2日午前の東京外国為替市場で、円相場は大きく下落しています。12時時点は「1ドル=155円10〜12銭」と前週末17時時点と比べて1円31銭の円安・ドル高でした。<高市早苗首相>の発言が円安進行を容認したと市場で受け止められ、円売り・ドル買いが膨らんでいます。8時すぎに円相場は「1ドル=155円51銭近辺まで下げ幅を広げています。
1月31日、<高市早苗首相>は川崎市内での演説会で「外為特会(外国為替資金特別会計)というのがあるが、これの運用が今ホクホク状態だ」「円高だったら輸出しても競争力ない。円安だから悪いって言われるが、輸出産業にとっては大チャンスだ」などと語りました。
その後、<高市早苗首相>は自身のSNSで「円高と円安のどちらが良くてどちらが悪いということではなく『為替変動にも強い経済構造を作りたい』との趣旨で申し上げた」と釈明。2日午前には<尾崎正直官房副長官>も「円安メリットを強調したということでは全くない」と説明したものの、市場参加者は「円安を容認している」と受け止めており円売り・ドル買いが広がりました。
1日には朝日新聞が8日投開票の衆院選の中盤情勢について「自民党は単独で過半数(233議席)を大きく上回る勢いで、日本維新の会とあわせて与党として300議席超をうかがう」などと報じています。与党が大きく議席を伸ばせば<高市早苗首相>の掲げる積極財政が推し進めやすくなるとの見方も将来の景気・物価の上振れを意識した円売り・ドル買いに流れています。
1月30日、<トランプ米大統領>は5月に任期を迎える<パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長>の後任として<ケビン・ウォーシュ元(FRB)理事>を指名しました。>ケビン・ウォーシュ>は、(FRB)の独立性を重視しているとみられるほか、他の候補に比べて利下げに慎重との見方が多く、ユーロなど主要通貨に対してドルを買い戻す動きが広がったのも円相場の重荷となりました。
売りが一巡すると円相場の下値は限られています。日銀が2日公表しました1月22〜23日開催分の金融政策決定会合の「主な意見」では「物価対策が焦眉の急である中、利上げの影響の検証にあまり長い時間を掛け過ぎずに、次の利上げのステップにタイミングを逃さず進むことが必要」などの声が出ていました。日銀が早期利上げに前向きとの思惑が強まり、円買い・ドル売りを誘っています。