ひとマス1.5ミリの網戸ですので、本種の大きさは体長4ミリ程と小さな【ケアカカツオブシムシ(毛赤鰹節虫)】です。
コウチュウ目(鞘翅目)カブトムシ亜目カツオブシムシ科の昆虫で、 「ヒメマルカツオブシムシ」 「マダラカツオブシムシ」 などと同じ仲間になります。
幼虫は毛織物などの繊維質を餌とする害虫で、成虫は花の蜜などを餌としています。
干からびた動物のタンパク質を食べる性質を利用して、脊椎動物の骨格標本作りに貢献する昆虫です。
「シリアゲムシ(挙尾虫)」は、<生きている化石>といわれる昆虫で、恐竜が繁栄しはじめる中生代の手前の古生代ベルム紀に化石が見つかっています。
「トンボ」や「ゴキブリ」も古生代から化石が発見されていますが、これらは<蛹>にならない不完全変態の昆虫です。
系統的には、チョウ目(鱗翅目)の「蝶や蛾」の先駆けともいえる原始的な昆虫です。
シリアゲ目(長翅目)シリアゲ科に分類され、<目>としては世界中で600種ほどしかいない小さな群です。
「シリアゲムシ」のオスは、腹部末端に交尾の際にメスを掴まえておくハサミのような器官を、サソリのように持ち挙げる姿勢を取りますので、この名が付けられていますが、毒はありません。
<吻>が長く、むちのような細長い触角と付属肢、膜状の翅を持つ華奢な昆虫です。
コウチュウ目(鞘翅目)オサムシ亜目に分類される、あるいはこれに近い科の中からめだったモノを除いた昆虫を、まとめて<ゴミムシ(塵虫・芥虫)>とまとめて呼称しているようです。
名前に「ゴミ」がつくのは、獲物となるミミズやカタツムリなどの小昆虫が多いゴミ溜めによく見受けられるからで、決して「ゴミ」を食べているわけではありません。
<ゴミムシ>には様々な形態や生態のモノが多く、一般的にやや腹背が扁平で、顎が大きく発達した咬む口を持ち、糸状の触角で獲物の匂いをかぎ分けています。
「オサムシ」 類と同様に翅が退化してありませんので飛ぶことができず、そのため獲物を捕獲する動作が機敏で、すごい速さで動き回る活動的な夜行性の昆虫です。
日本には1600を超える種があるようで、前胸部の形が微妙に違うだけで種が変わり、顕微鏡的なレベルでの同定が必要です。
特に特色のない場合は、微妙な違いで種が違いますので同定するのが難しい<ゴミムシ>です。
【セグロカブラハバチ】は、ハチ目(膜翅目)ハバチ科に分類され、体長10ミリほどの大きさしかありませし、毒針を持っていませんので「蜂」としては安全な部類に入ります。
全身が真っ黒で翅も黒色です。腹部に白色の紋が入り、翅の左右の縁にも白色の紋がみられます。
幼虫は、「ギシギシ」などのタデ科の葉を食草とし、芋虫形で気門の周りが黒く縁どられた模様を持っています。
1年に3回以上世代交代を繰り返す多化性で、5~11月の間に発生、土中に潜って蛹化で越冬、翌春に羽化して出現します。
終齢幼虫の体長は40ミリ前後、胴部は黒褐色もしくは暗褐色で、胴部・腹部の背面には桃色の紋様が入り、 「ナミアゲハ」 の幼虫と同様に<鳥の糞>に擬態していると思うのですが、なんとも目立つ色です。
幼虫は5月頃に老熟し、土中に潜って蛹化、翌春に羽化して出現する、チョウ目(鱗翅目)シャクガ科エダシャク亜科に分類される「蛾」です。
「ギフチョウ」などと同じく、春だけの活動で競合の激しいい時期は休眠をしている、いわゆる「スプリング・エフェメラル」の仲間に当たります。
成虫は開張30ミリ前後、前翅は左右に伸ばし、後翅は扇子のように折り畳み、とまっている姿は<T>字型になる、特徴ある姿をしていますが、短い活動期間ですのでなかなか成虫を観察する機会に恵まれません。
