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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(76)『すれ違う背中を』乃南アサ(新潮文庫)

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今年の読書(76)『すれ違う背...
それぞれに事件を起こした前科者の<小森谷芭子(はこ)>と<江口綾香>は一回りほど年齢が離れていますが、刑務所内で息が合い、出所後も谷中の下町でひっそりと暮らしています。

本書は前作 『いつか陽のあたる場所で』 に次ぐシリーズ2冊目に当たり、4篇の話が連作で納められています。

パン職人を目指して朝早くから働く<綾香>は、商店街のくじ引きで一等の「大阪旅行」を当て、<芭子>と一緒に夜行バスで「USJ巡り」や「なんばグランド花月」などを楽しんでいる最中、<綾香>の過去を知る男が現れたり、<芭子>がペットショップのアルバイトが決まり、刑務所で覚えた洋裁でペット用の服を作ると人気を博したり、二人がたまに出向く居酒屋「おりょう」で知り会った手伝いの女性<まゆみ>が、<綾香>の事件の引き金にもなったDVの被害者であることなど、本書も前科を隠しながらつつましやかに生きる二人の健気な生活が丁寧に描かれています。

脇役として著者の『駆け込み交番』でお馴染みの警察官<高木聖大>も登場、<芭子>はセキレイインコの<ぽっち>を飼い始め、生活も落ち着いてきたかのように見える<芭子>と<綾香>の今後が楽しみです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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エメラルド
エメラルドさんからコメント
投稿日 2015-06-05 18:07

上戸彩主演のドラマを見ました。本が良かったのですね。健気な主人公が印象的でした。

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2015-06-05 23:14

ああ~、そうなんですね。
いい小説はドラマになるようで、テレビを観ない私としては??です。(苦笑)

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