16日、米商務省が発表しました8月の小売売上高(季節調整済み)は前月比(0.6%増加)でした。3カ月連続で増加し、市場予想の(0.3%増)を上回りました。
物価上昇が売上高押し上げの一因となっている可能性があるものの、消費が全般的に勢いを維持している様子を示していますが、労働市場の減速を踏まえ、利下げが予想されている今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での決定に影響する可能性は低いとみられています。
7月分は(0.5%増)から(0.6%増)に上方改定されています。前年比は(5.0%増)でした。
堅調な消費支出は、経済にとって良いニュースですが、米連邦準備理事会(FRB)がどの程度積極的に利下げする必要があるかという議論が活発化する可能性があるようです。現時点で(FRB)の最大の懸念は労働市場の軟化ですが、今回のようなデータが増えれば、金利について慎重に進めることが可能として残ります。
項目別では、自動車・部品が前月比(0.5%増)。7月は(1.7%増)でした。価格上昇を反映した公算が大きいとみられています。
インターネット通販などの無店舗小売は(2.0%増)、衣料品は(1.0%増)、スポーツ用品・趣味・楽器・書店は(0.8%増)、食品・飲料は(0.3%増)。ガソリン価格の上昇を背景に、ガソリンスタンドは(0.5%増)でした。
サービス部門として小売統計に唯一含まれる飲食店は(0.7%増)と、7月の(0.1%減)からプラスに転じています。
外食への支出増は、消費が安定し、景気後退リスクが最小限に抑制されていることを示唆しているようです。
自動車、ガソリン、建設資材、食品サービスを除くコアの小売売上高は(0.7%増)。7月は(0.5%増)で改定されていません。