本来は海岸などに生えている【トウオオバコ(唐大葉子)】ですが、道路際に生えているのを見つけました。
オオバコ科オオバコ属の多年草で、「オオバコ」の仲間です。
「唐」と名が付いていますが、学名の末尾にも「japonica」とあるように日本在来種です。
踏みつけられても丈夫な「オオバコ」よりも全体的に大型で、葉はやや厚みがあり、葉面が立つ傾向にあります。
葉の間から、高さ40~80センチの長い花茎を数本立て、小さな白色の花を穂状花序の形態で密集させ、7~9月頃に咲かせます。
子供の頃には、丈夫な<維管束>がある茎を二つ折りにしてお互いが引っ張り合う「草相撲」で遊んだものですが、そんな遊びをしている子供たちは見かけなくなりました。
法面を覆うように咲き乱れています【イタチハギ】です。
マメ科イタチハギ属の落葉低木で、北アメリカ・メキシコが原産地です。
日本には、韓国より1912(大正元)年に初めて導入され、1940年代以降、根の土壌固定力が強いため法面の緑化や、鑑賞用に積極的に使われ出しました。
いまでは日本各地に野生化しており、<日本の侵略的外来種ワースト100>に選定されていますが、緑化植物として安価で有用なため、あえて規制はなされていません。
樹高は1~1、5メートル程で、葉は互生で奇数羽状複葉です。
花期は5~7月頃で、長さ6~20センチの穂状花序に、長さ8ミリ程度の黒紫色の花を密集して咲かせ、両性花として約10ミリほどの果実を実らせます。
道端の隅に咲く、白い小さな花に目が止まりました。
白色の小さな花は3~4ミリほどの大きさで、「ナズナ」とよく似ていますが、茎が直立して花期には<根出葉>が残らなく、花序に花が多く付いています。
アブラナ科マメグンバイナズナ属の2年草で、原産地は北アメリカ、学名にも「virginicum」と付いています。
1910(明治43)年頃に、神戸で採集されたという記録がありますので、この【マメグンバイナズナ(豆軍配薺)】も、その子孫かと考えますと夢が膨らみます。
実る果実の形が、「ナズナ」は 三角形の<ハート型> ですが、これは名称通り丸い<軍配型>をしています。
誰も目を止めてくれない4ミリほどの果実は利尿作用がある成分を含んでおり、また新鮮な葉はタデやショウガの代用品として使えます。
元町商店街の西端の横断歩道を渡りますと、小さな元町西公園があります。
一時は「水の壁」といった装置がありましたが、「藻」が繁殖するということで撤去され、単なる通行帯になってしまいました。
「ローズマリー」 の枝が茂る中、黄色の 【メキシコマンネングサ】 が、顔を出していました。
ベンケイソウ科セダム(マンネングサ)属の多年草で、日本においては帰化植物となっています。
茎や葉は、鮮緑色をしています。
葉は線状楕円形で、長さは15ミリ前後、太さは2ミリ程度しかありません。
花期は5月頃で、茎の先端に集散花序を作り、枝を水平に伸ばして多数の花を咲かせます。
花径は10ミリ程度、鋭頭状の黄色の5弁花で、雄しべは10本、葯は裂開直前は濃黄色ですが、裂開直後に赤みを帯びています。
元町商店街の裏玄関にある公園なのに、手入れもされないのか野草が伸び放題ですが、花の観察には都合がいい場所のようです。
せまい生活道路の裏路地などでは、お花好きの方がたくさんの鉢植えを並べられています。
ブラブラと散歩がてらに歩いておりますと、見慣れない白色の花を見つけました。
白色の6枚花弁で、花径は3センチばかりと小さく、寄り添うように咲いています。
花の中心部は、濃い赤紫色で、開花前の花は淡い黄色の花弁でした。
しばし眺めながら「なんだろう」と考えていたのですが、ちょうどお世話されている奥さんが出て来られ、「フリージアの新種なんですよ」と教えていただきました。
<フリージア> と言えば、花弁も幅があり、ややすぼまった感じの花姿で、このように花弁が開き切ったのは記憶にありません。
すぐその場で解決ができてよかったのですが、品種名までは覚えておられず、次々と育成される新種とお付き合いしてゆくのも大変な園芸業界です。
一週間ほど前の天気予報では、土・日曜日と傘マークがありましたが、一日ずれ、神戸は散歩によい快晴のお天気です。
