『湯徳章 私は誰なのか』@<ホアン・ミンチェン &リェン・チェンフイ>監督
2月
26日
日本統治時代の台湾に生まれ、戦後に起きた「二二八事件」の渦中で多くの市民を救った弁護士<湯徳章(トゥン・テッチョン)>の生涯と人物像に迫った2024年台湾製作のドキュメンタリー『湯徳章 私は誰なのか』が、2026年2月28日より公開されます。
1907年に日本人の父と台湾人の母のもとに生まれた<湯徳章>は、警察官として働いた後、日本にわたって司法を学び弁護士資格を取得します。その後、台南に戻り弁護士として活動しました。
1947年、「二二八事件」が勃発すると、彼は身を挺して混乱の収拾に尽力し多くの市民を守りましたが、軍に逮捕され拷問を受け、台南市の中心部にある民生緑園で公開処刑されました。「二二八事件」後、台湾では長きにわたる言論弾圧と戒厳令が敷かれるなか、事件にまつわる人や物事を語ることは禁じられ、人々の記憶の底に静かに封じられていきました。台湾には<湯徳章>の名を冠した旧居や道路が残されていますが、多くの台湾人は彼の人物像を知りません。
映画では、<湯徳章>と関わりのあった人々の証言や記録をひもときながら彼の足跡をたどり、その人生の輪郭を浮かび上がらせていきます。『湾生回家』の<ホァン・ミンチェン(黄銘正)>監督が、<リェン・チェンフイ(連楨惠)>監督と共同で監督を務め、5年の歳月をかけて製作しています。当時を再現するシーンでは、映画監督・俳優の<チェン・ユウチェー(鄭有傑)>が<湯徳章>を演じています。










田中 久史