成虫ですので本来は、花の<雌しべ>で花粉を食べているい筈ですが、休憩中のようです。
コウチュウ目(鞘翅目)コガネムシ科スジコガネ属に分類され、体長は8ミリと小型です。
前胸背板は黒褐色で、上翅は茶褐色、腹部側面に長い毛が生えています。
種名の「カタモン」は、斑紋には少しばかり個体差がありますが、上翅上部の肩あたりに斑紋あるものや、全体に散らばるものなど黒い紋様が見られます。
雑木林周辺で多く見られ、幼虫は土の中で植物の根を食べて大きくなります。
ふらふらとよく飛びまわりますが、すぐに地面にとまる【テングチョウ(天狗蝶)】です。
「ツツジ」の花びらが散った中で休憩中をしているのを、早速撮らせていただきました。
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科テングチョウ亜科テングチョウ属に分類されていますが、世界には10種ばかりで、日本では本種だけで1属1種です。
頭部の触角の内側に<パルピ(下唇髭)>と呼ばれる器官が長く伸び、これを天狗の鼻に見立てて和名が付けられています。
幼虫はアオムシ型で、ニレ科のエノキなどの葉を食草とし、蛹は他のタテハチョウ科と同様に尾部だけで逆さ吊りの<垂蛹型>です。
一般的にコウチュウ目コメツキムシ科に属する昆虫を、総称的に「コメツキムシ」と読んでいますが、和名を「コメツキムシ」と称する種はいません。
日本固有種の 「フタモンウバタマコメツキ」 のように特徴のある種はすぐに同定できますが、黒色の翅を持つ「コメツキムシ」は多数あり、微妙な違いで別の種になるだけに厄介です。
頭部の比率が縦長でも横長でもなく中心に溝のような窪みがない、胸部背の両先端部が外に飛び出しておらず内側に曲がっている、脚や触角が赤褐色である等の特徴から【クシコメツキ】と同定しました。
良く似た種に「クロツヤクシコメツキ」や「アカハラクロコメツキ」がいるのですが、どちらにしても、8亜科あるうちのクシコメツキ亜科クシコメツキ属の「コメツキムシ」には間違いなさそうです。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科は8種の亜科に分かれていますが、そのひとつのエダシャク(枝尺)亜科には、木の枝に擬態する「シャクトリムシ(尺取虫)」がいます。
体表に灰褐色の斑紋などが入り、樹皮とまぎらわしい体色をしていますが、この【チャノウンモンエダシャク】もそのひとつです。
天敵から身を守るため、尾脚(疣足)で体を支え、全身を真っ直ぐにさせて角度を持って立ち上がりますと、まるで短い枝そのものの姿に見えます。
幼虫は、名称通りチャノキ(ツバキ科)に被害を与えるようで、サクラ(バラ科)やブナ科・ニレ科・ツツジ科など広く食草としています。
成虫は開張寸法が、オスは35~45ミリ、メスは45~60ミリとメスの方がかなり大きくなり、翅上部は褐色で、黒色の明確な外横線が入り、その下側は淡い褐色に切り替わっています。
昨年最後に目にした幼虫が 尺取り歩きをしていた【アトジロエダシャク】 でしたが、今年も遭遇することができました。
チョウ目(鱗翅目)シャクガ科エダシャク亜科に分類されており、幼虫は俗に言う「シャクトリムシ(尺取虫)」です。
大きな黄緑色の頭部を持ち、1対の腹脚・尾脚とも黄緑色で大きく、体表全体には白色の盛り上がった模様が入ります。
成虫は花の蜜を餌とし、幼虫はブナ科・ニレ科・バラ科・カエデ科等、多種の広葉樹の葉を食草としています。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