昨日は、 「コマツヨイグサ」・「モモイロヒルザキツキミソウ」・「ノミノツヅリ」 が仲良く咲いていましたが、今日は【カタバミ】さん同士が仲良く咲いているのを見つけました。
黄色の花弁の【カタバミ】、赤紫色の花弁の 【ムラサキカタバミ】 ともにカタバミ科カタバミ属の植物です。
黄色の【カタバミ】は、種子が詰まった鞘状の果実を実らせますが、【ムラサキカタバミ】は種子ではなく、地下茎を伸ばして繁殖してゆく<無性繁殖>です。
それぞれ子孫を残す仕組みは違うカタバミ属ですが、共存共栄路線で繁殖するさま、微笑ましく眺めておりました。
良く似た名称の 「シロツメクサ」 は、マメ科シャジクソウ属の多年草で、<ツメクサ>と名が付いていますが、【ツメクサ】はナデシコ科ツメクサ属の一年草です。
細くて曲がった「葉」の形状が、鳥の爪に似ているから、あるいは、切った爪の形に似ているからともいわれていますが、どちらにしても形に見立てた名前が由来です。
系統立てての植物分類がない時代、日本人の感性で和名を付けていますので、おなじ名称が使われていますと、つい同じ仲間かと受け取ってしまいます。
草丈の大きなモノもたまに見かけますが、路傍や道端の隙間からへばりつくように葉いながら、枝を伸ばして花を咲かせています。
花期は4~7月頃にかけて咲き、花径はとても小さくて、写真の花径は2ミリ程度でした。
白色の5花弁と5枚の<蕚>の構成で、雄しべは5本あり、先端が5裂した雌しべが1本です。
歩道のタイル目地やアスファルトの隙間などでも生育する強い生命力があり、人や車に踏まれても元気に繁殖する姿は、健気です。
今朝がたの神戸の気温は低く、寒い朝でした。
その影響でしょうか、お昼間を過ぎても<一日花>の【コマツヨイグサ】が、しぼむことなく咲いている光景に出合いました。
時間的には午前中にしぼみ、色褪せて 赤茶けた色合いの花弁 になるはずですが、元気君のようです。
その横では、 「モモイロヒルザキツキミソウ」 が咲いており、足元には小さな花の 「ノミノツヅリ」 が顔を出しています。
黄色・桃色・白色と三色の花が揃い、明るい日差しの下、楽しげに井戸端会議でもしているのかなと、微笑ましく眺めておりました。
どこにでも見つけられそうな【シリツメクサ(白詰草)】ですが、都会の中では貴重な花になりました。
マメ科シャジクソウ属の多年草で、小さな黄色の花を咲かせる 「コメツブツメクサ」 と同じ仲間になります。
原産地はヨーロッパですが、(白詰草)の名は、1846(弘化3)年、オランダから献上されたガラス製品の梱包に割れないように緩衝材として詰められていたことに由来しています。
日本においては明治時代以降、家畜の飼料用として導入されたモノが野生化して、いまや帰化植物として広まっています。
別名は「クローバー」で、<四つ葉>はアメリカでは幸運の印とされ、「Be Mine(私のものになって)」という思いが込められています。
<五つ葉>は、金銭上の幸運、<六つ葉>は地位・名声の幸運、<七つ葉>は最大の幸運と言われています。
最近ではバイオの技術で、<四つ葉>ばかりが出る鉢植えも販売されていますが、やはり自分で根気良く見つけないと、幸運は素通りしそうです。
前回の<バラ>(14)では、 「虹色」の<バラ>「レインボウ・ローズ」 を取り上げましたが、やはり自然の色合いの花弁が、見ていて落ち着きます。
本日はアメリカの映画俳優【ヘンリー・フォンダ】のお誕生日(1905年5月16日~1982年8月12日)です。
『荒野の決闘』や『十二人の怒れる男』などの代表作がありますが、『黄昏』(1981)が最後の遺作となりました。
彼が愛した<バラ>は「黄色」だったようで、その名を冠した品種が【ヘンリー・フォンダ】です。
アメリカの<J&P>社が1995年に作出しており、四季咲き性のHT(ハイブリッドティー)として大輪の花姿です。
花色は山吹色の鮮やかな黄色で、剣弁高芯咲き、黄色の<バラ>の中では最高品質と称賛されています。
咲いていても色あせることがない花弁で、名優の名に恥じない<バラ>の趣きです。
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