香港で暮らすレズビアンカップルのパートナーの死を通して、同性愛への偏見や社会問題を浮かび上がらせる『これからの私たち/英題:All Shall Be Well/原題:從今以後』が、12月13日より公開されます。
長年連れ添ってきた「パット」と「アンジー」は安定した日々を送っていましたが、「パット」が急死すると、「アンジー」は「パット」の親族と葬儀や遺産相続で対立します。
長年連れ添ってきた60代のレズビアンカップルである「パット」と「アンジー」は、事業や交友関係も良好で、穏やかで安定した暮らしを営んでいました。しかし、これから新しいビジネスを始めて、人生の次のステップを踏み出そうとした矢先、「パット」が急死します。「アンジー」はパットの親族である兄とその妻、結婚して2人の子どもを育てている姪、未婚の甥とも親しく付き合っていましたが、「パット」の葬儀の形式について意見が対立します。さらに遺言状がないため、香港の法律に基づき、兄が「パット」の遺産を相続することになります。「パット」との思い出が詰まったマンションを終の住処と考えている「アンジー」にとって、受け入れがたい現実となります。最愛の人を失い、悲嘆に暮れる「アンジー」の前に、法律の壁と根深い偏見が立ちはだかります。一方、暮らし向きの厳しい「パット」の兄夫婦とその子どもたちも、それぞれの事情を抱えていました。
「アンジー」に<パトラ・アウ>、「パット」に<マギー・リー>、「シン」に<タイポー>、「メイ」に<ホイ・ソウイン>、「ファン」に<フィッシュ・リウ>、「ヴィクター」に<リョン・チョンハン>、「キティ」に<レイチェル・リョン>が出演、監督は、『ソク・ソク』でゲイカップルの老後問題を描いた<レイ・ヨン>が務めています。
第74回ベルリン国際映画祭テディ賞受賞・観客賞第3位、第48回サンフランシスコ国際LGBTQ+映画祭観客賞(劇映画部門)受賞、第31回香港電影評論學會大獎(香港映画批評家協会賞)推薦電影(推薦映画)受賞作品です。