上手にホバリングをして花から花へと飛びまわる【ホソヒラタアブ(細扁虻)】ですが、平地でも割と見かける機会が多いとおもいます。
ハエ目(双翅目)ハナアブ科ホソヒラタアブ属の昆虫で、体長は10ミリ前後と小さく、細くて平たい体つきをしているところから名前が付いています。
腹部は黄橙色と黒色の縞模様で、それぞれに太い帯と細い帯との組み合わせが2ヶ所あり、この縞模様は身を守るための「ハチ(蜂)」への擬体色です。
幼虫は「アブラムシ」や「カイガラムシ」を餌とし、成虫は花の蜜や花粉を食べて育ちます。
3月~11月頃まで活動をし、成虫は越冬してまた春先に活動を始めます。
いろいろと手を尽くしても、同定できない<昆虫>には手こずらされます。
網戸のひとマスが1.5ミリですので、体長2ミリと小さくて、コンパクトデジカメでの撮影では限度がありますが、なんとか全体像は判断できるとおもいます。
ひと目見たとき、「なんと長い触角」だと思えたのですが、頭部前方には「触角」らしきモノがありその下には眼があるようで、どうやらこれは体長に比べてとてつもなく長い 第一肢 のようです。
翅が2枚ですので「ハエ目(双翅目)」だと判断していますが、世界に130科22000種が分類されていますので、とても特定までいたりません。
触角が短いですので、「アブ」や「ハエ」が分類される「短角亜目(ハエ目)」までは分類できるのですが、その先は素人では無理なようです。
「オオスズメバチ」の <女王蜂> も貫禄がありますが、 【クロオオアリ】 の<女王蟻>も、大きな頭部が目立つ、なかなかの面構えをしています。
5~6月のよく晴れた風の弱い日の昼過ぎから夕方にかけて、数匹の雄アリと雌アリが巣の中から出てきて、「結婚飛行」を行い交尾をしますが、雄アリは交尾後に死んでしまいます。
「結婚飛行」は各地域で特定の1~2週間の期間しか行われず、限られています。
交尾の終わった雌アリは翅を落として地面に単独で巣を作り、新しいコロニーの第一歩を踏み出します。
<女王蟻>によって掘られた巣は速やかに閉じられ、中で10個ほどを産卵、最初の<働き蟻>は<女王蟻>の体内の栄養によって約1ヶ月で育ち、巣の口を開いて餌探しに出かけ、大型のコロニーに成長するまでに4~5年を費やします。
平地や山地に生息する大型のチョッキリ類で、体長10ミリほどです。
コウチュウ目(鞘翅目)オトシブミ科の昆虫ですが、吻の長い姿は 「クヌギシギゾウムシ」 や 「ヒゲナガホソチクゾウムシ」 などのゾウムシ科の昆虫ととよく似た姿をしています。
体色は濃い赤紫色で金属光沢があり美しい色合いを見せ、背面は黒褐色の短毛で覆われ、<吻>は太く長く、やや青みを帯びています。
前胸下面両側に突起がなく、<吻>の真ん中あたりから触角が伸びていますので、写真の【モモチョッキリ】は<メス>です。
モモやナシ、ビワ・リンゴなどの木の実が膨らみ始めた頃、<メス>は実に産卵、その実の付いた枝を 「チョッキリ」と地面に切り落とします。
そこで孵化した幼虫は果実の実を餌として育ち、成熟した成虫は地面に穴を掘り<蛹>となり、秋の終わりごろ羽化した成虫は、そのまま穴の中で越冬、春先にまた表れてきます。
月曜日に<生きた化石>として 「ホソマダラシリアゲ」 を紹介しましたが、同じシリアゲムシ目(長翅目)シリアゲムシ科シリアゲムシ亜科の【ヤマトシリアゲ】です。
体は黒色で体長15ミリ前後、翅に2本の太い黒帯が入り、白く抜ける斑紋の形は多少個体差があります。
この時期に現れるモノは比較的大きく、晩夏に現れるモノは小さくて黄色っぽい体色ですので、「ベッコウシリアゲ」と呼ばれ、昔は別種と考えられていました。
