)の「ヤドリバエ科」か「ニクバエ科」かと分かるのですが、どちらも良く似た感じです。
「ヤドリバエ科」は、ハエ目の中で最大の種類をもち、「ニクバエ科」だけでも100種類を超えています。
最終的には腹部側面に対としてある白斑を決め手として、間違っているかもしれませんが、ニクバエ科ヤドリニクバエ亜科の【ギンガクヤドリニクバエ】と同定しました。
名称通りオスは、額の部分が左右2枚の鏡のように銀白色に輝くとされています。
「ハチドリ」に似て、ホバリング(空中停止)をしながら花の蜜を吸う【ホシホウジャク(星蜂雀)】です。
体はずんぐりむっくりで、小さな花や細長い花には止まることが出来ません。ホバリングで体を停止、時に後退を繰り返しながら、長い口吻を花に刺し込み、吸い蜜行為をせざるを得ません。
チョウ目(鱗翅目)スズメガ科ホウジャク属の「蛾」で、初夏から晩秋にかけて発生を繰り返します。
成虫は全体的に焦げ茶色で体長50ミリ弱、後翅中央から付け根にかけて黄橙色をしており、飛んでいるとよく目立ち、「蜂」の模様に擬態していると考えられます。
腹部には、2対の橙色の紋があり、また腹部後側にある白い帯も目立ちます。
成虫はアベリア、コスモス、ラベンダーなど多くの花に訪れますが、幼虫は「ヘクソカズラ」を食草としています。
夏から秋にかけて個体数が増すセセリチョウですが、コスモスの花で蜜を吸っている【オオチャバネセセリ(大茶羽挵)】を見つけました。
幼虫の食草は笹や竹類、ススキなどのイネ科ですので、山間部で見かけることが多い種です。
チョウ目(鱗翅目)セセリチョウ科オオチャバネセセリ属に分類され、ロシア沿岸・日本・朝鮮・中国・台湾などの東アジアに分布しています。
「チャバネセセリ」や「イチモンジセセリ」に似ていますが、本種は翅がやや長めで、裏翅に入る白紋が 「イチモンジセセリ」 のように一直線で4個ではなく5個あり、がたがたとした模様です。
黄色い花を咲かせている 「セイタカアワダチソウ」 の花穂に、潜り込むようにして蜜を吸っている【シロオビノメイガ(白帯野螟蛾)】です。
撮影しようと近付きますと、すぐに危険を察知してかすぐに飛び立ち、近くの葉の裏側などに隠れてしまいます。
上からの翅の模様 は何枚か撮影出来ていますが、翅の裏側から撮影できる機会に巡り合えるとは思ってもいませんでした。
頭部が欠け、体全体を写し込めてはいませんが、昆虫好きとしては貴重な記録になりました。
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「チェリーセージ」の花の蜜を必至で吸っている、【クマバチ(熊蜂)】と遭遇しました。
ハチ目(膜翅目)コシブトハナバチ科クマバチ属の大型のハナバチで、約500種が分類されています。
日本固有種の蜂で、北海道から九州にかけて広く分布する<キムネクマバチ>を指すのが一般的です。
体長は3センチほどあり、ずんぐりとした体形で、胸部には細かい黄色の毛が目立ち、全身・翅とも黒色をしています。
大きな翅音をさせて飛行し、体形と合わさりますと獰猛な感じがしますが、性格はいたっておとなしく、オスは針をもたず、メスだけが毒針を持っています。
カメムシ目(半翅目)カメムシ亜目に分類される昆虫の総称として<カメムシ>と表記しましたが、標準和名で<カメムシ>という名称の昆虫はいません。
道端や空き地がありますと、生えている野草に自然と目が行き、なにか昆虫はいないかと観察してしまいます。
体長4ミリほどの小さな昆虫と出会いました。
突き出た頭部の形状と長い触角、頭部の左右に突き出した複眼の形から、カメムシ亜目の昆虫だと分かるのですが、調べた範囲では特定名まではたどり着けませんでした。
2個の白い斑紋と、特徴ある甲羅の模様ですから、すぐに同定できるだろうと考えていたのですが、珍しい種なのかもしれません。
台風27・28号の影響もなくなり、本日は小春日和の神戸です。
気温も秋らしくなり、<ファルコン昆虫記>も更新できずに今年も終わりかなと考えていましたが、ヌルデの葉の上に【ナミテントウ(並天道虫)】を見つけました。
体長5ミリほどの小さなテントウムシでしたので、一瞬真っ黒い体色かなとおもいましたが、わずかに朱色が上翅の両肩に見受けられる珍しい斑紋がありました。
少し季節外れの感がありますが、どの世界にも変わり種はいるようです。
遠目に見て 「ハラン」 の葉の上にキリギリス類かなと思う一匹を見つけましたが、なにやら異様な姿をしていますので「んん?」と感じ近寄りますと、【サトクダマキモドキ(里管巻擬)】でした。
自然界の中で活動をしている昆虫も弱肉強食の環境の中で活動していますので、危険な場面やおもわぬ出来事を体験してきてるとおもいます。
触角の取れたキリギリス、上翅の剥がれたテントウムシ、翅が欠けた蝶など、枚挙に困りません。
この【サトクダマキモドキ】もご多分にもれず、右側の翅がおかしな形に変形しており、後脚もありません。
大きな強敵から難を逃れてきたのだと想像できますが、無事に次世代に生命をつないでほしいものです。
きれいに咲いている 「セイタカアワダチソウ」 の花に、体長10ミリ程の【ミズアブ(水虻)】を見つけました。 (後方には 「コアオハナムグリ」 がいました)
ハエ目(双翅目)ハエ亜目(短角亜目)ミズアブ科の昆虫で、世界で400属2000種、日本では70種以上が分類されています。
頭部・胸部とも黒色で、翅は茶褐色、足は脛から先が茶黄色、腹部に黄色い斑紋があり、触角は長めです。複眼がひっついていますので、オスだと分かります。
水田や池、湿地に生息していますが、幼虫は水生で肉食性であり、10~50℃の温度に棲むことができ、温泉に生息していることで有名で別名「オンセンアブ」とも呼ばれています。
「モドキ」と名前が付いていますので本家があるわけで、「クツワムシ」のことを「クダマキ」と呼び、姿が似ていて里で見かけますので【サトクダマキモドキ(里管巻擬)】です。
標高200メートルを超えた山地には、「ヤマクダマキモドキ」がいますが、こちらは第一脚が赤茶色をしていますので、見分けることができます。
バッタ目(直翅目)キリギリス科に分類され、全身が緑色のきれいなキリギリスの仲間です。
木の上に棲み、植物の葉を食べますので、虫食いされた葉の回りを探しますと、見つけることができます。
卵で越冬、幼虫は5~6月ごろに孵化し、成虫の発生は8~11月頃です。
残念がら、幼虫とはいまだ遭遇の機会が無く、成虫とは違った体形の姿を確認出来ていません。
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