『谷口善太郎 たたかう小説』@<土本貴生>監督
5月
26日
戦後、〈たにぜん〉の愛称で親しまれた政治家<谷口善太郎>(1899年10月15日~1974年6月8日)のプロレタリア小説家時代の知られざる苦闘を描いたドキュメンタリー『谷口善太郎 たたかう小説』が、2026年5月29日より公開されます。
1931年、「須井一」のペンネームでプロレタリア小説家として文壇に登場した<谷口善太郎>です。デビュー作『三・一五事件挿話』、続く初長編小説『綿』は、プロレタリア小説運動の中核を担った評論家らに絶賛されました。1899年、北陸で小作農の次男として生まれた彼は、幼い頃から陶器工場で働いて家計を支え、父親との死別を機に単身京都へ移住。大学進学を目指し清水焼の職人となりますが、第1次世界大戦後の恐慌により進学資金の貯金をすべて失ってしまいます。
やり場のない怒りと絶望のなかで労働組合に巡り合い、1922年、非合法で結党された日本共産党に入党し、労働運動と革命運動に身を投じていきます。1928年、治安維持法による「三・一五事件」で逮捕された彼は、拷問により瀕死の状態となった末に仮釈放され、5年あまり自宅に病臥、軟禁状態となります。そんな中、プロレタリア作家同盟の小説家<貴司山治>の勧めにより作家に転身。若い頃から短歌や俳句、小説に親しみ蓄積された文学的素養は、奇しくも治安維持法の弾圧のなかで花開いていきます。
『サバイバルファミリー』などのプロデューサーを務めた<土本貴生>が初監督に挑み、研究者や市民、関係者への取材を通して<谷口善太郎>を描き出しています。『千と千尋の神隠し』の「千尋」役の声で知られる俳優<柊瑠美>がナレーションを担当しています。










shiropoko
yumirou