今年の読書(74)『台北アセット』今野敏(文春文庫)
12月
31日
著者<今野敏>の警察関連のシリーズは多く、「隠蔽捜査」シリーズが、特にお気に入りです。本書『台北アセット』は、「公安外事・倉島警部補」シリーズ7作目として、2023年11月に単行本が刊行され、2025年10月10日に文庫本が発売されています。
現在8作目の短編集『ニンジャ』が、2025年5月14日に刊行されています。本書で登場した美人の「林春美(リン・チュンメイ)」が来日する短編もあるようで、気にはなりますが、文庫本化を待ちたいと思います。
警視庁公安部外事一課の「倉島達夫」は、台湾の警察から研修の講師を務めるよう要請され、公安の「ゼロ」の研修から戻った後輩の「西本芳彦」と台北に向かいます。
研修が終わり、「倉島」は、サイバー攻撃を受けた日本企業の現地法人から捜査を要請され、に調査に入りますが、その会社のシステム担当者が殺害され、日本人役員に疑いの目が向けられます。
研修が終わり、「倉島」は、サイバー攻撃を受けた日本企業の現地法人から捜査を要請され、に調査に入りますが、その会社のシステム担当者が殺害され、日本人役員に疑いの目が向けられます。
サイバー攻撃と殺人事件は連動していると直観した「倉島」は、公安のオペレーションとして正式に捜査に乗り出しますが、孤立無援の台北で、排日志向の現地警察官の妨害や言葉の障壁がある中で、捜査を進めていきますが、「ゼロ」の研修の弊害が出ている「西本」の面倒も見なければいけない立場で、「倉島」らしさで、事件の真相にたどりつきます。
ランサムウェアとしての企業に対するサイバー攻撃と、台湾と日本の歴史観に基づいた展開で、今後の後輩「西本」の成長も楽しみで、面白く読み終えました。










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kito