国内の新種の鳥類「トカラムシクイ」
3月
20日
山階鳥類研究所と森林総合研究所、スウェーデン・イエーテボリ大学などの国際研究チームは鹿児島県・トカラ列島で繁殖する渡り鳥「ムシクイ」が、これまで同じ種とされてきた伊豆諸島の「イイジマムシクイ」と遺伝的にも形態的にも異なる新種であることが分かったと、3月17日、米科学誌『PNAS Nexus』に論文が掲載されています。
研究チームは和名を「トカラムシクイ」、学名を「フィロスコパス・トカラエンシス」と命名しました。国内で新たな学名が付く鳥類の新種の報告は1981年の沖縄本島北部の山原(やんばる)地域のみに生息する固有種「ヤンバルクイナ」以来45年ぶりになります。
「イイジマムシクイ」はスズメ目ムシクイ科の渡り鳥で、体長約12センチ。伊豆諸島で繁殖することが古くから知られていました。1988年にトカラ列島でもよく似た鳥の繁殖が確認され、翌年論文で報告されましたが、同一種とされていました。
山階鳥類研究所の研究員らは、約1000キロ離れた伊豆諸島とトカラ列島の個体群が同一種とされていることに疑問を持ち、研究を開始。全遺伝情報(ゲノム)の解読や形態の違い、さえずりなど鳴き声の差異を詳しく調べました。
その結果、伊豆諸島とトカラ列島の個体群は約320万~280万年前に共通の祖先から分岐し、その後は遺伝的交流がなく、また、トカラ列島の個体群は脚や頭の全長がやや小さく、雄のさえずりも伊豆諸島の雄と異なることが判明。こうした違いから新種と判断しました。








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