オスの腹部先端は「ハサミムシ」のように鋏(交尾器)がありますので、写真は細く尖っていますのでメスです。
オスはメスに餌を与え、メスが食べている間に交尾するといいう、面白い習性を持っています。
近寄りますと、すぐに飛び立つ俊敏なハチ目(膜翅目)ハバチ科の【ニホンカブラバチ】です。
体長は7~8ミリ前後、頭部が黒くて翅が透明感のある黒色で、胸部と腹部は橙色(もしくは黄色)をしており、中肢・後肢の脛節は黒色です。
胸部の橙色が無ければ 「ハグロハバチ」 とよく似ていますが、こちらも毒針はなく、他の昆虫に対して警告色として目立つ橙色で身を守っていると想像できます。
幼虫は真っ黒い芋虫さんで、少し体表に突起物を持ち、「アリッサム」・「アブラナ」・「ナズナ」 などアブラナ科を食草としており、<菜の黒虫>と呼ばれています。
昨年最後に部屋の網戸に飛来した昆虫は、カメムシ目カメムシ科の 「チャバネアオカメムシ」 でしたが、今年一番の飛来も同じ仲間の【ツヤアオカメムシ】でした。
網戸のマス目でを数えますと体長16ミリほどの大きさ、緑色で艶のあるきれいな「カメムシ」で、網戸の裏側から見ても体色は淡い緑色をしています。
もともと南方系の「カメムシ」ですが、温暖化の影響で最近では関東当たりでも見かけられるようです。
モモヤミカンなどの果汁や、各種広葉樹の果実の汁を餌とし、集合フェロモンを出して群れる習性がありますので、栽培家には嫌われ者の「カメムシ」です。
<バラ>の花などに限らず、多数の花を咲かせている時には、色あせたりせずに新しく開花したような、一番きれいな花姿を探してしまいます。
今朝がたアップしました 「サンショウバラ(山椒薔薇)」 も、花自体の数が少なく限られていましたが、その中で 【カタモンコガネ】 が仲良く3匹、雄しべの花粉を食べている所に出会えました。
場所取りで喧嘩もしないのか、せっせと自分の食事に無我夢中です。
デザート代わりの口直しなのか、花弁も虫食い状態ですが、花の方も昆虫を媒介として受粉する行為は、共存共栄といえども痛みを伴う世界のようです。
昨年は同じコウチュウ目(鞘翅目)ジョウカイボン科として 「キンイロジョウカイ(黄金浄海)」 をアップしましたが、今回は同じ仲間の【ジョウカイボン】が 「ツタバウンラン」 の葉にとまっているのを見つけました。
細長い体に糸状の触角を持つ姿は、草食の「カミキリムシ」に似ていますが、本種は肉食で、成虫・昆虫ともに小型の昆虫を捕食し、成虫は植物の葉や花で寄りつく昆虫を待ちかまえています。
全体的に細長く、腹背にやや扁平ながらほぼ円筒形の体型をしており、全体的に柔らかく、コウチュウ目としては前翅が柔らかいです。
和名の以来は、昔はジョウカイボン属は「カミキリモドキ」と混同されており、「カミキリモドキ」が持つ<カンタリジン>は皮膚に付くと炎症を引き起こすことから、熱病にうなされた<平清盛>の戒名「浄海坊」に因んだと言われています。
ひとマス1.5ミリの網戸ですので、本種の大きさは体長4ミリ程と小さな【ケアカカツオブシムシ(毛赤鰹節虫)】です。
コウチュウ目(鞘翅目)カブトムシ亜目カツオブシムシ科の昆虫で、 「ヒメマルカツオブシムシ」 「マダラカツオブシムシ」 などと同じ仲間になります。
幼虫は毛織物などの繊維質を餌とする害虫で、成虫は花の蜜などを餌としています。
干からびた動物のタンパク質を食べる性質を利用して、脊椎動物の骨格標本作りに貢献する昆虫です。
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